〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
ドールハウスに到着すると…
深雪「では彩羽さん、こちらへ。」
彩羽「はい。」
深雪と蜜璃に案内され、翔と合流する。その後、斑目とカナの元へ向かい…事情を話すことに。
斑目「なに、青空の実の姉だと…?」
翔「俺も信じらんねぇんだよ。だから、身辺調査をすることにしたんだ。コイツからは既に了承を得ている、いくらでも調べちゃって…だとよ?」
カナ「では、青空 彩羽さん…いくつか質問をしますが、答えたくないことがありましたら無理に答えなくても大丈夫です。」
斑目とカナに事情を話すとすぐに納得し、彩羽の身辺調査が始まった。彼女の証言を元に、ジェノグラムを作成した。
翔「ちっと見ても良いか?」
カナ「どうぞ。」
カナのパソコンを覗き込む翔……
翔(親父とお袋との間に産まれたのが…青空 彩羽と俺か……俺の両親は、あの偽物両親に殺されたことだけは覚えるんだが……駄目だ、全然思い出せん…)
しかし、いくら思い出そうとしても…彩羽のことは何も分からなかった。
彩羽「……。」
彩羽(覚えてないみたいだね……)
中々思い出せずにいる翔を見て、彩羽は項垂れてしまう。
カナ「あ、あの…大丈夫ですか?」
彩羽「だ、大丈夫です。あの、これも受け取ってください。家族確認書類のコピーですが…原本はこちらにあります。」
斑目「どれ?」
彩羽から家族確認書類のコピーと原本を受け取る斑目。
斑目「……。」
斑目(確かに…彼女は嘘をついていないようだ……この書類も、偽造したとは考えられない。そもそも、タレントが書類を偽造すればたちまち
青空 彩羽……アメリカから帰国すると同時に、女優となり…天才的才能を花開かせた。瞬く間に人気になり、様々な活動をする超マルチなタレントである。その人気で多忙なタレントが書類を偽造するとは考え難い。
翔「……。」
翔(コイツには、何が出来るんだ…?ちっと聞いてみるか…)
翔は彩羽の顔を見る。
彩羽「…?」
翔「お前は、何が出来るんだ?」
彩羽「…ほぇっ?」
突然の翔からの質問に、間抜けな声を出してしまう彩羽。
カナ「翔君、一体何を…?」
翔「何も企んでねぇよ…ただ気になったから聞いただけだ。」
斑目(3年以上青空と共に過ごして来たが…未だに青空が考えていることが分からん……もっと青空と関わるべきだな……)
翔と一緒に過ごしてきた斑目とカナだが…彼が考えることは、未だに分からないようだ。
翔「さて…青空 彩羽って言ったな、お前。何が得意なんだ?」
彩羽「あたし、言語学習が得意なんだ。料理も家事もできるし、パソコンも使える。WordもExcelもPowerPointも難なく使えるよ。後、格闘技も習ってたから戦いもできる。」
翔「…ほぅ?」
彩羽の言葉を聞き、口角を上げる翔。
翔(中々興味深いな、コイツ……ほぼ何でもできるんじゃねぇのか?)
彩羽「翔君、あたし…」
翔「お前の得意なことは分かった…んで、お前はこの後どうしたい?」
彩羽「……。」
初めは黙っていた彩羽だったが…
翔「言ってみろよ、お前の今の気持ち…ここで全部。」
…と、翔が背中を押したことで…思いをぶつけていく。
彩羽「あたし…ここで働きたいです!!事務作業も芸能活動もできます!!英語、中国語、韓国語、ロシア語等を話すことができます!言語学習やコミュニケーション能力を活かしていきたいです!!多様な面でお役に立ちます!!後、翔君とも関わって行きたいです!!翔君が少しでもあたしのことを思い出せるよう、しっかり向き合って行きます!!どんなことでも受け入れます!!」
彩羽の目は、美しい輝きを放っていた。
翔「…もし俺が採用担当だったら、ぜってぇ採用する。斑目さんに南田さん、あんたらならどうだ?」
斑目「…あ、青空…お前が大丈夫なら」
翔「そうじゃねぇ。俺がどうこうの問題じゃなくて、あんたらの意思を聞いてんだよ。」
カナ「私も採用します♪色んな国の言葉を話せるのはスゴいです♪」
斑目「…むぅ……」
斑目は少し悩んだ後、彩羽の方を見る。そして……
斑目「青空 彩羽…私達は君を採用する。芸能活動を中心に働いて貰うが…異論は無いか?」
彩羽を採用したのだ。
彩羽「ッ!!は、はい!!」
ドールハウスに採用され、心から嬉しそうな顔をする彩羽。
カナ「では翔君、彩羽さんを部屋まで案内してあげてください♪」
翔「言われなくともそうするさ…着いてこい。」
翔は彩羽を宿直部屋まで案内する。
夜間であるためか、ドールハウスの廊下は暗い。
彩羽「…翔、君?」
翔「……。」
彩羽「ありがとう…採用って言ってくれて……」
翔「俺じゃなくて斑目さんに直接言え。あの人、ドールハウスの所長だぜ?さて、ここがお前が生活する部屋だ。」
部屋まで案内が完了した翔は、彩羽に色々質問をする。
翔「お前、どこか別の事務所と契約してるのか?」
彩羽「ううん、最近契約終了になってフリーなんだ。」
翔「そうか。後、今暮らしている家とかマンションはあったりするか?」
彩羽「無い。あちこちのネカフェやビジネスホテルとかに泊まり歩いてたから。」
翔「わかった。この部屋は、自分の部屋だと思って使ってくれ。明日の13:00…午後1:00からドールハウスを案内する。それまで休め。」
翔はそう言うと、医務室へと戻って行った。
部屋へと案内された彩羽は、ベッドに横になった。
彩羽「…ふぅ。」ボフッ…
彩羽(翔君、足ケガしてたね……まさか、ストライカー達の仕業?聞いたことあるんだけど、ヤバい連中だよね…)
ストライカーについて…彩羽も知っている。彼女達の異常さは、世間にも知られており…今ではストライカーを知らない者は、誰もいない。
彩羽「……。」
彩羽(とりあえず…今日はもう寝よう……何だか、疲れちゃったな……)
そう思い、目を閉じた彩羽は…すぐに眠りについた。
その頃、医務室では……
翔「つーことがあった。」
ほたる「隊長サンの実のお姉さん!?」
翔の話を聞いた元ストライカー達は、目を丸くして驚いていた。1人を除いて…
翔「モルガナ、時空管理局は記憶操作でもしてたのか…何か知ってるか?」
モルガナ「後々分かったことなのですが……」
モルガナ曰く…実験体に選ばれた隊長達は、身内との縁を切るため……家族の記憶を操作され、存在を忘れられてしまうとのこと……
モルガナ「ですが、隊長さんのお姉様は…隊長さんのことを覚えているみたいですね。」
翔「俺は実の両親が殺されたトラウマから…姉貴の存在を認識していなかったんだろう。だから、身内は誰もいないって自己暗示してたんだろーよ。」
翔はそう言うと、ギリシャ神話の本を読み…少ししたら眠りについた。
あから「ボク達もそろそろ休もうか。」
幸子「そうですね。隊長さん、彩羽さんのオリエンテーションを担当するみたいですし…何かサポートをするために……」
翔が眠ったことを確認した元ストライカー達は、自分達の部屋に戻って睡眠をとった。
青空 彩羽(あおぞら さやは)…23歳、女。
色々なことができる天才肌の持ち主。
愛と同じようにフレンドリーで面倒見が良いお姉さん的存在。
弟の翔が大好きで、翔以外の男性には興味も関心も無く…超がつく程の『ブラコン』である。
遅刻や欠席はせず、料理も家事も得意だが…私生活はとにかくだらしなく…服装については大胆なモノを好むが、ジャージとスパッツでいることが多い。暑い時には、スポブラとスパッツでいることも……
格闘技やサバイバルを足しなんでおり、翔には劣るが戦闘力はかなり高い。
CV…『田村 ゆかり』さん