〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
会場から出て、周囲を見てみると…既にゴーレムの姿があった。
一海「アイツらは任せろ!!」
カイザギアを身に着けた一海は、カイザフォンをひらくと『913』と打ち、エンターキーを押す。
くぐもった音声が鳴ると、周囲に変身待機音が響き始める。
一海はそう叫ぶと、カイザフォンをドライバーにセットする。
そして、全身がスーツに包まれていき…仮面ライダーカイザへと姿を変えた。紫はサイガギアを装着し、サイガギアフォンを開いて『315』と打ち、エンターキーを押す。
音声が響き渡ると…
…と叫ぶ紫。その後、ドライバーにサイガフォンをセットし…
仮面ライダーサイガへと変身を果たした。
翔「友香と諒芽は、俺達と来い。ゴーレムが現れた公園へ向かう。」
会場周辺をカイザとサイガに任せ、翔達は公園へと向かう。現場に到着すると、元ストライカー達がおびただしい数のゴーレムと戦っていた。いくら倒しても次々とゴーレムは生まれ、動き始める。
レイナ「なんてこと…数が多すぎる!」
サクラ「うう、何だか私……頭が……」
レイナ「サクラ!無茶をしすぎたのね…少し押さえなさ……」
その時……
一般人A「おい、あれ何だ!?」
一般人B「石の巨人……?着ぐるみかな…スッゲ、めっちゃ精巧!!」
レイナ「!!」
一般人がここへ来てしまったのだ。
一般人A「PVの撮影じゃねぇの?今回のDolls、ライブだけじゃないのか?」
どうやら彼らは、撮影か何かだと勘違いしている模様……
一般人A「おっと。暗くて写真撮れねぇや。もうちょっと近くで……」
サクラ「ダメ!危なーー」
ナナミ「サクラさん、まずいですよ!今の私達、丸見えなんですから!!」
サクラ「で、でも、このままじゃ……!!」
その時…翔がボウガンを取り出し、一般人Aの足元目掛けて矢を放った。
一般人A「うぉっ!?か、火薬が仕掛けてあるのか!?」
翔「撮影中だ、勝手に入って来んじゃねぇ。」
一般人A「えっ、そうなんすか?」
一般人B「特撮の撮影ですか?」
翔「あぁ、だから帰れ。」
一般人A&Bを説得する翔の近くに、仮面ライダーマッハがやって来た。
マッハ「あの石像はショッカーの怪人さ。俺達が何とかするから、逃げてくれ。」
一般人A「そ、そうだったのか…!」
一般人B「わかりました!撮影頑張ってください!!」
一般人が帰ったタイミングで、マッハはゼンリンシューターから弾丸をゴーレム目掛けて発射する。
キバーラ「せいっ!!」ズバババハッ!!
キバーラはサーベルを振るって、いとも簡単にゴーレムを切断していく。
ナナミ「しょ、翔さん!!」
翔「言ったろ、俺はお前達をサポートするって…一般人は帰ってったぜ?」
サクラ「翔さん、ありがとうございます!!」
レイナ「助かったわ、翔君♪」
デウス「ふぅん……まだ君たちの感情は尽きないんだね。ボクを退けた感情の昂ぶりは、見間違いじゃあなかったってところかな?」
遠くからDolls達の戦いを見守るデウス。
自衛隊車両「ーーこちらは、害獣駆除特任部隊です。こちらの地域一帯に、外来生物が確認されました。殺虫剤の散布を開始いたしますので、速やかに移動をお願いいたしますーー」
一般人B「おぉ、害特とも連携してるのか。翔の兄貴…」
一般人A「スゲェよな。でも、外来生物って、なんだっけ?」
一般人B「バッカ、お前それは撮影の話だろ?けど、ニュースでもやってたろ?やばい虫が日本に入って来たって…行こうぜ!!」
流石にマズイと感じた一般人は、その場から離れて行く。
斑目『皆、聞こえたな?あまり時間は取れない……一瞬でケリをつけろ!!』
翔「心配要らねぇ、元ストライカー達とライダー達が居る。」
斑目『なっ!?』
翔「あんたが言うべき事を言わねぇからなぁ…目には目を歯には歯を、ってな?」
通信機で斑目に皮肉を込めながら言う翔。
デウス「おや?君たちのエサがどこかへ行ってしまうじゃないか。」
デウスは目を光らせ始める。
翔「辞めろ、余計な事はしなくていい…」
シオリ「させない!!」
そこに、シオリが瞬時にやってきて…デウスに斬撃を与える。その後、翔がボウガンから矢を放った。
デウス「っ……!」
デウスが生み出したゴーレムを、次々と倒していくシオリと翔。
カナ『シオリちゃん……Eモードに移行しています!!』
斑目『愚か者……使用許可を待たずに……!!』
翔「実戦に出てねぇ奴が偉そうにしてんじゃねぇ!!」
通信機越しにいるカナと斑目に怒鳴り散らす翔。
サクラ「シオリさん……!!」
翔「おい、シオリ!!」
シオリ「…翔、く…ん……」
レイナ「シオリ……!なんてことを……!!」
メンバー達が驚く中、翔が声を掛けると…辛うじて応じるシオリ。
シオリ「……。」
翔「お前が背負うモンは、俺も一緒に背負ってやる。心配すんじゃねぇぞ?」
シオリ「……♪」
翔の声掛けを聞き、微笑んでみせるシオリ。
デウス「……。」
今のシオリを見て、考え事を始めるデウス。
デウス「これは…この状態は…彼女にも似た……フィールの循環が自己完結している。代償に捧げているのは……記憶か?マキナか…?ここまで似せたのは…所詮、本物にはできないというのに……」
翔「ごちゃごちゃとうるせぇヤツだ…シオリに近付くんじゃねぇ……!」
シオリの近くに立つ翔は、ボウガンと光線銃を構える。
レイナ「翔君!!シオリ!!」
レイナが彼らの元に駆け付けようとするが、デウスはゴーレムを出して妨害する。
レイナ「!?」
デウス「あの庭園も…この人形も…フフ……
哀れだね…どこまでいっても、君たちは天使にはなれないんだよ。
翔「…逃がすか!!」
翔は光線銃とボウガンから光線や矢を乱射するが…デウスは瞬時にその場から姿を消した。
デウスの声が周囲に響き渡った。それと同時に、おびただしいゴーレム達も姿を消した。
カナ『……未知生命体デウス、消失確認。ゴーレムの姿も確認できません。』
翔「尻尾を巻いてオメオメと逃げていったか、惨めなモンだな。」
斑目『翔、直ぐに車を寄越す。Dollsと元ストライカー達と共に作戦室に帰参してくれ。』
翔「一海達も連れて来る。別に良いだろ?アイツらが居なかったら、正直キツかったんだぜ?」
斑目『あぁ、構わない。それなら私から礼を言わねばな。』
翔「ちゃんと運転して来いよ?」
斑目『あぁ…それから、シオリは…医務室に運ぶように。』
翔「承知した。」
通信を終え、シオリの方を向く翔。彼女は翔を見て、ニコニコしている。
シオリ「…翔…く、ん……」
翔「安心しろ、俺はここに居る。今度は、ちゃんと向き合うからさ…だから、帰ろうぜ?」
シオリ「……は、い…」
間もなく、斑目とカナが運転する2台のワゴンと…クリム・スタインベルトが運転するトライドロンが到着し、メンバー達を乗せてドールハウスへ戻って行った。