〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第三百八十一話 チームB、STARS本部へ

翔に着いて行き、STARS本部ビルへと入場したDollsチームBの3人。

 

翔「おい、客人3名様ご来場だ。すぐにもてなしの準備しろ。」

 

翔の言葉を聞き、中にいる沢山のモシュネ達が動き回る。

 

モシュネ「アイエー!?DollsチームBのみんな!!お久しぶりモシュ!!」

 

レイナ「えぇ、久しぶり。」

 

ナナミ「モシュネさんって、めちゃくちゃいるので…久しぶりって感じはしないんですが……」汗

 

STARS本部ビルにも数多のモシュネがいるのだが、ドールハウスにも多くのモシュネがいる。ドールハウスにいるモシュネ達は、STARS本部ビルにいる翔へある程度の情報を提供している。更に、近くに現れたストライカー達や妖魔の情報もSTARSへと共有される。

 

翔「こっちだ。」

 

翔に案内され、本部ビル1Fにある応接室に通されたチームBのメンバー達。

 

翔「好きな場所に座ると良い。」

 

無表情で彼女達に席へ座るよう促す翔。3人が席に座ると、飲み物を尋ねる。

 

翔「レイナ、何が飲みたい?」

 

レイナ「そうね、インスタントコーヒーをご所望するわ。お砂糖とミルクも良いかしら?」

 

翔「わかった、ヒヨは?」

 

ヒヨ「ヒヨはねー、麦茶で!!」

 

翔「わかった、ナナミは?」

 

ナナミ「そうですね、コーヒーにします。砂糖とミルクも入れてください。」

 

翔「わかった。」

 

飲み物を尋ねた後、すぐに準備に取り掛かる翔。インスタントコーヒーとコーヒーをカップに入れると、そこに砂糖とミルクを入れた。グラスには冷たい麦茶を入れると、トレイに乗せて運んで行く。

 

翔「持たせたな。」

 

レイナ「ふふっ、ありがとう翔君♪」

 

ヒヨ「ありがとー翔さん!!」

 

ナナミ「ありがとうございます、翔さん。」

 

翔「コーヒーは熱いから気を付けな、麦茶も冷てぇからゆっくり飲め。」

 

前もって声掛けをし、自分も席に座る。

 

ナナミ「…何だか、翔さんの手料理をいただくの…かなり久しぶりな気がします。」

 

翔「怪我でろくに動けやしなかったからな、あん時はよぉ……」

 

ストライカーによって左足を複雑骨折させられ、主に歩行や立位が難しくなった翔。それでも、斑目やカナの目を盗んでは、ドールハウスを抜け出す事もあった。しかし、今ではすっかり完治し、日常生活も問題なく送れている。

 

レイナ「でも翔君、斑目さんやカナの静止を振り切って抜け出していたじゃない♪」

 

翔「あの2人は甘い、ケーキよりも甘過ぎる。」

 

ヒヨ「さいごはちゃんと帰って来てくれたよね、翔さん♪」

 

翔「…そうだな。」

 

ナナミ「翔さん…やっぱり、ドールハウスには戻れませんか?」

 

翔「あぁ。」

翔(口を開けば戻って来てくれってか…冗談じゃねぇ、あんな事件を起こしちまったからには、もう戻れねぇよ……)

 

ナナミの言葉を聞き、口角を下げる翔。

 

レイナ「翔君、無理に戻って来てとは言わない……でも、本当に辛くなったらで良いのよ?」

 

翔「…ほざけ。」

 

翔は席から立ち上がり、チームBの3人に言う。

 

 

翔「お前達だって間近で見ていただろ?俺が七草さんの腕を喰っている所を……あの人が赦したとしても、俺が俺自身を赦すことができねぇ!!俺の身体(なか)に眠る細胞が目覚めれば、またドールハウスの誰かを喰っちまう…大切な者をまた、俺自身の手で傷付けしまう……お前達はどう思う、俺と同じ立場になってみたら…安心して戻れるって思えるか?」

 

 

3人「「「……。」」」

 

翔の言葉に対し、何も言えないチームBのメンバー達。場の空気が重くなった時、応接室にSTARSメンバー達が入って来る。

 

ほたる「皆さん、STARS本部へようこそ♪」

 

幸子「これ、私達の手作りですが…よかったら、どうぞ。」

 

ほたると幸子は、クッキーが乗った大皿を持って来た。これらはSTARSメンバー全員の手作りだ。

 

翔「よく出来てるじゃねぇか。」

 

モニカ「いやぁ…張り切りすぎて大量に作っちゃったよ、あはは♪」

 

雪枝「隊長さんも良かったら、召し上がってください。」

 

翔「サンキュー……ん?」

 

クッキーを取ろうと伸ばした右手を止め…ふと、窓の方を見る翔。窓の外には、誰も居ないが……

 

翔(…この鼻に纏わりつく不快感と悪臭、奴らか……)

翔「…急用を思い出した。少しだけここを離れる。お前達は決して外に出るな、良いな?」

 

そう言うと、翔は応接室から退室…本部の外へと向かった。

 

ヒヨ「翔さん、どうしたの?」

 

マリ「ストライカーをとっちめに行ったんだよ。」

 

ナナミ「どうしてわかるんですか?」

 

あから「わかるさ、隊長殿は仲間想いの優しい人だから。ボクらも、隊長殿とは長い付き合いなんだよ。」

 

ほたる「DollsチームBの皆さんは、あたし達STARSが守ります!!」

 

 

 

その頃、本部ビルの玄関に来た翔は……

 

 

翔「そこ、出て来い!!隠れたって無駄だ、お前達ストライカーの気配は手に取るように解るんだよ…コソコソしてねぇで堂々と来たらどうだ?」

 

 

…と、整備された道にある木に向かって声を荒げた。すると、その木の後ろからストライカーが姿を現した。

 

陽奈「な〜んだ、バレてたのかぁ。」

 

小織「…なら、仕方ない……」

 

降神 陽奈と降神 小織……彼女達は、降神 あからの実の妹なのだが、翔を虐めるのみではなく、数々の悪事をし続けた事で、あからから絶縁された。そこで、翔さえ連れ戻せたら、あからと復縁できると思い込むようになったのだ。

 

小織「隊長、戻って来て…そうすれば、あから姉ともやり直せる……」

 

陽奈「てか、まだ浮気三昧してるの?こーんなに可愛い彼女がいるってのに?」

 

翔「黙れ、戯言もそこまでにしておけ。アイツはアイツ自身の意志でお前達と縁を切った、それを望んだのもお前達だろ。浮気三昧だと?俺は恋なんぞに興味ねぇ、ましてやお前みてぇなクズ女は大嫌いなんだよ。」

 

彼女達の言葉を否定し、敵意を剥き出しにする翔。

 

小織「そんな事言わないで…隊長……」

 

翔「こうなる運命を望んだのもお前達だろ、自分の発言や行動には責任持てよ。」

 

陽奈「もう無理だって!!陽奈達はさぁ、たいちょーが戻ってきてくれたらそれで良いんだよ!!そしたらもう陽奈達の罪は水に流されるんだから!!」

 

翔「……相変わらず何もわかってねぇようだな…」

 

眉間にシワを寄せ、段々怒りを隠せなくなってきた翔は叫ぶ。

 

翔「モシュネ!!」

 

その瞬間、本部ビルからモシュネの大編隊が続々と姿を現す。

 

陽奈「こ、小織……なんか、ヤバくない……?」

 

小織「…う、うん……にげよ……」

 

モシュネ軍隊にビビった陽奈と小織は、背を向けて逃げ出す。

 

 

翔「逃がすか…撃てェ!!

 

 

翔が指令を出すと、モシュネ軍団は陽奈と小織目掛けてレーザーを発射した。爆発が発生すると、陽奈と小織はギャグ漫画のように吹っ飛び、新橋行のゆりかもめの屋根に落ちた。その後、ゆりかもめはそのまま新橋方面に向かって発車した。

 

 

 

夕方、DollsチームBはSTARS本部ビルから出て、ドールハウスに戻る事に。

 

ナナミ「皆さん、お茶菓子ご馳走様でした。」

 

ヒヨ「うんうん、クッキーもお茶も美味しかったよ!!」

 

モニカ「へへっ、喜んでもらえたなら良かった♪」

 

あから「ストライカーや妖魔の事で困った事があったら、いつでも連絡して欲しいです。いつでも駆け付けますよ!!」

 

レイナ「ふふっ、頼りにしているわ♪」

 

翔「お前達に忠告しておく、あまりここには来ない方が良い。本部ビルでは頻繁に妖魔やストライカーが出現する。下手したらトラブルに巻き込まれる。」

 

帰って行くチームBを見送るSTARSメンバー達と、チームBに忠告をする翔。やがて、チームBの姿が見なくなると……翔は何やら難しい顔をし始める。

 

翔(これ以上のDollsとの接触は、できれば避けたい……だが、それは難しいだろうな…何故なら、Dolls(アイツら)が俺を求めている…チームBがここまで来たのが証拠だ……)

 

ドールハウスを離れた今、Dollsと接触すればストライカー達がまた狡猾な手段を実行する可能性が高い…そう思った翔は、1つの作戦を思い付いた。

 

翔(こうなれば、いっその事…Dolls(アイツら)に牙を剥けるしか……そうすれば、いずれストライカー共からは目を付けられなくなる筈だ……アイツらには、悪いが…俺にだって、手段を選ぶ余裕がねぇんだ……)

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