〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
臨時指揮官となった小鳥遊大臣の指令を受け、荒川流域にやって来たDollsと愛と害特隊員達。だが、橋の真ん中に…1つの影が立っているのが見える。銀色の身体に、一角獣のような見た目をした怪人だ。
愛「あれは…ホースオルフェノク…!!」
それは、ホースオルフェノクだった。ディケイド激情態に倒されそうになったDollsを庇ったのだが…ホースオルフェノクは、ホースソードを形成すると、その切っ先をDollsに向ける。
ホースO「悪いが、ここから先へは行かせるわけには行かない…」
ナナミ「ちょっと、どういうつもりですか?もしかして、やましい事でもあるんですか?」
ホースO「そうじゃない…とにかく、ここを通さない。通りたければ、俺に勝ってみろ。」
アヤ「はあっ!?アンタ、あたし達を守ってくれたんじゃないの?何で戦う必要があるのよ!?」
ホースO「それとこれとは話が別だ、兎に角ここは通さない。」
愛「…えぇ、もう
戸惑う愛よりさきに、ミサキとヤマダが動いた。武器を持ち、ホースオルフェノクに攻撃を仕掛けようと向かって行く。だが、その時……
ミサキとヤマダの足元に小爆発が発生した。
ミサキ&ヤマダ「「っ!?」」
翔「コイツを殺らせるわけには行かねぇな。」コツ…コツ…コツ…
撃ったのは、ライドブッカーの銃口を向ける翔だった。ゆっくり歩いて来ると、ホースオルフェノクの隣に立つ。
害特隊員A「あ、青空君!?一体何をしているんだ!?」
翔「…へぇ、また無能連中と手ェ結んでんのか…堕ちるところまで堕ちたな……正直、ガッカリだぜ……」
レイナ「翔君、どうして…どうして私達に刃を向けるの?」
翔「お前達ドールハウスと縁を切ったからに決まってんだろ…俺は俺のやり方で、都民を守る……それに、コイツは結構使える…今コイツに死なれてもらっちゃあ困るんだよ。」
シオリ「どうして……翔君、どうか理由を話してくれませんか?」
翔「それを知った所で何になる?」
Dollsに向ける翔の視線は、とても冷たいものだった。
小鳥遊『どういうつもりかね、青空君?』
翔「はっ…アンタみてぇな無能が
小鳥遊『Dollsは浄化ライブがある、彼女達にしかできない役割があるのだよ。都民を守るためにいるのは、君も同じではないのか?』
翔「ほざけ、アンタらと一緒にすんじゃねぇよ。」
相手が国家組織の者であろうが、そんな事…翔には関係ない。人間不信で、暗く冷酷非道な性格である彼だからこそ、反論ができる。
翔「この辺は我々STARSが巡回し、都民を守ってるんだ。邪魔をしようものなら、容赦しねぇぞ?」ガチャッ…
翔はネオディケイドライバーを装着すると、ライドブッカーからライダーカードを取り出す。
翔「行くぜ、馬野郎。」
ホースO「う、馬野郎…!?」
戸惑うホースオルフェノクを無視して、ドライバー操作を行う翔。
愛(…ウソでしょ、翔君と戦わなきゃ行けないの…!?)
小鳥遊『片山君、やむを得ん……彼と戦うんだ…』
小鳥遊大臣の声が聞こえて来ると、愛はイクサナックルを取り出す。
翔の姿が、仮面ライダーディケイド激情態に変わる。
ディケイド激「どうした、俺はお前達の敵だぜ?戦わなければ、自分が死ぬだけだ…」
愛「……ッ!!」
愛「…変、身…!!」
愛も仮面ライダーイクサへと変身を果たす。すると、イクサの顔面部のシールドが展開し、深紅の複眼が露になる。その直後、周囲に衝撃波が発生する。ホースオルフェノクが盾でそれを防ぎ、ホースソードを構える。そして、ディケイド激情態と共にDolls目掛けて走って行く。
レイナ「…!!」
Dolls全体のリーダーであるレイナも、現状に戸惑っており、中々指示を出せずにいた。そうしているうちに、ディケイド激情態が接近し、ガンモードのライドブッカーを振り降ろして来る。
間一髪で、イクサがディケイド激情態の攻撃を受け止めた。
レイナ「!?」
イクサ「レイナちゃん、しっかりして!!今は戦わないといけない、例え相手が翔君だろうと……戦わなくちゃ、自分がやられるだけだよ!?」
レイナ「…愛、さん……」
ディケイド激「そうだ、それで良い…流石は片山さんだなァ!!」
ディケイド激情態はライドブッカーをソードモードに切り替え、イクサに斬撃を繰り出す。
ディケイド激「ムンッ!!ムンッ!!ハアァッ!!」ザシュッ!!ザシュッ!!ザシュッ!!
イクサ「ぐっ!?がはっ!!うあっ!?」
ディケイド激情態が放つ重く素早い斬撃は、イクサにダメージを与えていく。
アヤ「ヤマダ、そっちに行った!!」
ヤマダ「あいよぉ!!」
ホースO「遅い!!」パカラッ!!パカラッ!!
疾走態に切り替わったホースオルフェノクのスピードは、Dollsを遥かに凌駕する。その為、Dollsの攻撃は命中せず…上手く連携も取れずにいた。
ナナミ「…!!」
ミサキ「はぁ…はぁ……な、なんてスピードなの…!?」
シオリ「う、動きが…見えません……」
ホースO「どうした、もう降参か?」
ヤマダ「…っはっは、んなわけねぇだろ!!」
ヤマダはソードをホースオルフェノクに向かって振り降ろす。
ホースO「おっと…!?」ガキンッ!!
ヤマダの攻撃を合図に、他のメンバーも攻撃を仕掛けていく。
ホースO「がっ!?ぐあっ!?」
ホースオルフェノクは通常の姿に戻り、地面を転がる。
ホースO(ふえぇ…やっぱDolls強ぇ……!!)
アヤ「貰った!!」
アヤがトドメを刺そうとした時、ディケイド激情態が高速で接近…アヤに飛び蹴りを入れた。
アヤ「かはっ!?」
アヤを吹っ飛ばし、ホースオルフェノクを助けたディケイド激情態。
ディケイド激「なァにやってんだ、お前死にてぇのか?」
ホースO「悪い、少し油断した…」
ディケイド激「さっさと立て、まだ敵はいるんだぞ…」
ホースオルフェノクは立ち上がり、ホースソードを拾う。そこに、ピグマリオンが出現した。
ピグマリオンA「!!」
ディケイド激「…ちっ、らぁっ!!」ズバァッ!!
襲い掛かって来たピグマリオンを切り捨てると、怒鳴り声を上げる。
戦いの邪魔をされ、激怒したディケイド激情態は……
『仮面ライダーG4』が使用する4連装の対地ミサイルランチャー『ギガント』を召喚し…ピグマリオンの群れ目掛けてミサイルを乱射した。ピグマリオンの群れは爆発に包まれて、たちまち消滅した。ディケイド激情態はギガントを投げ捨て、再びDolls達の方を向く。
害特隊員B「Dollsを守るんだ!!何が何でも彼女達を守れ!!」
害特隊員C「各隊、発砲用意…撃て!!」
害特隊員達が前に出ると、機関銃から銃弾を乱射する。銃弾はディケイド激情態とホースオルフェノクに次々と命中する。だが、2人は銃弾の嵐に全く怯んでいなかった。
ディケイド激「先に手ェ出したのはそっちだぜ…?」
ドライバーから音声が響いた後、ディケイド激情態の姿が一瞬で消えた。その直後……
害特隊員「ぐわぁっ!!」「がっ!!」「がはぁっ!?」
鈍い音共に、害特隊員達の身体が宙を舞う。次々と倒れていく害特隊員達。
サクラ「が、害特の皆さんが…一瞬で…!?」
イクサ「…皆さん!!ねぇ、翔君…もうやめよう…こんな事したって何にもならないよ!!」
ディケイド激「何故そう思う?」
イクサ「アタシ達は翔君と戦うつもりは更々無い!!倒すべきはピグマリオン、妖魔、ストライカー達!!そうでしょ!?」
ディケイド激「だからなぁ、最初に言っただろ…俺には俺のやり方があるんだって……」
ため息をつきながら言うディケイド激情態。
ディケイド激「さて、アンタもそろそろライジングになったらどうだ?まぁ、パワーアップしようがアンタじゃあ俺を倒す事はできねぇがな……」
ドライバー操作を行うと、ライドブッカーの銃口を向け…Dolls目掛けてエネルギー弾を放った。
爆風に吹き飛ばされるDollsとイクサ。イクサは変身が解け、愛の姿に戻る。
ディケイド激「急所は外しておいた、別にお前達を殺すつもりは更々ねぇからな…じゃあな。」
ディケイド激情態はホースオルフェノクと共にDollsの前から去って行った。
アコ「にっしし、こんなに綺麗に撮れたのは大収穫なのだ♪やっぱり、ボスはドールハウスと完全に縁を切ったみたいなのだ♪」
ビルの屋上から、翔とDollsの戦いの様子を動画に納めたアコ。彼女はご機嫌を露にし、次元の歪みに入り、静かにその場を後にした。
その頃、翔は一海と共に荒川区を歩いていた。
翔「一海、本当に良かったのか?」
一海「お前だけが傷付くのを黙って見てるなんてできねぇって、まぁ幸い…俺がオルフェノクだって事を知られてねぇから大丈夫だ。」
翔「…そうか。」
その時、翔のバッヂ型通信機が鳴る。
翔「俺だ、どうした?」
モシュネ『隊長さん、高嶺 アコが隊長さん達の戦いを動画で撮っていたモシュ。その後、ニヤニヤしながら次元の歪みに消えたモシュ。』
翔「よし、でかしたぞモシュネ。」
翔(後は、奴ら次第だな……)
その頃、富士の樹海では……
アコ「皆の衆、これを観るのだ!!」
帰還したアコが、Dollsと戦う翔を撮影した動画を皆に共有した。
あおい「おぉ、これは……!!」
栞「えぇ、この仮面ライダー…間違いなく隊長さんね。」
アコ「しっかり変身する場面から撮ったのだ♪」
まな「わぁ、間違いなく隊長さんなんだよ!!」
サトカ「おぉ、これで…私達はDollsを狙う必要はなくなったですよ!!」
アコの映像を証拠に、翔が完全にドールハウスと縁を切ったと確信したストライカー達。
あおい「これより、我々の狙いはドールハウスではなく…隊長及びSTARSとする!!異論は無いな?」
「「「無いです♪」」」
これにより、ストライカー達の狙いは翔とSTARSに向けられ…ドールハウスから切り離す事に成功したのだった。