〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第二百八十四話 彩羽のオリエンテーション

~♪(スマホのアラーム音)

 

 

彩羽「…う~ん……」ゴロッ…

 

彩羽は寝返りをし、スマホを触る。

 

彩羽「…んあれ…?…止まんない……」

 

しかし、いくら触れてもアラームは止まらずに鳴り続けている。仕方なく、ベッドから身体を起こす彩羽。

 

彩羽「…はわぁ~……」

 

欠伸をし、伸びの動作を行うと…キッチンに向かい、簡単な物を作った。朝食後、歯磨きを行い…スーツに着替え、ドールハウスの事務所に向かった。

 

 

 

事務所に着くと…

 

翔「よぉ、よく来たな。」

 

翔が待っていた。彼の近くには、ドールハウス3巨頭と深雪と蜜璃ドールハウス姿も…更に、DollsとNumberS、元ストライカー達の姿もある。

 

斑目「おはよう。今日は皆に紹介したい新メンバーがいる…では、彩羽……」

 

彩羽「はい。」

 

彩羽は緊張しながら、メンバー達の前に立つ。

 

翔「そんなに緊張する必要はねぇ。ここでは、一人ひとりの個性を大事にしてんだ。普段のお前で良い…なぁ斑目さん?」

 

斑目「あぁ、そうだな。」

 

ヤマダ「ならジブンは、部屋に戻ってレイドバトルを」

 

翔「まだ駄目だ。」

 

ヤマダ「了解っす…」汗

 

寮に戻ろうとするヤマダを止めたところで、彩羽の自己紹介が始まる。

 

 

 

彩羽「初めまして!青空 彩羽、25歳です♪趣味は言語学習と翔君の観察♪特技は格闘技とサバイバルです♪皆、これからよろしくね♪」

 

 

 

彩羽はおどけた口調で、簡単な自己紹介をした。

 

翔(俺の観察って何だよ…)汗

 

彼女の趣味に、疑問を持った翔。

 

レイナ「青空 彩羽さんね…私達はDolls、私はリーダーのレイナよ。よろしくね♪」

 

ミア「ボク達はNumberS、それでボクがリーダーのミアちゃんだよ♪よろしく~♪」

 

彩羽のおどけた自己紹介は、DollsやNumberSには好評だったようだ。

 

彩羽「ねぇねぇ翔君、オリエンテーションって確か…午後の1:00からだったよね?」

 

翔「あぁ、そうだ。何なら、この後始めるか?」

 

彩羽「えっ、良いの?でも翔君…足が…」

 

翔「バカ野郎、お前が気にすることじゃねぇよ。今は杖があんだから、歩けるっての。」

 

彩羽「…そっか。」

彩羽(気にするよ、だってあたし…翔君のお姉ちゃんだもん……)

 

翔「さて…そんじゃ、今から元ストライカー達と俺で、ドールハウスを案内するから着いてこい。」

 

本来、13:00から始めるオリエンテーションだが…早めにやることにした。

 

 

 

まず、事務所から説明し…次にDolls及びNumberS、元ストライカー達の寮…観測室、シミュレーションルーム、ファクトリー、格納庫、レッスン場、トレーニングジム、医務室…最後に屋上という順番で案内した。

 

翔「案内は以上だ。何か聞きてぇことはあるか?どんな些細なことでも構わねぇぞ。」

 

彩羽「あそこにある小屋…何だか、温泉みたいな場所だね。あれは何?」

 

翔「温泉だ。ここの関係者なら自由に使っても大丈夫だ。ただし、コーヒーミルクを飲みてぇなら、120円必要だぜ?」

 

彩羽「そうなんだ。あっ、そうだそうだ!フルーツ牛乳もあるの?」

 

翔「ある。見てみるか?」

 

彩羽「みたいみたい♪」

 

彩羽のリクエストに応えた翔は、温泉を見せることに…

 

 

 

翔「かけ流しの湯にサウナ、露天風呂もある。俺のオススメは、露天風呂にある『寝ころび湯』ってとこだ。」

 

彩羽「わぁ~、スゴ~い!!」

 

ドールハウスの温泉を見た彩羽は、目を輝かせている。

 

翔「他に聞きてぇことはあるか?」

 

彩羽「ジムもドールハウス関係者だったら、自由に使えるの?」

 

翔「使えるぞ、他にあるか?」

 

彩羽「今は無いかな。」

 

翔「分かった、何か分からねぇことがあれば俺だけじゃなくて斑目さんや南田さん、片山さん、胡蝶さん、七草さんに聞くと良い。」

 

翔はそう言うと、どこかへ去って行った。

 

彩羽「…そうだ、ジム行ってみよっと。あっ、その前に動きやすい服装に着替えないとだね。」

 

彩羽は一旦自室に戻ると、スポーツウェア(スポブラ&ショートパンツ)にパーカーを羽織り、トレーニングジムへと足を運んだ。

 

彩羽「失礼しまーす…って、あら?誰もいないの?」

 

トレーニングジムには、彩羽以外…誰もいなかった。彩羽はジム内を少し歩いた後、トレーニングを開始する。

 

彩羽(結構本格的だなぁ…ま、そっちの方が身体を鍛えられるし、翔君をいつでも助けられるからいっか♪)

 

レッグプレス、ランニングマシン、ウェイトトレーニング、腕立て伏せ、腹筋等…様々なトレーニングをし、汗をかいた彩羽。そこに、愛がやって来た。

 

愛「おっ、彩羽ちゃんお疲れ様~♪」

 

彩羽「あっ、片山先生。」

 

愛「愛で良いよ♪彩羽ちゃんって、深雪ちゃんと蜜璃ちゃんと同い年なんだね。」

 

彩羽「ほえっ、そうなんですか!?」

 

愛「そうそう♪いやぁ、ビックリしちゃってさ~。」

 

青空 彩羽…彼女は現在25歳である。深雪と蜜璃とは、同い年なのだ。

 

彩羽「胡蝶先生も七草先生も落ち着きがありましたし…同い年には見えなかったです。」(苦笑)

 

愛「ちなみになんだけどさ…あたし、何歳に見える?」

 

彩羽「えぇ~、20代ですよね?綺麗ですし。」

 

愛「26だよ、あたし。彩羽ちゃんより1つ年上♪」

 

彩羽「へぇ~、お姉さんじゃないですかぁ~♪」

 

愛は持ち前のフレンドリーさで、彩羽とすぐに打ち解けた。ある程度雑談を挟んだ後、話題は翔の話題に……

 

愛「ねぇねぇ、彩羽ちゃんって翔君の実のお姉ちゃんなんだよね?赤ちゃんだった頃の翔君、どんな感じだったの?」

 

彩羽「とっても可愛い弟でしたよ♪泣いてる顔も怒ってる顔も眠ってる顔も可愛いですし…何より何より、笑ってる顔がほんっっっっとうに可愛くて…もうメロメロになっちゃいます!!」

 

愛「じゃあ幼稚園のこ…あっ、ごめん……この話は、ちょっと……」

 

彩羽「パパもママも殺されちゃって…翔君、寂しくて泣いてたんです……だから、あたし…翔君が強く生きていけるよう、料理も家事も色々教えたんです。翔君、元々物覚えが早かったので、すぐに上達して…安心しちゃったあたしは、海外に留学したんです。翔君が胸をはって自慢できる、カッコよくて頼りになるお姉ちゃんになりたかったので……その時は、翔君の気持ちをあんまり考えてなかったんです…」

 

そう言うと、口角を下げる彩羽。

 

愛「彩羽ちゃんはさ…翔君のこと、好き?」

 

彩羽「もちのろんです!!好きを通り越して大好きです!!」

 

愛「そっか…それなら、これから翔君のこと…ゆっくり知って行けば良いよ。あたしもさ、3年以上翔君と関わってるけど…最初の翔君、すっごく人間不信でね…中々心を開けずにいたの。それでも、あたしは翔君が大好きだから…翔君が心を開いてくれると信じていたから、諦めずに関わった。今では、翔君もだいぶ落ち着いてるから…後は、彩羽ちゃんのやり方次第かな。」

 

彩羽(そっか…あたしが翔君と関わらなかった時…ここの人達が翔君と関わってくれてたんだね……)

彩羽「愛先生、翔君のアセスメントシートってありますか?今の翔君のこと、知りたいです。」

 

愛「もちろん、彩羽ちゃんも翔君の理解者でもあるから…喜んで教えるよ。」

 

彩羽「あ、ありがとうございます…!」

 

愛はアセスメントシートを取りに向かい、トレーニングジムに戻ってきた。彩羽はアセスメントシートに書いている情報を一問一句逃すことなく読み進めていく。

 

彩羽(若い女性が苦手…なら、下手にスキンシップをするのは控えよう……今では、食事をするのが難しいんだ…あっ、目の前で料理を作ったり目の前で毒味すれば食べられるんだ。ストライカーの手により左足を複雑骨折……)

 

愛(彩羽ちゃん…君ならきっと、大丈夫だよ……あたしも応援してるから。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「……。」

 

ミア「翔さん翔さん、お姉ちゃんってどんな人なの?」

 

翔「知らん。」

 

ディオ「青空 彩羽……翔さんと、同じ名字……」

 

トリア「本来、兄と弟で『キョウダイ』と呼びますが…姉と弟でも『キョウダイ』とも呼ぶと聞いたことがあります。『シテイ』、『アネト』とも呼ばれますが、意味は同じようです。」

 

翔「何の話してんだ?まぁ良い…お前達も、青空 彩羽と打ち解けられそうか?」

 

ミア「うん!優しそうな人だったよね~♪」

 

ディオ「同士愛みたいな人…」

 

トリア「JA!あのようなフレンドリーな方であれば関わりやすいかと思います。」

 

翔「そうか。」

 

NumberSの3人も、彩羽に興味を示しているようだった。

 

翔(姉貴か…今は覚えてねぇが…関わっていけば、何かしら思い出すかもしんねぇな……)

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