〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
腕輪を持つアマゾンと腕輪を持たぬアマゾン……腕輪を持たぬアマゾンは、青黒いアザが広がって、覚醒を果たす。その原因は……
では、本編へどうぞ
数十分後、10人の元ストライカー達が、安里川親水庭園に到着した。
愛「皆、翔君をよろしくね。」
愛はそう言うと、安里駅に向かって歩いていく。
翔「済まねぇな、いきなり呼び出しちまって。」
幸子「平気です。」
小春「あの、それで…今からどこへ向かうのですか?」
小春の質問に、翔はこう言った。
翔「諸悪の根元を…
…潰しに行く。」
彼の言葉に、疑問を抱く元ストライカー達。
モルガナ「ここ、沖縄に突如出没した『アマゾン』のことですよね?」
モルガナの言葉に、翔はゆっくりと頷いた。
翔「この安里川で、時空管理局の元職員が2人現れた。んで、ソイツらがアマゾンになった訳だ……奴らと戦った際、1体のアマゾンが口にこの川の水を含んだ。それで……ソイツの首筋に青黒いアザが広がっていくのが見えたんだ。」
クモアマゾンとコウモリアマゾンが現れ、戦闘になった翔と愛。翔がコウモリアマゾンと戦った時、安里川に落ちたのだが……落ちた衝撃で発生した安里川の水滴が、コウモリアマゾンの口に入っていったのを、彼は見逃さなかった。そのコウモリアマゾンからは、青黒いアザのようなモノが広がっていったのだ。それを根拠に、アマゾン達が現れる原因は安里川にあると、翔は推測する。
翔「今から、『金城ダム』に向かうぞ…そこに、黒幕がいる可能性が
翠「どうやって行くの?」
翔「徒歩だ。」
ミネルヴァ「ここから歩きで行くと…38分かぁ……」
翔「不満ではあるだろうが、確実にアマゾンを狩るためだ……」
翔の理由に、元ストライカー達は真剣な顔をする。そして…金城ダムに向かって、歩き始めた。
歩き始めて、10分経った頃……
雪枝「はぁ……はぁ……」
翔「…ん?」
雪枝は多量の汗をかいていた。
雪枝「あ、あの……私のことは、気にせず…先に、行ってください……」ハァ…ハァ……
雪枝はそう言うが……
翔「ちょっと寄り道する。全員、ここで待ってろ。」
翔はメンバー達を待機させ、どこかへ向かった。
あから「大丈夫かい、蒼井君?」
雪枝「は、はい……だ、大丈夫…です……」
夏の沖縄は、特に気温が高く……数分も歩けばすぐに大汗をかいてしまい、水分と塩分を奪われてしまう。
翔「おい、待たせたな。」
そこに、スポーツドリンクを持った翔がメンバー達の元に戻ってきた。
翔「雪枝、大丈夫か?」
雪枝にスポーツドリンクを渡しながら聞く翔。
雪枝「隊長さん…私のことは、良いのに……」
翔「バカ野郎、お前1人置いて行けるか。ほら、少しで良いからこれを飲め。」
雪枝「す、すみま……あ、いえ…ありがとうございます…」
雪枝は翔からスポーツドリンクを受け取り、ゆっくりと飲み始める。
翔「お前達の分もある。ほら…」
モニカ「あ、だったらお金返すよ?」
翔「大丈夫だ、貯金はたんまりあるから。遠慮すんなよ?」
マリ「ありがとね。」
あから「ねぇ、君の分は無いのかい?」
翔「ここにある…まぁ、お前達の分も含め、余分に買っといた。」ガサッ…
翔が持っていたのは、かなり大きめな鞄だった。
ほたる「隊長サン、その鞄は…?」
翔「ハンバーガーだが?」
それも、大量のハンバーガーだった。アマゾンである翔は、タンパク質を摂取する必要がある。敵アマゾンとの連戦を想定した彼は、スポーツドリンクと大量のハンバーガーを買いに行ったのだ…自分のためだけではなく、元ストライカー達が空腹になった時のことも、想定して……
幸子「そんなに食べるんですか?」
翔「俺1人じゃ食いきれねぇよ。言ったろ、お前達の分も含めてってな?」
幸子の言葉に、翔は苦笑いしながら言った。数十分の休憩を挟んだ後、再び歩き始めた翔と元ストライカー達。
小春「…あっ、あそこですね?」
翔「そうだ。」
金城ダムに到着した時、時刻は16:00になっていた。
翔「後、1時間で閉まっちまう…ここの職員に話を聞くぞ。」
翔を先頭に、メンバー達は職員の元に向かい、話を聞きに行く。
職員A「変わったこと、ですか?」
翔「あぁ、どんな些細なことでも良い…何かねぇか?」
職員B「うーん…あ、そうだ…」
職員Bは、翔達を呼ぶ。
職員B「これ、監視カメラの映像なんだけど…ちょっと見てくれないかな?」
職員Bに促され、監視カメラの映像を見る翔達。そこに映っていたのは……
翔達「「「っ!!?」」」
何と、『白河 昇』と『ティエラ』だった。更に、紫の短い髪型と眼鏡をかけた女性の姿が映っている。
モニカ「っ!!…コイツは…!」
その女を見たモニカは、青ざめた顔をしていた。
翔「モニカ、この女を知ってるのか?」
モニカ「名前は…『セレーネ』……アタシの元上司なんだけど…」
あから「けど、なんだい…?」
モニカ「…これ以上は、話したくない…!」
すると、モニカはその場でうずくまり…身体を震わせ、過呼吸を起こし始めた。
職員A「だ、大丈夫ですか!?」
翔「モニカ!!」
モニカ「はぁっ!ゴホッ、ゲホッ!!かはぁっ…!」
翔「ゆっくり深呼吸をしてみろ!ゆっくりで良い!」
翔は彼女の背中を擦りながら言う。
モニカ「はぁ……ふぅ……けほっ、けほっ…はぁ……た、隊長さん…アタシ……アタシ…!」
翔「大丈夫だ、俺らがついてる。」
翔のこの言葉に、漸く落ち着きを取り戻し始めるモニカ。
モニカ「…ご、ごめん皆…ビックリしたよね?」
マリ「大丈夫。」
あから「気にすることはないさ。」
他のメンバー達も、モニカを慰める。
翔「なぁ?さっきの監視カメラ、音声着きの映像はあるか?」
職員B「え、えぇ…ありますけど…?」
職員Bはモニカを気にしながら言う。
翔「なら、別室で見せてくれ。俺が確認する。」
職員B「は、はい!」
翔「あんたはコイツらを、どこか落ち着ける場所に待機させてくれ。」
職員A「分かりました!さぁ、皆様…こちらへどうぞ。」
翔は職員Bと閲覧室へ、元ストライカー達は職員Aに展示室へと案内された。
時刻は17:00……
翔「って、おい…もうここは閉める時間じゃ……」
職員B「お気になさらず…何だか、貴方達なら…この問題を解決してくださると思ったので。」
翔「…そうか。」
職員Bと少し話をした翔は、音声着きの映像を確認する。
昇『ストライカー達を、助けてくださるんですか!?』
セレーネ『さっきも言っただろう?条件があるってなぁ…?』
昇『その、条件…とは……?』
セレーネ『決まってんだろ……』
昇『……。』
ティエラ『えっ!?お、沖縄の人達を、ですか…?』
セレーネ『そうだと言ってんだろうが。』
ティエラ『でも、何のために……』
セレーネ『…復讐だよ……アイツに対する、復讐だ!』
ティエラ『アイツ…?』
セレーネ『ティエラ、お前も知っているだろう?
…青空 翔だよ!!時空管理局を壊滅させた、青空 翔のことだよ!!』
ティエラ『っ!?』
昇『け、けど…彼は』
セレーネ『あ?白河 昇…お前、奴の肩を持つってのか?なら、この取引は無しにする。』
昇『ちょっと待ってください!!僕らは、どうすれば良いんですか?』
セレーネ『…コイツを、ここのダムに放り込め。』
セレーネが取り出したのは……
翔「…な、何だよ…これ…!!」
1本の『腕』と思われる部位だった。
昇『そ、それは…?』
セレーネ『コイツは『溶源性細胞』が入ったアマゾンの腕だ。これをダムにぶち込めば良いんだよ。』
昇『…そうすれば、ストライカー達を助けてくださるんですよね?』
セレーネ『何回も言わせるな、分かったならさっさとやれ。』
昇は恐る恐る、腕を受け取り……
ブゥンッ!……ザパッ…
金城ダムに、その腕を投げ入れた。
セレーネ『フンッ、よくやった。』
昇『ストライカー達は、南城市にある『沖縄刑務所』にいます。』
セレーネ『…了解した。』
セレーネはそう言うと、立ち去っていった。昇とティエラも、その場から離れていった。
翔「……。」
翔(あの『セレーネ』って奴も、アマゾンである可能性があるな……まさか、白河とティエラが絡んでいたとはなぁ…)
今回の事件の主犯は『白河 昇』と『ティエラ』なのだが……黒幕は『セレーネ』と呼ばれる女性であることが判明した。
職員B「あ、あの…」
翔「…?」
職員Bは、何やら申し訳なさそうな顔をしている。
職員B「貴方は…『青空 翔』さん、ですよね…?」
翔「……。」
職員Bの問いかけに、一瞬黙った翔だが……
翔「…そうだ!俺が青空 翔だ!」
翔は敵意を剥き出しにしながら答えた。すると、職員Bは…
職員B「お願いします!沖縄の人達を、助けてください!!」ガバッ!
と、言い…彼に向かって土下座をした。突然土下座され、戸惑う翔。
職員B「貴方を見た時、私は…希望を持てました!東京では、国民的アイドル『Dolls』を助け…墨田区では未知の相手から東京を守った貴方なら、ここ…沖縄を救ってくれると感じました!!お願いします!お礼なら、何でもします!!ですから…沖縄を救ってください!!」
涙声になりながら、翔に懇願する職員B。
翔「…顔を上げろ。」
翔の言葉を聞いた職員Bは、ゆっくりと顔を上げ…翔を見上げる。
翔「あんたが土下座をしてまで懇願する必要はねぇ…元からそうするつもりだ。」
職員Bの懇願を聞くまでも無く、元からこの異変を解決するつもりだった翔。
職員B「あ、ありがとうございます…!」
翔「まだ礼を言うのは
職員B「勿論です!微力ではありますが、ご協力させていただきます!」
まず、翔は全ての監視カメラの映像をくまなくチェックし、腕が落ちた場所を計算し始める。職員Bも協力し、数十分後…
翔「…ここか。」
職員B「恐らくですが…」
腕が落ちている場所と思われる部分に、印をつける。
職員B「ですが、どうやって取りましょう……」
翔「水に潜るのは危険だ…釣り上げるか、ここの水を全て抜くかのどれかだろう……」
職員B「……!」
その時、職員Bがもう1つの手段を思い付いた。
職員B「では、遠隔操作可能なロボットで取るのはどうでしょうか?」
職員Bの言葉に、
翔「何か宛はあるのか?」
と、翔は聞く。
職員B「海上保安庁に交渉してみます。」
職員Bは電話を操作し、海上保安庁に交渉を試みる。
翔「……。」
翔(しかし、妙だな…映像は今から1ヶ月程前のモノだったな…なのに、何故アマゾン達は…そんなに湧いてないんだ?)
本来なら、この沖縄はアマゾンで溢れている筈……しかし、アマゾンの数が少ないことに、翔は疑問を抱いていた。
???「……ふぅ。」
???(一体、どれだけのアマゾンを狩っただろうか……)
その頃、金城ダム付近では……アマゾンを狩り終えたと思われる男が、別のアマゾンを探していた。
???「しかし、俺もついてないな…時空管理局の連中に『アマゾン細胞』を打ち込まれる羽目になった……あろうことか、社員は皆殺しにされた……社員達の仇、絶対に取ってみせる…」
男の手には、翔と同じ形のドライバーが握られていた。彼もまた……時空管理局に敵対する者である。だが、翔達にとって……
敵か……
それとも…味方か……?
いかがでしたか?今回はここまでです。
今回のシーン…というか、腕輪の無いアマゾンが出現する原因は『仮面ライダーアマゾンズ season2』を参考に、というかほぼそのままにしました。
次回も、お楽しみに