〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第三百三話 守るべきもの

シミュレーターにて、訓練をするサクラとミサキ。

 

ミサキ「サクラ、キレが悪いわよ。ま、私も人のこと言えないか……」

 

サクラ「ごめんなさい……やっぱり、力入らなくて……」

 

ミサキ「……仕方ないわ。」

 

しかし、お互い力を十分に発揮することができずにいた。

 

ミサキ「ーー本当、思い知るわ。」

 

サクラ「…シオリさんのこと、ですよね?」

 

ミサキ「シオリに、私達は頼りすぎね。」

 

サクラ「そうですね……ピグマリオンとの戦いも…アイドル活動も…普段の生活も……」

 

彼女達はチームAのメンバーである。そのリーダー、シオリが欠けたことで…今まで自分たちがどれだけシオリに頼っていたかを思い知らされた。

 

ミサキ「……シオリにあんな過去があるなんて知らなかった。」

 

かつてのシオリは、政府の狂った実験により…次々に死んでいく者たちを見てきた。にも関わらず……シオリは普段から笑顔を絶やさずにいた。

 

ミサキ「あんな過去があるのに…なんで、シオリはいつも笑顔でいられたのかしら…何だかわからなくなってきたの。……今、シオリの背中がすごく遠い。チヒロも、知らなかったのかしら……それともーー」

 

サクラ「ミサキさん。」

 

考え込むミサキに話しかけるサクラ。

 

サクラ「わからないことだらけの私ですけど…1つだけ、わかっていることがあります。」

 

ミサキ「…教えてくれる?」

 

サクラ「私達が絶対に守らなきゃいけないもの。

 

 

ファンの方々、東京で暮らす沢山の人たち。ルリちゃんやスタッフのみなさん。

 

それからーーー翔さんと、Dollsの仲間。

 

その中に、シオリさんがいます。

 

 

わからないことだらけの中で、私がわかっている、ただ1つのことです。だから、私は戦います。守るべきもののために。」

 

サクラの言葉を聞いたミサキは…

 

ミサキ「……あなたって欲張りね。」

 

…と、返えす。

 

サクラ「そ…そうでしょうか……?」

 

ミサキの返答に困惑するサクラ。

 

ミサキ「でも、その通りね。サクラ、あなたは間違ってない。」

 

ミサキの言葉を聞き、微笑んでみせるサクラ。

 

ミサキ「私はやっぱり頭でっかちなのかしら…難しく考えすぎね…翔さんにもそう言われたわ。」

 

サクラ「いやー…どちらかというと、私が単純すぎるんだと思いますけど……」汗

 

ミサキ「…今日、話せてよかったわ。」

 

サクラ「ふふ……私もです!」

 

お互いに笑い合うサクラとミサキ。サクラもすっかり、DollsチームAのメンバーである。

 

ミサキ「それにしても…さっきの言い方。まるで翔さんみたいだったわよ。でも、翔さんなら持っとキツく言うわね。」

 

サクラ「えっ!?そう…でした…?意識は…してない…ことも……ないかも……えへへ……」

 

ミサキ「本当……翔さんが来てから、私達は変わったわね。」

 

翔がドールハウスに来てから、様々な者がドールハウスの一員となってくるようになった。そのため、ここも随分賑やかになってきている。普段は冷たい翔だが、Dollsはそこも含め…翔のことが大好きなのだ。

 

ミサキ「きっと、翔さんも色々考えてくれているはず。ーー私たちは今できることをしましょう。さぁ、続きをやるわよ。今度は徹底的にやるから、ついてきなさい!」

 

サクラ「はい!よろしくお願いします!!」

 

話を終えた2人は、シミュレーターでの訓練を再開した。

 

 

 

ミサキ「ふぅ…こんなところかしら。」

 

サクラ「お、お疲れ様でした…!」

 

訓練を終えた頃、シミュレーションルームに翔が入って来た。

 

翔「…ん?」

 

ミサキ「ッ!!…翔さん。」

 

サクラ「しょ、翔さん…外出したのでは?」

 

翔「俺がここを出ていったとでも思ったのか?何だ、いっその事出て行けってか?」

 

ミサキ「断じて違います!!行かないでください!!」

 

サクラ「そそそそんなつもりは!!」

 

翔「っはっは、冗談に決まってんだろ。」

 

ミサキとサクラに意地悪した翔は、ザモナスとバールクスから奪ったボウガンと光線銃を持っている。

 

サクラ「そ、それ…」

 

翔「奴らから奪ったモンだ…もっと使いやすくしてやったぜ?」

 

翔が持っているボウガンには、小太刀サイズの刃が銃口に装着されている。相手を刺すことも斬ることも可能になった。光線銃にはレーザーポインターを装着したが、小太刀サイズの刃も取り付けられている。短剣付きボウガンを気に入った翔は、バールクスの光線銃にも短剣を付けたのだ。

 

ミサキ「近接戦と遠距離戦を可能にしているのですね、これは効率的です!!」

 

翔「だろ?」

 

ミサキ「はっ!?…翔さん、もしかして…戦うのですか?まだ足が……」

 

翔「少し(ちげ)ぇな…俺はサポートに回るつもりだ。そろそろメインの奴が来るはずだ。おっ、来たか。」

 

その時…シミュレーションルームに彩羽が入って来た。

 

 

彩羽「おっはー!!」

 

 

彩羽がそう言うと、場がシーンとなる。

 

彩羽「あれ?流行りの挨拶って聞いたんだけど…」

 

翔「時代錯誤も甚だしい…さっさと準備しろ姉…っんん、青空 彩羽。」

 

サクラ「い、今翔さん…姉って」

 

翔「言ってねぇよ!!」

 

ミサキ「そうですか?確かに言ったような」

 

翔「黙れ!!お前も狩るぞ!?」

 

翔がサクラとミサキとギャーギャー騒ぐ中、彩羽はバースドライバーXを装着する。

 

彩羽「翔くーん、準備できたよ〜♪」

 

翔「よし、そんじゃ…」

 

翔はシミュレーターを操作し、最高難易度に設定…彩羽のやや後ろに立つ。彩羽はXユニットにコアメダルを3枚入れると…

 

彩羽「変身ッ!!」

 

…と、元気に叫び…ドライバーのハンドルを回した。

 

 

カポーンッ!!

 

 

ババーババース!バ・バ・バ・バース!エーックス!!

 

!!

 

 

彩羽が仮面ライダーバースXに変身すると、幻想ピグマリオンや幻想妖魔が彼らに襲い掛かって来る。

 

バースX「えいっ!やぁっ!!それそれぇっ!!」ドカッ!!ドゴォッ!!バキィッ!!

 

襲い掛かって来た群れに、バースXが格闘戦を仕掛け…

 

翔「ッ!!」ヒュンヒュンッ!!ズギュンッ!ズギュンッ!

 

翔は背後から援護射撃をし、幻想妖魔や幻想ピグマリオンを撃破していく。戦闘そのものはバースXが、翔はバースXをサポートする形で戦うことにしたのだ。

 

サクラ「す、スゴい…!!」

 

ミサキ「あれが、新たなバース…何て強さなの……」

 

サクラとミサキが驚く中、2人はそろそろ必殺技で締め括ることに。バースXは、ドライバーのハンドルを4回回す。

 

 

キックバースデー・エーックス!!

 

 

空中へ飛び上がると、バースXはライダーキックを放つ。翔はボウガンと光線銃の銃口を合わせ、矢と光線を同時に発射し、巨大な光の矢を放った。2人の必殺技は、幻想ピグマリオンと幻想妖魔を全て撃破した。

 

翔「流石だな、青空 彩羽。」

 

バースX「翔君もね♪」

 

バースXは変身を解き、彩羽の姿に戻る。特訓を終えた翔と彩羽がシミュレーターから出て来ると、サクラとミサキに声を掛けられる。

 

サクラ「彩羽さん、翔さんと妙に距離が近い気が…?」

 

彩羽「良いじゃん♪アタシの可愛い可愛い弟なんだから〜♪」

 

ミサキ「で、ですがちょっとスキンシップし過ぎなのでは?」

 

彩羽「どうして?あっ、わかった…もしかして、翔君を取られちゃったって嫉妬してる?」

 

ミサキ&サクラ「「そ、それは…!///」」

 

翔(わっかりやす……)汗

 

どうやら、サクラとミサキは彩羽に翔を取られたと思っていたらしい…翔と彩羽は、実は打ち解けられている。誰もいない場所では、姉弟として振る舞っているのだ。

 

ミサキ「しょ、翔さん!この後リハビリしますか?わわわ私で良ければ、おおお供します!!」

 

サクラ「ででででしたら、わわわ私も!!」

 

翔「…お前ら。」汗

 

慌てふためきテンパるサクラとミサキに、翔は困惑し…彩羽は優しく見守るのであった。




この物語の『仮面ライダーバースX』について…

※…オリジナルライダーキック『キックバースデー・エックス』を使用することができる。
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