〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。



ヒロアカの方が、少々スランプ気味になってきました。なので、こっちを更新しました。

【プロジェクト東京ドールズ】のボスキャラって、ほとんどがギリシャ神話の幻獣がモチーフなんですよねぇ~…うん。

では、本編へどうぞ


第二百七十六話 蠢く迷宮

その頃、Dollsと愛は…現れた新型ピグマリオン『ミノタウロス』と戦っていた。Dolls達に敗れたミノタウロスは、うつ伏せに倒れると……全身がドロドロに溶けていった。

 

シオリ「新型ピグマリオン『ミノタウロス』…完全撃破、確認しました。」

 

ヤマダ「いや~、出たっすね新型!限定イベント蹴って巡回に出たかいがありました。今回こそ、トドメは確実に刺したっすよ!フヒヒヒヒ…」

 

ミノタウロスとの戦闘を終えたことで…一先ず一息をつけるようになったDolls達。

 

ヒヨ「だけど、いきなり強いのが出てくるからビックリしたよー!」

 

シオリ「確かに…ずいぶん急でしたね。

 

どこからか沸いて出たような…

 

しかし、彼女達には…1つだけ、疑問があった。それは……

 

 

アヤ「ねえ、さっきのミノタウロス。前に倒したのと、同じヤツなのかな?」

 

 

先ほど撃破したミノタウロスについてだ……今回の新型ピグマリオンであるミノタウロスについて、未だに謎が多く…詳しい情報がほとんど無いのだ。

 

シオリ「急いで検体を確保しましょう。それはあれば、より詳しい解析ができますから。」

 

レイナ「どちらにせよ、これで新宿の地下の封印が解かれてしまったのはほぼ確実ね。あんな強力なピグマリオンが地下鉄をウロついているなんて…」

 

アヤ「…かなりヤバい。って感じ。」

 

シオリ「ええ、この地下で、何かが蠢いている…そんな気がします。」

 

迷宮と化した新宿の地下……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここには、得体の知れない何かが存在している…

 

 

…と、彼女達は肌で感じていた。

 

PPP--

 

カナ『みなさん、お疲れ様でした。』

 

すると、通信機が鳴り…カナと斑目が声を掛けてきた。

 

斑目「まだ始発の運行開始まで時間がある。すまないが、もう少し調査を続けてくれ。」

 

シオリ「了解しました。では、検体の採取を--」

 

シオリがミノタウロスの検体を採取しようとした、正に…その瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴーーーー!!

 

 

地下全体に轟音が響き渡り、地震のように揺れ始めたのだ。

 

シオリ「……!?」

 

カナ『この音…愛さん、そちらでいったいなにが…!?』

 

すると、またもや地下に轟音が響き渡り…地震のように揺れる。

 

愛「わ、わかんない…!あたりの壁が、急にうごめいて……!」

 

愛がカナに報告をしている最中にも…壁は蠢き始める。

 

ゴゴゴゴゴーー!!

 

ユキ「あ、ああ…あああ……!」

 

サクラ「見てください……!壁が…!」

 

壁からは…まるで、臓器のようなナニカ…血管のような筋などが、現れた。

 

愛「こ、これは……」

 

 

シオリ「生きた…迷宮……

 

 

ヤマダ「というより、肉の迷宮っすな。うっひゃー、グロォ……」

 

ヒヨ「なんだか、空気が重いよぉ……」

 

サクラ「私たち、さっきまで地下鉄にいたはずなのに……!」

 

レイナ「一体、これは何なの…!」

 

突然の出来事に、困惑するDollsと愛。

 

PPP--

 

斑目『片山、応答しろ!Dollsは無事なのか!?』

 

愛「は、はい……でも、あたりが…おかしいんです…」

 

カナ『Dollsの位置座標が特定できません!ああ、このランダムな軌道…新宿地下と、同じです…!』

 

斑目『くっ……!』

 

すると、通信機からは翔の声が聞こえてきた。

 

 

翔『アイツらの位置が特定できねぇだと、そんなバカなことがあってたまるか!!…って、おい…どうなってんだよ!?』

 

 

翔も突然の事態に、混乱しているようだ。

 

翔『じっとしてられるか…俺が探しに行く!!』

 

カナ『翔君、行ってはいけません!!』

 

翔『うるせぇ!危険なのは承知だ!!』

 

斑目『待て青空!!…総員、直ちに最寄りの駅より地上に帰還しろ!!』

 

通信機の向こうでは、不測の事態によって不穏になった翔が…カナと斑目を押しきってまで、Dollsを探そうとしていた。

 

シオリ「でも、ミノタウロスの検体が…!」

 

レイナ「壁に飲み込まれたわ!もう間に合わない!」

 

倒したミノタウロスは、みるみる壁に飲み込まれ…姿を消した。

 

斑目『いいから、早く帰還しろ!!』

 

シオリ「ッ……!!」

 

愛「みんな、急いで!!」

 

Dolls達は、ミノタウロスの検体を採取できず…やむを得ず地上へと上がった。

 

 

 

Dollsと愛が地上に出て来ると……

 

ガォォオオオオオオンッ!!グォォオオオオオオオオオオーー!!

 

どこからか轟音が聞こえてきたと思うと、それが段々こちらに向かってくるのが分かった。

 

アヤ「あっ、あれ…!!」

 

アヤの視線を見ると…乳白色のライトを光らせたバイク『ジャングレイダー』に乗った人物が向かって来ていた。

 

ギギギギギィィイイイイイイイイイイイイッ!!

 

翔「おい、大丈夫か!?」

 

ジャングレイダーに乗っていたのは、紛れもなく…青空 翔だった。いてもたってもいられなくなった彼は、カナと斑目を押し退け…任務に出たDollsと愛を迎えに来たのだった。

 

サクラ「しょ、翔さん…!!」

 

ヒヨ「ふえぇぇええええええんっ!!翔さぁん、怖かったよぉ~!!」

 

翔が来たことに、安心感が芽生え…同時に緊張がほどけ、泣き出す者も現れた。泣いているヒヨに、翔は「よく頑張ってくれた、もう大丈夫だ!」と声を掛けていた。

 

レイナ「翔君、休んでいなくても良いの?」

 

翔「バカ野郎、自分だけ休んでいられっかよ。」

 

翔はそう言うと…

 

翔「ジャングレイダー、コイツらと同じペースで走ってくれ。」

 

…と、ジャングレイダーに言った。すると、ジャングレイダーは『グォオオオンッ!!』と轟音を響かせ、Dollsと愛の歩くスピードと同じ速度で走った。

 

愛「ねぇ翔君、そのバイク…まるで生きてるみたいだね?」

 

翔「コイツには意志があるんだよ。ほんのそこらの機械といっしょにすんなよ?」

 

ヤマダ「あぁ…翔さん、後ろに乗っても良いっすか?」

 

翔「生憎だが…ヘルメットは俺の分しかねぇんだ。また今度な。」

 

ヤマダ「うへぇ~…マジっすか。」

 

Dollsと愛のペースに合わせて走るジャングレイダーに乗り、翔は彼女達とドールハウスへ帰還した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

斑目「…皆、無事の帰還何よりだ。それと、青空…迎えに行ってくれてありがとう。」

 

翔「…あぁ。」

 

無事に戻ってきたDollsと愛は、観測室へと集まっていた。

 

ナナミ「…ホントに。あのまま飲み込まれるかと思いましたよ。生き物というか…まるで腸壁みたいに壁がうごめいて…」

 

翔「やめろナナミ…そう思っても、あまり口に出さないでくれ。本当に飲み込まれたらどーすんだよ?」

 

ナナミ「あぁ、すいません…つい……うぷ……気持ち悪……」

 

吐き気を覚えるナナミにエチケット袋を渡す翔。幸い、彼女は嘔吐しなかった。

 

カナ「持ち帰ってくれたログは害特にも共有し、急ぎ解析を進めています。」

 

今回、彼女達が持ち帰って来たログは…現在、害特に共有し、解析をしている。

 

カナ「ただ、現時点で新宿地下がアタラクシア化し、新宿を隔離していた隔壁は事実上融解。都内の地下鉄網の侵蝕を開始したというのが、国土調査員、害特共通の認識です。

 

新型ピグマリオン『ミノタウロス』が…

 

何度撃退しても再び出現することも…

 

地下の迷宮化と関係しているのではないかと考えられます。」

 

新宿地下のアタラクシア化……何度も倒しても復活するミノタウロス……都内地下鉄網の侵蝕の始まり……

 

アヤ「…マジ、最悪の展開じゃん。」

 

アヤの言うとおり…状況は最悪である。しかし……

 

斑目「いや、そう判断するにはまだ早い。」

 

斑目は、この状況をまだ最悪と判断はしていなかった。

 

翔「…どういうことだ?」

 

斑目「ラッピング電車による巡回調査によって、地下鉄の汚染度はまだ低いことが判明している。」

 

翔「あぁ、成る程な…」

 

斑目の言葉に、納得した様子の翔。

 

斑目「ただ、全路線の中でも比較的汚染度が高いのが、国立競技場から六本木まで…つまり、以前は都庁前駅に乗り入れていた大江戸線の南西の端の区間だ。」

 

Dollsと翔がラッピングされた車両は…知らぬ間に路線内を調査してくれていたのだ。そのおかげで、地下鉄の汚染度は低いままだった。しかし、大江戸線南西の端の区間だけは、汚染度が高い。

 

斑目「さらに、先ほど発生した路線内の異変は現在収束し--

 

内部壁面に侵蝕が確認できるのは新宿に接した一区間のみと確認されている。」

 

どうやら…Dollsと愛が見てきた侵蝕壁は、新宿に接した一区間だけに確認されているようだ。そのため……

 

カナ「この区間では、しばらくの間…害特により重点的な駆除活動が行われます。」

 

害特による、駆除活動が開始させることとなった。

 

翔「……。」

翔(害特は全く信用できねぇ……だが、俺はこんな状態だ…ジャングレイダーがあっても、燃料が切れちまえばたちまち足を失う羽目になる……畜生が…!)

 

斑目とカナの言葉を聞き、大怪我をした自分の左足を見て…翔は心の中で悔しさを見せていた。

 

カナ「DollsにはDollsにしかできない任務を…」

 

翔「やめろ!!その言葉を聞くのは御免だ…!」

 

カナ「ッ!?」

 

急に声を荒げた翔に、カナは驚いた。

 

翔「あ…悪い……」

 

バツが悪そうな顔をし、謝罪をする翔。

 

シオリ「あの迷宮の全容解明--ですね。

 

今のDollsにしかできない任務…それは、ピグマリオン達が徘徊する迷宮を解明することだ。

 

カナ「地下迷宮の侵蝕は、ミノタウロスの出没と相関性がうかがえます。

 

つまり…

 

ミノタウロスの謎を解き明かすことが…

 

迷宮の攻略につながる…

 

…と、いうことです。」

 

現在、謎だらけのミノタウロスについて知る…それは、迷宮攻略の手掛かりとなるだろうと、カナは推測する。

 

斑目「ミノタウロスの体組織、検体が複数必要になるだろう。」

 

ミノタウロスのことを知るには、まず…奴の身体から検体をいくつか採取しなければならない。

 

斑目「…とは言え、もう始発が動き出す時間だ。今日はもう十分だろう…本日はこれで解散だ。午後一杯、休息を取り体を休めてくれ。」

 

現在の時刻は、午前5:22……もう既に、朝日が昇り始めている頃だ。

 

レイナ「ああ、朝日が昇っているわ。これがカンテツなのね…」

 

任務を終えたレイナは、眠そうにしている。

 

アヤ「はぁ…やっぱ体が慣れないからかな。いつもの巡回とは段違いに疲れちゃった。」

 

いつもは太陽が昇っている時に巡回をするDollsだが…今回は夜間での巡回だ。慣れないことに、Dollsは皆…くたびれている様子であることが伺える。

 

シオリ「皆さん、お疲れ様です。愛さんも、ゆっくり休んでくださいね。」

 

愛「うん、ありがとうね。」

 

Dollsは皆、観測室から退室し…寮へと戻って行く。愛も仮眠室に向かい、眠るようだ。

 

翔「……。」

 

斑目「青空、一睡もしなかったが…大丈夫か?」

 

翔「…大丈夫だ。」

 

結局、翔は眠らず…ずっと起きていた。

 

カナ「ふわぁ…翔君は眠くないんですか?」

 

翔「あぁ…まぁ、奴らの隊長であった頃…眠ることすら許されなかったからなぁ……」

 

あの地獄を足掻いてきた翔にとって、徹夜なんて大したことは無いようだ。

 

翔「寝ようとすればストライカー共に無理矢理叩き起こされるし…ていうか、何で眠らせようとしなかったのか…ただでさえ頭のネジがブッ飛んでる奴らの行動、つくづく理解できねぇよ。」

 

カナ「……翔君、私と斑目さんの3人で…少し話でもしませんか?」

 

翔「お、良いぞ。」

 

斑目「ここで話すか?」

 

翔「いや…屋上の庭園にでも行こーぜ?日光ぐれぇ浴びねぇとな。」

 

翔の言葉を聞いた斑目とカナは立ち上がり…翔を挟む形で付き添いながら屋上の庭園へと足を運んだ。

 

 

 

庭園につくと、快晴の青空に昇った太陽が…3人を照らした。ベンチに座り、会話を始める3人。

 

翔「なぁ…斑目さん、南田さん。」

 

斑目「どうした?」

 

カナ「何ですか?」

 

翔「俺さ…時々思うんだよ……」

 

翔は最近、感じていたことを…斑目とカナに話し始める。それは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「もし、俺が……

 

ストライカー達(アイツら)の隊長じゃなくて……

 

普通の高校生活をしていたら…

 

どんな奴になってたんだろうな…って。

 

 

五稜館学園に目をつけられ、化け物にされた翔は…自分が人間じゃないことを受け入れ始めてはいるものの……もし、人間だったら…と、時より思うことがあった。

 

 

翔「俺の両親が生きていたら…

 

俺は人間として…幸せに暮らせたのかな……」

 

 

翔が寂しそうにそう言った瞬間……

 

斑目「…!」ギュッ…

 

斑目は、翔を抱き締めた。

 

斑目「…青空……」

 

翔「何、ここでの暮らしは…幸せだぜ。紛い物と化した俺を受け入れてくれてんだ。いつかは、アンタらを喰らっちまうかもしれねぇぜ?」

 

斑目「構わん…私は、青空になら……喰われても良い…!

 

鬱憤がたまったら、いつでも吐き出してくれ…!」

 

斑目の言葉に、カナも翔を優しく抱き締める。

 

カナ「翔君、私も斑目さんと同じです……

 

翔君になら、()べられてもへっちゃらです…!

 

翔「…けどな…俺は、あんたらを……

 

喰らいたくない……

 

食人本能があっても…あんたらだけは…

 

絶対に、喰らって…たまるかァ!!

 

気が付くと、翔は…涙を流し、泣いていた。斑目もカナも、翔と一緒に泣いていた。

 

斑目「青空、私達も共に…お前の辿る運命(ミチ)を、歩んでいく。約束する…!」

 

カナ「翔君に、寂しい思いは…もう、2度と……」

 

翔「…あぁ……嬉しいぜ、斑目さん…南田さん……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マキナ「…ようこそ、迷子さん。」

 

気が付くと、あの楽園に来ており…マキナが翔を迎え入れていた。

 

翔「はっ倒すぞてめぇ?」

 

マキナ「あら、怖いわ。」

 

マキナに対しては、当たりが強い翔。

 

マキナ「相手の全容が見えないのは、不安なものだわ。」

 

翔「お前に何が分かる?ここでただ見ているだけのお前ごときに……」

翔(ま、敵はミノタウロスなのか迷宮なのか…わかんねぇんだけどな。)

 

ここの楽園は、摩訶不思議で幻想的な世界が広がっている。翔にとっては、不思議と居心地は悪くないと感じていた。とは言え、口では「居心地は悪い」と言っているが……

 

翔「こっちは何もわかんねぇ状態で…ただじわじわと侵蝕されていく気持ち悪さが、お前ごときに分かるわけねぇだろうが。」

 

マキナ「目に見えないものと相対するのは、とても恐ろしいことでしょうね。」

 

翔「…あ?」

 

マキナ「だけど、例え目の前にいても見えないものもある。」

 

翔「お前……」

 

マキナ「……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「何笑ってんだよ…?」ピキッ…

 

表情が笑っているマキナを見て、翔は機嫌を悪くしていた。

 

マキナ「…あら、ごめんなさい。」

 

翔「ごめんで済めば警察はいらねぇよ。んで、何か言い残すことは…?」

 

翔が手を振り上げた時…マキナはこう言った。

 

マキナ「例えば--『過去』。」

 

翔「…はぁ?」

 

マキナ「その人の過去は、その人に直接尋ねてみないとわからないモノ…そう思わない?」

 

翔「……まぁ、一理あるな……」

 

翔は振り上げていた右手を降ろした。

 

マキナ「例え言葉で聞いたとしても、それが本当か判別するのは難しい。」

 

翔「……。」

 

マキナ「誰にでも、いろんな過去があるものね。」

 

翔「…おいコラ、顔がにやけてんだよ。」

 

マキナ「あら、失礼。」

 

翔「…こんにゃろぉ……ブッ飛ばされてぇのか?」

 

マキナ「今日はご機嫌斜めね。」

 

翔からの言葉を1つ1つ受け止めて行くマキナ。

 

マキナ「アナタの大切な人形は、過去を失った者たちだけど--

 

それでも短いドールとしての生のなかで、様々な過去を積み重ねてきたわ。」

 

翔「…何が言いたい?」

 

マキナ「受け入れる覚悟は、あるかしら?

 

翔「…何?」

 

マキナの言葉に、少し困惑する翔。

 

マキナ「…その覚悟を見せてもらう日が、もうすぐそこまで来ている。」

 

彼女の言葉を聞いた翔は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「…上等だ…!」

 

…と、強気で言い返した。

 

マキナ「そう。楽しみだわ。とてもね----」

 

翔の言葉に、笑顔を見せるマキナであった。




いかがでしたか?今回はここまでです。



随分長い字数になりました。まぁ、これよりももっと字数多い回、あるんですけどね……

次回も、お楽しみに
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