〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第二百八十六話 彩羽の実力

彩羽「ふんふんふんふ~ん♪」カタカタカタカタ……

 

新たにドールハウスと契約した彩羽は、早速ブログを更新していた。

 

彩羽「よし、これでオッケー♪」

 

ブログを更新すると、沢山のファン達からコメントが来た。

 

 

『さやや、新しい場所でも頑張ってね!!』

 

『応援してます!!』

 

『ドールハウスって、Dollsもいるし翔の兄貴もいるところだよね!?凄いことが起きそうだ!!』

 

 

応援の言葉が多いが、中にはアンチコメントと思われるモノもあった。それでも彩羽は、全く気にしていなかった。

 

彩羽(おっ、そろそろ事務仕事が始まるね。準備準備っと…)

 

彩羽はスーツに着替えると、早速事務所へと向かった。

 

 

 

事務所には、カナと元ストライカー達、モシュネ達がいて…彩羽を出迎えた。

 

カナ「改めまして、私はドールハウス専属の特殊公務員『南田 カナ』です。青空 彩羽さん、よろしくお願いします♪」

 

彩羽「青空 彩羽です、よろしくお願いします、南田さん!」

 

自己紹介を終えると、早速作業に入る。カナが彩羽のOJTをする中、元ストライカー達は彩羽とカナの様子を気にしながら事務作業をしている。

 

カナ「彩羽さんは物覚えが早いですね。ふふっ、まるで翔君みたいです♪」

 

彩羽「ありがとうございます♪」

 

彩羽も翔と同じく物覚えが早い。そしてあっという間に、事務作業を覚えたのだ。

 

カナ「あら、予定より随分早く終わっちゃいましたね。では、この後DollsチームBのメンバーの旅ロケに同行しますか?」

 

彩羽「是非行きたいです!」

 

彩羽の言葉を聞いたカナは、愛に連絡し…彩羽が旅ロケに同行することを伝えた。愛も快く承諾し、彩羽はカジュアルコーデに着替え、待機していた愛とチームBの3人と共にロケ現場へと向かった。

 

 

 

ロケの様子を見守り、街を歩く彩羽と愛。

 

愛「どう彩羽ちゃん、翔君と話せた?」

 

彩羽「それが、中々上手く行かないんですよね…あはは……」

 

愛「そっか…でも、焦らないでね?」

 

彩羽「はい、ありがとうございます♪」

 

スタッフA「いやぁ、まさか彩羽ちゃんが来てくれるなんて…ビックリしちゃいました。」

 

スタッフB「ホントですね。愛想もいいですし、いてくれるだけでもう楽しいですよ。」

 

彩羽「またまたご冗談を~♪」

 

彩羽は持ち前のコミュニケーション能力をいかし、スタッフともすっかり打ち解けていた。やがて、チームBのメンバー達は休憩へと入る。

 

彩羽「お疲れ様~♪」

 

ナナミ「って、彩羽さん!どうしてここに!?」

 

彩羽「仕事が早めに片付いたから、皆の様子を見たいって思って来たんだよ~♪ブイブイ♪」

 

レイナ「そうなのね。私達も彩羽さんと話したいと思っていたの。」

 

ヒヨ「彩羽ちゃん、一緒に話そー!!」

 

休憩の間、彩羽はチームBのメンバー達とコミュニケーションをし、すぐに打ち解けられた。数十分後、ロケを再開することに…初めは順調に進んでいたのだが……

 

ヒヨ「ほよ…あれ、なに?」

 

2時の方角にあるビルの屋上に、何やら怪しい光を放つ何かが出現…そこから1体の妖魔が現れ、地上に降り立った。

 

レイナ「お、妖魔!?」

 

ナナミ「こんなタイミングで…!?」

 

現れたのは、右手が剣になっているのが特徴で人のような姿をした妖魔『アグローナ』だ。

 

愛「みんな逃げて!!」

 

愛の言葉を聞いた周辺の人々は大慌てでその場から逃げ出す。アグローナの向かって構えを取ったその時…

 

 

ダァンッ…ドゴォォオオオオオオオオッ!!

 

 

アグローナが誰かに蹴り飛ばされた。

 

愛「…へっ?」

 

愛の前には、彩羽の姿がある。彼女は構えを取り、アグローナを睨んでいる。

 

アグローナ「!!」

 

アグローナは起き上がると、彩羽に向かって走ってくる。そして、右腕の剣を振り下ろして来る。

 

彩羽「…!!」サッ…

 

彩羽はアグローナの攻撃をかわし、右腕を掴むと…

 

彩羽「ッ!!」バキィッ!!

 

膝を使ってアグローナの剣をへし折った。

 

愛「ッ!?」

愛(アグローナの剣を折った…!?)

 

チームB「「「ッ!?」」」

 

アグローナの剣を折った彩羽は、アグローナを軽々と持ち上げて投げ飛ばした。その後、アグローナに接近し…

 

彩羽「えいっ!やぁっ!!」ドゴッ!バキッ!

 

近接戦を繰り広げていく。キックやパンチは勿論のこと、引っ掻き攻撃やカウンター等…誰かの戦い方にそっくりな動きを見せる。

 

愛(あの戦い方って…翔君の…!?)

 

彩羽「はっ!それっ!」ドゴッ!ドゴッ!

 

アグローナ「ッ!?ッ!!」

 

彩羽「そらそらぁ!!」ドゴゴゴゴッ!!

 

彩羽は華麗な蹴り技にカポエィラ、武術太極拳等…様々な格闘技を駆使して上級妖魔であるアグローナを圧倒していた。

 

彩羽「…。」

 

アグローナ「……!!」ドサッ…

 

彩羽にボコボコにされ、地面から起き上がれないアグローナ。彩羽は腰をどっしりと落とした低い体勢を取ると、アグローナ目掛けて助走をつけてジャンプすると…

 

彩羽「はぁぁああああああああ!!

 

アグローナに流星キックを放った。キックがアグローナに命中すると、彩羽はその反動を利用して再び空中に飛び上がり、もう一度流星キックを放った。

 

ナナミ「なっ!?あの蹴り技…」

 

ヒヨ「確か、翔さんもおんなじのやってたよ!!」

 

レイナ「まさか、彩羽さんも使えるなんて…!!」

 

チームBのメンバー達が目を丸くして驚く中…アグローナを倒した彩羽は、綺麗に地面に着地した。

 

愛(す、凄い…彩羽ちゃんって、妖魔との戦闘経験あるの…?慣れてるみたいだったけど……)

 

妖魔と戦う彩羽を見守っていた愛…彼女は妖魔との戦いに慣れていると感じた。

 

彩羽(ふぅ…初めて妖魔と戦ったけど、あたしも意外と戦えたな~。)

 

実は彩羽…妖魔との戦闘は、今のが初めてだった。アグローナは侵略型妖魔であり、妖魔戦闘の経験は勿論…そもそもの戦闘経験が無い者がアグローナを倒すことは…まず不可能だ。しかし、彩羽の場合…多彩な格闘技を足しなんでいたため、戦いそのものには慣れている。それと、翔の観察が趣味である…彼女は翔の戦う映像を見て研究を重ね、翔の動きを99%再現することができるようになったのだ。

 

彩羽「そうだ!翔君に電話しよ~っと♪あぁ、翔君褒めてくれるかなぁ?」

 

アグローナを倒した彩羽は、何事も無かったかのようにスマホを取り出して…翔に連絡をしようとする。しかし…

 

 

彩羽「ああぁぁああああああああっ!!

 

翔君の連絡先持ってなかったぁぁああああああ!!

 

 

翔と連絡先を交換しておらず、ムンクの叫びのようなリアクションをした。

 

彩羽「ねぇねぇ愛先生!!翔君の連絡先って持ってませんか!?」

 

愛「あ、あるんだけど…翔君の連絡先が欲しいなら、翔君に直接言うしか無いかな…」汗

 

彩羽「そんなぁ~、ぴえんぴえん……」

 

おどけた様子で泣き真似をする彩羽に、苦笑いするしかなかった愛とチームBの3人であった。

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