〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第三百六十二話 2人のアマゾン

STARSメンバー達に休むよう伝えた翔は、本部ビルを後にし、東京の街を歩いていた。

 

男性1「あれっ?翔の兄貴…?」

 

男性2「ホントだ、ドールハウスを離れたって聞いたんだけど……」

 

女性1「今じゃ、新しい戦闘組織を結成したんだって?」

 

女性2「そうそう!すたーず(?)の隊長になったんだって!!」

 

カップル(彼氏)「妖魔っていう変なバケモンも出てきてるし、なんかどうなっちまうんだろうな?」

 

カップル(彼女)「でも、STARSが居れば安心じゃん!きっと、パトロールしてくれてるんだよ。」

 

国民的アイドルであるDollsと関わった事で、この世界ではすっかり有名人になった翔。しかし、当の本人はこれを良く思っていなかった。

 

翔(…やめてくれ、俺は有名になりたくてやった訳じゃねぇんだ。ったく、これだから人混みは嫌いなんだよ……)

 

目立つ事が嫌いな翔は、その場を離れようと速歩きを始める。その時…視界が少しだけ歪み、前方にゲートのような何かが出現する。それが大きくなって開くと、中から無数の旧式妖魔(マギレオブリ)が現れ、雄叫びを上げた。

 

「妖魔だぁぁ!!」「うわぁ、逃げろぉー!!」

 

妖魔の雄叫びを聞き、街中は大混乱になる。

 

翔「……ちっ、妖魔共(コイツら)も嫌いだぜ…」

 

逃げ惑う人々がいる中、ネオアマゾンズドライバーを装着する翔。その後、アマゾンズインジェクターをスロットに装填し、スロットを上げてインジェクターのレバーを強く押し込む。その時、翔の顔に空色の光を放つ涙ようなモールドが浮かび上がる。

 

 

 

翔「……アマゾンッ!!

 

 

翔が力強く叫ぶと、彼の身体を黄色い炎柱が包み込んで行く。その周辺に青い稲妻が発生すると、炎柱が消えていく。

 

 

《NOVA δ》

 

 

機械的な音声が響き渡ると、仮面ライダーアマゾンノヴァデルタが青い複眼を光らせた。旧式妖魔の群れは、アマゾン(ノヴァデルタ)に襲い掛かるが、回し蹴りを受け、返り討ちにされた。

 

アマゾンNδ「ッ!!」ダンッ!!

 

アマゾンNδは地面を勢い良く蹴って、旧式妖魔の群れに向かって走る。そして、右腕のアームカッターを使って1体を叩き斬った。次に、2体目の妖魔の右腕を掴み、思い切り引き抜いた。妖魔に腕を捨てると、地面を蹴って飛び上がり、2体の妖魔を同時に蹴った。

 

アマゾンNδ「…!?」

 

ふと、ゲートの方を見ると…次から次へと旧式妖魔達が出てくるのが見えた。

 

アマゾンNδ(あれのせいで妖魔共が出て来ているのか!!あれを破壊しなければ、街がとんでもねぇ事になる!!)

 

アマゾンNδはゲートの方へ向かおうと、妖魔達を蹴散らしていくが、どれだけ倒しても次の妖魔が襲い掛かって来る。

 

アマゾンNδ「ちぃっ!!」

 

すかさずドライバーのスロットを上下に動かし、地面を蹴ると…

 

 

《AMAZON SMASH》

 

 

左脚のフットカッターを前にした後ろ回し蹴りを繰り出した。衝撃波が発生し、ゲート前にいた妖魔達は全滅した。しかし、その瞬間…銀色の装甲を纏った旧式妖魔達が出て来た。

 

アマゾンNδ(あのゲート、まるで意思があるようだな。こっちの動きが見られている感じがして気分が悪い……)

 

 

 

アマゾンNδが戦っている間、その近くを大助が通り掛かった。

 

大助「…ん、何だ?」

 

そして、戦場と化した現場を目の当たりにする。

 

大助「あれは、青空…!!」

 

そこには、鎧に包まれた旧式妖魔の群れと戦うアマゾンNδの姿があった。その後ろには大勢の人がいる。妖魔を人々に近付けぬよう、1人壁として立ち塞がっているようだ。

 

大助(あれが噂の妖魔って奴か…それに、青空が頑張って戦ってんだ……俺も行かなくてどうする!!)

 

大助は路地裏に入ると、アマゾンズドライバーを装着する。そして、ドライバー左のアクセラーグリップを捻る。

 

 

《ALPHA》

 

 

大助「……アマゾン。」

 

 

《BLOOD・AND・WILD!!W・W・W・WILD!!》

 

 

大助がそう呟くと、彼の身体が赤い炎柱に包まれて行った。

 

 

 

アマゾンNδ「ッ!!」ドゴォッ!!

 

妖魔A「!?」

 

アマゾンNδ「ウガァッ!!」ザシュッ!!

 

妖魔B「!!??」

 

アマゾンNδ(…くそっ!!これじゃあキリがねぇ!!早い所あのゲートを破壊しなければ…!!)

 

中々ゲートに近付けず、アマゾンNδは次第に焦り始める。その時、赤い火の玉が現れる。

 

アマゾンα「ウラァッ!!」ドカァッ!!

 

妖魔C「!!?」

 

アマゾンα「フッ!!ハァッ!!」ガッ!!トボォッ!!

 

妖魔「「ッ!?」」

 

それは、沖縄にてアマゾン狩りをし…沖縄県民を守っていたライダー『仮面ライダーアマゾンアルファ』だった。

 

アマゾンα「青空、大丈夫か!?」

 

アマゾンNδ「アンタは、大助さん…!?」

 

アマゾンNδを助けたアマゾンαは、彼の頭をワシャワシャと撫でながら言う。

 

アマゾンα「お前なぁ、ドールハウス離れてどこほっつき歩いてんだよぉ!?父ちゃん心配したんだぜ!?」

 

アマゾンNδ「やめろ、アンタの息子になった覚えはねぇ!!」

 

アマゾンα「そう言われてもなぁ〜、俺にとっちゃあお前は息子みてぇな存在(モン)なんだよ。」

 

アマゾンNδ「分かったから手ェ離せ!!」

 

親子のようなやり取りをする2人のアマゾン。

 

男性A「おい、あの仮面ライダーって……」

 

男性B「あぁ、そうだよ…仮面ライダーアマゾンアルファだ!!」

 

男性A「アマゾンアルファって、沖縄のライダーなんじゃねぇの!?いつの間に東京に来ていたのか!?」

 

男性C「ちょ、写真写真!!」

 

沖縄にいるはずのアマゾンアルファが、何故か東京にいることに戸惑いを見せる東京都民達。今、ここにいる人達を妖魔から守るべく…2人のアマゾンの戦いが始まる。

 

アマゾンα「青空、雑魚は任せろ!!あのブラックホールを壊してくれ!!」

 

アマゾンNδ「言われなくとも!!」

 

妖魔の群れはアマゾンαが担当し、ゲートの破壊をアマゾンNδが担当する事になった。

 

アマゾンα(顔面が装甲に包まれてねぇから、そこが弱点だな?)

 

アマゾンαは空高く飛び上がると、右腕のアームカッターを落下のスピードと共に振り下ろした。旧式妖魔は腕をクロスしてガードするが、アマゾンαのアームカッターは旧式妖魔の身体を一刀両断した。その後アマゾンαは別の旧式妖魔の元に走り、顔面目掛けて飛び蹴りを繰り出した。

 

アマゾンα「っはは、数が多いなぁ…こりゃあ嬉しくねぇ大量だ。」

 

アマゾンNδ(大助さんの手を借りても厳しいか…なら、コイツを使うか。)

 

アマゾンNδはインジェクターのレバーを押し込むと、右腕に武器を形成し始める。

 

 

《NEEDLE LOADING》

 

 

それは、右腕が変化した散弾銃『アマゾンデルタショット』である。アマゾンNδがアマゾンデルタショットの引き金を引くと、無数の爪型弾が発射され、妖魔達の身体中に風穴を開けた。

 

アマゾンα「おぉ!?スゲェなその武器!!」

 

アマゾンNδ「大助さん、一瞬だけで良い!!道を作ってくれるか!?」

 

アマゾンα「おう!!」

 

アマゾンαはアクセラーグリップを捻ると、右腕を後ろにゆっくりと引いていく。そして、地面を蹴ってジャンプする。

 

 

《VIOLENT・SLASH》

 

 

音声が響くと、アマゾンαが妖魔の群れを通過する。その直後、妖魔達の身体が真っ二つに割れた。その瞬間、アマゾンNδが空中に飛び上がり、ゲートに向かって落下していく。

 

 

《AMAZON CLASH》

 

 

アマゾンNδ「喰らえぇ!!ズダァンッ!!ズダァンッ!!

 

 

アマゾンNδがアマゾンデルタショットから無数の爪型弾をゲート目掛けて乱射すると、ゲートにヒビが入ったような切れ目ができる。そして、ガラスが砕け散るように消滅した。

 

アマゾンα「やるねぇ青空ぁ、そんじゃあ俺も…!!」

 

残っている旧式妖魔の群れは、アマゾンαがアームカッターやフットカッターを用いた攻撃で撃破した。仮面ライダーアマゾンNδと仮面ライダーアマゾンαの活躍により、妖魔からこの街の人々を守ることができた。

 

 

 

その後、翔は大助をSTARS本部ビルに招待し、手料理を振る舞っていた。

 

大助「青空の手料理、初めて食ったけど…想像以上に美味いな!!」

 

そう言って、翔の手料理を美味しそうに食べる大助。

 

翔「想像以上?」

 

大助「あぁ、ドールハウスの人達がさ…お前の手料理が好きって言ってたから。」

 

翔「そうか。」

 

テーブルに出ているのは翔の手料理だけではない。STARSメンバー達もそれぞれの手料理を大助に出し、彼をもてなした。

 

ほたる「おかわりも沢山ありますから、どんどん食べてくださいね、大助さん!!」

 

大助「はっはっはっはっ、ありがとな。あ、そうそう…これ沖縄から取り寄せて来たんだ。はい、沖縄フルーツ盛り合わせ。皆で食ってくれ。」

 

フェイ「わーい、ありがとー!!」

 

大助「気にしないでくれよな…って!?ストライカー!?」

 

翔「ちげぇよ、フェイは味方なんだ。実はな…」

 

翔が大助に話す。フェイと楓はスパイとしてストライカー達に紛れ、情報提供をしていたことを。

 

大助「じゃあ、オリオンモトブリゾートで戦った時は……」

 

フェイ「あれはわざと叫んだの。たいちょーにストライカーの居場所を知らせるためにね、ブイ!!」

 

翔「楓は記者会見で上手くやってくれたみてぇだからな。」

 

楓「えぇ、これでもう…いえ、そもそもストライカー達の信頼は既に落ちていましたね。」

 

翔「とっくに地中深くに落ちてるだろ。それより、大助さんからの土産物、食おうぜ?」

 

その後、大助が持ってきた沖縄フルーツを味わい、心身を休めるSTARSメンバー達であった。

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