〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第三百十一話 楓、翔達の元へ

次の日、翔達は早起きし…レストランで朝食を済ませると、ホテルのロビーへと向かった。

 

翔「来たか、楓。」

 

楓「えぇ、やっと隊長さんの元に来れたわ。」

 

翔に笑顔を見せる楓。

 

愛「あっ、そうだ…ちょっと待っててね?」

 

何かを思い出した愛は、ホテルの受付に向かうと…従業員とやり取りをし始める。

 

彩羽「愛せんせ、何してるんだろ?」

 

カナ「さ、さぁ…」汗

 

愛の行動を気にするカナと彩羽をそっちのけにし、楓と会話をする翔。

 

翔「お前が良ければ、いつでもドールハウスに来たって良いんだぜ?」

 

楓「ウフフッ、来て欲しいのかしら?」

 

翔「人手が不足してんだ、信頼できる奴は多い方が良い。」

 

翔の考えとしては、楓をドールハウスに招き…元ストライカー達の仲間にしたいと思っている。だが、楓はまだドールハウスには行かず、陰で翔へ情報提供を続けるとのことだ。

 

愛「ふぅ、お待たせ!」

 

翔「どこへ行ってた?」

 

愛「オーナーさんのとこ、楓ちゃん…良かったらここに泊まって行きなよ♪折角なんだし、親睦を深めない?」

 

楓「あら、良いんですか?ちょうどビジネスホテルもチェックアウトしてきたので…」

 

翔「なら丁度良い、俺達の部屋に来い。」

 

愛はオーナーの元に向かい、もう1人の友人が来たことを伝えた。するとオーナーは、その友人を泊めても良いと言ってくれたのだ。部屋は翔達が泊まっている部屋になる。

 

カナ「私は南田 カナと申します。」

 

彩羽「アタシは青空 彩羽、翔君のお姉ちゃんだよ♪」

 

愛「アタシは片山 愛、これでも医師です♪」

 

楓に自己紹介を済ませた女性陣、そして…いざ、ユネッサンの楽園へと向かう。

 

 

 

 

更衣室で水着に着替え、神々のエーゲ海に集まった。

 

楓「お待たせ、隊長さん♪」

 

翔「…待ってねぇよ。」

 

シンプルな純白ビキニに身を包んだ楓は、周囲から注目されていた。特に男性から…

 

男性1「おい、あの娘めっちゃ可愛いじゃん…!お前行って来いよ…!!」

 

男性2「馬鹿、俺達じゃ相手にされねぇって…それに……」

 

今にもナンパしようとしている2名の男性…彼らが恐れているのは、眉間にシワを寄せ、こちらを睨み付ける翔だ。

 

男性1「あー無理だな…」

 

男性2「て、てっしゅーしまーす……」

 

やがて、2名の男性はそそくさとどこかへ去って行った。

 

翔「フンッ、度胸のねぇ臆病者め…」

 

楓「もしかして、ナンパから守ってくれたのかしら?」

 

翔「ほざけ。」

 

愛「お〜い、お待たせ〜♪」

 

楓をナンパ男から守った後、愛とカナと彩羽がこちらへやって来た。メンバー全員が揃ったところで、屋外エリアへと向かった。最初にやって来たのは、『超絶景 展望露天風呂』だ。全長が40cmと広く、そこからは箱根の山々が見渡せる絶景スポットとなっている。

 

愛「良いお湯だね♪」

 

彩羽「うん!それに、良い景色〜♪」

 

カナ「丁度良い湯加減と見所満載の絶景…あぁ、これは犯罪的に極楽です♪」

 

女性陣が湯加減と景色にうっとりしている中、翔は楓と会話をする。

 

翔「そーいや、お前とこうして出掛けたのは…いつぶりだ?」

 

楓「約4年ぶり、かしらね?」

 

翔「4年もの長い間、よく頑張ってくれたな。」

 

楓「ウフフッ、私はまだまだ頑張れますよ?」

 

翔「ソイツぁ良いことだが、休憩だって大事な任務だ……どこかの誰かさんが言ってたぜ?」

 

楓「その通りね…♪」

 

楓と会話をしていると、彩羽がこちらへ寄って来る。

 

彩羽「ね〜ね〜翔く〜ん?お姉ちゃんとも話そうよ~♪」

 

翔「お前と話すことなんてねぇよ。」

 

彩羽「えぇ〜!?何か楓ちゃんと対応違くない!?」

 

翔「楓には世話になっているからな…お前はそーでもねーよ。」

 

彩羽には塩対応の翔…それもその筈、彼女は超ブラコンであるが故、翔はそんな彼女に困っているのだ。

 

翔(姉貴と呼んだ事、今更ながら後悔している……ま、あの時…奴らから救ってくれたのは事実だが……)

 

南国リゾートにて、ストライカーの襲撃に遭った翔…そんな時、彼を助け出したのが彩羽だったのだ。翔が使う筈だったバースドライバーXで仮面ライダーに変身を果たし、ストライカーの撃退に成功したのだった。その日以来、翔は彩羽を信用できるようになり、『姉貴』と呼ぶようになった。姉貴と呼ばれるようになったのが余程嬉しかったのか、彩羽からのスキンシップが増えて来た。

 

彩羽「ねね、楓ちゃんってさ…財閥のお嬢様だったって聞いたんだけど、それって本当なの?」

 

楓「はい、山吹財閥の令嬢です…一応……」

 

翔「無理に答えなくたっていいぞ、楓…」汗

 

楓「折角隊長さんが信頼している相手だし、包み隠さず話しておこうかと。」

 

翔「誰にだって知られたくねぇことがあるだろ…ま、それでも話してぇなら止めねぇけどよぉ……」

 

楓「心配ありがとう、それじゃあここまでにしておくわ。」

 

翔と楓だが、年齢は楓の方が上である。元ストライカー最年長『雪代 マリ』と同い年なのだ。しかし、年上相手でも…翔は決して敬語を使うことはない。ストライカー達の隊長だった頃、初めは先輩ということで敬語を使っていたが、楓が「ため口で構わない」と言い、敬語を使わず話すようになった。それ以降、翔と楓の距離も縮まり、信頼しあえる仲に…

 

翔(コイツには、頭が上がんねぇな…)

 

楓のお陰で、ストライカー達の行動をいち早く予測し、対応することができた翔とドールハウスのメンバー達。

 

翔「おい楓、お前事務作業とかできるよな?」

 

楓「えぇ、ティエラさん…今は、ティエラね。雑務とかを手伝っていた事があったわ。」

 

翔「何か仕事探してるなら、ドールハウスにいつでも来たって良いんだぜ?」

 

楓「お気持だけ、受け取らせていただきます♪」

 

現在、楓は在宅ワークで収入を得ている。そのため、今は預貯金に困っていない。

 

カナ「楓さんは、何か趣味はありますか?」

 

楓「そうですね…隊長さんの武勇伝を聞いたり見たりすること、ですね。次はどんな活躍をしてくれるのか、楽しみで仕方ないんです♪」

 

愛「そうなんだ、翔君の武勇伝ならいっぱいあるよ♪」

 

翔「おい、からかってんのか?」

 

愛「からかってなんかないよ〜!」

 

眉間にシワを寄せる翔を宥める愛。

 

カナ「そうですよ翔君!これまでの戦いで、沢山の戦果を残してくれたのは事実です!!」

 

翔「バカ、声がでけぇ…!」

 

カナ「むぐっ!?」

 

カナの口を塞ぐ翔。

 

翔「ここは娯楽施設だ、戦いに関する話は控えろ…!

 

カナ「そ、そうでした…」汗

 

普段は優しくて頼りがいのあるカナだが、翔のことに夢中になると頼り無い部分が出てしまうことが多い。そのため、メンバー達からイジられることも…翔からはお叱りを受けることも……

 

翔「ったく…」

 

楓「フフッ、皆さんも隊長さんの事を信頼しているんですね♪」

 

翔「度が過ぎてんだよ…」

 

迷惑そうな顔をする翔。

 

愛「ホントは嬉しいこと、アタシは知ってるぞ〜☆」

 

翔「ほざけ。」

 

カナ「フフッ、照れてる翔君も可愛いですよ♪」

 

翔「…黙れ。」

 

彩羽「うんうん、翔君の色んな表情が見れてお姉ちゃん嬉しいよん♪」

 

翔「いい加減にしろ…」

 

目を閉じ、そっぽを向く翔だが…仲間から信頼され、本当は嬉しかった。信頼できる者達と関わり、段々色んな表情を見せるようになっていた。

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