〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第三百七十一話 広がる不安

アヤ「−−で、その巨大モノリスの反応はどこ?」

 

カナ『3時方向…300mほどいったところに橋があるかと。』

 

愛「うん、あるね。よし、そこから渡ろうか。」

 

一同は、濃霧の中にいると思われる巨大モノリスを探す。やがて、近くの橋を渡り始める。

 

愛「霧が……」

 

ナナミ「……少し寒くなって来ましたね。」

 

橋を渡ると、霧が更に濃くなって行き…寒気も感じるようになった。

 

ヒヨ「おひさまも…見えなくなっちゃう……」

 

更に、太陽すら見えなくなってしまう。

 

アヤ「嫌な予感がするわね…とりあえずいってみましょう!」

 

こうして、一同は更に奥へと足を進める。

 

翔「……。」スンッ…

翔(何だ…この匂い……今まで遭遇したモノリスとは、別の匂いだ……)

 

嗅覚を頼りにモノリスを探る翔も、嫌な予感を感じていた。

 

ミサキ「ちょっと…この霧、どんどん深くなってない?」

 

進めば進む程、霧はどんどん濃くなって行く。

 

サクラ「川を渡ってから急に濃くなりましたね……」

 

シオリ「人も車も通りません…なんだか、世界から切り離されたような気持ち…」

 

この辺りには、人の気配は勿論……そもそも、生物の気配すら感じられない。

 

ミサキ「この視界じゃ、迂闊に動けない……」

 

カナ『街頭の防犯カメラも、ほぼ機能していませんね…引き続き、音声案内いたします!』

 

防犯カメラといった、近代テクノロジーも機能しておらず…カナの言葉を頼りに進むしかない。

 

愛「ねぇ翔君、ライダーシステムでこの霧をどうにかできたりは」

 

翔「無理に決まってんだろ。」

 

翔のライダーシステムを頼ろうにも、はっきり無理だと断られてしまう。

 

翔「お前達が思っている程、ライダーシステムは都合の良いアイテムじゃあねぇんだ。」

 

愛「…そっか、ごめん。」

 

カナ『そのまま道なりに向かってください。巨大モノリスの反応地点まであともう少し−−…!?』

 

ある程度の距離を歩いたその時、カナが待ったをかける。

 

カナ『ま、待ってください!』

 

翔「…?」

 

すると、翔も何かに気づいたのか足を止める。

 

カナ『モノリス反応、急に弱くなりました!!』

 

モノリスの反応が、急激に弱くなったようだ。だが……

 

カナ『!!…モノリス反応パターンが急変!反応が弱く、でも広範囲になっていく……?』

 

シオリ「弱くなりながら…?でも、反応は拡大しているのですか?」

 

ミサキ「広範囲……巨大化しているとでもいうの……?」

 

理由のわからない状況に、メンバー達の不安は広がっていく。そんな中でも、冷静なのは翔だけだ。

 

翔(この磯臭いような匂い…確かに、全方角から感じる……それに、邪魔者の匂いもする…)

 

鋭い目付きで正面を見る翔。

 

カナ『新たにピグマリオン反応及び妖魔反応を検知!進行方向、正面です…対処してください!!』

 

今、彼の視線の先から…倒すべき敵が近付いて来ている。

 

サクラ「モノリスはいったいどうなって……でも……今はピグマリオンと妖魔を!!」

 

翔「待て、妖魔は俺の獲物だ…邪魔をするなら容赦しねぇぞ?」

 

サクラ「ッ!?翔、さん……?」

 

急に敵意を剥き出した翔に、戸惑うサクラ。

 

アヤ「邪魔だなんて…待ってよ翔、今までアタシ達は一緒に戦ったじゃん!?」

 

翔「今は違ぇ…何故なら俺はもう、ドールハウスの者じゃねぇからな。だが、お前達には死なれちゃあ困る。この時だけは、力を貸そう。」

 

ネオディケイドライバーを装着した翔は、ドライバー操作を行うとライドブッカーからライダーカードを取り出す。

 

 

《KAMEN RIDE》

 

翔「変身。」

 

《DECADE》

 

 

気だるげにドライバー操作を行い、仮面ライダーディケイドへと姿を変えた翔。そのタイミングで、霧の向こうからピグマリオンと妖魔の群れがこちらへ向かって来るのが見えた。Dollsはテアトルを展開し、武器を構える。愛はガンモードのイクサカリバーを構える。まず、ディケイドが前線へと向かい、彼に続いてDollsも向かう。ディケイドはブレードモードのライドブッカーで、主に妖魔を斬って行く。襲い掛かって来るピグマリオンも、ブレード1振りで斬り捨てたDollsはディケイドから逃れてきたピグマリオンと戦闘を行う。今回現れたピグマリオンもかなり強く、苦戦を強いられる。

 

愛「ッ!!」ドパパパパッ!!

 

愛はイクサカリバーから弾丸を放ち、ピグマリオンを撃破していく。その後、カリバーモードに切り替え、刀身でピグマリオンを斬り裂く。

 

愛「皆大丈夫!?」

 

レイナ「えぇ、大丈夫よ。」

 

ヤマダ「キッヒッヒ、中々手応えのある相手っすねぇ。愛さん、正直助かります。」

 

シオリ「ッ!?妖魔が来ます…!!」

 

旧式妖魔と侵略型妖魔『アグローナ』がDollsに向かって来る。だが、その背後からディケイドが猛スピードで追い掛けて来る。

 

ディケイド「てめぇ等の相手は俺だァ!!」

 

そして、ライドブッカーの刀身で妖魔を真っ二つに斬り裂いた。部下が次々とやられていき、アグローナは標的をディケイドに変える。だが、ディケイドの相手にはならず…最後はライドブッカーの刀身の餌食となった。

 

ディケイド「ったく、相手を履き違えてんじゃねぇよ。」

 

敵は全滅したが、ディケイドは何故か変身を解いていない。

 

シオリ「…翔君?どうして変身を…まさか、まだ妖魔が……!!」

 

シオリがそう言うと、今度は幻獣マンティコアによく似た容姿を持つ真侵略型妖魔『メガイラ』が5体現れた。恐らく、ストライカー達によって送り込まれたのだろう。

 

ディケイド「てめぇ等と殺り合うには…コイツの方が良さそうだ。」

 

ディケイドはドライバー操作後、ライドブッカーからカードを取り出す。そして、ドライバーにカードを装填する。

 

 

《KAMEN RIDE》

 

《GHOST》

 

 

レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!!

 

GO!!GO!!GO!!GO!!

 

 

ドライバー操作を行うと、ベルトを除けば外見は仮面ライダーゴーストその物の姿『ディケイドゴースト』へと変わった。ディケイドゴーストの近くには、パーカーゴーストが4体現れた。

 

ミサキ「ひっ!?」

 

パーカーゴーストを見たミサキの表情がみるみる青ざめていく。彼女はお化け系の類が苦手なのだが、ピグマリオンや妖魔は平気である。

 

愛「あ、そう言えばミサキちゃん…こういうの苦手なんだよね?」

 

ミサキ「に、苦手ではありません!!」ガタガタ

 

アヤ「震えながら言われても説得力皆無なのよ…」汗

 

サクラ「あのお化け達、翔さんの味方なんですよね?」

 

ヤマダ「そっすよ、仮面ライダーゴーストはパーカーゴーストを召喚できます。アイツらが居てくれれば、色々便利になりそーっすねぇ。」

 

パーカーゴーストは、メガイラ達に向かって行き、戦い始める。ディケイドゴーストはガンガンセイバーを構え、1体のメガイラと戦闘を開始する。攻撃力と機動力が優れたメガイラは、野生感溢れる動きでディケイドゴーストに攻撃を仕掛ける。だが、ディケイドゴーストはフワリと宙に浮かんでみせたり、イナバウアーのように攻撃を避け、左右からメガイラを斬りつける。地面を滑るように進み、時にはメガイラをすり抜けてみせたりと…まるで幽霊のように動き回り、メガイラを翻弄する。その間に、4体のパーカーゴースト達はメガイラの撃破に成功する。それを見たディケイドゴーストは、メガイラにヤクザキックを繰り出して後方へと吹っ飛ばす。

 

ヒヨ「わぁ〜、すご〜〜い!!」

 

ナナミ「まるで幽霊ですね…流石は翔さん、何でもできて羨ましく思います。」

 

愛「……。」

愛(翔君がドールハウスを離れたのは、本当に痛手だなぁ……)

 

関心するヒヨとナナミ、複雑な表情を見せる愛。ディケイドゴーストはガンガンセイバーを投げ捨てると、ドライバー操作を行い、ライドブッカーからカードを取り出す。

 

ディケイドゴースト「…終わりだ。」

 

 

 

《FINAL ATTACK RIDE》

 

《GHO GHO GHO GHOST 》

 

 

ドライバーから音声が響き渡ると、ディケイドゴーストは足にエネルギーを纏って宙へ浮かび上がって行く。そして、メガイラ目掛けてライダーキック『オメガトライブ オレ』を放った。ディケイドゴーストのライダーキックを受けたメガイラは、絶叫を上げながら爆散した。

 

レイナ「翔君が勝ったわ!!」

 

アヤ「やったわ、流石は翔!!」

 

シオリ「良かった、翔君も皆も無事で…!!」

 

こうして、現れたピグマリオンと妖魔の群れは…Dolls一行とディケイドに変身した翔によって殲滅されたのだった。

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