〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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Case 2『第1章』の最終回です。


第三百五十五話 後日談〜『しばしの別れ』〜

ドールハウスのメンバー達は、凰蓮の情報を元に…荒川区へと向かった。

 

斑目「片山、本当にここなのか?」

 

愛「はい、凰蓮さんの情報によると…最後に見たのは、ここだと……」

 

カナ「こんな川岸に、本当に居るのでしょうか…?」

 

たった1つの手掛かりを元に、翔を探し始めるメンバー達。

 

ほたる「…!?この気配は……」

 

レイナ「…ほたる?」

 

ほたる「皆さん、戦闘準備を……妖魔です!!」

 

ほたるがそう叫ぶと、どこからともなく妖魔が姿を現した。Dollsはテアトルを展開、武器を手にする。

 

あから「ッ!?2時の方角から旧式妖魔(マギレオブリ)!!」

 

小春「別方向から侵略型妖魔も来ます!!」

 

偵察型妖魔や旧式妖魔といった下級妖魔は勿論の事、アグローナやメガイラと行った中級〜上級妖魔も続々と姿を現す。

 

モニカ「か、囲まれた…!!」

 

いつの間にか囲まれたメンバー達。Dollsと元ストライカー達は見事に連携を取り、妖魔達を撃破していく。しかし、倒しても倒しても次の妖魔達が襲い掛かって来る。斑目とカナ、愛、深雪と蜜璃も戦う。

 

斑目「はっ!!」ドゴォッ!!

 

カナ「たぁっ!!」バキッ!!

 

斑目とカナは肉弾戦で応戦し…

 

愛「やぁっ!!」ザシュッ!!

 

愛はイクサカリバー(カリバーモード)で妖魔を斬りつける。

 

深雪「ふっ!!」ズパッ!!

 

蜜璃「っ!!」ズダァンッ!!

 

深雪はスラッシュアバドライザーで斬撃を繰り出し、蜜璃はショットアバドライザーから光線を放ち、妖魔を撃破していく。

 

カナ「駄目です、数が減りません…!!」

 

どれだけ戦っても、妖魔は減らず…メンバー達にも次第に疲れが見え始める。その時……

 

アグローナ「!!」

 

愛「しまっ…」

 

 

ドグシャアアアアッ!!

 

 

何者かが、愛の前を通過した後…アグローナの身体が真っ二つに切断された。

 

シオリ「…!?」

 

アヤ「えっ、今度は何…!?」

 

メンバー達の前に姿を現したのは、金と銀の身体に、不完全だが所々に鎧を身に着け、蒼い複眼を輝かせる戦士『仮面ライダーアマゾン ノヴァデルタ』だった。

 

アマゾンNδ「……。」

 

Dolls「「「!!」」」

 

元ストライカー「「「!!」」」

 

愛「…翔君…!!」

 

アマゾンNδは、妖魔達目掛けて走って行くと……

 

 

 

ザシュッ!!

 

 

ガッ!ズチャアッ!!

 

 

ドゴッ…グシュッ!!

 

 

ドッ!ドチャアッ!!

 

 

襲い掛かって来た妖魔を、アームカッターで次々と斬り捨てて行く。その後、仮面ライダーバースXが姿を現し、サソリキャノンから光弾を発射し、妖魔達を撃破していく。

 

深雪「…さ、彩羽さん…!!」

 

やがて、妖魔を殲滅させた2人のライダー達は、変身を解除し、元の姿に戻った。

 

斑目「…翔。」

 

翔「……。」

 

カナ「お二人共、無事だったんですね…!」

 

彩羽「……。」

 

翔と彩羽の無事を喜ぶメンバー達だが、翔は暗い顔をしている。彩羽は無表情である。

 

レイナ「翔君、心配したのよ?」

 

翔「……。」

 

ヒヨ「ねぇ、翔さん。帰ろう、ドールハウスに?」

 

翔「……。」

 

メンバー達が声を掛けても、翔は何も言わない。

 

ヤマダ「翔さん、久々にゲームやりましょーよ。ライダーバトル、またやりたいっす!!」

 

翔「……。」

 

サクラ「翔さん!あの、私…最近、お料理の腕、磨いたんですよ!?」

 

アヤ「そ、そうそう!!ね、翔…一緒にご飯、食べよ?」

 

翔「……。」

 

ナナミ「翔さん、ご自分を責めないでください。ここに、貴方を責めようとする人は誰もいませんから…!」

 

ミサキ「そうです、翔さん!!私は、私たちは貴方の味方です!!」

 

翔「……。」

 

翔はメンバー達に背を向け、橋の向こうへと歩いて行く。

 

彩羽「あっ、翔君…!」

 

彩羽も慌てて翔の後を着いていく。

 

彩羽「大丈夫?」

 

翔「……。」コクッ

 

彩羽の言葉に黙って頷く翔は、彩羽に支えられながら歩いて行く。

 

シオリ「翔君!!戻って来てください…お願いします……!!」ウル…

 

ユキ「翔さん……翔、さん……!!」ポタ…ポタ……

 

去っていく翔は、メンバー達に背を向けたままだ。思わず涙を流すシオリとユキ。

 

斑目「翔!!頼む、戻って来てくれ…!!」

 

カナ「ドールハウスは翔君の居場所です!!翔君、戻って来てください…」

 

愛「翔君が居ないとアタシ、皆も寂しいよ…ね、戻っておいで?」

 

ドールハウス3巨頭がそう言っても、翔は振り向かない。

 

深雪「翔君、大丈夫ですよ!!ですから、戻って来てください…!!」

 

深雪が声を掛けても、翔は足を止めない。

 

蜜璃「翔君!!」

 

翔「……!!」ザッ…

 

蜜璃が声を掛けると、翔は思わず足を止めた。そして、ゆっくり振り向く。

 

蜜璃「戻っておいでよ、翔君!!」

 

翔「……!」

翔(…七草さん……)

 

蜜璃「全然大丈夫だから!!だから、戻っておいで…?」

 

蜜璃はそう言って微笑むが、彼女の左腕は縫合されたばかりで、まだ動かない。

 

蜜璃「翔君はただ、生きていく為に当たり前の事をしただけなんだから…ね、戻っておいでよ?」

 

蜜璃の言葉に、ドールハウスのメンバー達は優しく微笑む。だが、今の翔には…彼女達の優しい笑顔を見るのが、辛かった。

 

翔「……。」

 

翔はメンバー達に背を向け、再び歩き出す。その時……

 

 

ザッザッザッザッザッ!!

 

 

後ろから複数の足音が聞こえて来た。

 

「隊長さん!!」「隊長殿!!」「隊長ちゃん!!」

 

それは、元ストライカー達だった。

 

愛「ちょ…ほ、ほたるちゃん達……」

 

突然の事に、唖然とするドールハウスのメンバー達。元ストライカー達は、去っていく翔を追い掛け、彼の元へ走って行ったのだ。

 

翔「……。」

 

モニカ「水臭いなぁ〜。アタシ達も連れてってよ、隊長さん♪」

 

マリ「私らはあんたを信頼してる、だから着いて行くと決めたんだよ。」

 

雪枝「隊長さん…あの……私、隊長さんに着いていきます!!」

 

幸子「私も…!!」

 

あから「ボクもさ、どこへでも着いて行くよ!!」

 

モルガナ「私もです、貴方に忠誠を誓っていますから。」

 

ほたる「あたしもです!隊長サン、どこまでも着いて行きますから!!」

 

元ストライカー達の目は、輝きを放っている。彼女達は本心を言っているようだ。

 

翔「……。」

 

翔は少し黙った後、静かに口を開く。

 

 

翔「…今よりもどっと、生活水準が下がるぞ?戻りてぇなら戻ると良い…今ならまだ間に合うぞ?」

 

 

しかし……

 

小春「構いません!!既に覚悟はできています!!」

 

翠「そうそう、わたしらはこう見えてもある程度サバイバルできるんだよ?」

 

ミネルヴァ「私、自給自足を1度やってみたかったんだ!」

 

元ストライカー達は、とっくに覚悟を決めていた。

 

翔「…そうか、ならば着いて来い。」

 

翔と共にドールハウスを去っていく彩羽と元ストライカー達。

 

 

シオリ「…翔君!!

 

 

去っていく翔に、シオリはこう言った。

 

シオリ「辛くなったら、いつでも帰って来てください…私、いえ私たちは、ずっと待っていますから…!」

 

シオリの言葉に、他のメンバー達も思わず涙を流す。

 

ヒヨ「翔さぁん!!ヒヨも、ヒヨも…待ってるよぉー!!」

 

アヤ「翔、あたしも待ってる!!翔が帰って来てくれるって、ずっと信じてるから…!!」

 

レイナ「翔君…どんな翔君も、私たちは大好きよ!!」

 

ミサキ「翔さん…いつか必ず、帰って来てください……!!」

 

ナナミ「寂しいですけど…私たちも、私たちであり続けます!!」

 

サクラ「翔さん!!翔さんがいつでも帰って来れるよう…お部屋をしっかりお掃除させていただきます!!」

 

ヤマダ「翔さん…エグッ、ヒグッ……新作ゲーム、買って待ってるっす…!!」

 

ユキ「翔、さん……」

 

去っていく翔の背中を、Dollsは見送る。

 

斑目「翔!!いつでも帰って来い…」

 

カナ「私たちは翔君を歓迎しますから…!!」

 

愛「少しでも具合が悪くなったら、いつでも連絡してね…?」

 

深雪「私たちは医者ですから、どこへでも駆け付けますよ…?」

 

蜜璃「翔君、寂しくなったらいつでも帰って来て良いんだよ…!」

 

メンバー達の声は、しっかり翔に届いた。2度と戻って来ない訳では無い、少しの間…ドールハウスを離れるだけだ。メンバー達は、翔がいつか…ドールハウスに帰って来てくれることを、信じ続けている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「……。」

 

彩羽「翔君…」

 

先頭を歩く翔の隣を歩く彩羽。翔の顔を見てみると……

 

翔「……っ!!」ポロポロ…

 

彼は目から大粒の涙を流し、嗚咽していた。

 

彩羽「辛くなったら、泣いても良いんだよ?」

 

彩羽はそんな彼の背中を優しく擦る。ドールハウスを離れても、翔はもう…孤独ではない。元ストライカー達や彩羽がいる…Dolls達と遠く離れていても、育んできた絆は、これからも切れる事は無い。翔はただ、本気で大切に思っている人を傷付けてしまった事を後悔し、涙を流すのであった。




ED~Monkey Majik『S.O.S』~♪


一時は投稿をお休みしていましたが、無事にこの物語もCase 2『第1章』まで完結できました。

アプリ【プロジェクト東京ドールズ】はサービス終了してしまいましたが、DollsやNumberSは永久に不滅です!!
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