〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第三百八十二話 瞳に映る光景

チームBがSTARS本部ビルに訪れて次の日が経過した。その頃、Dollsは愛と共に荒川区にて巡回任務を実行していた。道中、何度かピグマリオンとの戦闘があったのだが、問題なく勝利をおさめた。

 

ミサキ「−−ふぅ、今のは少し強かったわね。」

 

ヒヨ「けどけど、ユキちゃんのスキルのタイミング、ばっちりだった!」

 

シオリ「本当、いい連携でしたね。ありがとうございます、ユキさん。」

 

ユキ「……。」

 

ユキにお礼を言うシオリだが、ユキは何も言わない。

 

ヒヨ「う〜〜、ユキちゃん…」

 

シオリ「やはり…反応が……戦闘ではあまり効果がないようですね…」

 

ミサキ「……報告通りの症状ってことね。」

 

ユキの異常は、既にドールハウス全体に知られている。

 

レイナ「存在強度の低下、感情薄弱状態……本当に、ドールになったばかりのような状態ね……」

 

ナナミ「戦闘でも、私達との日常生活でも変化なし…どうすれば……元のユキさんに……」

 

サクラ「斑目さんは、感情を揺さぶれば、って仰言ってましたけど……」

 

ユキ「……。」

 

この状態でも、戦闘は問題なく行えるのだが……1番問題なのは……ライブに出た時だ。

 

レイナ「この状態でステージには出せないし…とユキの感情を揺さぶるもの、ね……」

 

ナナミ「ネコも無力でしたしね…後、翔さんの話も……」

 

感情を揺さぶる為に、ユキの興味や感心のあるものを手掛かりにし、色々試してみたものの…特に何の効果は得られず……翔の話をしても、効果なしだった。

 

PPP−−

 

その時、通信機からカナが話しかけて来た。

 

カナ『−−みなさん、おつかれさまです!目標汚染値の到達まで、あと少しですよ。』

 

サクラ「えっ、もうですか?まだあまりピグマリオンと遭遇していませんが…」

 

レイナ「新宿から離れているからその分ね。汚染も中心地に比べれば……」

 

ナナミ「そうですね。今までの浄化ライブ地域に比べれば、この辺りは比較的遠いですし−−」

 

その時、辺り一面が真っ白な霧が発生し、周囲を包んで行った。

 

ヒヨ「−−って、あれれ?お天気が……」

 

ミサキ「っ、また霧が出てきた!?」

 

カナ『−−みなさん!霧は出ていますか?例のモノリスの反応が急に……!』

 

霧が発生した事で、あのモノリス反応が突然現れる。

 

アヤ「『あれから霧は出ていない』んでしょ!?また、あのでっかいのが出てきたって言うの?」

 

ヤマダ「……偶然?いやひょっとして、ジブンらがいるから…とか?」

 

ヤマダの言葉にまず反応を示したのは、ユキだった。

 

ユキ「98%同意。」

 

ヤマダ「…は?」

 

アヤ「…い、今の、ユキ?」

 

ユキの反応を見て、困惑するヤマダとアヤ。すると、ユキは突然橋の方へ向かって走り出した。

 

アヤ「ちょっ、ちょっと待ちなさいユキ!どこ行くつもり!?」

 

ヤマダ「うわっと……ユキさん?そっち、橋……」

 

どんどん進んでいくユキ。

 

アヤ「ストップ!待って…!!ユキってば!!」

 

アヤの声に聞く耳を持たず、ユキは霧の奥へと進んで行く。Dolls一同は、慌ててユキの後を追い掛けて行った。

 

 

 

翔「……。」

 

彼女達の会話を、翔は橋の下で聞いていた翔も、行動を開始する。

 

翔(仮に俺が目の前に来たとしても、あの時のシオリみてぇになるとは限らねぇ……ま、やってみる価値はありそうだな……)

 

そして、歩いてDollsの後を着いて行く。

 

翔(ストライカー共は殆どが行動不能だ、今だったら接触しても問題ないだろう……)

 

モシュネ達からの情報によれば、ストライカー達は療養のため今日は行動しないとのこと。どこの病院に行っても相手にされず、結局は自分達で自分達の怪我を治療しなければならない状態のようだ。妖魔もストライカー達の命令で動くので、指令塔のストライカーが動かなければ動く事はない。

 

翔(さて、作戦開始だ……どうにかして、今のDollsをストライカー共から狙われないようにする為に、俺がやろう……)

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