〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。



ゼツメライズキーの音声って…私、結構好きなんですよ。何かこう…いかにも、“悪”って感じの音声なので…えぇ、一部を除いてですが……

では、本編へどうぞ


第二百六十六話 Dollsあんだーthe TOKYO

舞台は都営地下鉄 大江戸線の『六本木駅』……

 

この日、Dollsはここで『出発式』を行っていた。駅のホームには、Dollsラッピング電車が停車している。

アヤ「ラッピング電車って憧れだったから、目の前で見てテンション上がっちゃった♪」

レイナ「通勤、通学、ショッピングにデート…乗客の皆さんの日常の、彩りになれたら光栄だわ♪」

シオリ「もっと地下鉄に親しんでいただけるよう、素敵な情報をお伝えしていけたらと思います♪」

司会者「では、Dollsの皆さんによるラッピング電車のテープカットです!」

司会者の言葉を聞いたシオリとレイナとアヤは、各自持ち場に移動する。

 

レイナ「準備はいいかしら?スリー、トゥー、ワン……」

 

そして、3人がテープをハサミで切ると、電車は汽笛を鳴らし、発車していく。会場は、盛大な拍手に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

愛「みんな、お疲れ様!」

今日のイベントは無事に終わり、愛はメンバー達に駆け寄る。

アヤ「ぜーんぜん!疲れるも何も、ホントに挨拶だけなんだもん。」

シオリ「急遽決まったイベントですから…ここでライブをするわけにもいきませんし。」

レイナ「でも、熱心なファンはどこで情報を入手したのか、ちゃんと最前列を固めてくれていたわ。」

イベント会場には、多くのDollsファンが集まり…ここへ足を運んだ。皆、しっかりとマナーを守り…今回のイベントを最後まで見届けた。

シオリ「やるからには、皆さんに喜んでいただける活動にしたいですね♪」

開催されるイベントは、今回のモノではない……この駅構内にあるショッピングモールやカフェにて、限定メニューが販売されることになっており…それの宣伝活動もある。別の日には、握手会やサイン会が行われたり、駅構内をライダー達と歩いて回るイベント等もある。

 

PPP--

 

斑目『みんな、イベントご苦労だった。ラッピング電車は無事走行を始めたようだな。』

その時、斑目から連絡が入る。

斑目『本日より、地下鉄13路線の各線で3編成ずつラッピング電車が運用される。』

ヒヨ「それじゃあ…えっと、全部で…………さん、じゅう…んーーーと……」

斑目の説明に、混乱し始めるヒヨ。そして、出した答えは……

 

ヒヨ「とにかく、すっごいいっぱいだー!!」

 

…抽象的な表現であった。

ナナミ「大盤振る舞いですね。大規模プロモーションは喜ばしいことですが…我々の巡回の目くらましにしては、ずいぶん予算をかけますね。」

ラッピング電車は、あくまでも…自分達に目がいかないための配慮だと思っているナナミ。だが……

 

斑目『…ただの目くらましに、これだけのコストを割くと思うか?』

 

目的は、それだけではなさそうだ。

ナナミ「……さすがは所長。別の目的も兼ねていると?」

カナ『今回稼働するラッピング電車には、仕掛けがあるんです。』

ラッピング電車の仕組みについて、カナが説明する。

カナ『まず先頭車両には、ピグマリオン及び妖魔反応や地形の変動を検知する計器が設置されています。これにより、地下鉄全線のモニタリングが、ドールハウス直通でリアルタイムに行えます。』

何と、ラッピング電車の先頭には…ピグマリオンや妖魔、地形変動を検知する機械が搭載され、地下鉄全線のモニタリングがドールハウスで可能になっているのだ。

ミサキ「地下鉄路線内で異常が発生した場合、これまでより迅速に対応できるという事ですね。」

そう…これらの装置のおかげで、素早く異常に対応することができるのだ。

斑目『さらに、各車両にはフィール回収のための装置が搭載されている。これにより、ラッピング電車の乗客から半自動でフィールを回収することが可能となる。』

異常に素早く対応することだけではなく…Dollsの活動の源ともいえる感情エネルギー『フィール』を回収することも可能になっている。

シオリ「Dollsファンが地下鉄を利用するほど、フィールの回収量が増えるわけですね。」

ナナミ「な、なんてがめつい…さすがの私も、脱帽です。」汗

斑目『だが、デメリットもある。』

ラッピング電車のデメリットについて、カナが説明を始める。

カナ『残念ながら、敵のアマゾンとストライカー達を検知する計器がラッピング電車にはありません。』

それは、敵アマゾンと…ストライカー達を察知する能力が無いということである。

 

斑目『青空が言っていた…何事にも、メリットとデメリットが存在する…とな…』

 

斑目の言葉に、真剣な表情を浮かべるDolls。

アヤ「そう言えば、翔はどうしてるの?」

カナ『翔君でしたら、NumberSの皆と一緒にリハビリをしたり、医務室で雑談をしたりして過ごしています。』

ドールハウスで待機している翔は、NumberSの協力の元…リハビリを行ったり、雑談をしたりしているようだ。それを聞き、ホッとするメンバー達…しかし……

 

ユキ「……あの…」

 

何やら、ただならぬ気配を感じ取ったユキ。

サクラ「ユキさん、どうしたんですか?」

ユキ「…います……」

シオリ「……!」

ユキの言葉に、メンバー達はビックリする。

 

PPP--

 

カナ『ピグマリオン反応検知しました!場所は大江戸線六本木駅付近の線路内!』

 

ユキの感は的中し…線路内にピグマリオンが姿を現したようだ。

 

カナ『電車の運行停止要請完了、Dolls総員、ただちに対応に当たってください!』

 

シオリ「さっそく、ですね…行きましょう、愛さん。」

愛「そうだね。皆、準備万端だよね!?」

愛はイクサベルトを装着し、Dollsと共に対応に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、六本木駅の1つ先にある『青山一丁目』駅にて……

 

翔「…ん?」

翔(列車が運行停止したか…てことは、出たな?)

ドールハウスにいるはずの翔が、何故か来ていた。

ミア「何々、何かトラブル?」

翔「…あぁ、そうらしい。」

彼の側には、ミア、ディオ、トリアの3人も居る。

翔「…てか、こっちにも来てるみたいだぜ?」

ディオ「来てるって、何が…?」

翔「…あそこにな?」

翔が杖を差した方を見ると……そこには、蛍光色の目を光らせ、腹部にはショッカーのベルトのようなバックルを身に付け、頭部には小さな白い妖魔が帽子のようになっているのが特徴の妖魔達が迫ってきていた。白い妖魔のおでこには、ご丁寧に『悪』という文字が刻まれている。

トリア「おおっ!翔さん、あれは…!!」

翔「妖魔(オブリ)だ。言っておくが、奴らは俺達の敵だ…迷う必要はねぇ!」

妖魔が現れ、ざわめき始める乗降客達。

 

翔「騒ぐ必要はねぇ!!

 

翔がそう叫ぶと、乗降客は一斉に彼へと注目する。

翔「俺達が居るからにはもう大丈夫だ。こんな奴ら、すぐに潰してやらぁ…」

コートを脱ぎ捨てた翔の腹部には、アマゾンズインジェクターが装填されたネオアマゾンズドライバーが巻かれていた。翔はインジェクタースロットを上げると…

 

翔「アマゾン。」

 

…と、呟き…インジェクターのレバーを押し込む。

 

《NOVA δ》

 

音声が響くと、ドライバーの発光体『ネオコンドラーコア』が青く光り…次の瞬間……

 

ズドォォオオオオオオオンッ!!

 

翔の身体が黄色い炎に包まれ……

 

バチバチバチッ!!

 

そこへ、青い稲妻が走った。やがて、炎と稲妻が消えると……そこには、左手に杖を持った戦士『仮面ライダーアマゾン ノヴァデルタ』が立っていた。

アマゾンNδ「っあぁ~…」

アマゾンNδは首を1回回し、妖魔の数を数えている。

 

乗降客「お、おい…あれ、仮面ライダーか…?」「あぁ、そうだ…俺達のアマゾンデルタだ!!」「でも、何だか姿が違うような…」「きっと、パワーアップしてるのよ!」

 

仮面ライダーアマゾン ノヴァデルタの登場に、乗降客は再びざわめき始める。

ディオ「翔さん…お客さんの前で変身しても、良いの?」

アマゾンNδ「本当はしたくなかったが…やむを得ない状況だ。仕方ないだろう…」

アマゾンNδはそう言うと、NumberSに指示を出す。

 

アマゾンNδ「妖魔を、いや…

 

虫を、狩るぞ!!

 

アマゾンNδが構えを取ると、NumberSも構えを取る。ミアとディオは、ボクシングのような構えを…トリアは歌舞伎を意識したような構えを取った。現れた妖魔『怪人妖魔』達は、集団でアマゾンNδとNumberSに次々と襲いかかる。しかし……

 

ミア「やぁっ!はぁっ!」ドカッ!バキッ!

ディオ「んっ!邪魔っ!」ボコッ!ズガッ!

トリア「Eins(アインス)!Zwei(ツヴァイ)!」ゴスッ!ドゴッ!

 

NumberSの連携攻撃によって返り討ちにあい、次々と倒されていく。

 

妖魔「!!」

アマゾンNδ「…散れっ!」ズパァッ!

 

更に、アマゾンNδのアームカッターで…縦真っ二つに叩き斬られ、消滅していく。

 

乗降客「ミアちゃん、かっけぇ!!」「ディオたんもスゴいぞ!!」「トリアちゃん、すっごくエレガント♪」「パワーアップしたアマゾンデルタも相変わらず…いや、更に強くなってる!!」「みんな、頑張れ!!」

 

ざわめいていた乗降客は次第に安心感を覚え、妖魔達と戦うアマゾンNδとNumberSのことを応援し始める。

 

ミア「おっと、ボク達応援されてる?」

ディオ「なんか…プレッシャーを感じる…」

トリア「人類の応援…これは良いですね!」

アマゾンNδ「よし…そろそろ締めと行こうか!!」

 

アマゾンNδはそう言うと、インジェクタースロットを上下にスライドさせる。

 

《Amazon Slash》

 

ドライバーから音声が響くと、アマゾンNδは右腕のアームカッターを伸ばす。

 

妖魔「「「「!!」」」」ダッ!

 

迫り来る妖魔達を静かに待ち構えるアマゾンNδとNumberS。そして……

 

アマゾンNδ「はぁぁああ…はっ!!」ズパァッ!ズパァッ!

ミア「決めるよ…はぁっ!」ドッゴォ!!

ディオ「あっち行って…えいっ!」ドゴォッ!

トリア「トドメの…正面突き!!」バキィッ!

 

アマゾンNδは右腕のアームカッターで斬り…ミアは中段蹴り…ディオは凪ぎ払うようなチョップ…トリアは正面突きで迫ってきた妖魔達を撃破した。アマゾンNδとNumberSが勝利したことを確信した乗降客は皆…歓声を上げ…

乗降客「ありがとう、ライダー!!」「ミアちゃーん、ナイスファイトだったよ、ありがとー!!」「ディオちゃん、トリアちゃんもありがとう!!」

そして、妖魔達を撃破したアマゾンNδとNumberSに感謝をした。アマゾンNδは、スロットを下に降ろし…インジェクターを引き抜く。すると、その場に冷気が発生し、アマゾンNδは翔の姿に戻った。

 

ファン1「おぉ、翔の兄貴!!」

ファン2「翔様が変身していたんだ!」

 

翔のファン達は、彼がアマゾンデルタであることを知っている。そのため、翔は躊躇うことなく変身を解除したのだった。

トリア「何と…翔さんは、人類にとって英雄なのですか!?」

トリアがそう言うと、ファン達は口々に答える。

 

ファン「そうだよ!!」「翔様はマナーの悪いファン達から、Dollsを何度も救って来たんです!」「墨田区に現れたダークライダーも、翔様が撃破したんですよ!!」

 

翔の活躍は彼のファンのみならず、世間からの注目されている。更に、日本とアメリカの仲を戻したのも彼であるため…世間からの信頼も厚い。ただ、翔自身は…目立つことが苦手であるため、あまり良いとは思っていないようだ。

翔「……。」

翔は神経を集中させ、アマゾンの探知を始める。

 

翔(東京(ココ)にアマゾンは居ねぇようだな……沖縄にはわんさか居やがる…)

 

アマゾンの探知能力が極端に高い翔は、アマゾン達の居場所を正確に把握することができるのだ。東京にはアマゾンの姿は無いものの…沖縄には多くのアマゾン達がいる。

翔(だが、大助さんが退治してくれるだろう…沖縄(アッチ)は大助さんに任せるか。)

しかし、沖縄には『仮面ライダーアマゾン アルファ』こと…高山 大助がアマゾン退治をしている。翔は大助を心から信頼しており、沖縄は彼に任せている。

翔(しかし…列車が止まっちまってるから、移動手段がなぁ……)

この後、どうするかを考える翔。

 

ミア「翔さん、この後どうする?」

ディオ「電車…まだ動かなそうだし……」

トリア「どこかで、お時間を潰しましょうか?」

 

翔「…だな。改札を出たところに『寛永堂』っていう和菓子屋がある。そこで少し時間でも潰すか。」

ミア「いいねいいね♪」

ディオ「ディオも、賛成…♪」

トリア「何と!?和菓子をいただけるのですか…!!」

NumberSは翔に付き添いながら、青山一丁目駅の改札を出た。そして、地上に上がり…寛永堂青山店へと向かった。

 

PPP--

 

翔「…?」

すると、翔の通信機が鳴る。

 

斑目『青空!!今どこにいるんだ!?』

翔「寛永堂青山店だが?」

斑目『寛永堂青山店だと!?』

翔「良いじゃねぇか、六本木の1つ先にある青山一丁目に妖魔が現れたんだ。俺とNumberSでぶっ潰しといた。」

斑目『なっ…!?』

翔「そういうことだ。NumberSと居んだから文句ねぇだろ?」

斑目『……。』汗

全く物怖じせず言葉を飛ばす翔に、とうとう斑目は参ったのか…黙ってしまう。斑目を黙らせた翔は、通信を切り…NumberSと共に注文した和菓子をいただく。あんころ餅やどら焼き、羊羹と言った名物和菓子を口に運ぶ。

ミア「ん~♪」

ディオ「うん、美味しい…♪」

トリア「こちらの緑茶も、香ばしいですね♪」

翔「お前達…ここは、俺が奢る。まぁあれだ…いつも、リハビリとかサポートしてくれてる礼だ…」

ミア「ホントに!?ありがとね、翔さん♪」

ディオ「…良いの?」

トリア「恐れ入ります。」

甘い和菓子をいただき、疲れを癒した翔とNumberSは会計を済ませる。もちろん、翔が支払いをした。

 

翔「こんなに美味いモン食わしてもらったんだ。つりは要らねぇよ。」

店員「あ…ありがとうございます…!」

 

店を出た翔はスマホを見て、乗り換え案内を見る。

翔(おっ…一先ず運行は再開したようだな。)

スマホを見た翔は、NumberSと共に…再び、地下鉄のホームへと向かって行った。




いかがでしたか?今回はここまでです。



ラッピング電車を見ると、心踊るよね?えっ、私だけ?そんなわけ……無いよね…?

次回も、お楽しみに
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