〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第二百八十話 暗中模索と語り合い

その頃…Dolls一同は……

 

 

 

ナナミ「ますます、空気が悪くなってきましたね。」

 

迷宮の更に奥へと、進んでいた。

 

ナナミ「このあたりなんて、もうアタラクシアと大差ないのでは?」

 

ヤマダ「ほぼほぼアタラクシアに侵蝕されて、同化してる感じすな~。」

 

彼女達がいる迷宮…それは、アタラクシアと呼ばれる塔がある忘却の都市『新宿』の地下にあるのだ。得体の知れない雰囲気の中、得体の知れない化け物が徘徊している。

 

ヤマダ「このヒリヒリ感、嫌いじゃないっすけど。肝心のミノタウロス(デカブツ)はどこなんすかね。」

 

そう言うと、翔手製のクナイをカチカチと鳴らすヤマダ。

 

 

ミサキ「さっきから、ユキが何度も言ってるわ。

 

生まれるって……」

 

 

迷宮を探索してから、ユキは何回も『生まれる』と言っている。

 

ミサキ「新たなミノタウロスが生まれるってこと?それとも、別の何かが…」

 

ヤマダ「別の何か、ねえ。ま、ヤマダは新型、強敵、なんでも大歓迎っす。」

 

生まれると言っても、何が生まれるのか…具体的なことは、誰にも分からない。

 

ヤマダ「ミノタウロスはどーも手応え足りないで、もうちょっとエグいヤツがいいっすね。」

 

ミサキ「……。」

 

ヤマダの言葉に、黙りこくるミサキ。

 

ナナミ「おや、ミサキさん。」

 

そんな彼女を見たナナミは…

 

 

ナナミ「そろそろ慣れたかと思ってましたけど、やっぱり真夜中の巡回、怖いんですか?」

 

 

…と、ミサキをからかう。

 

ミサキ「ち、違うわよ!」

 

ナナミの言葉を否定するミサキ。

 

ミサキ「ただ……なんとなく……」

 

そして、言葉を詰まらせる。

 

ヤマダ「おや、どしたんすか?脳筋キャラが柄にもなく。」

 

ミサキ「私のどこが脳筋キャラよ!!」

 

ヤマダに怒るミサキ。

 

愛「フフフ、何だか緊張感がないね。」

 

そんな彼女達を優しく見守る愛。

 

シオリ「ふふ…空気が変わって、良かったです。」

 

愛の優しい顔を見て、安心するシオリ。

 

シオリ「さあ、先に進みましょう。」

 

愛「うん、行こうか!」

 

彼女達は、時に雑談を挟みながら…迷宮を進んでいく。翔の話になると、話が弾み…皆生き生きした表情をみせるようになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃…ドールハウスにて……

 

翔「へくしゅっ!!」

 

あから「大丈夫かい、隊長殿?」汗

 

翔「大したことねぇ。」

 

Dollsが夜勤形態へと切り替わったことで、元ストライカー達の勤務形態も夜勤へと切り替わっていた。事務作業をとっくに終わらせていた彼女達は、翔の話し相手となっていた。

 

翔「しかしまぁ、随分賑やかになったな。」

 

ほたる「本当ですね!真夜中であることが嘘みたいです♪」

 

モニカ「確かに!アタシはこっちの方が好きだなぁ~。」

 

モルガナ「本来、眠っている時間帯にこうして皆で話し合うのは…新鮮味を感じますね。」

 

小春「確かにそうですね。」

 

翠「わたし夜型だけど、こうして語り合いをしたことは無かったなぁ…」

 

ミネルヴァ「たまに夜更かしはしてたけど、その度に小春に怒られたからね♪」

 

小春「あぐぅ…ミネルヴァ様、それは言わないお約束ですって……」

 

ふと、翔は…モルガナ、小春、翠、ミネルヴァに尋ねる。

 

 

翔「どうだ、慣れてきたか?」

 

 

翔の言葉に…

 

小春「あっ、はい!おかげさまで♪」

 

翠「みんな親切だからねぇ、ここで仕事するのめっちゃ楽しく思うよ♪」

 

ミネルヴァ「うん!段々ドールハウスに溶け込めてきたよ♪」

 

モルガナ「もちろんです。隊長さん、貴方のおかげで私達は安心して仕事ができます。」

 

…と言う4人。

 

翔「そうか。お前達もすっかりドールハウスに馴染んだようだな。コイツァ良いことだぜ。あっ、怖ぇヤツいたらすぐに俺に報告してくれよ?そんときゃ俺がガツンと言うから。」

 

翔の冗談に、その場で笑いが起こった。

 

雪枝「隊長さん、足の痛み…どうですか?」

 

翔「普通に歩くのはムズいが…まぁ大丈夫だ。」

 

幸子「後、心の傷も……」

 

翔「お前達が力をかしてくれてっから、だいぶマシになっては来ている。心配すんじゃねぇよ。てか、お前ら眠くねぇのか?」

 

あから「全然!コーヒーを飲んだから、眠気は覚めちゃったよw」

 

翔「はは、そうかそうか。なら、朝まで語り合うか?」

 

ほたる&モニカ&翠「「「賛成賛成♪」」」

 

翔「だが、眠くなったら無理すんなよ?」

 

元ストライカー「「「了解!」」」

 

こうして、医務室にて元ストライカー達と語り合うことになった翔。今の彼は、信頼できる者達に囲まれ…少しずつではあるが、次第に心の傷も癒えてきていた。

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