〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
足から下半身、上半身と…まるで3Dプリントされるような形で4つの光が収束して行き、Dollsと偽Dollsの前に姿を現したのは、禁断の殺戮兵器…
紫を主体とした不気味な姿である。
ナナミ「なっ!?か、仮面ライダー…!?」
ミサキ「何…まさか、新たな敵!?」
突如として現れた仮面ライダー滅亡迅雷に、警戒心を向けるDolls。
ユキ「…あっ。」
アヤ「どうしたの、ユキ…?」
すると、ユキが何かに気付いたのか…目を丸くする。
ユキ「……翔、さん?」
アヤ「えっ、翔?ここには居ないわよ…?」
ユキ「はい…でも、感じます……翔さんの、気配を。」
ユキは滅亡迅雷を見て、翔の気配を感じると訴える。
ヒヨ「ねぇユキちゃん?もしかして、あの仮面ライダーは…翔さんなの?」
ユキ「わかりません…でも、翔さんの気配…確かに、感じます……」
昇「青空隊長ならここには居ませんよ?絶望して頭でもやられました?」
まるで勝ち誇ったかのような笑顔を見せ、Dolls一同を煽る昇。
滅亡迅雷は右手の人差し指をDollsと偽Dollsに向けると、ゆっくりと歩みを進める。
愛「!!」
Dolls「「「!!」」」
Dollsは構えを取るが、滅亡迅雷はDollsに背を向けると、偽Dolls達に向かって歩き始める。
偽ヤマダ「どうしたんすか?ニセモノなら向こうでs」
偽ヤマダをパンチ一発で後方へとふっ飛ばした滅亡迅雷。
滅亡迅雷はそう言うと、白河 昇に向かって歩みを進める。
昇「何をしている…ソイツを倒せ!!」
昇が指示を出すと、偽Dollsは滅亡迅雷に向かって走って行く。しかし、滅亡迅雷は最低限の動きだけで攻撃を繰り出し、向かって来た偽Dollsを返り討ちにする。
昇(集団で襲い掛かっても駄目なのか!?それなら…)
昇「Dollsを狙え!!」
偽Dollsは本物のDollsを殺害しようと、襲い掛かってくる。
愛「っ!!」
愛(みんなには戦いの疲れが残ってる…このままじゃ!!)
その時、滅亡迅雷は右腕から蠍の毒針を思わせる伸縮刺突ユニット『アシッドアナライズ』を伸ばし、偽Dollsをあっさり全滅させた。
レイナ「わ、私たちを守った…?」
ヤマダ「おぉおぉ…真のラスボス的存在が、まさかの味方っすか?」
愛「味方というより、あのライダーは…まるでアタシ達に興味を示していない…?」
偽Dollsが殲滅され、残るは白河 昇ただ1人となった。
昇「ちいっ、アマゾン!!」
昇は慌てて仮面ライダーアマゾンネオに変身、滅亡迅雷を迎え撃つ。
アマゾンネオ「うおおっ!!」
ガッ!ドゴォッ!!
アマゾンネオ「があっ!?」
襲い掛かって来たアマゾンネオの攻撃を受け流し、左ストレートを繰り出す滅亡迅雷。その後、アマゾンネオは肉弾戦を仕掛けてくるが、滅亡迅雷にことごとく返り討ちにされる。
愛「…!!」
愛(つ、強い…それに、動きに全く無駄がない。)
愛とDollsは、ただただ…戦いを見守ることしかできなかった。
アマゾンネオ「はっ!!」ブンッ!!
ガシッ!!ブォンッ!!
アマゾンネオ「がっ!?」ドサッ!!
滅亡迅雷「……。」
ドボッ!!
アマゾンネオ「ぐっ!!?」
格闘戦でアマゾンネオを終始圧倒する滅亡迅雷。アマゾンネオはインジェクターを押すと、アマゾンネオブレードを形成、滅亡迅雷目掛けて振り降ろす。
ガキィンッ!!
しかし、滅亡迅雷はビクともしていない。
アマゾンネオ「何っ!?」
攻撃が全く通らず、動揺するアマゾンネオ。滅亡迅雷は右手の拳をギリリと握ると…
アマゾンネオブレードを叩き折った。
サクラ「昇さんの攻撃が、全く効いていません……」
シオリ「…凄い防御力ですね。」
ヒヨ「あの仮面ライダー、強すぎない…?」
ヤマダ「悔しいっすけど、ヤマダよりも遥かに強いですね、ありゃ……」
ナナミ「多分、私たち総員で戦っても…」
ミサキ「ええ、勝ち目は無いわね……けど、味方であれば、尚更良かったわ……」
流石のDollsも、滅亡迅雷の強さにビビっていた。味方であることを認識はできているが、それでも身体の震えが止まらなかった。その後も、滅亡迅雷は武器を一切使うこと無く、肉弾戦でアマゾンネオを圧倒し続ける。
アマゾンネオ「でやっ!!」
ガッ!!ドゴォッ!!
アマゾンネオ「ヴオオウゥフフウウゥゥッ!?」
胸部を思い切り殴られ、仮面の中で吐血するアマゾンネオ。その後、滅亡迅雷に掴みかかるも、逆に投げ飛ばされてしまった。滅亡迅雷はうつ伏せに倒れたアマゾンネオの右足を掴むと……
あらぬ方向に無理やり捻じ曲げ、複雑骨折させた。
アマゾンネオ「アギャアアアアァァッ!!」
激しい痛みに、絶叫するアマゾンネオ。その後、痛みにのたうち回るアマゾンネオに蹴りを入れ、後方へと転がす。
アマゾンネオ「があっ!!ぐおっ……!!」ドサドサドサドサ……
立ち上がろうとするも、全身に走る痛みにより、中々立ち上がれないアマゾンネオ。滅亡迅雷は、静かにアマゾンネオを指差す。
そう言うと、ゼツメライズキーを押し込む。すると、滅亡迅雷の背後に滅亡迅雷.netのマークが現れ、エネルギーを右脚に込め始める。
ドライバーから音声が響き、滅亡迅雷は助走を着けると、アマゾンネオ目掛けてライダーキックを繰り出す。アマゾンネオが漸く起き上がったその時、滅亡迅雷の飛び蹴りがアマゾンネオに命中する。
滅亡迅雷インパクトを受けたアマゾンネオは変身が解除され、昇の姿に戻る。彼の姿は見るに耐えないモノで、身体中に傷やアザを作り、服はボロボロ…出血までしている。
昇「あが……げぇ…………ごぷっ……!!」
すかさず近くに居た偵察型妖魔がゲートを作り、昇を連れて撤退していった。仮面ライダー滅亡迅雷の活躍により、Dolls殺害計画は阻止された。
アヤ「か、勝った…」
ユキ「翔さん、勝ったんですね…♪」
愛「ユキちゃん…あれ、翔君が変身してるってこと?」
ユキ「分かりません…ただ、翔さんの気配を…感じます……」
ユキの予測は、大体当たる…愛は滅亡迅雷に問い掛ける。
愛「君は…翔君なの?」
滅亡迅雷「……。」
愛「もし、翔君なら…変身を解いて貰えるかな?」
愛の言葉に、滅亡迅雷は何も言わない。すると、滅亡迅雷は急に前方を指差し……
…と言う。それを聞いた愛の顔は、みるみる内に真っ青になっていく。
ヒヨ「えっ…今、何て言ったの?」
サクラ「えっと、ダイダロスだけは聞き取れました……」
滅亡迅雷の言葉に困惑し始めるDolls。そんな彼女達に、愛は叫ぶ。
愛「ダイダロスは滅亡する……皆、すぐにここを出よう!!」
ミサキ「まさか、ダイダロスを破壊するつもり!?」
レイナ「そんな、乗客は!?」
慌て始めるDolls。しかし、滅亡迅雷はピクリとも動かない。ただ、Dollsの方に向きを変えただけだ。
愛「皆は先に行ってて…アタシは救助隊と一緒に乗客を助けるから!!」
ナナミ「いや、しかし」
愛「早く!!」
愛が声を荒げ、Dollsはダイダロスを後にしていく。まもなく、救助隊が到着し、乗客の救助を始める。
滅亡迅雷「……。」
滅亡迅雷は何もせず、ただ救助活動を黙って見守る。
愛(まだやらない?もしかして、全員がここを出るのを待ってるの…?)
やがて、乗客全員が救助され、ダイダロスから脱出する。全員がここを出た事を確認した滅亡迅雷は、右手の指先に赤い稲妻を纏った紫色の光球『デストロイスフィア』を生み出し、それをダイダロス目掛けて発射した。その1発がダイダロスに命中すると、ダイダロスはたちまち大爆発を起こした。
その頃、愛がDollsと合流し、乗客達が救助隊と共に地上に出て来た数分後……
大爆発と共に多量の砂埃が当たり一面に舞った。
愛「本当に破壊したんだ……」
まだあの場に居たと思うと、ゾッとする愛。その時…
シオリ「…!!あれは…!!」
シオリが砂埃の向こうから、4つの人影が歩いて来るのを見つけた。それが、砂埃から出て来た時…メンバー達は言葉を失った。出て来たのは…
翔、ミア、ディオ、トリアだったのだ。翔の腹部には、滅亡迅雷ドライバーが装着されている。
レイナ「しょ、翔君…それに、NumberSの皆も…!?」
アヤ「翔、足が……」
翔を見ると、杖なしで普通に歩いている。
愛「翔君、ミアちゃん、ディオちゃんにトリアちゃん!?一体どういう事…?」
翔「説明すっと長くなるんだが、なるべく簡潔に言う。」
翔曰く…アマゾン細胞が覚醒した事でアマゾン化が進行し、新たな力を身に着けた。それが、視界ジャック…自分以外のアマゾンの視界を見ることができる。それを使った所、白河 昇が恐ろしい作戦を思い付いた事を知った。それは、侵略型妖魔の一種である『パスト・アルカリア』をDollsに擬態させ、Dollsを殺害…その後、翔をストライカー達の元へ連れ戻そうとするという狂った作戦であった。それを阻止する為に、翔はNumberSと共に滅亡迅雷システムを開発…4人の意志を1つにし、一心同体となって誕生したのが、禁断の殺戮兵器『仮面ライダー滅亡迅雷』だった。
愛「…そうだったんだ。」
翔「あぁ、
ミア「まぁ、ボクらも君達から色んな事を教えて貰ったんだし、何かしらお礼がしたかったんだよね〜♪」
ディオ「ディオ達、ちゃんとお礼できたかな…?」
トリア「少しでも皆さんのお力になれたのなら、何よりです。」
シオリ「つまり、翔君はNumberSのみなさんと一緒になって…私たちを助けてくれたんですね?」
ヒヨ「翔さん、みんな…ありがとー!!」
ヒヨは思いわず翔に飛び付いた。翔は優しくヒヨを受け止めた。
ナナミ「ちょ、ヒヨさん…翔さんはまだ」
翔「大丈夫だ、俺の足はもう治っている。今じゃすっかり杖なんて要らねぇよ。」
アヤ「…翔。」
翔「んじゃ、帰ろーぜ?この後、浄化ライブがあるんだろ?」
愛「うん、それじゃあ…帰ろうか♪」
すっかり足の怪我が治り、普段通り歩けるようになった翔と共に…Dolls、NumberS、愛はドールハウスへと帰還した。