〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウでございます。
前回のあとがきでもお伝えしたように、今回で“イクサ”の回は最終回となります。
Dolls全員、イクサに変身することができたのだが……あと1人、イクサに変身させます。この物語が終わった後、メインストーリーを書いていこうと思っています。
最後に変身する人物は、誰なのか…?
では、どうぞ


番外編 イクサ 10

この物語は、サクラがDollsに加入し、翔がDollsに心を開く前の物語……

 

 

 

ある日、東京都目黒区にある街中にて……

カナはプライベートで、街中を歩いていた。

カナ(誰もがバーストモードになれる訳ではない…一体何が原因なのか……)

カナは1人、考え込んでいた。その時…

ドスッ!

カナ「うっ!?」

何者かに腹部を思い切り殴られ、カナはうつ伏せに倒れ、気絶してしまった。

B「へへっ、コイツは貰ったぜ♪」

殴った犯人は、転生者 Bだった。彼はカナのバッグからイクサベルトを奪った。近くにいた転生者 Aは、『青空 翔』と書かれた紙切れを、気絶したカナの近くに落として、Bと共にその場を去って行った。

 

 

 

人気の無い路地裏にて……

転生者 A、B、Cの『ジャドウトリオ』が集まっていた。

C「なぁ、オレたちで手を組まないか?」

Cが言う。

B「は?急に何だよ。」

C「まぁ聞けって、オレたちは本来…ヒロインやモブ達にチヤホヤされるはずだろ?けど、何故か悪者扱いされている。その原因は、何だと思う?」

Cは眉を寄せながら言う。

A「そりゃ、青空だろ?」

Aがそう言うと、Cは頷く。

C「そう、アイツだ。そこで考えがあるんだ。」

Cは提案をする。

C「ストライカーと名乗る女達が青空を探しているんだ。オレたちはソイツらに協力し、青空をDolls達から引き離すんだ。」

Cの話に、AとBは「成る程。」と言う。

C「ストライカー達がアイツを探している理由は1つ…恐らく……アイツを連れ戻そうとしている。」

A「ストライカー達は【プロジェクト東京ドールズ】の世界の住人では無いからな。」

B「そうなると、都合がいいぜ♪」

C「だろ?どうだ、悪い話じゃねぇだろ?」

A「あぁ、お前の話…のった。」

B「良いぜぇ、やろうぜ♪」

C「ヒヒヒッ青空の泣き叫ぶ顔が目に浮かぶぜ♪」

ジャドウトリオは、悪い笑みを浮かべた。こうして、ジャドウトリオは同盟を結んだ。

 

B(オレには、コイツ(イクサ)がある。青空を消した後、この2人を殺せば、Dollsはオレのモンだ♪)

 

 

 

そして、ストライカー達を探し始めたジャドウトリオ。そして、『降神 陽奈(おりがみ ひな)』と『降神 小織(おりがみ こおり)』と出会った。

A「ちょっと良いか?」

陽奈「何?陽奈達忙しいんだけど?」

B「青空 翔を探してるんだろ?」

Bの言葉に、2人のストライカーは反応した。ジャドウトリオは、ストライカー達の拠点に案内された。

 

 

 

とある廃旅館にて……

昇「え?君達は、青空隊長を見たのかい?」

B「あぁ、オレは海浜公園で奴を見た。」

C「オレもだ。」

A「オレは目黒駅近くのイベントステージで奴を見た。」

ジャドウトリオは、白河 昇に翔を目撃した場所を話していた。

昇「そうか、ありがとう。『アルタイル・トルテ』は目黒駅周辺を、『プロキオン・プディング』は海浜公園を探して!」

昇がそう言うと、ストライカーチームは出撃していった。

C「おい、どうせなら…全員で海浜公園を探そうぜ?」

昇「え?」

A「そうだな。全員で追い詰めていくんだ。」

B「オレたちにも考えがあるんだよ。」

昇「そ、そうかい。」

昇は1度アルタイルのメンバーを呼び戻した後、ストライカー全員を、海浜公園に向かわせた。もちろん、ジャドウトリオも一緒だ。

C(作戦は順調だ。)

A(もうすぐ奴の泣きっ面が見れるぜ♪)

 

 

 

その頃、ドールハウスにて……

気絶したカナを愛が発見し、ドールハウスまで運んだ後、医務室で休ませた。そして……

斑目「何!?イクサが盗まれただと!?」

イクサが盗まれたことが、発覚した。

愛「気絶したカナちゃんのすぐ近くに、翔君の名前が書かれた紙切れが落ちてたんです。」

医務室には、斑目もDollsも来ており、問題の紙切れを見る。

斑目(もし本当に、青空がやったなら……いや、青空がそんな真似をする奴ではない!)

その時…

カナ「ぅぅん…」

カナが目覚めた。

愛「カナちゃん!」

カナ「あ、あれ…私…」

愛「どうしてあそこで倒れていたの!?何があったの!?」

愛はカナに問い詰める。

カナ「確か、左腕に『黒い腕輪』をした人物に、お腹を殴られて……!?そう言えば、イクサは!?」

愛「…盗まれたよ。」

カナ「えっ!?」

カナは驚き、声を失う。その時、ナナミが口を開いた。

ナナミ「そう言えば、Dollsファンの人々のSNSに、翔さんの勇姿が語られているグループがあるんですが、その中に翔さんに対するアンチコメントがあるんですよね。それもかなり斜め上のコメント…」

ナナミはスマホを見せる。

アヤ「しかもアカウントの持ち主が毎回同じ…ひょっとして、あたし達をストーカーしているアイツらよね…」

ヤマダ「ひょっとしてではなく、確実にあの人達っすね。ハッキングして、住所と名前を特定したっす。」

アヤ「マジ…?ヤマダ、ちょっとやり過ぎじゃない?」

ヤマダ「アイツらには、これくらいしてもいいっしょ?」

ヤマダは眉を寄せながら言う。斑目がヤマダのパソコンを見る。

斑目「A、B、Cか…コイツらは確か、お前達にストーカーをしている奴らだったな。」

Dolls「はい!」

斑目「そして、青空に批判的な奴らだな?」

ヤマダ「そうっすよ。」

斑目は、ナナミが見せたSNSにあるアカウントと、ヤマダがハッキングして得た情報を照らし合わせる。

斑目「イクサを盗んだ犯人は、A、B、Cの内どれか1人に間違いないだろう。」

斑目は、結論を出した。その時…医務室のTVがバラエティー番組から、ニュースへと変わる。

アナウンサー『ば、番組の途中ですがニュースをお伝えします!!東京都目黒区にある海浜公園にて、ストライカーと名乗る少女達が、通りかかった人々を人質にとりました!!現場の金森さん!』

ドールハウスの関係者「!!??」

TVの画面が、変わる。

アナウンサー『はい、ストライカーと名乗る少女達はこの番組を通じて、何かを伝えたいそうです。』

画面には、翔を裏切ったストライカー達…そして…

斑目「やはりそうか!!」

ジャドウトリオの姿があった。そのうちの1人が、イクサベルトを持っている。

椿芽『TVを見ている皆様!私達ストライカーは、『青空 翔』さんを探しています!』

『美山 椿芽(みやま つばめ)』は、顔写真を持って言う。

椿芽『彼をここに誘い出すため、急遽人質を取りました!皆様、私達がこれ以上の暴挙をしないためにも、彼の居場所を教えてください!』

椿芽は涙を流しながら言う。

愛「アイツら…気でも狂ってんの!?」

斑目「お前達、緊急任務だ!すぐに海浜公園に向かえ!!恐らく青空も、そこに向かっているはずだ!!」

Dolls「了解!!」

Dollsは、海浜公園に向かった。

 

 

 

その頃、とあるマンションにて……

翔「!?…コイツら、正気かよ!?」

翔はニュースを見て、青ざめた。

翔「くそ…ジャドウ共め!」

翔(ここで恐れてマンションに籠れば、人質を見捨てることになる…そんな真似はできねぇ!)

翔はマンションを出ると、海浜公園に向かった。

 

 

 

その頃、海浜公園にて…

女の子「うぇーん、うぇーん!」

女の子が泣くと、

ハヅキ「泣く子はお仕置きだよ?」

ハヅキが刃を女の子に突きつける。

母親「や、やめてください!お願いします!!」

母親がそう言うも、ハヅキは聞く耳を持たなかった。その時…

ドカッ!

ハヅキ「あがっ!?」

ハヅキの頭に石が命中し、彼女は刃を落とした。そして…

翔「その子には、何も罪はない!!」

翔が現れた。

華賀利「まぁ、隊長サマ♪」

ノエル「隊長さん、漸くお会いできましたわ♪」

ストライカー達は喜びを露にする。

翔「皆逃げろ!!」

翔がそう言うと、人質は一斉に逃げ出す。

B「させるか!!」

Bはイクサナックルで撃とうとするが、

ターニャ「…。」ガシッ

ターニャに押さえ付けられた。

B「な、何をする!?やめろ!」

シャルロッテ「私達は、伍長を誘い出すためにキサマらを利用しただけデス。そもそも、キサマらと手を組むとは一言も言ってねぇデス。」

シャルロッテがそう言うと、ターニャはBを強引に離した。

B「お前らどういうつもりだ!?」

C「そうだ!青空を連れ戻したいんだろ!?」

A「オレたちが協力してやったんだぞ!?」

ジャドウトリオは、ストライカー達に猛抗議する。

シャルロッテ「言ったはずデス。キサマらと手を組むとは一言も言ってねぇデス。」

B「!?…コノヤロォォオオオオ!!」

Bはイクサベルトを装着し、ナックルを左手に当てる。しかし…電子コールが響かない。

B「!?…おい…おい!!」

《エ・ラ・ー》

その瞬間…

ボンッ!

イクサベルトが、Bから離れた。

B「ぐはぁっ!」

Bは吐血して、地面に膝をついた。

C「オレが行く!!」

Cはイクサベルトを装着し、ナックルを左手に当てたが…

《エ・ラ・ー》ボンッ!

Bと同じ現象が起きた。

C「がはぁっ!」

A「だったらオレが!」

Aはイクサベルトを装着し、ナックルを左手に当てる。しかし……

《エ・ラ・ー》ボンッ!

A「ごはぁっ!」

BとCと同じ目に合い、吐血した。

陽奈「さて、邪魔者はいなくなったね。ねぇたいちょー、何で陽奈達から逃げるの?」

陽奈は翔に問いかける。

翔「決まってんだろ?俺はお前らが大嫌いだからだよ…!」

翔がそう言うと、

天音「何でよ!?こっちはアンタに謝ってやろうとしてんのに!!」

イミナ「そうだぞ!アタシ達の気持ちも考えろよ!!」

天音とイミナの発言を聞いた翔は…静かに怒りを燃やした。

翔「てめぇら全員…俺に謝りに来た…ってことでいいんだな?」

翔の冷めた声に、裏切り者達は全員、頷いた。

翔「あれだけ酷い仕打ちをした挙げ句……こっちは謝りに来てやろうとしている、自分達の気持ちも考えろだって?」

そして……

翔「ふざけんじゃねぇぇえええええええええええええええええええ!!!!!!!!」

翔は怒鳴り散らした。ストライカー達は驚き、言葉を失う。

翔「何なんだその態度はよぉ!?自分達で『正義』って解釈しておいて、関係ねぇ奴を寄って集って散々苦しめておいて、謝りに来てやろうとしている、自分達の気持ちも考えろ?それで反省してんのかよ!?てめぇら何様のつもりだよ!?」

翔は続ける。

翔「てめぇらに言ったはずだ!!『俺はお前らがどれだけ謝罪しようが、優しく接しようが、戻るつもりも信じするつもりも一切ない。もう2度と俺の前に姿を現すな!』って言っただろうが!!もうはっきり言ってやるよ…俺はてめぇら裏切り者を、ぜってぇ許さねぇ!!俺はてめぇらが大嫌いだ!!」

翔(あぁ、漸く言えた…アイツらに裏切られたことを知ったあの日から、コイツらにずっと言いたかったこと、やっと言えた…)

しかし、ストライカー達は…

いつみ「そんな事、言わないでくれよ、隊長…」

リョウコ「私達、反省しているんだよ…その為、隊長さんに謝って、隊長さんに戻ってもらうためにここにいるんだから……」

二穂「翔がいなかったら、誰が隊長をやるんだ…?」

あおい「仮面ライダーにいけない要素なんて無かった…これからは好きなだけ、仮面ライダーを愛してもいいんだ!!」

全く聞く耳を持たず、更には斜め上な返答をする者までいた。

翔「都合が悪くなれば聞く耳を持たない……本当に腐った奴らだ…」

サトカ「隊長さんは優しいですから…私達の悪事、許してくれますよね…?」

サトカがそう言うと、

翔「許さねぇって言っただろうが!!てめぇはバカか!?」

翔はサトカに怒鳴った。

翔「末葉!!何が『好きなだけ、仮面ライダーを愛してもいい』だ!?俺が何を愛そうが、俺の勝手だ!!」

更に、あおいに怒鳴り、

翔「人の思いを無視して、『自分達の気持ちも考えろ』なんて言うバカ共の所に行くなんて、まっぴらごめんだ!!お前らに言っておく…もっと俺の気持ちも考えろ!お前らが起こした騒動に巻き込まれた、無関係な人達の気持ちも考えろ!!」

翔がそう言うと、ストライカー達は全員…涙目になる。その時…

「泣いてんじゃねぇよ!!」

怒鳴り声が後ろから聞こえ、テアトルが広がっていった。そして…Dollsが、翔の近くに降り立った。

アヤ「泣きたいのは翔の方よ!アンタ達に寄って集って散々苦しめてられたんだから!」

シオリ「何も罪の無い彼を散々苦しめた挙げ句…今度は彼を連れ戻そうとしているなんて…貴女達は最低です!!」

レイナ「その為に関係ない人達まで巻き込んで…貴女達に悲劇のヒロインを演じる資格なんて無いわ!」

ヤマダ「被害者面してんじゃねぇぞ!!」

Dollsは、翔を庇う。更に……

斑目「貴様らが犯した罪は…重罪だ…」

カナ「前任の人からやられた仕打ちを、何も罪の無い翔君に寄って集って散々苦しめたその罪…貴女達は償う覚悟はありますか?」

愛「こんなに優しくて純粋な彼を、アンタ達は潰した……神が許しても、アタシ達は絶対に許さない…!」

斑目、カナ、愛も…翔を庇う。ストライカー達は、普段では見られないような動揺と、青ざめた表情をしている。

翔(自分達で『正義』だと解釈してやってきたくせに……ホント“無様”だな…)

翔は呆れるばかりであった。

サクラ「翔さん、貴方のことは…この命に代えてでも、守って見せます!」

ナナミ「こんな腐った連中に、翔さんを連れ戻されてたまるもんですか!」

ヒヨ「罪の無い人を助けることは、ヒーローの基本だよ!!」

ユキ「翔さん…!」

ミサキ「翔さんを裏切ったストライカー達…自分達の過ちに気付いた途端に、掌返しをしても…翔さんの心の傷は、2度と消えないわ…その傷を作ったのは、貴女達……本当に反省し、翔さんのことを思っているのなら…彼に関わらないことね…翔さんだって、貴女達を拒んでいるのだから。」

愛「アンタ達さぁ、翔君に謝りに来てやろうとしているとか言っちゃって…ホンット何様のつもり?結局は自分達のことしか考えてないじゃん。だから翔君はアンタ達を拒むんだよ。」

ドールハウスの関係者からの言葉責めに、ストライカー達の表情はどんどん青ざめていった。しかし……

悠水「…っさい…」

ドールハウスの関係者「…?」

悠水「うるさい!!」

悠水が声をあげた。

悠水「隊長さんがどう思っていようが、私達は隊長さんを連れ戻して謝りたいの!!」

翔「それが迷惑なんだよ!!」

悠水「…えっ?」

翔「それが無関係な人達に迷惑を与えてんだよ!まだ分かんねぇのかよ!?」

翔は悠水に怒鳴り立てる。

斑目「青空の言うとおりだ!お前達は、自分達の愚行によって、周りに迷惑を与えているんだ!」

カナ「貴女達は責任を取れるんですか!?」

ストライカー達「「「「…。」」」」

ストライカー達は、何も言い返せなかった。

翔「責任を取る覚悟もねぇくせに…こんな大騒ぎを起こすんじゃねぇよ!!」

翔がトドメの一言を言い放った。

椿芽「もう良いです…後は隊長さんを…ツレモドスダケデスカラ!!」

椿芽はパトリ端末を使って変身すると、他のストライカー達も変身し、武器を構えた。

斑目「お前達!!何がなんでも青空を守れ!!」

Dolls「了解!!」

Dollsも、武器を召喚し、彼を守る。

翔「お前らの助けなんていらねぇよ!」

翔はストライカー達目掛けて向かっていく…と、思いきや、イクサベルトとイクサナックルを拾った。

椿芽「隊チョウサン!」

そして……

ドゴォォオオオッ!

イクサナックルで、椿芽の顔面をぶん殴った。

アヤ「翔に続くよ!!」

そして、Dollsもストライカー達に向かっていく。

翔「助けはいらねぇって言っただろうが!!」

アヤ「ごめんね、翔…あたし達が勝手にやってるだけなの。」

翔「…ちっ、どうなっても知らねぇぞ!」

翔はそう吐き捨てると、戦闘体勢に入った。

伊緒「隊長さん!」

イミナ「目を覚まさせてやるから!」

遥「待っててね!」

華賀利「華賀利は、隊長様無しでは生きて行けません!」

打撃担当のストライカー達は翔に襲いかかるが、

ガッ!ガッ!ガッ!

4人「!?」

斑目「ならば、私達がお前達の腐った心を鍛え直してやる。」

カナ「貴女達の相手は、私達です!」

愛「これで平等でしょ?」

斑目はイミナ、カナは遥、愛は伊緒と肉弾戦を繰り広げる。その時…大量の偵察型妖魔と共に、不気味な少女達姿をした異形が現れた。

翔「アイツは…『モルガナ・ミゼラストロフ』!」

『モルガナ・ミゼラストロフ』…現れた異形の名前である。翔は華賀利をぶっ飛ばすと、イクサベルトを装着する。

翔(頼む…力を貸してくれ!)

そして、イクサナックルを左手に当てる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《レ・ディ・ー》

電子コールが響いた。

翔「!?」

翔(イクサ…ありがとう!)

翔は両腕をクロスすると、ゆっくりと開き、左手を腰辺りに添えると同時に、ナックルを持った右手を大空に向かって伸ばし、

翔「変身!!」

と、力強く言うと、ナックルを左肩辺りに添え、ベルトに装着する。

《フィ・ス・ト・オ・ン》

イクサベルトの赤いコアが光だし、十字架のようなモノが回転しながら翔の前に移動し、それが人型のスーツに変わり、翔の身体に重なった。

イクサ「俺の名はイクサ……仮面ライダー、イクサ!」

イクサに変身した翔は、ボクシングのような構えを取る。すると、顔面部のシールドが展開し、『仮面ライダーイクサ バーストモード』へと姿を変えた。瞬間、風圧が発生し、多くの偵察型妖魔を葬った。

イクサ「行くぞ!」

イクサはミゼラストロフに向かって走り出す。そして、肉弾戦でミゼラストロフと戦う。

イクサ「おらっ!せやっ!ふっ!はぁっ!」

ミゼラストロフ「っ!!…ナンナンダコイツ…!」

イクサ「その程度かよ、おらぁっ!!」ドゴォォオオオッ!

イクサはミゼラストロフの顔面を思い切り殴った。ミゼラストロフは、光弾を放った。しかし…

イクサ「甘いんだよ!」

イクサに全て弾かれた。

ミゼラストロフ「ナンダトッ!?」

イクサ「俺は幾多の妖魔達と戦って来たんだ…裏切り者達が捨てた使命を、俺は背負っているんだ…ナメんじゃねぇぞ?」

イクサの戦いに、ミゼラストロフは怯み…何もできなかった。イクサはナックルフエッスルを取り出し、ベルトの差し込むと、ナックルを押し込んだ。

《イ・ク・サ・ナッ・ク・ル・ラ・イ・ズ・アッ・プ》

そして、必殺技『ブロウクン・ファング』をミゼラストロフ目掛けて発射した。エネルギー弾はミゼラストロフに命中し、ミゼラストロフは凄まじい断末魔をあげて消滅した。ミゼラストロフの消滅により、雑魚妖魔達は全員、消滅していった。

イクサ「さて、後は…」

イクサはストライカー達の方に向かっていく。

 

 

 

サクラ「はっ!それっ!」ガキンッ!ガキンッ!

椿芽&天音「っ!!」

ミサキ「せりゃっ!はぁっ!」ガキンッ!ガキンッ!

ハヅキ&あおい「!!?」

シオリ「えいっ!やぁっ!」ガキンッ!ガキンッ!

二穂&フェイ「!!!!」

チームAの3人は、斬撃担当のストライカー達を圧倒し、

ドォンドォンドォンドォンッ!!

レイナはストライカー達が放ったエネルギー弾を華麗にかわし、

レイナ「くらいなさい!!」ダダダダダダダダッ!

まな、楓を撃破した。

ヒヨは素早い動き、高い身体能力を生かし、

ヒヨ「おりゃぁぁあああああああ!!」

サトカと紗々を撃破した。

ナナミは頭脳を生かし、銃弾で光の矢を次々と弾いて、

ナナミ「お返しです!」ダダダダダッ!

悠水と小織を撃破した。

アヤは、バランスの取れた動きを生かし、

アヤ「くらぇぇえええええ!!」

アコ、チカを撃破した。

ユキは、超人的な観察力、能力を生かし、

ユキ「標的、確認。」

真乃、依咲里を撃破した。

ヤマダは、高い戦闘力を生かし、

ヤマダ「おぉぉおおおおおおおお!!」

いつみ、リョウコを撃破した。

斑目、カナ、愛は得意の武術を生かし、

斑目&カナ&愛「はぁぁああああああああああ!!」

伊緒、遥、イミナを撃破した。

 

 

 

イクサ「がぁぁああああああああ!!」

イクサは素早い動き、高い身体能力及び戦闘力を生かし、肉弾戦で陽奈、夕依、華賀利、ターニャを撃破した。そして、残るシャルロッテとノエルを倒そうとしたが……

シャルロッテ「伍長、もう止めるデス。」

ノエル「この者達がどうなってもよろしくて?」

シャルロッテとノエルは、縄を引く。

イクサ「!!…マリ、雪枝、ほたる、モニカ、幸子、あから!!」

縄には、翔の味方の元ストライカー達が、縛り付けられていた。だが、元ストライカー達は…ミサキ、ユキによってすぐに助けられた。

ミサキ「翔さん!今です!!」

イクサはシャルロッテとノエルに襲いかかった。ノエルの長銃を破壊した後、彼女を投げ飛ばした。シャルロッテが無人爆撃機を呼ぶと、イクサナックルからエネルギー弾を放ち、全て打ち落とした。シャルロッテとノエルは怯え、固まって震える。

イクサ「ライダー…キック…」

イクサはそう呟くと、震えているシャルロッテとノエル目掛けて走り出し、ジャンプすると『ライダーキック』を繰り出した。

イクサ「うぉぉおおおおおおお!!」

シャルロッテを蹴った後、その反動で再びジャンプし、ノエルを蹴った。イクサに変身した翔が生み出した必殺技『イクサ・反転キック』である。シャルロッテとノエルが倒れ、裏切り者達は戦闘不能になった。

 

 

 

イクサは変身を解くと、翔の姿に戻った。翔はイクサをカナに返すと、立ち去っていく。翔の味方の元ストライカー達は、ドールハウスで保護することになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昇「青空隊長の自宅は、ここか。」

 

 




いかがでしたか?今回はここまでです。
最後の変身者は『青空 翔』でした。イクサに変身した彼は、ドールハウスの関係者と共に、裏切り者達を成敗しました。ですが、裏切り者達はまだ…諦めません……

これにて、番外編“イクサ”の回は終了となります。次回からは、メインストーリーに手をつけるつもりです。

ちなみに…翔の変身ポーズは、オリジナルです。『イクサ・反転キック』は、仮面ライダーV3の必殺技『V3反転キック』をイクサに繰り出させただけです。

メインストーリーの方も、お楽しみに。
では、またね

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