〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウでございます。
前回、妖魔の出番はなく、裏切り者のストライカー達が登場し、チームCのメンバーにフルボッコにされましたね。今回は、妖魔の出番はあります。裏切り者のストライカーも登場します。
今回の“イクサ”の回は、仮面ライダーイクサは勿論、仮面ライダーアマゾンデルタも登場します。
では、どうぞ


番外編 イクサ 6

この物語は、サクラがDollsに加入し、翔がDollsに心を開く前の物語……

 

 

 

とある廃旅館にて……

ハヅキ「……?」

ハヅキは目を覚ます。気が付くと、手当てをされており、布団に寝ていた。

ハヅキ「…ここは…」

???「気が付いたかい?」

そこに、1人の男が入ってきた。

ハヅキ「…白河隊長さんじゃないか、おどかさないでおくれよ…」

昇「あぁ、おどかすつもりは…」汗

ハヅキ「…冗談だよ。」

男の名は『白河 昇(しらかわ のぼる)』。かつて、隊長であった青空 翔の後任の隊長である。

ハヅキ「…隊長さんは見つかったのかい?」

昇「いや、見つかるどころか…有力な情報すら得られない…」

ハヅキの質問に答えた昇は、口角を下げると俯いてしまう。

ハヅキ「こっちは、アコが隊長さんの写真の撮影に成功したんだ。」

ハヅキはアコのパトリ端末の画面を見せる。

昇「おぉ…本当だ。そうなると、青空隊長は…」

ハヅキ「あぁ、目黒区辺りに住んでいる可能性が高いよ。」

昇「よし、『アルタイル・トルテ』のメンバーを出撃させる。君たちはゆっくり休んでて。」

昇はそう言うと、部屋を出た。その後、ストライカーチーム『アルタイル・トルテ』に出撃命令をした。

 

 

 

その頃、翔は……

自宅マンションから徒歩20分程度のスーパーマーケットで、日用品や、食料等の買い出しをしていた。買い出しを終えた翔は、自宅マンションへ帰宅するが……

翔「!?」サッ…

何かの気配を感じ、身を隠した。

翔(アイツらは…!!)

翔の目の先には……

伊緒「隊長さん、本当にここにいるのかな…」

まな「まな、隊長さんに酷いことをしちゃったから、謝りたいんだよ…」

ストライカーチーム『アルタイル・トルテ』のメンバーがいた。

悠水「私、隊長さんのパートナーだったのに…信頼関係を壊しちゃったから…」

椿芽「例え許してもらえなくても構わない…何としてでも、謝らないと…!」

サトカ「皆さん、大丈夫ですよ。隊長さんは優しいですから、きっと許してくれます。」

翔は隠れて、裏切り者達のやり取りを聞き、腹を立てていた。

翔(冗談じゃねぇよ…あれだけのことをしておきながら、よくもまぁ『優しいですから、きっと許してくれます』って言えたモンだな……)

翔は裏切り者達の様子を伺いながら、この状況を逃れるための方法を考えていた。

椿芽「とりあえず、聞き込み調査をしよう。」

椿芽の言葉に頷いた裏切り者達は、聞き込み調査を開始した。

翔(ここを去るなら今しかねぇな…)

翔は静かに、その場を離れた。

 

 

 

あの後、自宅マンションに帰って来た翔は、買ってきた荷物を置き、『アマゾンズドライバー』を持ち、再び外出した。

外に出ると、妖魔の群れがいたが…

翔「!?」

裏切り者達もいたため、表に出られなかった。

まな「うぅ~、隊長さんいないよ~!」

悠水「どこにいるんだろう…」

翔(あのバカ共!妖魔を退治しろよ!!)

翔が思ったその時…

椿芽「それより、妖魔を倒すよ!」

サトカ「あ、そうですね…」

伊緒「よし、行くよ!」

裏切り者達が準備した時は、時既に遅く…周りには怪我人や瓦礫に押し潰され、出られなくなっている者が多くいた。

翔(全員で突撃してどうすんだよ!!一部のメンバーは人を助けろよ!)

翔は思った。出たいと思ったが、足が動かなかった。

椿芽「やぁぁあああああああ!!」

伊緒「はぁぁあああああああ!!」

椿芽は剣を、伊緒は拳を大きく振りかぶって、妖魔に立ち向かうが……攻撃が大振りのため、隙が多い状態だった。そのため…

妖魔「グォォオオオオ!」ブゥンッ!

椿芽「きゃっ!?」ドカッ

伊緒「あうっ!!」ドカッ

旧式妖魔が右腕1振りで、椿芽と伊緒を吹っ飛ばした。

悠水「椿芽ちゃん!伊緒ちゃん!」

まな「よくも伊緒ちんを!!」

サトカ「私もいます!!」

悠水は上空に光の矢を放ち、まなはキャノンからエネルギー弾を発射する。サトカは空中から光線を放つが、

翔(バカッ!!)

ズガガガガガガガッ!

人々「うわぁぁあああああああああああ!!」

悠水達の攻撃は、周りの人々を襲う。更に…

悠水「うわっ!?」パシュッ!

まな「ひゃんっ!?」ドォンッ!

サトカ「ひゃあっ!?」ブスッ!

仲間の攻撃の餌食になる裏切り者達。

翔(何て無様な戦いだ…)

翔はアマゾンズドライバーを装着し、ベルトの左グリップをひねる。

翔「アマゾン。」

《デルタ…アマゾン、チェンジ!チェンジ!アマゾン、デルタ!》

翔は『仮面ライダーアマゾンデルタ』に変身し、姿を現した。

人々「おぉ、仮面ライダーだ!」「ライダーが来てくれたぞ!!」

アマゾンデルタの出現に、人々は安心の笑顔を見せる。アマゾンデルタは、瓦礫に押し潰された人々を助け出し、動ける人々に声をかける。

アマゾンδ「動ける奴らは、怪我人を建物内に運べ!」

人々は協力し、怪我人を建物まで運んでいった。そして、人々が建物内に入った後、妖魔達に向かっていく。

アマゾンδ「うがぁぁああああああ!!」

アマゾンδは雄叫びをあげ、肉弾戦で妖魔達を次々と葬った。

椿芽「あれは…!」

伊緒「前に現れた化け物と似ている…!?」

サトカ「ならば…倒しましょう!」

裏切り者達は、武器を構える。

アマゾンδ「俺を倒す?…笑わせんな。」

アマゾンδは静かに待ち構える。悠水は光の矢を、まなはキャノンからエネルギー弾を放つが…

悠水「う、嘘…!」

まな「き、効いてないんだよ…!」

椿芽「っ!!はぁぁあああああああ!!」

伊緒「あたしも行くよ、覚悟!!」

サトカ「あ、ちょっと待っ!」

ドォンッドォンッ

アマゾンδに放った攻撃が、椿芽と伊緒に命中する。

椿芽&伊緒「「!?」」

椿芽と伊緒は、戦闘不能になった。

アマゾンδ「…こんなもんか。」

アマゾンδは呆れた様子で言う。そこに、変わった妖魔が現れた。

椿芽「くっ…メ、メガイラ!」

メガイラ…その妖魔の名称である。その時……

コツッ…コツッ…コツッ…

どこからか足音が響き、誰かがこちらに向かって来る。

アマゾンδ「!?」

アマゾンδ(アイツは…)

現れたのは、琥珀色の瞳、金髪が特徴の少女。彼女の名は、『レイナ』…DollsチームBのリーダーであり、Dolls全体のリーダーである。

レイナ「アマゾンライダーに似た妖魔、貴女の相手は私よ。」

レイナはそう言うと、イクサベルトを装着し、ナックルを左手に当てる。

《レ・ディ・ー》

レイナは左手をベルトに添え、ナックルを持った右手を右に真っ直ぐ伸ばし、

レイナ「変身。」

と言い、ナックルを左肩辺りに添えると、ナックルをベルトに装着する。

《フィ・ス・ト・オ・ン》

そして、『仮面ライダーイクサ』に変身した。

メガイラ「ガァァアアアアア!!」

メガイラは雄叫びをあげると、イクサに襲いかかったが…イクサはイクサナックルを取り出し、エネルギー弾をメガイラ目掛けて放った。エネルギー弾はメガイラに命中し、メガイラは後方に吹っ飛ばされた。吹っ飛ばされたメガイラはすぐに起き上がり、戦闘体勢に入った。

イクサ「妖魔…『その命、神に返しなさい』…」

イクサがそう言うと、顔面部のシールドが展開し、風圧が発生した。『仮面ライダーイクサ バーストモード』である。

アマゾンδ「あの妖魔は任せる。俺はストライカー達をぶっ潰す。」

イクサ「分かったわ。」

アマゾンδは悠水、まな、サトカに向かい、イクサはメガイラに向かっていく。

まずアマゾンδは、まなに襲いかかり、キャノンを奪うと、

アマゾンδ「くらえ!」

ドォォオオンッ!

サトカ「しまっ!?」ドゴォンッ

サトカ目掛けてエネルギー弾を発射した。それは見事、サトカに命中し、彼女は地面に落下し、戦闘不能になった。

悠水「当たれ!」

悠水が光の矢を放つと、アマゾンδは左に避ける。

ブスブスブスッ!

まな「…ぁうっ…」ドサッ

悠水が放った光の矢は、アマゾンδの後ろにいたまなに命中し、まなは戦闘不能になった。

悠水「あぁ…まなちゃん……」

混乱状態の悠水に、アマゾンδは…

《バイオレント・スマッシュ》

ライダーキックを繰り出した。

ドカァァアアアッ!

悠水「うわぁぁああああ!!」

悠水は後方に吹っ飛ばされ、背中から壁に激突し、うつ伏せに倒れると戦闘不能になった。

イクサは、新侵略型妖魔『メガイラ』と肉弾戦を繰り広げる。

イクサ「…くっ!」

しかし、メガイラの素早い動きに、イクサは攻撃を防ぐことで精一杯だった。そして……

ザシュゥゥウウウウッ!

イクサ「がぁぁああああああ!!」

イクサは左腹部のを引っ掻かれ、宙を舞い…

ドサッ

イクサ「ぐぅっ!!」

地面に叩きつけられた。

イクサ「うっ…くっ…!」バチバチ

身体中から火花を散らし、力尽きようとしているイクサ。メガイラはイクサにトドメを刺そうと、右腕を振り上げた。

イクサ「!!」

しかし…

ガキィンッ!

アマゾンδが左腕のアームカッターで、メガイラの攻撃を受け止めた。アマゾンδは、イクサに語りかける。

アマゾンδ「おい、お前の守りたいモノは何だ?」

イクサ「…わ、私の…守りたいモノ……それは、ファンの人達に…Dollsのメンバー…そして何より……翔君を、守りたい…!」

アマゾンδ「守りたいモンがあるから、お前は戦える。そうだろ?」

イクサ「…えぇ…」

アマゾンδ「ならば立て。守りてぇモンのため、そして…俺達『仮面ライダー』の勝利を信じる者達のために…仮面ライダーを名乗るんなら、さっさと立て!!」

アマゾンδはそう言うと、メガイラの右腕を切り落とした。

ザシュゥゥウウウウッ…ブシャァァアアアアアアアッ!!

メガイラ「グゴォォオオオオ!」

メガイラは断末魔をあげ、傷口をおさえ、のたうち回る。

イクサ(翔君は、感情を失っていた私に…心から振り向いてくれた……他の誰よりも優しく、強く、美しい存在…私は、翔君を…守ってみせる!)

イクサは気合いを込め、立ち上がった。

アマゾンδ「隙だらけだぞ、さっさとやっちまいな。」

イクサ「そうね。」

イクサはナックルフエッスルを取り出し、ベルトに差し込み、ナックルを押し込むと…

《イ・ク・サ・ナッ・ク・ル・ラ・イ・ズ・アッ・プ》

イクサ「滅びなさい!」

のたうち回るメガイラ目掛け、必殺技『ブロウクン・ファング』を放った。ナックルから放たれたエネルギー弾は見事、メガイラに命中した。メガイラは凄まじい断末魔をあげると、消滅していった。イクサは勝利し、変身を解くとレイナの姿に戻った。

レイナ「はぁっ…はぁっ……」ズキッ…

レイナは傷口をおさえ、苦しそうな表情を浮かべている。

アマゾンδ「おい、大丈夫か?」

アマゾンδはレイナに駆け寄る。

レイナ「はぁっ…えぇ、大丈夫…よ…」

レイナは苦しみながらも、アマゾンδに笑顔を見せる。

アマゾンδ(こりゃあ、早く手当てをしなけりゃ死ぬな……)

レイナ「ねぇ…アマゾン、ライダー…」

アマゾンδ「…?」

レイナはアマゾンδに言う。

レイナ「貴方、本当は……翔君なんでしょう…?」

アマゾンδ「…。」

アマゾンδは何も言わない。

レイナ「翔君…心に深い傷を抱えていても……優しさを失っていない……翔君は、…ゴホッ…今まで出会ってきた…人達の中で…1番……美しい人…よ…」

レイナはそう言うと、目を閉じた。

アマゾンδ「…!?」

アマゾンδは慌てて脈を確認する。

アマゾンδ(まだ死んでねぇな。)…

アマゾンδは変身を解除し、翔の姿に戻った。そして、ハンカチをレイナの傷口に当てて止血をした後、応急手当てをし、レイナをおぶって、ドールハウスに向かった。だが、道中…

B「なっ、青空てめぇ!」

転生者 Bが現れた。

翔「邪魔だ、そこを退け!」

B「うるせぇ!オレのレイナに何をしたんだ!?」

翔「俺がコイツに危害を加えたって言いたいのか?仮にそうしていたら、俺はコイツをその辺に放置するわ。」

B「てめぇこの野郎!」

Bは翔に襲いかかったが、翔は跳び膝蹴りでBの顔面を攻撃した。

B「げふぁっ!」

翔「…お前なんぞ、相手にするまでもねぇよ。」

翔は気絶したBにそう吐き捨てると、ドールハウスに向かった。

その後、ドールハウスに到着した。

愛「っ!!レイナちゃん!」

愛は急いでレイナを医務室に運び、丁寧に手当てをした。目的を達成した翔は、ドールハウスを出ようとするが…

カナ「あ、翔君!ちょっと待ってください!!」

カナに呼び止められた。

翔「…んだよ?」

カナ「せめて、お礼を」

翔「結構だ。」

翔はきっぱり断り、今度こそドールハウスを出ようとしたが…

愛「翔君ストォーップ!!」

今度は愛に呼び止められた。

翔「…。」イラッ

不機嫌そうな顔をして振り向く翔。

愛「レイナちゃんが、翔君に会いたいって言ってたんだ。」

翔「アイツを危険に晒した俺に、顔を見せる資格なんてねぇよ。」

翔は足を進めるが、愛は翔の前に素早く移動し、

愛「お願い!!ほんのちょっとで良いの!!ね、お願い、翔君!!」

翔に何度も頭を下げた。

翔「…ちっ…」

翔は舌打ちしたが、しぶしぶ了承した。カナと愛は、翔を医務室に案内する。そして、医務室の前に来ると、

コンコンッ

愛「レイナちゃん、翔君が来てくれたよ。」

愛は戸をノックし、中にいるレイナに声をかける。

「…入って…」

中から声が聞こえると、愛は戸を開き、中に入って行く。

レイナ「…あら?…翔君は…」

愛「あれ?…翔君?」

愛は戸の方を見ると、翔は部屋に入って来ようとせず、部屋の前で立っていた。

レイナ「…翔君…♪」

翔「…。」

翔は何も言わない。

レイナ「…こっちに、来て…」

レイナは翔に手を伸ばす。

愛「…翔君。」

カナ「翔君、お願いします。」

しかし、翔は…

翔「…無理だな。」

なんと、拒否したのだ。

翔「話すことはねぇ…」

翔は立ち去って行く。

愛「ちょっ、翔君!?」

翔「ほんのちょっとだけって言ったのはそっちだろ?」

愛「あっ……」

翔はそう言うと、ドールハウスを出ていってしまった。呆然とするカナと愛に、レイナは言う。

レイナ「…カナさん…愛さん……どうか…翔君を……責めないで……翔君は…昔から、苦しい思いを…痛い思いをしていた……でも、私は…気付いてあげられなかった…何もできなかった……」

カナ「翔君、昔は皆に心から寄り添っていましたが…彼を拒んでいた娘もいましたからね…」

カナはそう言うと、口角を下げた。

レイナ「…そう……それでも、翔君は……私達Dollsに、ずっと…寄り添ってくれた……それなのに…」ジワッ

レイナは目に一杯涙を浮かべる。

レイナ「…私は……翔君に…寄り添って、あげられなかった……何もして…あげられなかった……」ツー

愛「…レイナちゃん…」

愛は、レイナにかける言葉が見つからず、黙っていることしかできなかった。レイナは涙を流し、天井に手を伸ばすと、

レイナ「…翔君…」

弱々しい声で、心から愛する彼の名を呼んだのであった。




いかがでしたか?今回はここまでです。
『その命、神に返しなさい』…この台詞を漸く、書くことができました!
裏切り者のストライカーチーム『アルタイル・トルテ』は、仮面ライダーに変身した翔にボコボコにされ、新侵略型妖魔『メガイラ』は、最後はイクサの必殺技をくらい、消滅した。
裏切り者のストライカー達も、ドールハウスの関係者(斑目以外)も、翔が『仮面ライダーアマゾンデルタ』であることを知りません。

ちなみに…レイナの変身ポーズは、『名護 啓介』さんが1番最初にイクサに変身した時と、同じです。
レイナも、『バーストモード』になれる装着者の1人です。

次回の“イクサ”の回も、お楽しみに。
では、またね
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