〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第三百十八話 壊れた檻

会場から出て、周囲を見てみると…既にゴーレムの姿があった。

 

一海「アイツらは任せろ!!」

 

カイザギアを身に着けた一海は、カイザフォンをひらくと『913』と打ち、エンターキーを押す。

 

《Standing by》

 

くぐもった音声が鳴ると、周囲に変身待機音が響き始める。

 

 

一海「変身ッ!!

 

 

一海はそう叫ぶと、カイザフォンをドライバーにセットする。

 

《Complete》

 

そして、全身がスーツに包まれていき…仮面ライダーカイザへと姿を変えた。紫はサイガギアを装着し、サイガギアフォンを開いて『315』と打ち、エンターキーを押す。

 

《Standing by》

 

音声が響き渡ると…

 

 

紫「変身ッ!!

 

 

…と叫ぶ紫。その後、ドライバーにサイガフォンをセットし…

 

 

《Complete》

 

 

仮面ライダーサイガへと変身を果たした。

 

翔「友香と諒芽は、俺達と来い。ゴーレムが現れた公園へ向かう。」

 

会場周辺をカイザとサイガに任せ、翔達は公園へと向かう。現場に到着すると、元ストライカー達がおびただしい数のゴーレムと戦っていた。いくら倒しても次々とゴーレムは生まれ、動き始める。

 

レイナ「なんてこと…数が多すぎる!」

 

サクラ「うう、何だか私……頭が……」

 

レイナ「サクラ!無茶をしすぎたのね…少し押さえなさ……」

 

その時……

 

 

一般人A「おい、あれ何だ!?」

 

一般人B「石の巨人……?着ぐるみかな…スッゲ、めっちゃ精巧!!」

 

 

レイナ「!!」

 

一般人がここへ来てしまったのだ。

 

一般人A「PVの撮影じゃねぇの?今回のDolls、ライブだけじゃないのか?」

 

どうやら彼らは、撮影か何かだと勘違いしている模様……

 

一般人A「おっと。暗くて写真撮れねぇや。もうちょっと近くで……」

 

サクラ「ダメ!危なーー」

 

ナナミ「サクラさん、まずいですよ!今の私達、丸見えなんですから!!」

 

サクラ「で、でも、このままじゃ……!!」

 

その時…翔がボウガンを取り出し、一般人Aの足元目掛けて矢を放った。

 

一般人A「うぉっ!?か、火薬が仕掛けてあるのか!?」

 

翔「撮影中だ、勝手に入って来んじゃねぇ。」

 

一般人A「えっ、そうなんすか?」

 

一般人B「特撮の撮影ですか?」

 

翔「あぁ、だから帰れ。」

 

一般人A&Bを説得する翔の近くに、仮面ライダーマッハがやって来た。

 

マッハ「あの石像はショッカーの怪人さ。俺達が何とかするから、逃げてくれ。」

 

一般人A「そ、そうだったのか…!」

 

一般人B「わかりました!撮影頑張ってください!!」

 

一般人が帰ったタイミングで、マッハはゼンリンシューターから弾丸をゴーレム目掛けて発射する。

 

キバーラ「せいっ!!」ズバババハッ!!

 

キバーラはサーベルを振るって、いとも簡単にゴーレムを切断していく。

 

ナナミ「しょ、翔さん!!」

 

翔「言ったろ、俺はお前達をサポートするって…一般人は帰ってったぜ?」

 

サクラ「翔さん、ありがとうございます!!」

 

レイナ「助かったわ、翔君♪」

 

 

 

デウス「ふぅん……まだ君たちの感情は尽きないんだね。ボクを退けた感情の昂ぶりは、見間違いじゃあなかったってところかな?」

 

遠くからDolls達の戦いを見守るデウス。

 

自衛隊車両「ーーこちらは、害獣駆除特任部隊です。こちらの地域一帯に、外来生物が確認されました。殺虫剤の散布を開始いたしますので、速やかに移動をお願いいたしますーー」

 

一般人B「おぉ、害特とも連携してるのか。翔の兄貴…」

 

一般人A「スゲェよな。でも、外来生物って、なんだっけ?」

 

一般人B「バッカ、お前それは撮影の話だろ?けど、ニュースでもやってたろ?やばい虫が日本に入って来たって…行こうぜ!!」

 

流石にマズイと感じた一般人は、その場から離れて行く。

 

斑目『皆、聞こえたな?あまり時間は取れない……一瞬でケリをつけろ!!』

 

翔「心配要らねぇ、元ストライカー達とライダー達が居る。」

 

斑目『なっ!?』

 

翔「あんたが言うべき事を言わねぇからなぁ…目には目を歯には歯を、ってな?」

 

通信機で斑目に皮肉を込めながら言う翔。

 

デウス「おや?君たちのエサがどこかへ行ってしまうじゃないか。」

 

見られてこそ、なんだろ?

 

じゃあ、引き止めてあげないとね…

 

デウスは目を光らせ始める。

 

翔「辞めろ、余計な事はしなくていい…」

 

シオリ「させない!!」

 

そこに、シオリが瞬時にやってきて…デウスに斬撃を与える。その後、翔がボウガンから矢を放った。

 

デウス「っ……!」

 

デウスが生み出したゴーレムを、次々と倒していくシオリと翔。

 

 

 

カナ『シオリちゃん……Eモードに移行しています!!』

 

斑目『愚か者……使用許可を待たずに……!!』

 

翔「実戦に出てねぇ奴が偉そうにしてんじゃねぇ!!」

 

通信機越しにいるカナと斑目に怒鳴り散らす翔。

 

サクラ「シオリさん……!!」

 

翔「おい、シオリ!!」

 

シオリ「…翔、く…ん……」

 

レイナ「シオリ……!なんてことを……!!」

 

メンバー達が驚く中、翔が声を掛けると…辛うじて応じるシオリ。

 

シオリ「……。」

 

翔「お前が背負うモンは、俺も一緒に背負ってやる。心配すんじゃねぇぞ?」

 

シオリ「……♪」

 

翔の声掛けを聞き、微笑んでみせるシオリ。

 

デウス「……。」

 

今のシオリを見て、考え事を始めるデウス。

 

デウス「これは…この状態は…彼女にも似た……フィールの循環が自己完結している。代償に捧げているのは……記憶か?マキナか…?ここまで似せたのは…所詮、本物にはできないというのに……」

 

翔「ごちゃごちゃとうるせぇヤツだ…シオリに近付くんじゃねぇ……!」

 

シオリの近くに立つ翔は、ボウガンと光線銃を構える。

 

レイナ「翔君!!シオリ!!」

 

レイナが彼らの元に駆け付けようとするが、デウスはゴーレムを出して妨害する。

 

レイナ「!?」

 

 

デウス「あの庭園もこの人形も…フフ……

 

哀れだね…どこまでいっても、君たちは天使にはなれないんだよ。

 

(きょう)ざめだな…出直すことにするよ、目的も違ったことだしね。」

 

 

翔「…逃がすか!!」

 

翔は光線銃とボウガンから光線や矢を乱射するが…デウスは瞬時にその場から姿を消した。

 

 

ボクの代わりに、精々その迷宮を楽しんでくれ。

 

許されざる者の寄せ集められた肉の迷宮をね…

 

 

デウスの声が周囲に響き渡った。それと同時に、おびただしいゴーレム達も姿を消した。

 

カナ『……未知生命体デウス、消失確認。ゴーレムの姿も確認できません。』

 

翔「尻尾を巻いてオメオメと逃げていったか、惨めなモンだな。」

 

斑目『翔、直ぐに車を寄越す。Dollsと元ストライカー達と共に作戦室に帰参してくれ。』

 

翔「一海達も連れて来る。別に良いだろ?アイツらが居なかったら、正直キツかったんだぜ?」

 

斑目『あぁ、構わない。それなら私から礼を言わねばな。』

 

翔「ちゃんと運転して来いよ?」

 

斑目『あぁ…それから、シオリは…医務室に運ぶように。』

 

翔「承知した。」

 

通信を終え、シオリの方を向く翔。彼女は翔を見て、ニコニコしている。

 

シオリ「…翔…く、ん……」

 

翔「安心しろ、俺はここに居る。今度は、ちゃんと向き合うからさ…だから、帰ろうぜ?」

 

シオリ「……は、い…」

 

間もなく、斑目とカナが運転する2台のワゴンと…クリム・スタインベルトが運転するトライドロンが到着し、メンバー達を乗せてドールハウスへ戻って行った。

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