〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第三百七十八話 違和感

ユキは目を覚ましたものの…別人のように変わり果ててしまっていた。目の光は消えており、喋り方が機械的で最低限、日常会話は殆ど無い……いつもの彼女とは言えない状態だ。それでも……

 

ミサキ「戦闘は、全く問題ないわね。でも……」

 

戦いそのものには支障は出ていない。シミュレーターで検査の為、戦闘訓練を行ったのだ。息も全く上がっておらず、ピンピンしている。

 

サクラ「ユキさん、平気ですか?まだ体調悪いようなら無理は…」

 

ユキ「……。」

 

サクラの呼び掛けにも応じず、黙っているユキ。

 

シオリ「……この状態。まるで……」

 

シオリが何かを言いかけた時、斑目から連絡が入る。

 

斑目『シミュレーションバトル、ご苦労だった。戦闘は問題ないようだな。ひとまず検査は終了。しかし、しばらくは様子を見る必要があるだろう。』

 

ユキが何故こうなってしまったのか、原因が分からない状態である今…様子を見るしか方法はない。

 

シオリ「はい、女子寮で何かあったら、すぐ連絡しますね。」

 

斑目『わかった。頼んだぞ、シオリ。検査の結果問題が無ければ、ライブ地域の巡回を再開する予定だ。』

 

カナ『他のみなさんもスケジュール調整が入りましたので、各自確認しておいてくださいね。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、江東区豊洲市場付近にて……

 

 

翔「俺だ、どうした?……あぁ……あぁ………何、ユキの様子がおかしい?」

 

彩羽「えっ、ユキちゃんどうしたの?」

 

姉の彩羽と共に巡回する翔が、ドールハウスに残っているモシュネから連絡を受けていた。

 

翔「どんな状態だ?可能な限りで構わねぇ、教えてくれ。」

 

モシュネ『目の光は消え、会話も機械的で最低限、日常会話はほぼ無いモシュ。』

 

翔「戦闘をしていた時の様子はどうだ?」

 

モシュネ『戦闘自体には問題は見られてないモシュね。でも、他のメンバー達は息が上がっているのに対して、ユキちゃんだけ全然息が上がって無いモシュ。』

 

翔「……そうか。」

 

モシュネからの報告を聞き、口角を下げる翔。

 

翔(俺がDolls(アイツら)の元を去っていく時…ユキ、泣いてたな……もしかしたら、俺が何も言わずに出てった……そもそも、七草さんを喰っちまったせいかもしれんな…………)

 

もしかしたら、自分がドールハウスから去った事で心に傷を負わせてしまったのか……そう罪悪感を抱き、更にドールハウスに戻り辛くなると、翔は感じていた。その時、時空の歪みが発生し、上空に黒い穴が出現…それは段々大きくなって行く。やがて、ヒビが入るように割れていくと…そこから2体の妖魔が姿を現した。

 

彩羽「妖魔!!」

 

翔「…ちっ、またゴキブリが来やがったか……」

 

現れた妖魔は顔面部を除く全身に銀色の鎧のような物を身に着けている。

 

翔「姉貴、行くぞ!!」

 

彩羽「うん!!」

 

翔と彩羽はライダーシステムを身に着けると、仮面ライダーへと変身する。

 

 

翔「変身…!!」

 

《KAMEN RIDE》

 

《DECADE》

 

 

《エビ!!》

 

《カニ!!》

 

《サソリ!!》

 

 

彩羽「変身ッ!!

 

 

カポーンッ!!

 

 

ババーババース!バ・バ・バ・バース!エーックス!!

 

!!

 

 

翔は仮面ライダーディケイドへ、彩羽は仮面ライダーバースXへと変身が完了すると、現した妖魔と戦闘を開始する。まず、助走をつけて妖魔に飛び蹴りを打ち込む。

 

ディケイド「コイツらには殴り合いで行くぞ!!」

 

バースX「わかった!!」

 

現した鎧妖魔には、剣や銃等の武器は通用しない…そのため、頼れるのは己の身体のみ。それを知っているディケイドは、鎧妖魔に拳や脚で何度も攻撃する。バースXもディケイドに続き、肉弾戦で妖魔と戦う。

 

鎧妖魔A「グオオオオォォッ!!」

 

鎧妖魔Aは巨大な腕をディケイド目掛けて振り降ろして来る。しかし、ディケイドは鎧妖魔Aの腕を掴むと、攻撃の勢いを利用して投げ飛ばした。

 

鎧妖魔B「!!」

 

鎧妖魔Bは素早い動きでバースXの周りを旋回する。

 

バースX(成る程、そう来るか…それなら、コレの出番かなぁ?)

 

バースXはXユニットからエビメダルを取り出すと、それを一番上にセットし、ドライバーのハンドルを回転させる。

 

 

《エビレッグ!!》

 

 

ドライバーから音声が響くと、バースXの脚部分が変化を開始する。オレンジのメインカラーに黒いラインが入ったエビの脚の形をした武装『エビレッグ』である。無数の足は時速300kmのスピードで地面や壁、水面を駆け回る事が可能なのだ。尻尾のパワーは凄まじく、鋼鉄をも簡単に破壊できる。バースXはエビレッグでスピードを出し、鎧妖魔Bの追跡を開始する。あっという間に追い付くと、スピードに乗った状態で肉弾戦を繰り広げる。

 

バースX「えいっ!!やぁっ!!」ドカッ!!ドカッ!!

 

鎧妖魔B「!!」

 

バースX「逃げちゃダメ!!」ガシッ!!

 

バースXは逃げようとする鎧妖魔Bを捕らえると、勢いよくスウィングし、ハンマー投げのように投げ飛ばす。その直後、ドライバーのハンドルを勢いよく回す。

 

 

《エビ・コアバースト!!》

 

 

その後、超スピードで鎧妖魔Bを追い掛け、落ちて来たタイミングでエビレッグの尻尾で鎧妖魔Bの全身に強烈な一撃を与えた。鎧妖魔Bの鎧が粉々に砕けると共に、妖魔は消滅した。

 

ディケイド「…!!」ドゴォッ!!

 

鎧妖魔A「!?」

 

その頃、ディケイドは鎧妖魔Aを肉弾戦で圧倒していた。起き上がろうとする鎧妖魔A目掛けて走って行くと、素早く懐に入り、タックルを繰り出す。

 

鎧妖魔A「!!??」

 

ピシッ…バリンッ!!

 

ディケイドのタックルを受けた鎧妖魔Aの鎧が壊れると、腹部が露になる。

 

ディケイド「バカが、守りを堅め過ぎなんだよ。」

 

ディケイドはそう言うと、鎧妖魔Aに向かって歩いていく。

 

鎧妖魔A「!!」

 

鎧妖魔Aは体勢を立て直し、ディケイドに巨大な腕を振り下ろして来る。

 

ディケイド「遅い…!!」

 

ディケイドは妖魔の攻撃を軽々と躱し、右足の踵を妖魔の脇腹に打ち込む。妖魔の鎧が割れ、地面を転がる。その後、ディケイドは鎧妖魔Aに素早く接近し、今度は左手の甲を妖魔の脇腹に繰り出し、鎧を破壊する。妖魔の身体は吹き飛び、地面をバウンドする。

 

ディケイド「…これで終いだ。」

 

 

《FINAL ATTACK RIDE》

 

《DE DE DE DECADE》

 

 

ドライバーから音声が響き渡ると、ディケイドは空中に飛び上がり、必殺技『ディメンションキック』を妖魔目掛けて放った。キックが命中し、後方へ飛び上がるディケイド。妖魔は断末魔を上げ、消滅した。2人のライダーは変身を解除し、元の姿に戻った。

 

翔「…妙だな。」

 

彩羽「ん?」

 

翔「ストライカー共はDollsを狙うようになった…それなら、今ドールハウスに妖魔を放ったって良い……けど、ドールハウスに妖魔を放っていない……邪魔者を消すんなら、都合が良い筈であるにも関わらずだ……」

 

彩羽「確かに…言われてみれば、何か違和感を感じる。」

 

ストライカー達は目標である翔を狙わず、敢えてDollsを狙うようになった。その理由は、翔を連れ戻すのに邪魔な存在なDollsを殺害する為だ。しかし、どういうわけかドールハウスに妖魔を放つ事は無く、翔の元へ妖魔を放ったのだ。

 

彩羽「でも、もしかしたら…様子を見るために妖魔を放った可能性も……」

 

翔「あぁ、それも考えられる。ま、そんな事は関係ねぇ…妖魔が来れば潰すだけだからな。」

翔(白河 昇が居ようが居まいが関係ねぇよな……あんな無能、居たってただの足枷に過ぎねぇからなぁ……)

 

ストライカー達を束ねるどころか、彼女らと一緒になって悪事をする白河 昇…その上、悪事をし続けるストライカー達を庇う始末……そんな彼を、無能と言う翔。

 

翔「行くぞ、姉貴…飯でも食おうぜ?」

 

彩羽「はーい♪えっへへ、翔君とご飯ご飯〜♪」

 

食事をするため、豊洲市場の中に入っていく翔と彩羽。

 

「青空隊長、さやや、妖魔を倒してくれてありがとー!!」「キャー、翔様ー♪」「さややー!!」

 

豊洲市場に入ってすぐ、都民達から歓迎される翔と彩羽。無反応な翔とは反対に、彩羽は都民達に手を振っている。

 

彩羽「翔君はファンサしないの?」

 

翔「どうしようが俺の勝手だろ。」

 

彩羽「少しはやってみたら?好感度上がるかもよ?」

 

翔「知るか、俺は目立つ事が嫌いなんだよ。」

 

ぶっきらぼうに言う翔と共に、海鮮屋に入って行く彩羽。こうして、彼らはまた…妖魔の脅威から都民を救ったのであった。




仮面ライダーバースX、カニアームしか使ってないから…サソリキャノンとエビレッグの詳細が全くわからんのよ。だから想像で……
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