〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
前回のあとがきでもお伝えしたように、今回で“イクサ”の回は最終回となります。
Dolls全員、イクサに変身することができたのだが……あと1人、イクサに変身させます。この物語が終わった後、メインストーリーを書いていこうと思っています。
最後に変身する人物は、誰なのか…?
では、どうぞ
この物語は、サクラがDollsに加入し、翔がDollsに心を開く前の物語……
ある日、東京都目黒区にある街中にて……
カナはプライベートで、街中を歩いていた。
カナ(誰もがバーストモードになれる訳ではない…一体何が原因なのか……)
カナは1人、考え込んでいた。その時…
ドスッ!
カナ「うっ!?」
何者かに腹部を思い切り殴られ、カナはうつ伏せに倒れ、気絶してしまった。
B「へへっ、コイツは貰ったぜ♪」
殴った犯人は、転生者 Bだった。彼はカナのバッグからイクサベルトを奪った。近くにいた転生者 Aは、『青空 翔』と書かれた紙切れを、気絶したカナの近くに落として、Bと共にその場を去って行った。
人気の無い路地裏にて……
転生者 A、B、Cの『ジャドウトリオ』が集まっていた。
C「なぁ、オレたちで手を組まないか?」
Cが言う。
B「は?急に何だよ。」
C「まぁ聞けって、オレたちは本来…ヒロインやモブ達にチヤホヤされるはずだろ?けど、何故か悪者扱いされている。その原因は、何だと思う?」
Cは眉を寄せながら言う。
A「そりゃ、青空だろ?」
Aがそう言うと、Cは頷く。
C「そう、アイツだ。そこで考えがあるんだ。」
Cは提案をする。
C「ストライカーと名乗る女達が青空を探しているんだ。オレたちはソイツらに協力し、青空をDolls達から引き離すんだ。」
Cの話に、AとBは「成る程。」と言う。
C「ストライカー達がアイツを探している理由は1つ…恐らく……アイツを連れ戻そうとしている。」
A「ストライカー達は【プロジェクト東京ドールズ】の世界の住人では無いからな。」
B「そうなると、都合がいいぜ♪」
C「だろ?どうだ、悪い話じゃねぇだろ?」
A「あぁ、お前の話…のった。」
B「良いぜぇ、やろうぜ♪」
C「ヒヒヒッ青空の泣き叫ぶ顔が目に浮かぶぜ♪」
ジャドウトリオは、悪い笑みを浮かべた。こうして、ジャドウトリオは同盟を結んだ。
B(オレには、コイツ(イクサ)がある。青空を消した後、この2人を殺せば、Dollsはオレのモンだ♪)
そして、ストライカー達を探し始めたジャドウトリオ。そして、『降神 陽奈(おりがみ ひな)』と『降神 小織(おりがみ こおり)』と出会った。
A「ちょっと良いか?」
陽奈「何?陽奈達忙しいんだけど?」
B「青空 翔を探してるんだろ?」
Bの言葉に、2人のストライカーは反応した。ジャドウトリオは、ストライカー達の拠点に案内された。
とある廃旅館にて……
昇「え?君達は、青空隊長を見たのかい?」
B「あぁ、オレは海浜公園で奴を見た。」
C「オレもだ。」
A「オレは目黒駅近くのイベントステージで奴を見た。」
ジャドウトリオは、白河 昇に翔を目撃した場所を話していた。
昇「そうか、ありがとう。『アルタイル・トルテ』は目黒駅周辺を、『プロキオン・プディング』は海浜公園を探して!」
昇がそう言うと、ストライカーチームは出撃していった。
C「おい、どうせなら…全員で海浜公園を探そうぜ?」
昇「え?」
A「そうだな。全員で追い詰めていくんだ。」
B「オレたちにも考えがあるんだよ。」
昇「そ、そうかい。」
昇は1度アルタイルのメンバーを呼び戻した後、ストライカー全員を、海浜公園に向かわせた。もちろん、ジャドウトリオも一緒だ。
C(作戦は順調だ。)
A(もうすぐ奴の泣きっ面が見れるぜ♪)
その頃、ドールハウスにて……
気絶したカナを愛が発見し、ドールハウスまで運んだ後、医務室で休ませた。そして……
斑目「何!?イクサが盗まれただと!?」
イクサが盗まれたことが、発覚した。
愛「気絶したカナちゃんのすぐ近くに、翔君の名前が書かれた紙切れが落ちてたんです。」
医務室には、斑目もDollsも来ており、問題の紙切れを見る。
斑目(もし本当に、青空がやったなら……いや、青空がそんな真似をする奴ではない!)
その時…
カナ「ぅぅん…」
カナが目覚めた。
愛「カナちゃん!」
カナ「あ、あれ…私…」
愛「どうしてあそこで倒れていたの!?何があったの!?」
愛はカナに問い詰める。
カナ「確か、左腕に『黒い腕輪』をした人物に、お腹を殴られて……!?そう言えば、イクサは!?」
愛「…盗まれたよ。」
カナ「えっ!?」
カナは驚き、声を失う。その時、ナナミが口を開いた。
ナナミ「そう言えば、Dollsファンの人々のSNSに、翔さんの勇姿が語られているグループがあるんですが、その中に翔さんに対するアンチコメントがあるんですよね。それもかなり斜め上のコメント…」
ナナミはスマホを見せる。
アヤ「しかもアカウントの持ち主が毎回同じ…ひょっとして、あたし達をストーカーしているアイツらよね…」
ヤマダ「ひょっとしてではなく、確実にあの人達っすね。ハッキングして、住所と名前を特定したっす。」
アヤ「マジ…?ヤマダ、ちょっとやり過ぎじゃない?」
ヤマダ「アイツらには、これくらいしてもいいっしょ?」
ヤマダは眉を寄せながら言う。斑目がヤマダのパソコンを見る。
斑目「A、B、Cか…コイツらは確か、お前達にストーカーをしている奴らだったな。」
Dolls「はい!」
斑目「そして、青空に批判的な奴らだな?」
ヤマダ「そうっすよ。」
斑目は、ナナミが見せたSNSにあるアカウントと、ヤマダがハッキングして得た情報を照らし合わせる。
斑目「イクサを盗んだ犯人は、A、B、Cの内どれか1人に間違いないだろう。」
斑目は、結論を出した。その時…医務室のTVがバラエティー番組から、ニュースへと変わる。
アナウンサー『ば、番組の途中ですがニュースをお伝えします!!東京都目黒区にある海浜公園にて、ストライカーと名乗る少女達が、通りかかった人々を人質にとりました!!現場の金森さん!』
ドールハウスの関係者「!!??」
TVの画面が、変わる。
アナウンサー『はい、ストライカーと名乗る少女達はこの番組を通じて、何かを伝えたいそうです。』
画面には、翔を裏切ったストライカー達…そして…
斑目「やはりそうか!!」
ジャドウトリオの姿があった。そのうちの1人が、イクサベルトを持っている。
椿芽『TVを見ている皆様!私達ストライカーは、『青空 翔』さんを探しています!』
『美山 椿芽(みやま つばめ)』は、顔写真を持って言う。
椿芽『彼をここに誘い出すため、急遽人質を取りました!皆様、私達がこれ以上の暴挙をしないためにも、彼の居場所を教えてください!』
椿芽は涙を流しながら言う。
愛「アイツら…気でも狂ってんの!?」
斑目「お前達、緊急任務だ!すぐに海浜公園に向かえ!!恐らく青空も、そこに向かっているはずだ!!」
Dolls「了解!!」
Dollsは、海浜公園に向かった。
その頃、とあるマンションにて……
翔「!?…コイツら、正気かよ!?」
翔はニュースを見て、青ざめた。
翔「くそ…ジャドウ共め!」
翔(ここで恐れてマンションに籠れば、人質を見捨てることになる…そんな真似はできねぇ!)
翔はマンションを出ると、海浜公園に向かった。
その頃、海浜公園にて…
女の子「うぇーん、うぇーん!」
女の子が泣くと、
ハヅキ「泣く子はお仕置きだよ?」
ハヅキが刃を女の子に突きつける。
母親「や、やめてください!お願いします!!」
母親がそう言うも、ハヅキは聞く耳を持たなかった。その時…
ドカッ!
ハヅキ「あがっ!?」
ハヅキの頭に石が命中し、彼女は刃を落とした。そして…
翔「その子には、何も罪はない!!」
翔が現れた。
華賀利「まぁ、隊長サマ♪」
ノエル「隊長さん、漸くお会いできましたわ♪」
ストライカー達は喜びを露にする。
翔「皆逃げろ!!」
翔がそう言うと、人質は一斉に逃げ出す。
B「させるか!!」
Bはイクサナックルで撃とうとするが、
ターニャ「…。」ガシッ
ターニャに押さえ付けられた。
B「な、何をする!?やめろ!」
シャルロッテ「私達は、伍長を誘い出すためにキサマらを利用しただけデス。そもそも、キサマらと手を組むとは一言も言ってねぇデス。」
シャルロッテがそう言うと、ターニャはBを強引に離した。
B「お前らどういうつもりだ!?」
C「そうだ!青空を連れ戻したいんだろ!?」
A「オレたちが協力してやったんだぞ!?」
ジャドウトリオは、ストライカー達に猛抗議する。
シャルロッテ「言ったはずデス。キサマらと手を組むとは一言も言ってねぇデス。」
B「!?…コノヤロォォオオオオ!!」
Bはイクサベルトを装着し、ナックルを左手に当てる。しかし…電子コールが響かない。
B「!?…おい…おい!!」
《エ・ラ・ー》
その瞬間…
ボンッ!
イクサベルトが、Bから離れた。
B「ぐはぁっ!」
Bは吐血して、地面に膝をついた。
C「オレが行く!!」
Cはイクサベルトを装着し、ナックルを左手に当てたが…
《エ・ラ・ー》ボンッ!
Bと同じ現象が起きた。
C「がはぁっ!」
A「だったらオレが!」
Aはイクサベルトを装着し、ナックルを左手に当てる。しかし……
《エ・ラ・ー》ボンッ!
A「ごはぁっ!」
BとCと同じ目に合い、吐血した。
陽奈「さて、邪魔者はいなくなったね。ねぇたいちょー、何で陽奈達から逃げるの?」
陽奈は翔に問いかける。
翔「決まってんだろ?俺はお前らが大嫌いだからだよ…!」
翔がそう言うと、
天音「何でよ!?こっちはアンタに謝ってやろうとしてんのに!!」
イミナ「そうだぞ!アタシ達の気持ちも考えろよ!!」
天音とイミナの発言を聞いた翔は…静かに怒りを燃やした。
翔「てめぇら全員…俺に謝りに来た…ってことでいいんだな?」
翔の冷めた声に、裏切り者達は全員、頷いた。
翔「あれだけ酷い仕打ちをした挙げ句……こっちは謝りに来てやろうとしている、自分達の気持ちも考えろだって?」
そして……
翔「ふざけんじゃねぇぇえええええええええええええええええええ!!!!!!!!」
翔は怒鳴り散らした。ストライカー達は驚き、言葉を失う。
翔「何なんだその態度はよぉ!?自分達で『正義』って解釈しておいて、関係ねぇ奴を寄って集って散々苦しめておいて、謝りに来てやろうとしている、自分達の気持ちも考えろ?それで反省してんのかよ!?てめぇら何様のつもりだよ!?」
翔は続ける。
翔「てめぇらに言ったはずだ!!『俺はお前らがどれだけ謝罪しようが、優しく接しようが、戻るつもりも信じするつもりも一切ない。もう2度と俺の前に姿を現すな!』って言っただろうが!!もうはっきり言ってやるよ…俺はてめぇら裏切り者を、ぜってぇ許さねぇ!!俺はてめぇらが大嫌いだ!!」
翔(あぁ、漸く言えた…アイツらに裏切られたことを知ったあの日から、コイツらにずっと言いたかったこと、やっと言えた…)
しかし、ストライカー達は…
いつみ「そんな事、言わないでくれよ、隊長…」
リョウコ「私達、反省しているんだよ…その為、隊長さんに謝って、隊長さんに戻ってもらうためにここにいるんだから……」
二穂「翔がいなかったら、誰が隊長をやるんだ…?」
あおい「仮面ライダーにいけない要素なんて無かった…これからは好きなだけ、仮面ライダーを愛してもいいんだ!!」
全く聞く耳を持たず、更には斜め上な返答をする者までいた。
翔「都合が悪くなれば聞く耳を持たない……本当に腐った奴らだ…」
サトカ「隊長さんは優しいですから…私達の悪事、許してくれますよね…?」
サトカがそう言うと、
翔「許さねぇって言っただろうが!!てめぇはバカか!?」
翔はサトカに怒鳴った。
翔「末葉!!何が『好きなだけ、仮面ライダーを愛してもいい』だ!?俺が何を愛そうが、俺の勝手だ!!」
更に、あおいに怒鳴り、
翔「人の思いを無視して、『自分達の気持ちも考えろ』なんて言うバカ共の所に行くなんて、まっぴらごめんだ!!お前らに言っておく…もっと俺の気持ちも考えろ!お前らが起こした騒動に巻き込まれた、無関係な人達の気持ちも考えろ!!」
翔がそう言うと、ストライカー達は全員…涙目になる。その時…
「泣いてんじゃねぇよ!!」
怒鳴り声が後ろから聞こえ、テアトルが広がっていった。そして…Dollsが、翔の近くに降り立った。
アヤ「泣きたいのは翔の方よ!アンタ達に寄って集って散々苦しめてられたんだから!」
シオリ「何も罪の無い彼を散々苦しめた挙げ句…今度は彼を連れ戻そうとしているなんて…貴女達は最低です!!」
レイナ「その為に関係ない人達まで巻き込んで…貴女達に悲劇のヒロインを演じる資格なんて無いわ!」
ヤマダ「被害者面してんじゃねぇぞ!!」
Dollsは、翔を庇う。更に……
斑目「貴様らが犯した罪は…重罪だ…」
カナ「前任の人からやられた仕打ちを、何も罪の無い翔君に寄って集って散々苦しめたその罪…貴女達は償う覚悟はありますか?」
愛「こんなに優しくて純粋な彼を、アンタ達は潰した……神が許しても、アタシ達は絶対に許さない…!」
斑目、カナ、愛も…翔を庇う。ストライカー達は、普段では見られないような動揺と、青ざめた表情をしている。
翔(自分達で『正義』だと解釈してやってきたくせに……ホント“無様”だな…)
翔は呆れるばかりであった。
サクラ「翔さん、貴方のことは…この命に代えてでも、守って見せます!」
ナナミ「こんな腐った連中に、翔さんを連れ戻されてたまるもんですか!」
ヒヨ「罪の無い人を助けることは、ヒーローの基本だよ!!」
ユキ「翔さん…!」
ミサキ「翔さんを裏切ったストライカー達…自分達の過ちに気付いた途端に、掌返しをしても…翔さんの心の傷は、2度と消えないわ…その傷を作ったのは、貴女達……本当に反省し、翔さんのことを思っているのなら…彼に関わらないことね…翔さんだって、貴女達を拒んでいるのだから。」
愛「アンタ達さぁ、翔君に謝りに来てやろうとしているとか言っちゃって…ホンット何様のつもり?結局は自分達のことしか考えてないじゃん。だから翔君はアンタ達を拒むんだよ。」
ドールハウスの関係者からの言葉責めに、ストライカー達の表情はどんどん青ざめていった。しかし……
悠水「…っさい…」
ドールハウスの関係者「…?」
悠水「うるさい!!」
悠水が声をあげた。
悠水「隊長さんがどう思っていようが、私達は隊長さんを連れ戻して謝りたいの!!」
翔「それが迷惑なんだよ!!」
悠水「…えっ?」
翔「それが無関係な人達に迷惑を与えてんだよ!まだ分かんねぇのかよ!?」
翔は悠水に怒鳴り立てる。
斑目「青空の言うとおりだ!お前達は、自分達の愚行によって、周りに迷惑を与えているんだ!」
カナ「貴女達は責任を取れるんですか!?」
ストライカー達「「「「…。」」」」
ストライカー達は、何も言い返せなかった。
翔「責任を取る覚悟もねぇくせに…こんな大騒ぎを起こすんじゃねぇよ!!」
翔がトドメの一言を言い放った。
椿芽「もう良いです…後は隊長さんを…ツレモドスダケデスカラ!!」
椿芽はパトリ端末を使って変身すると、他のストライカー達も変身し、武器を構えた。
斑目「お前達!!何がなんでも青空を守れ!!」
Dolls「了解!!」
Dollsも、武器を召喚し、彼を守る。
翔「お前らの助けなんていらねぇよ!」
翔はストライカー達目掛けて向かっていく…と、思いきや、イクサベルトとイクサナックルを拾った。
椿芽「隊チョウサン!」
そして……
ドゴォォオオオッ!
イクサナックルで、椿芽の顔面をぶん殴った。
アヤ「翔に続くよ!!」
そして、Dollsもストライカー達に向かっていく。
翔「助けはいらねぇって言っただろうが!!」
アヤ「ごめんね、翔…あたし達が勝手にやってるだけなの。」
翔「…ちっ、どうなっても知らねぇぞ!」
翔はそう吐き捨てると、戦闘体勢に入った。
伊緒「隊長さん!」
イミナ「目を覚まさせてやるから!」
遥「待っててね!」
華賀利「華賀利は、隊長様無しでは生きて行けません!」
打撃担当のストライカー達は翔に襲いかかるが、
ガッ!ガッ!ガッ!
4人「!?」
斑目「ならば、私達がお前達の腐った心を鍛え直してやる。」
カナ「貴女達の相手は、私達です!」
愛「これで平等でしょ?」
斑目はイミナ、カナは遥、愛は伊緒と肉弾戦を繰り広げる。その時…大量の偵察型妖魔と共に、不気味な少女達姿をした異形が現れた。
翔「アイツは…『モルガナ・ミゼラストロフ』!」
『モルガナ・ミゼラストロフ』…現れた異形の名前である。翔は華賀利をぶっ飛ばすと、イクサベルトを装着する。
翔(頼む…力を貸してくれ!)
そして、イクサナックルを左手に当てる。
《レ・ディ・ー》
電子コールが響いた。
翔「!?」
翔(イクサ…ありがとう!)
翔は両腕をクロスすると、ゆっくりと開き、左手を腰辺りに添えると同時に、ナックルを持った右手を大空に向かって伸ばし、
翔「変身!!」
と、力強く言うと、ナックルを左肩辺りに添え、ベルトに装着する。
《フィ・ス・ト・オ・ン》
イクサベルトの赤いコアが光だし、十字架のようなモノが回転しながら翔の前に移動し、それが人型のスーツに変わり、翔の身体に重なった。
イクサ「俺の名はイクサ……仮面ライダー、イクサ!」
イクサに変身した翔は、ボクシングのような構えを取る。すると、顔面部のシールドが展開し、『仮面ライダーイクサ バーストモード』へと姿を変えた。瞬間、風圧が発生し、多くの偵察型妖魔を葬った。
イクサ「行くぞ!」
イクサはミゼラストロフに向かって走り出す。そして、肉弾戦でミゼラストロフと戦う。
イクサ「おらっ!せやっ!ふっ!はぁっ!」
ミゼラストロフ「っ!!…ナンナンダコイツ…!」
イクサ「その程度かよ、おらぁっ!!」ドゴォォオオオッ!
イクサはミゼラストロフの顔面を思い切り殴った。ミゼラストロフは、光弾を放った。しかし…
イクサ「甘いんだよ!」
イクサに全て弾かれた。
ミゼラストロフ「ナンダトッ!?」
イクサ「俺は幾多の妖魔達と戦って来たんだ…裏切り者達が捨てた使命を、俺は背負っているんだ…ナメんじゃねぇぞ?」
イクサの戦いに、ミゼラストロフは怯み…何もできなかった。イクサはナックルフエッスルを取り出し、ベルトの差し込むと、ナックルを押し込んだ。
《イ・ク・サ・ナッ・ク・ル・ラ・イ・ズ・アッ・プ》
そして、必殺技『ブロウクン・ファング』をミゼラストロフ目掛けて発射した。エネルギー弾はミゼラストロフに命中し、ミゼラストロフは凄まじい断末魔をあげて消滅した。ミゼラストロフの消滅により、雑魚妖魔達は全員、消滅していった。
イクサ「さて、後は…」
イクサはストライカー達の方に向かっていく。
サクラ「はっ!それっ!」ガキンッ!ガキンッ!
椿芽&天音「っ!!」
ミサキ「せりゃっ!はぁっ!」ガキンッ!ガキンッ!
ハヅキ&あおい「!!?」
シオリ「えいっ!やぁっ!」ガキンッ!ガキンッ!
二穂&フェイ「!!!!」
チームAの3人は、斬撃担当のストライカー達を圧倒し、
ドォンドォンドォンドォンッ!!
レイナはストライカー達が放ったエネルギー弾を華麗にかわし、
レイナ「くらいなさい!!」ダダダダダダダダッ!
まな、楓を撃破した。
ヒヨは素早い動き、高い身体能力を生かし、
ヒヨ「おりゃぁぁあああああああ!!」
サトカと紗々を撃破した。
ナナミは頭脳を生かし、銃弾で光の矢を次々と弾いて、
ナナミ「お返しです!」ダダダダダッ!
悠水と小織を撃破した。
アヤは、バランスの取れた動きを生かし、
アヤ「くらぇぇえええええ!!」
アコ、チカを撃破した。
ユキは、超人的な観察力、能力を生かし、
ユキ「標的、確認。」
真乃、依咲里を撃破した。
ヤマダは、高い戦闘力を生かし、
ヤマダ「おぉぉおおおおおおおお!!」
いつみ、リョウコを撃破した。
斑目、カナ、愛は得意の武術を生かし、
斑目&カナ&愛「はぁぁああああああああああ!!」
伊緒、遥、イミナを撃破した。
イクサ「がぁぁああああああああ!!」
イクサは素早い動き、高い身体能力及び戦闘力を生かし、肉弾戦で陽奈、夕依、華賀利、ターニャを撃破した。そして、残るシャルロッテとノエルを倒そうとしたが……
シャルロッテ「伍長、もう止めるデス。」
ノエル「この者達がどうなってもよろしくて?」
シャルロッテとノエルは、縄を引く。
イクサ「!!…マリ、雪枝、ほたる、モニカ、幸子、あから!!」
縄には、翔の味方の元ストライカー達が、縛り付けられていた。だが、元ストライカー達は…ミサキ、ユキによってすぐに助けられた。
ミサキ「翔さん!今です!!」
イクサはシャルロッテとノエルに襲いかかった。ノエルの長銃を破壊した後、彼女を投げ飛ばした。シャルロッテが無人爆撃機を呼ぶと、イクサナックルからエネルギー弾を放ち、全て打ち落とした。シャルロッテとノエルは怯え、固まって震える。
イクサ「ライダー…キック…」
イクサはそう呟くと、震えているシャルロッテとノエル目掛けて走り出し、ジャンプすると『ライダーキック』を繰り出した。
イクサ「うぉぉおおおおおおお!!」
シャルロッテを蹴った後、その反動で再びジャンプし、ノエルを蹴った。イクサに変身した翔が生み出した必殺技『イクサ・反転キック』である。シャルロッテとノエルが倒れ、裏切り者達は戦闘不能になった。
イクサは変身を解くと、翔の姿に戻った。翔はイクサをカナに返すと、立ち去っていく。翔の味方の元ストライカー達は、ドールハウスで保護することになった。
昇「青空隊長の自宅は、ここか。」
いかがでしたか?今回はここまでです。
最後の変身者は『青空 翔』でした。イクサに変身した彼は、ドールハウスの関係者と共に、裏切り者達を成敗しました。ですが、裏切り者達はまだ…諦めません……
これにて、番外編“イクサ”の回は終了となります。次回からは、メインストーリーに手をつけるつもりです。
ちなみに…翔の変身ポーズは、オリジナルです。『イクサ・反転キック』は、仮面ライダーV3の必殺技『V3反転キック』をイクサに繰り出させただけです。
メインストーリーの方も、お楽しみに。
では、またね