〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第三百十話 スパイとの対面

翔(…ん?楓からメッセージ……何!?)

 

スマホを見ると、楓からメッセージが来ていた。

 

『やれることはやりました…けれど、ストライカー達が私を探して来るかも……』

 

翔「…おい、全員動けるか?」

 

愛「…えっ?う、うん…まだ眠くはないよ?」

 

翔「アンタらは車で俺について来い。スパイとやらに会わせてやる。」

 

翔は杖を着きながらも、急ぎ足で外へ向かう。カナ、愛、彩羽も翔の後を追って外へ出た。

 

 

翔「ジャングレイダー!!」

 

 

翔がそう叫ぶと、どこからともなくエンジン音が聞こえて来た。

 

グォォオオオオンッ!!グォォオオオオンッ!!

 

やがて、奥の方から乳白色のライトを光らせたバイク『ジャングレイダー』が翔の元に到着した。翔はヘルメットを被り、ジャングレイダーに跨ると…

 

ガォォオオオオンッ!!ガロロロンッ!!

 

ガロロロロロロ!!

 

轟音を響かせ、ジャングレイダーを走らせた。そのジャングレイダーを追う形で、愛が運転するワゴンが走って行く。

 

愛「うっわ、速っ…ここ、下り坂なのに!?」

 

ジャングレイダーを見ると、全くスピードを落とすことなく、それどころか…ぐんぐんスピードを上げながら、坂を駆け下って行く。

 

カナ「あ、愛さん…事故らないでくださいね!?」

 

愛「わかってる!!けど、あんまり遅いと翔君を見失っちゃう…!!」

 

彩羽「あっ、見えなくなっちゃった…」

 

カナ&愛「「えっ!?」」

 

ワゴンはあっという間に、ジャングレイダーを見失ってしまつた。

 

 

 

ガロロロッ…!!

 

翔「ちっと飛ばし過ぎたか…」

 

愛達を待っている間に、翔はスマホを取り出し…楓に電話をかける。電話をかけてすぐ、楓に繋がった。

 

楓『もしもし?』

 

翔「俺だ…楓、今どこにいる?」

 

楓『箱根湯本駅近くにある『箱根ホテル』よ。』

 

翔「今、俺の仲間を連れてそっちに向ってる。お前は部屋で待機してろ、着いたらまた連絡するから…それまでぜってぇそこを動くなよ?」

 

楓『わかりました、気を付けてくださいね?』

 

翔「あぁ、じゃあ一回切るぞ?」

 

通話を終えたころ、愛が運転するワゴンが到着した。

 

愛「お、追い付いた…!」

 

カナ「あのバイク、まるで生きてるみたいですね。あの下り坂であんなにスピードを出すなんて…普通はあり得ません…!」

 

彩羽「おっ、ついて来いだって。」

 

愛「今度はなるべくゆっくりでお願い…!」

 

ジャングレイダーが走り出すと、ワゴンも後を追って走り出した。やがて、箱根湯本駅にやって来ると…

 

翔(…あそこか。)

 

翔は楓が待っているビジネスホテルを発見し、そこへ向かった。入口付近でジャングレイダーを停め、楓に再度電話をかける。

 

翔「おい、着いたぞ。奴らは来てるか?」

 

楓『まだ来てないわ…今からそっちに向かいます。』

 

翔「入口付近に居る、ゆっくりで良いからな。」

 

役1分後、翔の近くにワゴンが停車する。そのタイミングで、楓がこちらにやって来た。ストライカー達よりも早く楓と合流できたことで、最悪の事態は免れた。

 

カナ「翔君…あの娘が、もしかして……」

 

翔「あぁ、俺の仲間だ。」

 

楓「初めまして、では無いですよね…私はストライカーのフリをして、隊長さんに情報提供していた『山吹 楓』と申します。」

 

カナ、愛、彩羽の3人に自己紹介し、深々と頭を下げる楓。

 

翔「ここにいるのは危険だろう…良かったら、俺達と来いよ……って、そろそろ来るだろうと思ってたよ……」

 

次元の裂け目が出ると、そこから大量の妖魔と共に…ストライカー達と昇が姿を現した。

 

あおい「山吹先輩…いや、山吹 楓…隊長側に寝返っていたのか。」

 

翔「気付くのが(おせ)ぇんだよ…ま、そのお陰でこちらはお前達からスムーズに脱走できた。」

 

1度はストライカー達の魔の手に捕らえられた翔。しかし、その裏では楓がやって来たキバーラに…そして、小春と翠とミネルヴァに情報を提供していた。深雪と蜜璃とたまたま合流したことで、翔の居場所をすぐに特定し…救出することができたのだ。

 

翔「楓、助かったぜ…」

 

楓「お役に立てたのなら、良かったわ。」

 

翔の言葉を聞いた楓は微笑んだ。

 

昇「青空隊長…今日はドライバーを持ってきて無いようですね?これでは僕らの」

 

翔「おい、誰が手ぶらで戦うっつったんだ?」カチャッ…

 

翔はネオアマゾンズドライバーを装着し、スロットにアマゾンズインジェクターをセットし、スロットを上げる。

 

彩羽「よーし、あたしももう人肌脱いじゃうよ!!」

 

彩羽はバースドライバーXを、愛はイクサベルトを装着する。

 

カナ「わ、私のドライバーが…」

 

翔「代わりにこれを使え。」ヒュッ…

 

カナ「とっと…」パシッ…

 

ドライバーが無いカナに短剣付き光線銃を渡した翔は、インジェクターのボタンを強く押し込んだ。

 

翔「アマゾンッ!!

 

彩羽はXユニットに3枚のコアメダルを入れ、愛はイクサナックルを左手に当てる。

 

彩羽&愛「「変身っ!!」」

 

 

《NOVA δ》

 

《フィ・ス・ト・オ・ン…ラ・イ・ジ・ン・グ》

 

ババーババース!バ・バ・バ・バース!エーックス!!

 

!!

 

 

翔は仮面ライダーアマゾン ノヴァデルタに、彩羽は仮面ライダーバースXに、愛は仮面ライダーイクサ(ライジングイクサ)へと姿を変えた。

 

昇「皆!!青空隊長の足を狙え!!」

 

昇が指示を出すと、妖魔達は一斉に襲い掛かって来る。

 

Rイクサ「フッ!!」ドパパパパッ!!

 

しかし、イクサライザーから放たれた弾丸の嵐により…あっさりと消滅した。バースXはサソリメダルをユニットの1番上にセットすると…

 

 

サソリキャノン!!

 

サソリの尻尾のような形をした武器を装備し、そこから紫色のエネルギー弾を発射した。

 

ストライカー「うわああぁぁっ!?」「ぐわああぁぁっ!!」

 

エネルギー弾が着弾し、ストライカー達は爆風に吹き飛ばされる。

 

昇「くっ…皆しっかりしろ!!」

 

昇はやむを得ず、仮面ライダーアマゾンネオに変身する。

 

Nδ「…無様だな。」パチッ…

 

《NEEDLE LOADING》

 

アマゾンノヴァデルタは、右腕に『アマゾンデルタショット』を形成すると…アマゾンネオ目掛けて無数の爪型弾を乱射した。

 

アマゾンネオ「ぐわっ!?」

 

Nδ「判断が遅えんだよ…」

 

地面に倒れたアマゾンネオを見下すアマゾンノヴァデルタ。

 

Rイクサ「何、この程度?数が多ければ良いと思ったら大間違いだよ?」

 

バースX「なーんか、つまんない…まだ戦闘訓練してた方がマシだなぁ〜。」

 

どれだけ数が多かろうが、全く成長していないストライカー軍と昇。

 

アマゾンネオ「…くそ!!」

 

アマゾンネオは背を向け、真っ先に逃げ出す。

 

チカ「あっ!?白河たいちょー待って!!」

 

陽奈「陽奈達を置いて逃げないでよ!!」

 

ストライカー達も慌ててアマゾンネオを追う形で逃げていく。

 

Rイクサ「待ちなさい!!」

 

Nδ「そこまでだ。あんな雑魚連中、いつでも倒せるさ…」

 

アマゾンノヴァデルタに制止され、イクサライザーを降ろすライジングイクサ。ライダー達は変身を解除すると、元の姿に戻った。

 

愛「もぉ、アイツらどんだけ弱いの?ライダーシステム使わなくて良かったんじゃないかな…」

 

彩羽「ホントですね…」

 

カナ「ですが、白河 昇がライダーシステムを使ったから…何をするか分からない……ですよね?」

 

翔「あぁ、その通りだ。」

 

ストライカー達を撃退したことで、楓を守ることに成功した。

 

翔「楓、次の日はユネッサンに来い。単独行動じゃ危険すぎる…」

 

楓「…良いの、私なんかが来ても?」

 

翔「問題ねぇよ、なぁ?」

 

愛「うんうん!翔君が信頼してるんだからOK♪あっ、水着忘れないでね?まぁ、ユネッサンでレンタルや購入もできるけど…それは任せるよ。」

 

翔と愛の言葉に、カナと彩羽も頷いてみせる。それを見て安心した表情を見せる楓。

 

楓「では、お言葉に甘えちゃおうかしら?」

 

翔「…フンッ、それでいい。」

 

翔は笑ってみせると、ジャングレイダーに乗る。

 

翔「戻るぞ?」

 

愛「あっ、待ってよ翔君!!」

 

ジャングレイダーで走り去っていく翔を、愛が運転するワゴンは追っていった。

 

楓「……。」

楓(アイツらと一緒に南国に行ったりもしたけど、居心地は最悪だったわ……)

 

ストライカーのスパイとなった楓は、彼女らと旅行も共にしていたのだが…傲慢でやりたい放題の彼女らを見て、言葉を失っていた。いくら落ち着かせようとしても……

 

『あのクズ隊長から開放されたんだ!』

 

『今まで散々我慢したんだから、ちょっとぐらい好き放題したって罰当たんないって!!』

 

『ほらほら、楓先輩もあのオーナーに無茶振りしちゃいましょうよ♪』

 

…等と言い、聞く耳を持たなかった。そんな彼女達を止められなかった自分にも、腹が立っていた。普段は怒ることのない彼女だが、好き放題するストライカー達を見て…色々な感情が込み上げてくるのを感じていたのだ。

 

楓(これも隊長さんに知らせて正解だと思ってるわ…貴方の大切な仲間にも、彼女達の愚かさを証明することが……って、それは隊長さんの手柄、私はあくまでも補助をしただけ……)

 

そう思うと、楓はホテルに戻って身体を休めることにした。

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