〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第三百九話 遊んだ後は

温泉でゆったりし、ユネッサンを満喫する翔達。その後プールで遊ぶことに…屋外エリアのロデオマウンテンでスライダーを滑った女性陣。翔は左脚を怪我しているため、見学することに…

 

カナ「プハッ!!…フフッ、こんなにはしゃいだのはいつ振りでしょうか?」

 

愛「プハッ…あぁ、楽し〜♪」

 

彩羽「プハッ!ホントですね、こういうの大好き♪」

 

はしゃぐ女性陣を見守る翔。

 

翔(良い顔してるじゃねぇか…今度は、またドールハウスのメンバー全員で行きてぇな。)

 

愛「翔君お待たせ♪」

 

翔「待ってねぇよ。」

 

女性陣と合流した翔は、洞窟風呂へと向かった。入ってすぐ、真ん中に宝玉のようなモニュメントが置いてあるのが特徴の温泉にたどり着く。

 

カナ「わぁ〜、本当に洞窟に来てる気分になりますね♪」

 

翔「…そうだな。」

 

洞窟内はLEDがゆっくりと色を変え、神秘的な雰囲気を出している。

 

翔「奥に行ってみようぜ?」

 

彩羽「うん!」

 

更に奥へと進むと…

 

愛「おぉ…これって、クラゲ?」

 

カナ「綺麗ですね〜♪」

 

幾つもの水槽が壁に設置されており、そこにはクラゲがいた。他にも、色とりどりの小魚が泳いでいる水槽もある。翔がクラゲがいる水槽前に座ると、女性陣も彼に続いて座った。

 

翔「つーかよぉ…何でここを選択したんだ?」

 

愛「…ん?」

 

翔「温泉だったら、他にも良いトコあったろ?なのに、何故ユネッサンを選んだ?」

 

愛「フフン、大好きな翔君の為に…特別に教えてあげる♪」

 

愛は得意気な顔をすると、ユネッサンを選んだ理由を語り出す。

 

愛「それはね〜?」

 

翔「…何だ?」

 

 

愛「翔君はさ、混浴って苦手でしょ?プールだったらさ、少しは抵抗が少なくなるかなって思った…後は、アタシ達も大好きな人とお風呂入りたかったから。」

 

 

本来、入浴をする時は衣類を全て外す。そのため、人は全裸となってしまう。女性が苦手な翔は、混浴が苦手でもある。しかし、プールであれば必ず水着という名の衣類を着用する必要がある。最低限の衣類を纏えれば、混浴への抵抗感が減るだろうと考えた愛は…ここ、ユネッサンを選択したのだ。翔と一緒に風呂に入りたいというカナと愛と彩羽の欲望を満たせるのに、最適であるのはここしかない。

 

翔「…へぇ。」

 

愛「あれ、不満とか無いの?」

 

翔「俺の心身に応じて配慮したんだろ?だったら不満なんてねぇよ…俺もこう見えて、結構楽しんでるんだぜ?」

 

カナ「翔君が楽しめているなら、良かったです♪」

 

彩羽「何事も楽しいのが1番だね♪」

 

翔が楽しめていることを確信した女性陣も、嬉しそうな顔をしている。温泉やプールを満喫した後は、ロビーにあるコンビニでおつまみや飲み物を購入したり、お土産屋で買い物をしたりした。その後、レストランへと向かい…『鉄板焼・しゃぶしゃぶ迎賓館』で夕食をいただくことにした。

 

愛「翔君、遠慮しないで沢山食べてね?」

 

翔「子ども扱いすんな。」

 

肉を焼き、メンバー達に配っていく翔。

 

翔「本当に美味いモンはなぁ…シェアして食うとより美味くなる、そうだろ?」

 

そう言って、焼き上がった肉を口の中へ運ぶ翔。続いて、カナも焼き上がった肉を口の中へ運ぶ。

 

カナ「…んふっ、翔君の言う通りです♪」

 

翔の隣に座るカナは、嬉しそうにしている。

 

彩羽「そうだ、愛先生…飲んじゃいます?」

 

愛「いやぁ、アタシお酒飲めないんだよ〜…それに、飲んだら翔君に怒られちゃうからw」

 

翔「…おい、酒を飲むつもりか?」

 

カナ「だ、断じてそのようなことはしません!!」

 

ワイン風呂事件により、カナは酒を飲むのを控えることに…愛は元々お酒に弱い体質で、決して飲まない。彩羽に関して、酒は飲めなくはないが…本人曰く『味が好きじゃない』とのことで、普段は全く飲まないのだ。翔はまだ未成年であるため、そもそも酒を飲むことはできない。

 

カナ「翔君が20歳になったら、飲み比べもやってみたいですね。」

 

愛「そうだね~…翔君、早く20歳になってよ〜♪」

 

翔「バカ言ってんじゃねぇ、後2年後には20歳だ。」

 

彩羽「後2年かぁ、短そうで長い。」

 

翔「それよりも食っちまうぞ?肉が冷める…」

 

翔はそう言うとライスを注文し、焼き上がった肉をタレに絡ませてから口へ運び、ライスをかき込む。それを見た女性陣もライスを頼み、翔と同じように食べた。空腹が満たされ、会計を済ませるのだが…

 

翔「俺が出す。」

 

翔はレジ前に10万円を置いた。

 

翔「…釣りは要らねぇ。」

 

戸惑う店員にそれだけ伝え、店を出た。

 

愛「ごちそうさまでした~♪」

 

愛達も翔の後を追い、店を出た。その後はシャトルバスで旅館に戻り、部屋で過ごすことにした。時刻は午後7:30…夜はまだこれからだ。

 

彩羽「何だか、寝るのが勿体無いって感じるの…あたしだけですか?」

 

愛「奇遇だねぇ、アタシもそう思う!」

 

カナ「実は、私も…」

 

翔「寝なくてどうする?って、言いてぇとこだが…普段から寝てねぇ俺が言っても説得力ゼロか…」

 

この際、朝になるまで語り合う事にした4人。

 

愛「ねぇねぇ翔君、この前話していたスパイって…一体誰のことなの?」

 

翔「…ニュースでも見てみろ、そろそろ報道される筈だ。」

 

翔はそう言うと、リモコンでTVをつけた。ニュース番組が流れており、映像が映し出さられる。

 

アナウンサー『ニュースです。ストライカーにからの脅迫で、ストライカー達の悪事に加担させられた山吹 楓さん…本日から会見を始めるとのことです。』

 

愛「えっ…山吹 楓って……ストライカーの娘?」

 

翔「少しちげぇな…」

 

カナ「待ってください。翔君は以前、ストライカーの中に仲間がいると…それって……」

 

翔「あぁ、山吹 楓(コイツ)のことだ。」

 

翔の言葉を聞き、言葉を失う愛とカナ。

 

翔「姉貴にだけ話していたんだ。アンタらにも、いつか話そうと思っていたが…丁度いい。」

 

まもなく、楓による記者会見が始まる。現場に楓が姿を現した。

 

記者『ストライカー達に脅迫されたとおっしゃっていましたが、それは本当ですか?』

 

楓『はい…こちらに、録音した音声が……』

 

楓はボイスレコーダーを取り出すと、録音した音声を再生する。

 

 

『おい楓、何をしているんだ?早く翔の居場所を突き止めろ!!』

 

『ミスったらどうなるかわかってんだろうな?お前の頭が吹き飛ぶかもしんねぇぞ?』

 

『自分だけ逃げようたってそうは行かないよ?』

 

『また情報得られなかったの?アンタってさ、アタシらよりも無能だよね〜?』

 

『あんた、飯抜きね?』

 

『ダメダメこんなの!!次失敗したら、本気で殺すわよ?』

 

 

ボイスレコーダーから流れてくるは、ストライカー達から発せられた数々の暴言。その中に、脅迫とも言える言葉も入っていた。

 

楓『いくら脅迫されていたとは言え…私も、彼女たちに加担していたのは事実です……』

 

記者『しかし、殺すぞとまで言われ…逃げ出すことができなかったんですよね?それについては、どう感じておられますか?』

 

楓『怖くて逃げ出すことができませんでした…』

 

楓は椅子から立ち上がり、記者達に頭を下げる。

 

 

楓『世間の皆様には、多大なるご迷惑をおかけしましたことを…深くお詫び申し上げます。本当に…申し訳ございませんでした……』

 

 

深々と頭を下げる楓の目からは、大粒の涙がこぼれ落ちていた。

 

カナ「…そうだったんですね。」

 

愛「ストライカー達…本当に許せない……」

 

彩羽「楓ちゃんって…とある大きい財閥のお嬢様だったって聞いたような……」

 

楓を心配する女性陣と変わって…翔は無表情で会見の様子を見ている。

 

翔(本当に上手く纏めやがった…財閥の力って強いんだな。)

 

翔はTVを消すと、女性陣に語り掛ける。

 

翔「良いか…まだドールハウスの連中に伝えるな。特にDollsにはな…」

 

Dollsはピグマリオン退治の際、最前線で戦いを行う。巡回任務も、彼女達の役目である。そこでストライカーと遭遇し、楓に注目が集まれば、ストライカー達からは怪しまれてしまう。そうなってしまえば、おしまいだ。

 

翔(楓を早くドールハウス(こちら側)に招待してぇが…ストライカー共には、ドールハウスの場所はとっくにバレてる……どうしたものか……)

 

 

 

その頃…とあるビジネスホテルでは……

 

楓「…ふぅ。」

楓(こうすれば十分ね……)

 

会見を終えた楓が、ホテルの一室で休んでいた。

 

楓(念の為…隊長さんにメッセージを送っておこうかしら……アイツらが襲撃してくる可能性も考えて、ね……)

 

 

 

 

 

一方…富士の樹海にて……

 

二穂「おのれ!!楓の奴、あたし達を裏切ったな!!」

 

イミナ「許さねぇ…見つけたらぶっ殺してやる!!」

 

昇「…よし、楓を捕らえよう…青空隊長を釣る餌にはならないだろうし、その場で殺してしまうのも良いかもしれない。これ以上僕らの評判が落とされるのも懲り懲りだしね。」

 

楓が寝返ったことを知ったストライカー達が激怒し、楓の元を目指して歩き出していた。数多の妖魔を連れ、彼女達は出撃した。

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