〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

468 / 551
第三百八十話 オフの日の戦い

ある日の休日、ドールハウスでは翔の話で盛り上がっていた。

 

ヒヨ「えー!?深雪せんせーと蜜璃せんせー、翔さんにあったのー!?」

 

蜜璃「うん、買い物帰りにね♪」

 

深雪「その時は妖魔とストライカーが出たんですけれども、それと同時に駆け付けてくれたんです。」

 

それは昨日の買い物帰りの時…突如時空の歪みが出現し、妖魔を引き連れたストライカー達がこの世界に現界した。その時、STARS構成員と共に翔が現れ、妖魔とストライカー達を撃破したのだ。中々翔に逢えないDollsは、皆彼に逢いたいのだ。

 

アヤ「ねぇ、翔の顔色はどうだったの?」

 

深雪「特にお変わりありませんでした。」

 

蜜璃「そうだ、今日はチームBの皆はオフの日だよね?街を歩いていたら、翔君に逢えるかもしれないよ?」

 

ナナミ「いや、そうとは限らないじゃないですか…」汗

 

レイナ「反対に逢えないとも限らないわよ?」

 

ヒヨ「だったら、翔さんを探しにいこー!!」

 

蜜璃の言葉を聞いたヒヨは、パタパタと外へ向かって行く。

 

ナナミ「ちょ、ヒヨさん!?」

 

レイナ「私達もヒヨに続きましょう♪」

 

ナナミ「えぇ……」汗

 

レイナとナナミも、ヒヨの後を追う形で外出した。

 

 

 

ドールハウスを出たチームBの3人は、STARS本部ビルがある江東区に来ていた。ここに来れば、翔と逢える確率が上がると考えたからである。

 

ヒヨ「すたーず本部ビルって、どれだろう?」

 

ナナミ「豊洲市場近くにあるとは聞いているんですけど……」

 

レイナ「いいえ、正確にはゆりかもめ車両基地近くよ。ほら、見えてきたわ。」

 

ゆりかもめの国際展示場駅から歩くと、車両基地が見えてくる。その左に、1つの大きなビルが建っている。このビルこそ、STARS本部ビルである。政府非公認戦闘組織『STARS』の拠点であり、STARS隊長の翔がいる場所でもある。

 

ヒヨ「翔さんいるかなー?あそこまできょーそーしようよ!!」

 

ナナミ「ヒヨさーん、走ると危ないですよー?」

 

レイナ「ふふっ、ヒヨったら…よっぽど翔君に逢いたいみたいね。」

 

STARS本部ビルへと向かうチームBの3人。そこに、楓が現れる。

 

楓「あら、こんにちは。」

 

ナナミ「あ、貴女は…確か、山吹 楓さん、ですよね?」

 

楓「はい、そうです。」

 

レイナ「こんにちは楓、もしかして買い物帰りかしら?」

 

楓「えぇ、今日は非番ですので。でも、本部で待機しているのも退屈なので外出する事にしたんですよ。」

 

あから「ん?おーい、山吹くーん!!」

 

DollsチームBと話す楓の元に、あからがやって来る。彼女はSTARS副隊長であり、自主的に巡回を行っているのだ。

 

ヒヨ「あ、あからちゃん!!」

 

あから「やぁ、DollsチームBの皆さん!!お久しぶりです。」

 

レイナ「久しぶり、あから。元気そうで何よりだわ。」

 

あから「あはは、ボクならこの通り元気ですよ!!ところで、皆さんはどうしてここに?仕事で来たんですか?」

 

ナナミ「いえ、今日はオフなので少し観光に。」

 

ヒヨ「ヒヨ達はね、翔さんを探しにきたんだよー!!」

 

あから「成る程。隊長殿なら巡回に行ってるんですけど、そろそろ戻って来る頃ですよ?」

 

どうやら翔も巡回に行っており、もうすぐ戻って来るようだ。あからの言葉を聞き、チームBの目が一層輝く。その時、駅の方角から何かが高速で近付いて来るのが見えた。

 

あから「皆、避けろ!!」

 

あからの言葉を合図に、メンバー達は左右へと移動する。その直後、近くに刃が振り降ろされ、砂埃が発生する。それを払ったのは、侵略型妖魔『アグローナ』だった。この個体は、ポニーテールのような頭で、背中にはボロボロのマントを身に付けている。右腕の刃は小太刀のように短い。

 

楓「侵略型妖魔!?」

 

あから「皆さん、下がって!!」

 

楓とあからは新型パトリ端末にメモカを挿し込み、幻装変身の衣装を身に纏う。その時…アグローナが何者かに攻撃され、地面を転がる。その直後、メンバー達の前に1人の男が降り立った。

 

翔「楓、あから…今日は非番だろ?」

 

あから「た、隊長殿!?」

 

楓「あら、良い時に来てくれましたね。」

 

現れたのは、チームBの3人が探している翔本人だった。

 

翔「アイツ、別個体のようだな。奴は俺が潰す、お前達はDollsチームBを守れ。」

 

翔はそう言うと、右袖から警棒を出し、逆手持ちする。

 

ヒヨ「おー、翔さんだー!!あいたかったよー!!」

 

翔「その為にわざわざここまで来たのか…?」

 

ナナミ「わ、私達だって寂しいんですよ!?逢いに来たら、悪いですか?」

 

翔「んな理由(ワケ)ねぇだろ?」

 

レイナ「…翔君、私達もいつでも戦えるわ。」

 

翔「不要だ、奴は俺の獲物…邪魔だけはすんじゃねぇぞ。」

 

翔は腰をどっしりと落とすと、『俊敏体アグローナ』目掛けて高速で接近する。俊敏体アグローナも、翔目掛けて高速で接近する。互いの武器がぶつかり合い、火花が発生する。その後、両者高速で武器を振るい、火花を辺りに散らす。

 

あから「は、速い…!」

 

楓「動きが、見えないわ…」

 

ゆりかもめ車両基地に逃げる俊敏体アグローナを追跡する翔。両者の動きは、まるで忍者のようだった。車両の屋根から別の車両の屋根に飛び移り、攻撃を仕掛ける翔。

 

ガガガガガッ!!

 

互いの武器がぶつかり合う中、翔は僅かな隙を見抜き…俊敏体アグローナの足元に蹴りを入れる。彼の攻撃が命中すると、俊敏体アグローナは転倒する。その直後、翔は警棒を振るって俊敏体アグローナの腕に付いている小太刀を折った。そして、馬乗り状態になると俊敏体アグローナに高速連続パンチをマシンガンのように打ち込む。やがて、俊敏体アグローナの顔面が異常な程に変形したタイミングで、首を掴んで宙に放り投げる。そして、落ちて来た所に連続蹴りを打ち込み、最後は地上に叩き付けた。俊敏体アグローナは、身体があらぬ方向に曲がり、行動が困難になった。しかし、少しずつであるが…身体が元に戻っている。

 

翔(アイツ、再生もできるのか…ならば、二度と再生できねぇようにするまでだ。)

 

翔は警棒を持ち直すと、それを高速に振るい、俊敏体アグローナを攻撃する。彼が持っている武器は打撃用の武器であるにも関わらず、俊敏体アグローナの身体が細切れになって行く。やがて、俊敏体アグローナの全身がサイコロステーキ状になると、静かに消滅した。

 

あから「流石隊長殿だ。」

 

翔「あまり客人を待たせるわけにはいかねぇだろ?」

 

妖魔を討伐した翔は、メンバー達の近くに来る。

 

翔「ここまでよく来たな、歓迎する。」

 

レイナ「ふふっ、歓迎してくれてありがとう♪」

 

翔「立ち話も疲れるだろう、着いて来い。」

 

翔はチームBの3人を歓迎するため、あからと楓と共に本部ビルへと案内した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

陽奈「まぁた浮気してる、たいちょー……女癖が悪いなぁ……」

 

小織「隊長…小織達のことも、構って欲しい……」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。