〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
ドールハウスのメンバー達は、凰蓮の情報を元に…荒川区へと向かった。
斑目「片山、本当にここなのか?」
愛「はい、凰蓮さんの情報によると…最後に見たのは、ここだと……」
カナ「こんな川岸に、本当に居るのでしょうか…?」
たった1つの手掛かりを元に、翔を探し始めるメンバー達。
ほたる「…!?この気配は……」
レイナ「…ほたる?」
ほたる「皆さん、戦闘準備を……妖魔です!!」
ほたるがそう叫ぶと、どこからともなく妖魔が姿を現した。Dollsはテアトルを展開、武器を手にする。
あから「ッ!?2時の方角から
小春「別方向から侵略型妖魔も来ます!!」
偵察型妖魔や旧式妖魔といった下級妖魔は勿論の事、アグローナやメガイラと行った中級〜上級妖魔も続々と姿を現す。
モニカ「か、囲まれた…!!」
いつの間にか囲まれたメンバー達。Dollsと元ストライカー達は見事に連携を取り、妖魔達を撃破していく。しかし、倒しても倒しても次の妖魔達が襲い掛かって来る。斑目とカナ、愛、深雪と蜜璃も戦う。
斑目「はっ!!」ドゴォッ!!
カナ「たぁっ!!」バキッ!!
斑目とカナは肉弾戦で応戦し…
愛「やぁっ!!」ザシュッ!!
愛はイクサカリバー(カリバーモード)で妖魔を斬りつける。
深雪「ふっ!!」ズパッ!!
蜜璃「っ!!」ズダァンッ!!
深雪はスラッシュアバドライザーで斬撃を繰り出し、蜜璃はショットアバドライザーから光線を放ち、妖魔を撃破していく。
カナ「駄目です、数が減りません…!!」
どれだけ戦っても、妖魔は減らず…メンバー達にも次第に疲れが見え始める。その時……
アグローナ「!!」
愛「しまっ…」
何者かが、愛の前を通過した後…アグローナの身体が真っ二つに切断された。
シオリ「…!?」
アヤ「えっ、今度は何…!?」
メンバー達の前に姿を現したのは、金と銀の身体に、不完全だが所々に鎧を身に着け、蒼い複眼を輝かせる戦士『仮面ライダーアマゾン ノヴァデルタ』だった。
アマゾンNδ「……。」
Dolls「「「!!」」」
元ストライカー「「「!!」」」
愛「…翔君…!!」
アマゾンNδは、妖魔達目掛けて走って行くと……
襲い掛かって来た妖魔を、アームカッターで次々と斬り捨てて行く。その後、仮面ライダーバースXが姿を現し、サソリキャノンから光弾を発射し、妖魔達を撃破していく。
深雪「…さ、彩羽さん…!!」
やがて、妖魔を殲滅させた2人のライダー達は、変身を解除し、元の姿に戻った。
斑目「…翔。」
翔「……。」
カナ「お二人共、無事だったんですね…!」
彩羽「……。」
翔と彩羽の無事を喜ぶメンバー達だが、翔は暗い顔をしている。彩羽は無表情である。
レイナ「翔君、心配したのよ?」
翔「……。」
ヒヨ「ねぇ、翔さん。帰ろう、ドールハウスに?」
翔「……。」
メンバー達が声を掛けても、翔は何も言わない。
ヤマダ「翔さん、久々にゲームやりましょーよ。ライダーバトル、またやりたいっす!!」
翔「……。」
サクラ「翔さん!あの、私…最近、お料理の腕、磨いたんですよ!?」
アヤ「そ、そうそう!!ね、翔…一緒にご飯、食べよ?」
翔「……。」
ナナミ「翔さん、ご自分を責めないでください。ここに、貴方を責めようとする人は誰もいませんから…!」
ミサキ「そうです、翔さん!!私は、私たちは貴方の味方です!!」
翔「……。」
翔はメンバー達に背を向け、橋の向こうへと歩いて行く。
彩羽「あっ、翔君…!」
彩羽も慌てて翔の後を着いていく。
彩羽「大丈夫?」
翔「……。」コクッ
彩羽の言葉に黙って頷く翔は、彩羽に支えられながら歩いて行く。
シオリ「翔君!!戻って来てください…お願いします……!!」ウル…
ユキ「翔さん……翔、さん……!!」ポタ…ポタ……
去っていく翔は、メンバー達に背を向けたままだ。思わず涙を流すシオリとユキ。
斑目「翔!!頼む、戻って来てくれ…!!」
カナ「ドールハウスは翔君の居場所です!!翔君、戻って来てください…」
愛「翔君が居ないとアタシ、皆も寂しいよ…ね、戻っておいで?」
ドールハウス3巨頭がそう言っても、翔は振り向かない。
深雪「翔君、大丈夫ですよ!!ですから、戻って来てください…!!」
深雪が声を掛けても、翔は足を止めない。
蜜璃「翔君!!」
翔「……!!」ザッ…
蜜璃が声を掛けると、翔は思わず足を止めた。そして、ゆっくり振り向く。
蜜璃「戻っておいでよ、翔君!!」
翔「……!」
翔(…七草さん……)
蜜璃「全然大丈夫だから!!だから、戻っておいで…?」
蜜璃はそう言って微笑むが、彼女の左腕は縫合されたばかりで、まだ動かない。
蜜璃「翔君はただ、生きていく為に当たり前の事をしただけなんだから…ね、戻っておいでよ?」
蜜璃の言葉に、ドールハウスのメンバー達は優しく微笑む。だが、今の翔には…彼女達の優しい笑顔を見るのが、辛かった。
翔「……。」
翔はメンバー達に背を向け、再び歩き出す。その時……
後ろから複数の足音が聞こえて来た。
「隊長さん!!」「隊長殿!!」「隊長ちゃん!!」
それは、元ストライカー達だった。
愛「ちょ…ほ、ほたるちゃん達……」
突然の事に、唖然とするドールハウスのメンバー達。元ストライカー達は、去っていく翔を追い掛け、彼の元へ走って行ったのだ。
翔「……。」
モニカ「水臭いなぁ〜。アタシ達も連れてってよ、隊長さん♪」
マリ「私らはあんたを信頼してる、だから着いて行くと決めたんだよ。」
雪枝「隊長さん…あの……私、隊長さんに着いていきます!!」
幸子「私も…!!」
あから「ボクもさ、どこへでも着いて行くよ!!」
モルガナ「私もです、貴方に忠誠を誓っていますから。」
ほたる「あたしもです!隊長サン、どこまでも着いて行きますから!!」
元ストライカー達の目は、輝きを放っている。彼女達は本心を言っているようだ。
翔「……。」
翔は少し黙った後、静かに口を開く。
翔「…今よりもどっと、生活水準が下がるぞ?戻りてぇなら戻ると良い…今ならまだ間に合うぞ?」
しかし……
小春「構いません!!既に覚悟はできています!!」
翠「そうそう、わたしらはこう見えてもある程度サバイバルできるんだよ?」
ミネルヴァ「私、自給自足を1度やってみたかったんだ!」
元ストライカー達は、とっくに覚悟を決めていた。
翔「…そうか、ならば着いて来い。」
翔と共にドールハウスを去っていく彩羽と元ストライカー達。
去っていく翔に、シオリはこう言った。
シオリ「辛くなったら、いつでも帰って来てください…私、いえ私たちは、ずっと待っていますから…!」
シオリの言葉に、他のメンバー達も思わず涙を流す。
ヒヨ「翔さぁん!!ヒヨも、ヒヨも…待ってるよぉー!!」
アヤ「翔、あたしも待ってる!!翔が帰って来てくれるって、ずっと信じてるから…!!」
レイナ「翔君…どんな翔君も、私たちは大好きよ!!」
ミサキ「翔さん…いつか必ず、帰って来てください……!!」
ナナミ「寂しいですけど…私たちも、私たちであり続けます!!」
サクラ「翔さん!!翔さんがいつでも帰って来れるよう…お部屋をしっかりお掃除させていただきます!!」
ヤマダ「翔さん…エグッ、ヒグッ……新作ゲーム、買って待ってるっす…!!」
ユキ「翔、さん……」
去っていく翔の背中を、Dollsは見送る。
斑目「翔!!いつでも帰って来い…」
カナ「私たちは翔君を歓迎しますから…!!」
愛「少しでも具合が悪くなったら、いつでも連絡してね…?」
深雪「私たちは医者ですから、どこへでも駆け付けますよ…?」
蜜璃「翔君、寂しくなったらいつでも帰って来て良いんだよ…!」
メンバー達の声は、しっかり翔に届いた。2度と戻って来ない訳では無い、少しの間…ドールハウスを離れるだけだ。メンバー達は、翔がいつか…ドールハウスに帰って来てくれることを、信じ続けている。
翔「……。」
彩羽「翔君…」
先頭を歩く翔の隣を歩く彩羽。翔の顔を見てみると……
翔「……っ!!」ポロポロ…
彼は目から大粒の涙を流し、嗚咽していた。
彩羽「辛くなったら、泣いても良いんだよ?」
彩羽はそんな彼の背中を優しく擦る。ドールハウスを離れても、翔はもう…孤独ではない。元ストライカー達や彩羽がいる…Dolls達と遠く離れていても、育んできた絆は、これからも切れる事は無い。翔はただ、本気で大切に思っている人を傷付けてしまった事を後悔し、涙を流すのであった。
ED~Monkey Majik『S.O.S』~♪
一時は投稿をお休みしていましたが、無事にこの物語もCase 2『第1章』まで完結できました。
アプリ【プロジェクト東京ドールズ】はサービス終了してしまいましたが、DollsやNumberSは永久に不滅です!!