〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
ミラーワールドに飛ばされた翔は、『モルガナ・ジ・アビス』と戦うことを決意した。今回は、その『モルガナ・ジ・アビス』が登場します。
ちなみに…番外編は、今後のメインストーリーに、響きます。
では、どうぞ
この物語は、サクラがDollsに加入し、翔がDollsに心を開く前の物語……
東京(鏡)の目黒区にて……
???「さぁ~て、どうやってこの世界を壊そうかなぁ~♪」
上空から、長い銀髪が特徴で、左目を左手で覆い隠した女性がゆっくりと降りてきた。彼女こそ、『モルガナ・ジ・アビス』である。彼女の目的は、この“ミラーワールド”の破壊である。
ドールハウス(鏡)にて……
ビーッ!ビーッ!
カナ(鏡)「東京目黒区ドールハウス付近にて、高エネルギー反応確認!間違いありません!『モルガナ・ジ・アビス』です!!」
斑目(鏡)「とうとう現れたか…Dolls、全員出撃だ!」
Dolls(鏡)「了解!」
Dolls(鏡)は出撃していく。翔もジクウドライバーと2つのライドウォッチを持ち、出撃していく。
外に出ると…奴がいた。
ジ・アビス「おぉ~、鏡の世界のDollsだぁ~♪」
ジ・アビスは身体をくねらせ、喜びを表現する。Dolls(鏡)はテアトルを展開する。そして、ソードとハンマーといった近接戦担当の者達が、ジ・アビスに立ち向かうが……
ジ・アビス「ふっ!」
ジ・アビスは右手から衝撃波を出し、吹っ飛ばした。吹っ飛ばされた者達は、地面に叩きつけられる。ガン担当の者達は、遠距離から銃弾を放つ。しかし…
ジ・アビス「無駄だよ、無駄無駄♪」
ジ・アビスは背中に着いているウィングを盾代わりにして防いだ。
ナナミ(鏡)「っ!…強すぎる…!」
ヤマダ(鏡)「てか…チートすぎるっしょ…」
ミサキ(鏡)「…化け物め…!」
アヤ(鏡)「遠距離からの攻撃も通じないなんて…」
悔しそうな表情を見せ、焦り出す鏡の世界のDolls。その時…
ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…
どこからか、足音が響いてくる。その足音は、こちらに向かってきている。
ジ・アビス「…えっ!?」
目を見開いて驚くジ・アビス。ドールハウス(鏡)から現れたのは…
レイナ(鏡)「…!翔君!?」
現実世界の『青空 翔』だった。
ジ・アビス「何っ!?あ、青空 翔!何でここにいるんだ!?」
翔「さぁな、何でだろうな。」
翔は足を止めると、モルガナ・ジ・アビスに語りかける。
翔「よぉ、モルガナ・ジ・アビス。1年ぶりだな?」
ジ・アビス「青空 翔…ストライカーがいなくなったと思えば、今度はお前が、我々『妖魔(オブリ)』達に刃向かうとは…」
翔「裏切り者が捨てた使命を、俺は背負っている。罪無き者達を襲う醜き異形共を、俺はぜってぇ許さねぇ…」
ジ・アビス「ストライカーが使い物にならなくなったから、楽に世界を壊すことができると思ったのに…!」
翔「現実はそう甘いモンじゃねぇよ。まぁ安心しな…」
翔はジ・アビスの目をじっと見て、こう言った。
翔「てめぇら妖魔を全滅させたら、てめぇらが憎んでいるあの『ストライカー』達全員を始末して、地獄へ送ってやるからよぉ…」
彼の表情には…強い“憎しみ”と“怒り”が見えていた。
ジ・アビス「くっ…サイコパスめ…!」
翔「フン、俺は裏切り者達全員を始末するなら、喜んでサイコパスになってやらぁ…」
翔はそう言うと、ジクウドライバーを装着する。
ジ・アビス「そ、それは!?」
驚くジ・アビスなんぞお構い無しで、翔はジオウライドウォッチを起動させる。
《ジオウ》
そして、ジクウドライバーの右側に取り付け、ドライバーのロックを解除し、
翔「変身。」
ドライバーを360度回転させた。
《ライダーターイム、仮面ライダージオウ!》
仮面ライダージオウに変身した翔は、戦闘体勢に入る。彼は武器を使わず、肉弾戦でジ・アビスと戦うが……
ジオウ「ちっ、あの衝撃波が厄介だな…」
ジ・アビスは衝撃波を使い、ジオウが近づくことを許さない。
ジオウ「…しょうがねぇな。」
ジオウはジクウドライバーから『字換銃剣・ジカンギレード』を取り出した。そして、ジュウモードにすると、ジ・アビス目掛けて銃弾を乱射した。
ジ・アビス「アハハハハ!効かないよぉ~♪」
ジ・アビスは衝撃波で銃弾のスピードを落とし、ウィングを盾代わりにして防いだ。
ジオウ「何!?」
ジ・アビス「今度はボクの番だよぉ~♪はっ!」
ジ・アビスは右手から魔弾を放った。ジオウは右に避ける。ジ・アビスはそれを待っていたと言わんばかりに、素早くジオウに近づき、彼を捕らえる。
ジオウ「!?…しまった!」
ジオウを捕らえたジ・アビスは、そのまま空中に浮かび上がり、地上に急降下し、ジオウを地面に叩きつけた。
ジオウ「がはっ!!」
ジオウは仮面の中で吐血した。
ジ・アビス「今度は外さないよ~♪」
ジ・アビスはジオウに魔弾を放った。
ジオウ「ぐぁぁああああああ!!」
魔弾をくらったジオウは、勢いよく吹っ飛び、変身が解けてしまい、翔の姿に戻った。
シオリ(鏡)「翔君!!」
翔「がっ……っくそ…!!」
鏡の世界のDollsは、翔の近くに駆け寄ると、彼を守るように囲んだ。
ジ・アビス「あ~あ、何だか期待はずれだな~…青空隊長ってこんなに弱かったっけ?」
ジ・アビスはつまらなさそうに言う。
ヤマダ(鏡)「!!…もう一回言ってみろ…翔さんが弱い?」
ヤマダ(鏡)は眉を寄せ、怒りを露にする。
翔「バカ…挑発に乗るな…!」
翔はヨロリと立ち上がる。
ナナミ(鏡)「翔さん!」
ナナミ(鏡)が、翔を支える。
翔(くそ…何か弱点は無いのか…?…考えろ…)
その時…
ズドォンッ!
ジ・アビス「!?」
突如、エネルギー弾が飛んできて、ジ・アビスに命中する。そして…白いパワードスーツの人物が現れた。顔面部の十字架のようなシールドが閉じているのが、特徴である。
翔「あれは……『仮面ライダーイクサ』?…けど、ベルトが鏡になっている…」
現れたのは…鏡の世界の仮面ライダーイクサ、『仮面ライダーミラーイクサ』である。ミラーイクサは『ミラーイクサナックル』を取り出し、エネルギー弾をジ・アビス目掛けて乱射する。
ジ・アビス「ちぃっ!!」
ジ・アビスはウィングを盾代わりにし、エネルギー弾を防ぐ。ミラーイクサは翔の方に振り向き、頷く。まるで、変身しろ…と言うように…
翔(そうか、奴はミラーワールドの武器には弱いのか…それなら!)
翔はミラージオウライドウォッチを取り出し、起動させる。
そして、ジクウドライバーの左側に取り付け、ドライバーのロックを解除し、鏡の世界の『常磐 ソウゴ』の変身ポーズを披露すると、
翔「変身…!!」
ジクウドライバーを360度回転させた。
時計の鐘のような音が鳴ってすぐに不気味な音声が響き、翔は『仮面ライダーミラージオウ』に変身した。ミラージオウはジクウドライバーから『字換銃剣・ジカンギレード』(ミラーワールドバージョン)を取り出し、ジュウモードに変えるとジ・アビス目掛けて銃弾を乱射した。
ジ・アビス「があっ!」
ジ・アビスは右目を撃たれ、地上に落下してきた。ミラージオウはジカンギレードをしまうと、落ちてきたジ・アビス目掛けて走り出す。そして、肉弾戦でジ・アビスと戦う。
ジ・アビス「ぐぅっ!うぐっ!がはっ!」
目が見えなくなったジ・アビスは、一方的にミラージオウの攻撃を受けるばかりで、反撃すらできなかった。ミラージオウは、ジ・アビスのウィングを掴むと、力任せに引きちぎった。
ジ・アビス「ぎゃあああああ!ボクのウィングがぁぁああああああ!!」
ジ・アビスは傷口を抑え、のたうち回る。すかさずミラージオウは、ライドウォッチのスイッチを押す。
ミラージオウ「時空をさ迷う醜き悪魔よ、この攻撃を受け、地獄へ堕ちろ…!」
ミラージオウはジクウドライバーを360度回転させる。
そして、助走をつけると空高くジャンプし、ライダーキックを繰り出した。
ミラージオウ「くらえぇぇええええええ!!」
ドッガァァアアアアンッ!
ジ・アビス「ぎゃぁぁああああああああああああああ!!!!」
ジ・アビスは凄まじい断末魔をあげる。
ジ・アビス「ミラージオウ、いや…青空 翔、君に良いことを教えよう。現実世界に…君を裏切ったストライカー達が来ている。君を連れ戻すためにねぇ!!…クッフフフフ、フハハハハハハハ!!」
ジ・アビスはミラージオウに変身した翔にそう言うと、断末魔をあげて消滅した。ミラージオウは変身を解除し、翔の姿に戻った。
アヤ(鏡)「翔…」
翔「…。」
翔(“アイツら”が現実世界に来ているだって…?どこまで俺を追い詰めるつもりだ…!)
翔は口角を下げ、俯いてしまう。すると…
トンッ…
ミラーイクサが、翔の右肩に手を乗せた。
翔「!?…イクサ…」
ミラーイクサは、翔に言う。
ミラーイクサ「この世界にも、現実世界にも、心から君を愛し、寄り添ってくれる味方がいるんだよ。翔君、これだけは忘れないでね。」
翔「…。」
翔(鏡)「そうだよ!」
そこに、翔(鏡)、斑目(鏡)、カナ(鏡)が現れる。
斑目(鏡)「イクサが言うように、私達はお前の味方。」
カナ(鏡)「そして、心から翔君を愛しています♪」
斑目(鏡)とカナ(鏡)は、笑顔を浮かべる。
翔(鏡)「翔、ありがとう!ミラーワールドを救ってくれて!」
翔(鏡)は翔にお礼を言うと、ニッと笑顔を見せる。
翔「ところで、俺は元の世界に帰れるのかよ?」
翔(鏡)「もちろんさ!」
翔(鏡)がそう言うと、翔の身体が光出す。
翔「!?」
翔(鏡)「怖がることはない、君は元の世界に帰れるんだから。」
翔(鏡)は続ける。
翔(鏡)「翔、君は相当辛い思いをしていたんだね…ストライカー達に裏切られ、時空管理局からも見捨てられて、ティエラ先生にも逃げられ……でも君は、その辛い過去を乗り越えて来たんだ。それはきっと、何者にも負けない力を生み出す!それと……君はもう、“1人”じゃない。ありのままの君を受け入れ、心から君に寄り添ってくれる人達がいるから、だから……頑張れ“No.1ヒーロー”『青空 翔』!!」
翔「…!」
そして、翔は光に包まれ、姿を消した。
サクラ(鏡)「…行っちゃいましたね。」
翔(鏡)「…そうだね。」
ヤマダ(鏡)「でも、翔さんと“現実世界の翔さん”のツーショット写真は撮れたっすよ。」
ヤマダ(鏡)はスマホを見せる。
翔(鏡)「お、ホントだ。」
ミサキ(鏡)「ヤマダ、後でそれを送って。」
シオリ(鏡)「私にもください。」
ヒヨ(鏡)「ヒヨもほしい!」
ヤマダ(鏡)「なら、今日1日ヤマダの下僕(しもべ)となるのだ~。」
斑目(鏡)「…ダメだ、自分のことは自分でやれ。」
ワイワイする彼女達を背に、翔(鏡)、カナ(鏡)、愛(鏡)は話す。
カナ(鏡)「翔君、これからもよろしくお願いしますね♪」
翔(鏡)「もちろんですよ!てか、愛さん…いつの間にイクサに。」
愛(鏡)「でもいいじゃん♪モルガナ・ジ・アビスを倒せたんだし♪」
翔(鏡)「奴を倒したのは翔ですけどね。」
愛(鏡)「あはは、そうだね。」
現実世界にある、とあるマンションにて…
翔「…?」
うつ伏せに倒れていた翔は、身体を起こして周りを見渡す。
翔「…帰って来たんだな、俺…」
翔は、現実世界に帰って来れたことを確信した。
翔「…あれは、夢だったのか…ん?」
翔は左手に違和感を感じ、左手を見ると……『ミラージオウライドウォッチ』を握っていた。
翔「…どうやら、夢じゃなさそうだな…」
翔はミラージオウライドウォッチを、棚に飾る。
翔(この世界に、裏切り者達が来ているのか……俺、また居場所を奪われるのか…?)
翔はそう思い、1人悩むのであった。
いかがでしたか?今回はここまでです。
ミラーワールドから生還した翔は、裏切り者のストライカー達が、この【プロジェクト東京ドールズ】の世界に来ていることを知ってしまう。裏切り者のストライカー達は、メインストーリーで登場させる予定です。
ちなみに…ミラーイクサに変身していたのは、鏡の世界の『片山 愛』さんです。
次回、この物語のサブライダーである『仮面ライダーイクサ』を登場させます。お楽しみに。
では、またね