〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第三百三十話 天空遺跡で夏のイベント

その日の夜、翔は元ストライカー達やNumberSと共に、メンバー達の元へ戻って来た。

 

カナ「あ、皆さんお帰りなさい♪」

 

カナの笑顔に、鼻血を吹き掛ける諒芽だったが…一海が何とか止めた。

 

シオリ「では、皆揃った事ですし…夕食にしましょうか♪」

 

ヒヨ「さんせー!!」

 

メンバー達はすぐに準備に取り掛かった。

 

ナナミ「食材は神様方が支給してくれました…こんな都合の良い時って、あるんですかね……」

 

レイナ「あら、良いじゃない。神様からのご好意なんだし、美しく受け取りましょう♪」

 

ナナミ「美しく受け取るって何ですか…?」汗

 

ヘルメスとアフロディーテが用意してくれた肉や野菜、更にはフルーツが今宵の晩餐だ。一同は肉とか野菜を焼き、食材が焼けるのを待った。

 

サクラ「それにしても…ここって、本当に浮かんでいるんですよね?」

 

ミサキ「そうよ、それがどうしたの?」

 

サクラ「あ、いえ…未だに信じられないというか何というか……」

 

ミサキ「最初は貴女と同じ思いだったけど、慣れるしか無いわよ。」

 

戸惑うサクラに落ち着いた口調で語り掛けるミサキ。

 

翔「あれだけ怪現象が苦手なお前が、漸く慣れたのか。」

 

ミサキ「ヒッ!?そ、それとこれとは話が別です…!!」ガタガタ

 

この場所には慣れたものの、ここで起こる現象には未だに慣れていないようだ。

 

一海「よーし、そろそろ食べ頃だな。」

 

諒芽「おっしゃあ!!じゃんじゃん食うぞー!!」

 

アヤ「久しぶりの長期休暇なんだし、別に良いわよね?」

 

一海は皿に盛り付けて行くと、メンバー達に配っていく。

 

フェイ「……。」

 

翔「ほら、お前も食えよ。言ったろ、遠慮する必要なんてねぇってな。」

 

フェイ「あ、ありがと…たいちょー…!!」

 

最初は遠慮していたフェイだったが、次第に慣れてきて…メンバー達に少しずつ心を開いていった。

 

紫「しかし、空の上でバーベキューとは…この状況を未だに信じられない自分がいる。」

 

友香「私もです、不思議な現象だったり空の覇者だったり…とにかく、色々あり過ぎて。でも、冒険しているみたいで楽しいです♪」

 

夕食に舌を巻いていると、上空には満天の星空が広がっており…数多の流れ星が見える。

 

翔「……。」

翔(良いもんだ、誰にも邪魔されねぇことってのは……)

 

誰にも邪魔されない空間は、翔にとっては天国そのものだった。好きな事を好きなタイミングでできる…これ程嬉しいことは他にない。やがて、夕食を済ませた後…諒芽が腕を幽霊みたいにしながらこう言った。

 

諒芽「夜にもなった事だし、皆で…肝試しでもしよ〜ぜ〜?」

 

両腕をダランダランに垂らしながら左右に揺らす諒芽。

 

翔「…悪くはねぇが…おいミサキ、そんなにくっついたら暑いだろーが。」

 

ミサキ「ももももしもの為に、しょしょしょ翔さんを守るのはNo.1ドールの務めででですすすすす!!」ガタガタガタガタ

 

翔「お前程説得力のねぇ奴、少なくともこの場にはいねぇだろうな…」汗

 

お化け等のホラー要素が苦手なミサキにとって、肝試しは拷問である。

 

ヤマダ「ガタガタ震えながらそう言っても、説得力無いっすよミサキさん?」

 

レイナ「それに、翔君を守るのは私達の務めよ。そうよね、翔君?」

 

翔「自分の身ぐれぇ自分で守れるわ…お前達こそ、自分を守る事を忘れるな。」

 

少しの茶番の後、くじでペアを決め…この天空遺跡を一周して戻って来るという内容になった。翔のペアは、ミアである。

 

ミア「よろしくね、翔さん♪」

 

翔「あぁ。」

 

何やら、Dollsが羨ましそうな視線をミアに向けているが…翔とミアは気にせずに出発した。

 

 

 

夜になった天空遺跡には、明かりが全く無く…頼れるのは己の視力のみ……

 

ミア「翔さん、怖くないの?」

 

翔「大丈夫だ、寧ろ暗闇は俺の得意分野だ。」

 

ストライカー達から逃げている際、真っ暗な闇夜に行動することが多かった翔は…暗さに慣れているのだ。

 

ミア「…ん?今、後ろから音しなかった?」

 

翔「あぁ、水の音だな…」

 

ミア「あっ、火の玉が…」

 

翔「落ちねぇ砂時計も出たな。」

 

怪現象を目の当たりにしながらも、コースを順調に進んでいく翔とミア。だが、一部の場所に足を踏み入れた次の瞬間……

 

 

 

 

翔「…?」

 

ミア「あれ、ボク達…いつの間にか……」

 

遺跡の上に飛ばされていた。この天空遺跡には、遺跡のどこかへランダムに飛ばされるワープゾーンが存在しており、目視することはできないが、踏み入れた瞬間に発動するのだ。

 

翔「……。」

 

ミア「星が綺麗だね、翔さん。」

 

翔「…そうだな。」

 

肝試しの事もすっかり忘れ、星空を眺めた翔とミア。30分程眺めた後、メンバー達の元へ戻った。

 

諒芽「おっ、翔ちんとミアさんお帰り。随分長かったな、まさか…本当に幽霊が?」

 

翔「んな訳ねぇだろ。」

 

ミア「ちょっといいところ見つけたんだ。…って、ミサミサはどうしたの?」

 

シオリ「えっと、あはは……」

 

テントに籠もって出てこないミサキを見て、苦笑いするシオリ。明かり一つ無いこの場所を通ることも、ミサキにとってはかなり苦痛だったようだ。

 

一海「流石にもう眠いよな、ここらで寝ようぜ?」

 

友香「そうですね、そうしましょうか。」

 

ヒヨ「うんうん、レイナちゃんはもうねちゃったみたいだし。」

 

ナナミ「ですね、私も流石に疲れました。」

 

翔「俺はもうちょい起きてるわ、もっかいあそこ行ってくる。」

 

彩羽「あたしも行く〜♪」

 

深雪「では、私も。」

 

蜜璃「あっ、私も行くー!!」

 

一部のメンバーは就寝し、一部のメンバーは翔と共に夜空を眺める事にした。こうして、翔はまた1つ…夏の思い出を作ったのであった。

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