〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
翔に着いて行き、STARS本部ビルへと入場したDollsチームBの3人。
翔「おい、客人3名様ご来場だ。すぐにもてなしの準備しろ。」
翔の言葉を聞き、中にいる沢山のモシュネ達が動き回る。
モシュネ「アイエー!?DollsチームBのみんな!!お久しぶりモシュ!!」
レイナ「えぇ、久しぶり。」
ナナミ「モシュネさんって、めちゃくちゃいるので…久しぶりって感じはしないんですが……」汗
STARS本部ビルにも数多のモシュネがいるのだが、ドールハウスにも多くのモシュネがいる。ドールハウスにいるモシュネ達は、STARS本部ビルにいる翔へある程度の情報を提供している。更に、近くに現れたストライカー達や妖魔の情報もSTARSへと共有される。
翔「こっちだ。」
翔に案内され、本部ビル1Fにある応接室に通されたチームBのメンバー達。
翔「好きな場所に座ると良い。」
無表情で彼女達に席へ座るよう促す翔。3人が席に座ると、飲み物を尋ねる。
翔「レイナ、何が飲みたい?」
レイナ「そうね、インスタントコーヒーをご所望するわ。お砂糖とミルクも良いかしら?」
翔「わかった、ヒヨは?」
ヒヨ「ヒヨはねー、麦茶で!!」
翔「わかった、ナナミは?」
ナナミ「そうですね、コーヒーにします。砂糖とミルクも入れてください。」
翔「わかった。」
飲み物を尋ねた後、すぐに準備に取り掛かる翔。インスタントコーヒーとコーヒーをカップに入れると、そこに砂糖とミルクを入れた。グラスには冷たい麦茶を入れると、トレイに乗せて運んで行く。
翔「持たせたな。」
レイナ「ふふっ、ありがとう翔君♪」
ヒヨ「ありがとー翔さん!!」
ナナミ「ありがとうございます、翔さん。」
翔「コーヒーは熱いから気を付けな、麦茶も冷てぇからゆっくり飲め。」
前もって声掛けをし、自分も席に座る。
ナナミ「…何だか、翔さんの手料理をいただくの…かなり久しぶりな気がします。」
翔「怪我でろくに動けやしなかったからな、あん時はよぉ……」
ストライカーによって左足を複雑骨折させられ、主に歩行や立位が難しくなった翔。それでも、斑目やカナの目を盗んでは、ドールハウスを抜け出す事もあった。しかし、今ではすっかり完治し、日常生活も問題なく送れている。
レイナ「でも翔君、斑目さんやカナの静止を振り切って抜け出していたじゃない♪」
翔「あの2人は甘い、ケーキよりも甘過ぎる。」
ヒヨ「さいごはちゃんと帰って来てくれたよね、翔さん♪」
翔「…そうだな。」
ナナミ「翔さん…やっぱり、ドールハウスには戻れませんか?」
翔「あぁ。」
翔(口を開けば戻って来てくれってか…冗談じゃねぇ、あんな事件を起こしちまったからには、もう戻れねぇよ……)
ナナミの言葉を聞き、口角を下げる翔。
レイナ「翔君、無理に戻って来てとは言わない……でも、本当に辛くなったらで良いのよ?」
翔「…ほざけ。」
翔は席から立ち上がり、チームBの3人に言う。
翔「お前達だって間近で見ていただろ?俺が七草さんの腕を喰っている所を……あの人が赦したとしても、俺が俺自身を赦すことができねぇ!!俺の
3人「「「……。」」」
翔の言葉に対し、何も言えないチームBのメンバー達。場の空気が重くなった時、応接室にSTARSメンバー達が入って来る。
ほたる「皆さん、STARS本部へようこそ♪」
幸子「これ、私達の手作りですが…よかったら、どうぞ。」
ほたると幸子は、クッキーが乗った大皿を持って来た。これらはSTARSメンバー全員の手作りだ。
翔「よく出来てるじゃねぇか。」
モニカ「いやぁ…張り切りすぎて大量に作っちゃったよ、あはは♪」
雪枝「隊長さんも良かったら、召し上がってください。」
翔「サンキュー……ん?」
クッキーを取ろうと伸ばした右手を止め…ふと、窓の方を見る翔。窓の外には、誰も居ないが……
翔(…この鼻に纏わりつく不快感と悪臭、奴らか……)
翔「…急用を思い出した。少しだけここを離れる。お前達は決して外に出るな、良いな?」
そう言うと、翔は応接室から退室…本部の外へと向かった。
ヒヨ「翔さん、どうしたの?」
マリ「ストライカーをとっちめに行ったんだよ。」
ナナミ「どうしてわかるんですか?」
あから「わかるさ、隊長殿は仲間想いの優しい人だから。ボクらも、隊長殿とは長い付き合いなんだよ。」
ほたる「DollsチームBの皆さんは、あたし達STARSが守ります!!」
その頃、本部ビルの玄関に来た翔は……
翔「そこ、出て来い!!隠れたって無駄だ、お前達ストライカーの気配は手に取るように解るんだよ…コソコソしてねぇで堂々と来たらどうだ?」
…と、整備された道にある木に向かって声を荒げた。すると、その木の後ろからストライカーが姿を現した。
陽奈「な〜んだ、バレてたのかぁ。」
小織「…なら、仕方ない……」
降神 陽奈と降神 小織……彼女達は、降神 あからの実の妹なのだが、翔を虐めるのみではなく、数々の悪事をし続けた事で、あからから絶縁された。そこで、翔さえ連れ戻せたら、あからと復縁できると思い込むようになったのだ。
小織「隊長、戻って来て…そうすれば、あから姉ともやり直せる……」
陽奈「てか、まだ浮気三昧してるの?こーんなに可愛い彼女がいるってのに?」
翔「黙れ、戯言もそこまでにしておけ。アイツはアイツ自身の意志でお前達と縁を切った、それを望んだのもお前達だろ。浮気三昧だと?俺は恋なんぞに興味ねぇ、ましてやお前みてぇなクズ女は大嫌いなんだよ。」
彼女達の言葉を否定し、敵意を剥き出しにする翔。
小織「そんな事言わないで…隊長……」
翔「こうなる運命を望んだのもお前達だろ、自分の発言や行動には責任持てよ。」
陽奈「もう無理だって!!陽奈達はさぁ、たいちょーが戻ってきてくれたらそれで良いんだよ!!そしたらもう陽奈達の罪は水に流されるんだから!!」
翔「……相変わらず何もわかってねぇようだな…」
眉間にシワを寄せ、段々怒りを隠せなくなってきた翔は叫ぶ。
その瞬間、本部ビルからモシュネの大編隊が続々と姿を現す。
陽奈「こ、小織……なんか、ヤバくない……?」
小織「…う、うん……にげよ……」
モシュネ軍隊にビビった陽奈と小織は、背を向けて逃げ出す。
翔が指令を出すと、モシュネ軍団は陽奈と小織目掛けてレーザーを発射した。爆発が発生すると、陽奈と小織はギャグ漫画のように吹っ飛び、新橋行のゆりかもめの屋根に落ちた。その後、ゆりかもめはそのまま新橋方面に向かって発車した。
夕方、DollsチームBはSTARS本部ビルから出て、ドールハウスに戻る事に。
ナナミ「皆さん、お茶菓子ご馳走様でした。」
ヒヨ「うんうん、クッキーもお茶も美味しかったよ!!」
モニカ「へへっ、喜んでもらえたなら良かった♪」
あから「ストライカーや妖魔の事で困った事があったら、いつでも連絡して欲しいです。いつでも駆け付けますよ!!」
レイナ「ふふっ、頼りにしているわ♪」
翔「お前達に忠告しておく、あまりここには来ない方が良い。本部ビルでは頻繁に妖魔やストライカーが出現する。下手したらトラブルに巻き込まれる。」
帰って行くチームBを見送るSTARSメンバー達と、チームBに忠告をする翔。やがて、チームBの姿が見なくなると……翔は何やら難しい顔をし始める。
翔(これ以上のDollsとの接触は、できれば避けたい……だが、それは難しいだろうな…何故なら、
ドールハウスを離れた今、Dollsと接触すればストライカー達がまた狡猾な手段を実行する可能性が高い…そう思った翔は、1つの作戦を思い付いた。
翔(こうなれば、いっその事…