〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
新しい作品を書いていたら、こっちを更新するのをすっかり忘れていました。今回は原作に添ったストーリーではなく、オリジナルストーリーです。
では、本編へどうぞ
ドールハウスに戻ったメンバー達を、カナは笑顔で迎えたのだが……
カナ「もう、翔君ったら…!」プンスカッ!
優しく、穏やかに翔のことを叱る。
カナ「いくらリハビリとは言っても、胡蝶先生と七草先生が一緒であっても…せめて、何か一言言ってから出掛けてください!斑目さんも私も、ここにいる皆が翔君を心配しているんですから!!」
翔「悪かった、次は気を付けるよ…」
翔が謝罪すると、カナはニコッと優しい笑顔を見せる。
愛(カナちゃん、相変わらず翔君に甘いねぇ~…ま、あたしもそうなんだけどね♪)
翔を叱ったカナを見て、思わず微笑む愛。歩き疲れた翔は、車イスに座り…医務室へと戻って行く。
ヒヨ「あっ、ヒヨもいくー!」
サクラ「わ、私も行きますっ!!」
ユキ「私も……」
アヤ「あっ、ちょっと待ちなさいよ!!」
レイナ「皆で行きましょう?」
シオリ「フフッ、そうですね♪」
医務室へと戻って行く翔の後を、Dollsは着いていく。NumberSも愛もカナも彼女達を追って、翔の後に着いていった。
深雪「翔君は人気者ですね、蜜璃さん。」
蜜璃「そうだね。人気者の翔君も、可愛いっ!!」
医務室に向かっていくメンバー達を見送った深雪と蜜璃は、アマゾン細胞を研究する為、研究室へと向かった。
医務室にて……
車イスをベッドの側に停めた翔は、車イスから立ち上がり…
ボフッ…
ベッドへと腰掛けた。
翔(にしても…随分フカフカしたベッドだな……どんだけ金掛けてんだ?)
そう思っていると、医務室の戸がコンコンッと鳴る。
愛『翔君、愛だよ?後、カナちゃんとDollsの皆とNumberSの皆もいる。』
翔「随分大人数だな、入れ。」
翔が入室許可を出すと、愛を筆頭にメンバー達が医務室に入室してくる。
愛「ごめんね、大人数で来ちゃって…」
翔「気にするな。」
計14名のメンバー達が、翔の医務室に入ってきたが…ここの医務室は大部屋のように広い。大病院の特別な病室を意識して作られているのか、『病室』という感じが無いのだ。
翔「で?ここは何でこんなに広いんだ?」
カナ「斑目さんの配慮です。」
カナの言葉に、「へぇ…」と言う翔。大人数で見舞いに来ることを想定した斑目は、医務室を改良し、今のような大部屋にしたのだ。
翔「良いのかよ、ここまで配慮して貰って…」汗
カナ「翔君が頑張っているからですよ♪」
ドールハウス専属の用心棒となった翔は、ケガをしていても…ドールハウスに貢献していた。主に撮影会等でDollsの用心棒をしながら、ケガの治療に励んでいる。
ヴーッ…ヴーッ…
その時、翔のスマホが鳴る。翔はスマホの画面を見ると…
翔「!!」
途端に、嬉しそうな顔をした。その電話相手は……
大助『あっ、出た出た。よぉ、元気か?』
かつて、沖縄で再会を果たした命の恩人『高山 大助』だ。ビデオ通話で話す大助は、明るい笑顔を見せている。
翔「俺は元気だ、大助さんはどうだ?」
大助『バリバリ元気だよ、ハッハッハッハッハ!』
そう言って笑う大助は、本当に元気そうだった。
大助『て言うか、沖縄では世話になっちまったな。』
翔「良いんだよ、斑目さんの懐は広いんだし。」
大助『斑目さんもそうなんだけどさ……青空、お前が言ってたこと、的中したよ。』
翔「…やっぱりか……」
大助が翔に話したこと、それは……天王寺 百合がアマゾン達に狙われる可能性があるとのこと…百合が沖縄にアマゾンが生まれる原因を全国に証明したその後、彼女はアマゾン達から狙われるようになったのだった。翔の警告を聞いた大助は、百合を護衛し…アマゾン達から彼女を守ることに成功したのだ。そのお陰で、百合は今でも元気に過ごしている。
大助『アマゾン狩りをしたからか、こっちではアマゾンが残り少なくなってる。』
翔「何故分かる?」
大助『ここだよ、ここ。』
大助は自分の鼻を指差しながら言う。彼も翔と同じ『アマゾン』であり、嗅覚が異常に鋭い。だが、彼はアマゾンを探知する力が極端に低い。それと引き換えに、彼は己のアマゾン細胞をコントロールすることができるため、食人本能を抑え込める。
大助『沖縄もアマゾンの臭いが減ってきている。そっちに来れるのも、近いかもな。』
翔「こっちに来たときは、俺の手料理を振る舞う。」
大助『青空…お前、料理できんのか!?今度何か美味いモン作ってくれよ!!』
翔「…任せておけ。」
大助と話をする翔は、よく笑顔を見せている。
メンバー「「「……。」」」
そんな彼を、優しく見守るメンバー達。
大助『…ん?ひょっとして、ドールハウスの皆さんも一緒か?』
大助がそう言うと、翔はメンバー達に手招きをする。メンバー達は翔に近寄り、スマホの画面を覗き込む。
大助『ご無沙汰してま~す。』
カナ「ご無沙汰してます、大助さん。翔君を助けてくださって、ありがとうございます!」
カナはモニターにいる大助に、丁寧なお辞儀をする。
大助『そんな畏まらなくても大丈夫ですよ。何せ、青空は俺にとっちゃ…息子みたいな
大助はそう言うと、「あっはっはっはっは!!」とあの優しい笑顔で笑った。そんな彼の笑顔を見たカナは、思わずハンカチで目元をおさえる。
カナ(翔君、こんなに優しい方に恵まれて…良かった…)
カナが涙ぐむ中、愛も大助に話しかける。
愛「大助さん、本当にありがとうございました!何とお礼をしたら…」
大助『良いですって。あんなに良いホテルの料金を負担していただいたんだし…』
モニター越しから苦笑いする大助。
大助『あっ、そうだ。青空、ダムに放り込まれていた“あの腕”…結局、何だったんだ?』
翔「アレに関しては、解析班が解析を進めている。少なくとも…
時空管理局の誰かの腕
…であることは間違いないだろう。あくまでも、俺の推測だが……」
ダムから回収した“あの腕”に関して…現在、解析中である。翔の推測では、時空管理局の誰かのモノであるとのこと……
翔「ところで、大助さん。」
大助『ん?』
翔「その後も、天王寺さんとは良く飲みに行ってるのか?」
大助『食べ歩きが趣味だからなぁ~…同じ趣味同士、そりゃあ良く飲みに行ってるさ。』
翔「…そうか。」
大助『そっちに来たとき、青空も一緒に飲みに行こうぜ?』
翔「あぁ…嬉しいぜ、大助さん……」ニコッ…
この時の翔は…普段では見せないような、穏やかな笑顔を見せていた。
大助『そんじゃ、斑目さんにもよろしくな!』
翔「あぁ……大助さん、ありがとな。」
大助『良いってことよ、じゃあな!』
通信を終え、スマホの画面が暗くなった。翔はまだ話したいことが沢山あったのか、名残惜しそうな顔をしているのが…メンバー達には分かった。
愛「…ねぇ、翔君?」
そんな彼に、愛は声をかける。
翔「…?」
そして、メンバー達の方に振り向いた翔の手を…優しく握った。
愛「今夜さ…ここで、皆で一緒にご飯食べない?皆で一緒に、晩御飯作ろうよ。あたし、翔君の手料理…もう一度食べたい!どうかな?」
翔「……。」
翔がメンバー達の表情を伺うと……彼女達は彼に、優しく微笑んでいた。
翔「斑目さんも、一緒か?」
愛「うん。斑目所長も、深雪ちゃんも蜜璃ちゃんも…元ストライカーの皆も一緒♪」
翔「…そうか……そうか、そうか…」
翔は目を閉じ、一筋の涙を流す。そして、涙を拭うと……
翔「…その話、乗った。」
愛の提案に、乗ったのだった。それを聞いた愛は、斑目と深雪と蜜璃、元ストライカー達に話をする。斑目は「仕事を早く切り上げる」と言い、快く承諾……深雪と蜜璃、元ストライカー達は「すぐに向かう」と、医務室へと足を運ぶ。
医務室にて全員集合した所で、メンバー達は晩御飯を作り始める。翔はベッドの上で食材を混ぜたりし、
翔「七草さん、コイツを焼いてくれ。ヒヨは切ったちくわを入れてくれ。サクラはこの料理を作ってくれ。ほたるとあからはコイツの下ごしらえを頼む。」
時にはメンバー達に指示を出したりもした。そして、出来上がったのが『広島風お好み焼き』、『焼きうどん』…更に、翔が沖縄で披露した『ロコモコ丼』等々、豪華な料理であった。
「「「いただきます!!」」」
メンバー達は早速、料理に箸を伸ばし…一口運ぶ。
サクラ「翔さんが作ったロコモコ丼、美味しいですね♪」
ミサキ「この広島風お好み焼きも、翔さんが作ってくれた一品よ。」
シオリ「フフッ、お箸が止まりません♪」
レイナ「うん、DELICIOUS!翔君の作る料理は、絶品ね♪」
ナナミ「彩りも綺麗ですし…丁寧に作ってくれたのが伝わってきます。」
ヒヨ「おいしー!!」
ユキ「辛くない…美味しい、です…♪」
ヤマダ「翔さんの手料理は、ヤマダのエネルギーの源……あぁ、一生食っていたいっす♪」
アヤ「焼きうどんにヒヨのちくわを入れて正解ね♪うん、美味しい!」
翔の手料理を食べるDollsは、皆…嬉しそうな顔をしている。
モニカ「記念に一枚撮ってから…はむっ、ッ!?グッド!!」
ほたる「料理ができる王子さm……な、何でもないです!えへへ…」
マリ「悪くないよ。」
あから「流石は隊長殿だ!」
雪枝「はいっ!どれもすっごく美味しいです♪」
幸子「どうしたら、こんなに美味しい料理になるのでしょうか…是非、教えていただきたいです。」
モルガナ「あぁ…温かい……貴方の手料理からは、温もりが伝わります。」
小春「美味しいです、隊長さん!」
翠「わたしが作ると、100パーセント……いや、1000パーセントの確率で墨になる…参りました…!!」
ミネルヴァ「翠、今度翔に教えて貰おう?」
元ストライカー達も、翔の手料理を食べ…胃袋を鷲掴みにされていた。
斑目「良い物だ…手料理というのは…」
カナ「そうですね、斑目さん♪」
愛「美味しいよ翔君!!」
深雪「皆で食べるご飯は、美味しい…まさにその通りですね♪」
蜜璃「あぁ、幸せ~…♪」
翔の手料理を食べるドールハウスの関係者達も、良い顔をしていた。
ミア「手料理って、皆を笑顔にするって聞いたけど…ホントの事みたいだね~♪」
ディオ「不思議…」
トリア「これが『真心』と呼ばれるモノですね。」
翔の手料理を食べている様子を、NumberSは観察していた。
翔「…ん。」スッ…
そんな彼女達に、翔は手料理が盛り付けられた皿を渡す。
翔「見るのも大事だが…実際に身体で感じてみることも必要だ。ほら、食ってみな?」
翔から手料理を渡されたNumberSは「ありがと~♪」、「ありがとう…」、「ありがとうございます。」とお礼を言い、受けとる。そして、翔の手料理を口の中へと運んでいく。
ミア「美味しー!!ディオ、トリア、これすっごく美味しいよ!!」
ディオ「…ッ!!…♪」
トリア「これは
NumberSも、翔の手料理を食べ…嬉しそうな顔をしていた。
翔「……。」モグッ……コクッ…
メンバー達の嬉しそうな顔を見た翔も、手料理を口に運び…ゆっくりと頷いた。
翔(皆で食うと美味い…確かに、そうだな……)
料理を頬張る翔は、信頼しあえる者達と食べるご飯を『美味しい』と感じることができたのであった。
いかがでしたか?今回はここまでです。
アプリ【プロジェクト東京ドールズ】にて…Dollsのメンバー全ての記憶を奪還することに成功し、彼女達の本当の名前や生年月日、血液型が明らかになりました。これで…マスターとしてやることは、終わった……
次回も、お楽しみに