〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第二百八十三話 青空 彩羽

ドールハウスに到着すると…

 

深雪「では彩羽さん、こちらへ。」

 

彩羽「はい。」

 

深雪と蜜璃に案内され、翔と合流する。その後、斑目とカナの元へ向かい…事情を話すことに。

 

 

斑目「なに、青空の実の姉だと…?」

 

翔「俺も信じらんねぇんだよ。だから、身辺調査をすることにしたんだ。コイツからは既に了承を得ている、いくらでも調べちゃって…だとよ?」

 

カナ「では、青空 彩羽さん…いくつか質問をしますが、答えたくないことがありましたら無理に答えなくても大丈夫です。」

 

斑目とカナに事情を話すとすぐに納得し、彩羽の身辺調査が始まった。彼女の証言を元に、ジェノグラムを作成した。

 

翔「ちっと見ても良いか?」

 

カナ「どうぞ。」

 

カナのパソコンを覗き込む翔……

 

翔(親父とお袋との間に産まれたのが…青空 彩羽と俺か……俺の両親は、あの偽物両親に殺されたことだけは覚えるんだが……駄目だ、全然思い出せん…)

 

しかし、いくら思い出そうとしても…彩羽のことは何も分からなかった。

 

彩羽「……。」

彩羽(覚えてないみたいだね……)

 

中々思い出せずにいる翔を見て、彩羽は項垂れてしまう。

 

カナ「あ、あの…大丈夫ですか?」

 

彩羽「だ、大丈夫です。あの、これも受け取ってください。家族確認書類のコピーですが…原本はこちらにあります。」

 

斑目「どれ?」

 

彩羽から家族確認書類のコピーと原本を受け取る斑目。

 

斑目「……。」

斑目(確かに…彼女は嘘をついていないようだ……この書類も、偽造したとは考えられない。そもそも、タレントが書類を偽造すればたちまち大事(おおごと)になることは明白だ。)

 

青空 彩羽……アメリカから帰国すると同時に、女優となり…天才的才能を花開かせた。瞬く間に人気になり、様々な活動をする超マルチなタレントである。その人気で多忙なタレントが書類を偽造するとは考え難い。

 

翔「……。」

翔(コイツには、何が出来るんだ…?ちっと聞いてみるか…)

 

翔は彩羽の顔を見る。

 

彩羽「…?」

 

翔「お前は、何が出来るんだ?」

 

彩羽「…ほぇっ?」

 

突然の翔からの質問に、間抜けな声を出してしまう彩羽。

 

カナ「翔君、一体何を…?」

 

翔「何も企んでねぇよ…ただ気になったから聞いただけだ。」

 

斑目(3年以上青空と共に過ごして来たが…未だに青空が考えていることが分からん……もっと青空と関わるべきだな……)

 

翔と一緒に過ごしてきた斑目とカナだが…彼が考えることは、未だに分からないようだ。

 

翔「さて…青空 彩羽って言ったな、お前。何が得意なんだ?」

 

彩羽「あたし、言語学習が得意なんだ。料理も家事もできるし、パソコンも使える。WordもExcelもPowerPointも難なく使えるよ。後、格闘技も習ってたから戦いもできる。」

 

翔「…ほぅ?」

 

彩羽の言葉を聞き、口角を上げる翔。

 

翔(中々興味深いな、コイツ……ほぼ何でもできるんじゃねぇのか?)

 

彩羽「翔君、あたし…」

 

翔「お前の得意なことは分かった…んで、お前はこの後どうしたい?」

 

彩羽「……。」

 

初めは黙っていた彩羽だったが…

 

 

翔「言ってみろよ、お前の今の気持ち…ここで全部。」

 

 

…と、翔が背中を押したことで…思いをぶつけていく。

 

 

彩羽「あたし…ここで働きたいです!!事務作業も芸能活動もできます!!英語、中国語、韓国語、ロシア語等を話すことができます!言語学習やコミュニケーション能力を活かしていきたいです!!多様な面でお役に立ちます!!後、翔君とも関わって行きたいです!!翔君が少しでもあたしのことを思い出せるよう、しっかり向き合って行きます!!どんなことでも受け入れます!!」

 

 

彩羽の目は、美しい輝きを放っていた。

 

翔「…もし俺が採用担当だったら、ぜってぇ採用する。斑目さんに南田さん、あんたらならどうだ?」

 

斑目「…あ、青空…お前が大丈夫なら」

 

翔「そうじゃねぇ。俺がどうこうの問題じゃなくて、あんたらの意思を聞いてんだよ。」

 

カナ「私も採用します♪色んな国の言葉を話せるのはスゴいです♪」

 

斑目「…むぅ……」

 

斑目は少し悩んだ後、彩羽の方を見る。そして……

 

 

斑目「青空 彩羽…私達は君を採用する。芸能活動を中心に働いて貰うが…異論は無いか?」

 

 

彩羽を採用したのだ。

 

彩羽「ッ!!は、はい!!」

 

ドールハウスに採用され、心から嬉しそうな顔をする彩羽。

 

カナ「では翔君、彩羽さんを部屋まで案内してあげてください♪」

 

翔「言われなくともそうするさ…着いてこい。」

 

翔は彩羽を宿直部屋まで案内する。

 

 

 

夜間であるためか、ドールハウスの廊下は暗い。

 

彩羽「…翔、君?」

 

翔「……。」

 

彩羽「ありがとう…採用って言ってくれて……」

 

翔「俺じゃなくて斑目さんに直接言え。あの人、ドールハウスの所長だぜ?さて、ここがお前が生活する部屋だ。」

 

部屋まで案内が完了した翔は、彩羽に色々質問をする。

 

翔「お前、どこか別の事務所と契約してるのか?」

 

彩羽「ううん、最近契約終了になってフリーなんだ。」

 

翔「そうか。後、今暮らしている家とかマンションはあったりするか?」

 

彩羽「無い。あちこちのネカフェやビジネスホテルとかに泊まり歩いてたから。」

 

翔「わかった。この部屋は、自分の部屋だと思って使ってくれ。明日の13:00…午後1:00からドールハウスを案内する。それまで休め。」

 

翔はそう言うと、医務室へと戻って行った。

 

 

 

部屋へと案内された彩羽は、ベッドに横になった。

 

彩羽「…ふぅ。」ボフッ…

彩羽(翔君、足ケガしてたね……まさか、ストライカー達の仕業?聞いたことあるんだけど、ヤバい連中だよね…)

 

ストライカーについて…彩羽も知っている。彼女達の異常さは、世間にも知られており…今ではストライカーを知らない者は、誰もいない。

 

彩羽「……。」

彩羽(とりあえず…今日はもう寝よう……何だか、疲れちゃったな……)

 

そう思い、目を閉じた彩羽は…すぐに眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、医務室では……

 

翔「つーことがあった。」

 

ほたる「隊長サンの実のお姉さん!?」

 

翔の話を聞いた元ストライカー達は、目を丸くして驚いていた。1人を除いて…

 

翔「モルガナ、時空管理局は記憶操作でもしてたのか…何か知ってるか?」

 

モルガナ「後々分かったことなのですが……」

 

モルガナ曰く…実験体に選ばれた隊長達は、身内との縁を切るため……家族の記憶を操作され、存在を忘れられてしまうとのこと……

 

モルガナ「ですが、隊長さんのお姉様は…隊長さんのことを覚えているみたいですね。」

 

翔「俺は実の両親が殺されたトラウマから…姉貴の存在を認識していなかったんだろう。だから、身内は誰もいないって自己暗示してたんだろーよ。」

 

翔はそう言うと、ギリシャ神話の本を読み…少ししたら眠りについた。

 

あから「ボク達もそろそろ休もうか。」

 

幸子「そうですね。隊長さん、彩羽さんのオリエンテーションを担当するみたいですし…何かサポートをするために……」

 

翔が眠ったことを確認した元ストライカー達は、自分達の部屋に戻って睡眠をとった。




青空 彩羽(あおぞら さやは)…23歳、女。


色々なことができる天才肌の持ち主。
愛と同じようにフレンドリーで面倒見が良いお姉さん的存在。
弟の翔が大好きで、翔以外の男性には興味も関心も無く…超がつく程の『ブラコン』である。
遅刻や欠席はせず、料理も家事も得意だが…私生活はとにかくだらしなく…服装については大胆なモノを好むが、ジャージとスパッツでいることが多い。暑い時には、スポブラとスパッツでいることも……
格闘技やサバイバルを足しなんでおり、翔には劣るが戦闘力はかなり高い。

CV…『田村 ゆかり』さん
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