〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
前回、仮面ライダーゼロワンに変身した翔は、イクサに変身したナナミと共に、2人のストライカーを撃破した。今回も、ストライカーを登場させます。ついでに1人のジャドウも登場させます。
今回、イクサに変身する人物は…誰なのか…?
では、どうぞ
この物語は、サクラがDollsに加入し、翔がDollsに心を開く前の物語……
とあるホテルにて……
二穂「依咲里!華賀利!大丈夫か!?」
裏切り者の1人、『緋ノ宮 二穂』は、依咲里と華賀利を心配する。
依咲里「ご心配なく…」
華賀利「隊長様が受けてきた苦しみと比べれば…こんな怪我…」
依咲里と華賀利はそう言うが、明らかに無理をしていた。
二穂「2人は休んでいろ、あたしが行く!」
依咲里「二穂様!行ってはなりません!」
依咲里が止めようとすると、
楓「大丈夫、私もいるわ。」
と、『山吹 楓』が言う。
依咲里「か、楓様…」
二穂「心配ない、あたしは1人ではないからな。」
二穂がそう言うと、依咲里はやっと大人しくなった。
華賀利「二穂様、楓様…白いパワードスーツの人物には、お気をつけくださいませ。」
二穂「あぁ、分かった。」
楓「忠告ありがとう、華賀利さん。」
二穂と楓は、部屋を出ると…翔の捜索に向かった。外は夜である。
楓「二穂、どうして夜に隊長さんを探すの?」
二穂「この時間帯だと、寝ている者が多い。だから翔を連れ戻しやすいと思ったからだ。」
2人は、会話を弾ませる。しかし……
この会話を、聞いていた人物がいたことを…二穂と楓は知らなかった。
ユキ「……。」
たまたま通りかかったユキが、二穂と楓の会話を聞いていた。ユキは2人から十分な距離をとり、周りに人がいないことを確認すると、
《レ・ディ・ー》
ユキ「…変身。」
《フィ・ス・ト・オ・ン》
仮面ライダーイクサに変身し、2人を追った。
二穂「しかし、翔は許してくれるだろうか…」
楓「きっと大丈夫よ、でももし許してくれなかったら……隊長さんを監禁してまで、隊長さんに尽くすつもり…」
二穂「…そうだな、アイツがあたし達から離れないように、食事も風呂も着替えも、何もかもあたし達が代わりにやってやろう。」
こんな会話をしている2人を、通りかかる人々は気味悪がり、そそくさと離れていった。そして、完全に人が周りからいなくなったその時…
コツッ…コツッ…コツッ…コツッ…
どこからか足音が聞こえてきた。二穂と楓が後ろを振り向くと…
二穂「!!…あれは…」
楓「白い、パワードスーツの…人物…!」
白いパワードスーツのライダー『仮面ライダーイクサ』が歩いて来ていた。二穂と楓は慌てて変身し、戦闘体勢に入る。楓が魔弾を放つが…イクサはびくともしていない。
二穂「やぁぁああああああああ!!」
二穂は剣を大きく振りかぶって、イクサに立ち向かうが…
ガッ、ドカッ!
二穂「あうっ!」
イクサに受け止められ、蹴りをくらった。
楓「二穂!」
二穂「大丈夫だ!」
二穂は直ぐに立ち上がる。楓は魔弾を放ち続けるが、それは無意味だった。
二穂「くっ…つ、強い!」
楓「魔弾が効かないなんて…!」
2人は、次第に焦りだす。
イクサ「罪の無い人を平気で傷付けた貴女達『ストライカー』を…私は許しません…」
イクサがそう言うと、顔面部のシールドが展開し、真紅の瞳が露になった。『仮面ライダーイクサ バーストモード』である。シールドが展開した直後、風圧が発生する。
二穂&楓「「!!?」」
2人は両腕で顔を覆う。そして、風圧が止み、前を見ると…イクサの姿が無い。
二穂「き、消えただと!?」
楓「二穂!後ろ!」
二穂が後ろを振り向くが、イクサの姿はどこにも見当たらない。
二穂「おい、何もいないじゃないか!?」
楓「そんな……」
だが…
楓「!?」
楓が上を見た時は、既に遅かった……イクサはライダーキックで楓の顔面を蹴った。蹴られた楓は、後方に吹っ飛ばされ、地面に倒れ、戦闘不能になった。
二穂「か、楓ぇ!」
二穂は恐怖のあまり、足が震え、その場から動けなかった。今の二穂は、イクサからしたら…格好の鴨であった。イクサはフエッスロットからナックルフエッスルを取り出し、ベルトに差し込み、ナックルを押し込む。
《イ・ク・サ・ナッ・ク・ル・ラ・イ・ズ・アッ・プ》
二穂「た、頼む…やめてくれ!撃たないでくれぇぇええええええええええ!!」
二穂の叫びは届くことなく、イクサは二穂に『ブロウクン・ファング』を放った。
二穂「ぎゃぁぁああああああああああ!!」
二穂は爆風で吹き飛び、背中から地面に叩きつけられ、戦闘不能になった。
イクサ「…。」
イクサはその場を去った。そして、人気の無い場所で変身を解き、ユキの姿に戻った。
ユキ(翔さんを連れ戻す……そんな事、させません…!)
ユキはそう決心し、その場を離れた。
その頃、とある自然公園では…
3体の旧式妖魔が、暴れ回っていた。そこに……
C「静まれぇ!」
転生者 Cが現れ、妖魔達に怒鳴り立てた。妖魔達は大人しくなり、Cに近づいて来る。
C「お前ら、オレと手を組まねぇか?」
Cは妖魔に語りかける。妖魔達は、互いに顔を見合わせる。
C「まぁ聞けって、お前ら…さては『青空 翔』を探しているんだろ?」
Cの言葉に、妖魔達は反応した。
C「やっぱりか、それならオレも手を貸してやる。どうだ、悪くねぇだろ?」
Cはニヤッと笑う。妖魔達は納得したのか、互いに顔を見合わせると、コクンッと頷いた。
C(よし、これで青空を楽に殺せるぜ。そしたらユキは…いや、Dollsはオレのモンだ!)
Cは怪しげな笑みを浮かべる。そこに……
翔「また妖魔共か…!」
翔がやって来た。
翔「なっ!?お前は…!」
C「よぉ青空、オレはコイツらと手を組んだんだ。負ける気がしねぇな。」
翔「何!?」
翔(Cの奴…一体どういうつもりだ?妖魔と手を組むなんて!!)
翔は戦闘体勢に入る。
C「お前ら行け!青空を殺せ!!」
妖魔達「「「!?」」」
Cの発言に混乱する妖魔達。
C「何やってんだよ!?早くしろ!」
妖魔達は躊躇いながらも、翔に襲いかかるが……
ドカッ!ドカッ!ドカッ!
あっさりと返り討ちにされた。
C「んなっ!?お前ら使えねぇな!ふざけんじゃねぇぞ、ゴミ野郎!」
翔「少なくとも、お前よりかはゴミ野郎ではないと思うぜ?」
C「あぁっ!?」
翔「お前……『負ける気がしねぇな』とか言っておいて、何もしてねぇじゃねぇか。ただ妖魔に頼るだけ。他力本願なお前が言うなよ、“ゴミ野郎”。」
翔の言葉に、堪忍袋の緒が切れたCは…
C「ふ、ふざけんじゃねぇぇえええええええええ!!」
発狂しながら、翔に襲いかかった。しかし…翔の回し蹴りを受け、返り討ちにあった。
C「がぁっ!…くっ、お前ら行けぇ!」
蹴られたCは、妖魔達に怒鳴る。再び翔に襲いかかろうとする妖魔達。その時……
ドンドンドンッ!
どこからかエネルギー弾が飛んできて、妖魔達に命中した。その直後…
コツッ…コツッ…コツッ…コツッ…
イクサナックルを持ったユキが現れ、翔の右隣に移動した。
C「ゆ、ユキ!」
ユキ「貴方は今、その化け物達と手を組み、集団で翔さんを襲っていました。」
C「!!!?」
ユキがそう言うと、Cの表情がみるみる青ざめていった。それをみたユキは、イクサベルトを装着する。
ユキ「卑怯な手段ばかり使う貴方は、私が倒します。」
ユキはイクサナックルを左手に当てる。
《レ・ディ・ー》
ユキ「…変身。」
《フィ・ス・ト・オ・ン》
そして…『仮面ライダーイクサ』に変身した。
C「!?…ゆ、ユキが……仮面ライダー…?」
混乱するC。Cの前に集まる3体の旧式妖魔達。
イクサ「翔さんに危害を加えようとする貴方達を…私は許しません。」
イクサがそう言うと、顔面部のシールドが展開し、風圧が発生した。
翔(『仮面ライダーイクサ バーストモード』か…)
翔「俺は妖魔達をやる、ヤツはお前に任せる。」
イクサ「了解。」
翔は3体の旧式妖魔達に向かい、イクサはCに向かっていった。
翔は肉弾戦で、3体の旧式妖魔達と戦う。妖魔との戦闘に慣れている彼にとって、旧式妖魔はもはや敵ではなかった。そして、蹴り技や殴り技、投げ技で3体いた旧式妖魔達を葬った。
イクサに変身したユキも、肉弾戦でCと戦う。最初は、Cを圧倒していたが…
C(今だ!)ブスッ!
イクサ「!?」
Cはとっさに、怪しげな液体が入った注射器を取り出し、イクサの首もとに刺した。
C「やった、やったぞ…これでユキはオレのモンだぁぁああああああああ!!」
Cが刺したのは、相手を洗脳するための薬である。Cは喜びを露にする。しかし……
イクサ「…。」ガシッ
C「うっ!?」
イクサに首もとを掴まれ、片手で持ち上げられる。
イクサ「私に、それは…効きません……」
C「なっ!?何故だ……何故、効かないんだ…!?」
混乱しているCの腹に、イクサはイクサナックルを叩き込んだ。
ドボォッ!
C「ぐぷっ!」
Cは後方に吹っ飛ばされ、
C「おげぇぇええええ!がっは!」
地面に胃液をぶちまけた。イクサはフエッスロットからナックルフエッスルを取り出し、ベルトに差し込み、ナックルを押し込む。
《イ・ク・サ・ナッ・ク・ル・ラ・イ・ズ・アッ・プ》
そして、うずくまるCに『ブロウクン・ファング』を放った。
ドォォオオンッ!ドッゴォォォオオオオンッ!!
C「ぐぁぁあああああああああぶえっ!」
Cは頭から公衆便所の便器にダイブし、戦闘不能になった。
イクサ「翔さん。」
イクサは変身を解き、ユキの姿に戻った。
翔「…お前に良いことを教えよう。」
ユキ「…良いこと、ですか?」
翔「…あぁ、妖魔の弱点だ。」
ユキ「妖魔の、弱点。」
翔「…奴等の弱点は……『連携の悪さ』だ……」
妖魔達は意思はあるものの、戦う際は…仲間の妖魔と、連携を取ることはない。
ユキ「連携の、悪さ…」
翔「そうだ、他のメンバーにも伝えとけ。」
翔はそう言うと、自然公園を去っていった。
ユキ「ありがとうございます、翔さん…♪」
ユキは去っていく翔を、笑顔で見送った後、ドールハウスに戻ったのであった。
いかがでしたか?今回はここまでです。
この物語での“イクサ”の問題点は……『バーストモードになれるのは、一部の人物のみ』です。原因は不明です。
ちなみに…ユキの変身ポーズは、『紅 音也』が1番最初にイクサに変身したシーンと、同じです。
ユキは、『バーストモード』になれる装着者の1人です。
次回の“イクサ”の回も、お楽しみに。
では、またね