〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第三百九十話 敵対

臨時指揮官となった小鳥遊大臣の指令を受け、荒川流域にやって来たDollsと愛と害特隊員達。だが、橋の真ん中に…1つの影が立っているのが見える。銀色の身体に、一角獣のような見た目をした怪人だ。

 

愛「あれは…ホースオルフェノク…!!」

 

それは、ホースオルフェノクだった。ディケイド激情態に倒されそうになったDollsを庇ったのだが…ホースオルフェノクは、ホースソードを形成すると、その切っ先をDollsに向ける。

 

ホースO「悪いが、ここから先へは行かせるわけには行かない…」

 

ナナミ「ちょっと、どういうつもりですか?もしかして、やましい事でもあるんですか?」

 

ホースO「そうじゃない…とにかく、ここを通さない。通りたければ、俺に勝ってみろ。」

 

アヤ「はあっ!?アンタ、あたし達を守ってくれたんじゃないの?何で戦う必要があるのよ!?」

 

ホースO「それとこれとは話が別だ、兎に角ここは通さない。」

 

愛「…えぇ、もう理由(ワケ)わかんない……」汗

 

戸惑う愛よりさきに、ミサキとヤマダが動いた。武器を持ち、ホースオルフェノクに攻撃を仕掛けようと向かって行く。だが、その時……

 

 

ズガガガガッ!!

 

 

ミサキとヤマダの足元に小爆発が発生した。

 

ミサキ&ヤマダ「「っ!?」」

 

翔「コイツを殺らせるわけには行かねぇな。」コツ…コツ…コツ…

 

撃ったのは、ライドブッカーの銃口を向ける翔だった。ゆっくり歩いて来ると、ホースオルフェノクの隣に立つ。

 

害特隊員A「あ、青空君!?一体何をしているんだ!?」

 

翔「…へぇ、また無能連中と手ェ結んでんのか…堕ちるところまで堕ちたな……正直、ガッカリだぜ……」

 

レイナ「翔君、どうして…どうして私達に刃を向けるの?」

 

翔「お前達ドールハウスと縁を切ったからに決まってんだろ…俺は俺のやり方で、都民を守る……それに、コイツは結構使える…今コイツに死なれてもらっちゃあ困るんだよ。」

 

シオリ「どうして……翔君、どうか理由を話してくれませんか?」

 

翔「それを知った所で何になる?」

 

Dollsに向ける翔の視線は、とても冷たいものだった。

 

小鳥遊『どういうつもりかね、青空君?』

 

翔「はっ…アンタみてぇな無能がDolls(コイツら)の指揮官か?そんな事をして、墨田区の件が帳消しになるとでも思ってんのか?ま、そんな事はどうだっていいや……俺には俺のやり方ってのがあるんだ、ドールハウスはお前らのような無能部隊を信頼していても、俺はお前らを信用しねぇ。都民を守るとかほざいておきながら、全然守れてねぇじゃねぇか。そんな無能が、ドールハウスにしがみつくのか…惨めだな。」

 

小鳥遊『Dollsは浄化ライブがある、彼女達にしかできない役割があるのだよ。都民を守るためにいるのは、君も同じではないのか?』

 

翔「ほざけ、アンタらと一緒にすんじゃねぇよ。」

 

相手が国家組織の者であろうが、そんな事…翔には関係ない。人間不信で、暗く冷酷非道な性格である彼だからこそ、反論ができる。

 

翔「この辺は我々STARSが巡回し、都民を守ってるんだ。邪魔をしようものなら、容赦しねぇぞ?」ガチャッ…

 

翔はネオディケイドライバーを装着すると、ライドブッカーからライダーカードを取り出す。

 

翔「行くぜ、馬野郎。」

 

ホースO「う、馬野郎…!?」

 

戸惑うホースオルフェノクを無視して、ドライバー操作を行う翔。

 

愛(…ウソでしょ、翔君と戦わなきゃ行けないの…!?)

 

小鳥遊『片山君、やむを得ん……彼と戦うんだ…』

 

小鳥遊大臣の声が聞こえて来ると、愛はイクサナックルを取り出す。

 

 

《KAMEN RIDE》

 

《DECADE》

 

 

翔の姿が、仮面ライダーディケイド激情態に変わる。

 

ディケイド激「どうした、俺はお前達の敵だぜ?戦わなければ、自分が死ぬだけだ…」

 

愛「……ッ!!」

 

 

《R・E・A・D・Y》

 

 

愛「…変、身…!!」

 

 

《F・I・S・T・O・N》

 

 

愛も仮面ライダーイクサへと変身を果たす。すると、イクサの顔面部のシールドが展開し、深紅の複眼が露になる。その直後、周囲に衝撃波が発生する。ホースオルフェノクが盾でそれを防ぎ、ホースソードを構える。そして、ディケイド激情態と共にDolls目掛けて走って行く。

 

レイナ「…!!」

 

Dolls全体のリーダーであるレイナも、現状に戸惑っており、中々指示を出せずにいた。そうしているうちに、ディケイド激情態が接近し、ガンモードのライドブッカーを振り降ろして来る。

 

ガキィンッ!!

 

間一髪で、イクサがディケイド激情態の攻撃を受け止めた。

 

レイナ「!?」

 

イクサ「レイナちゃん、しっかりして!!今は戦わないといけない、例え相手が翔君だろうと……戦わなくちゃ、自分がやられるだけだよ!?」

 

レイナ「…愛、さん……」

 

ディケイド激「そうだ、それで良い…流石は片山さんだなァ!!」

 

ディケイド激情態はライドブッカーをソードモードに切り替え、イクサに斬撃を繰り出す。

 

ディケイド激「ムンッ!!ムンッ!!ハアァッ!!」ザシュッ!!ザシュッ!!ザシュッ!!

 

イクサ「ぐっ!?がはっ!!うあっ!?」

 

ディケイド激情態が放つ重く素早い斬撃は、イクサにダメージを与えていく。

 

アヤ「ヤマダ、そっちに行った!!」

 

ヤマダ「あいよぉ!!」

 

ホースO「遅い!!」パカラッ!!パカラッ!!

 

疾走態に切り替わったホースオルフェノクのスピードは、Dollsを遥かに凌駕する。その為、Dollsの攻撃は命中せず…上手く連携も取れずにいた。

 

ナナミ「…!!」

 

ミサキ「はぁ…はぁ……な、なんてスピードなの…!?」

 

シオリ「う、動きが…見えません……」

 

ホースO「どうした、もう降参か?」

 

ヤマダ「…っはっは、んなわけねぇだろ!!」

 

ヤマダはソードをホースオルフェノクに向かって振り降ろす。

 

ホースO「おっと…!?」ガキンッ!!

 

ヤマダの攻撃を合図に、他のメンバーも攻撃を仕掛けていく。

 

ホースO「がっ!?ぐあっ!?」

 

ホースオルフェノクは通常の姿に戻り、地面を転がる。

 

ホースO(ふえぇ…やっぱDolls強ぇ……!!)

 

アヤ「貰った!!」

 

アヤがトドメを刺そうとした時、ディケイド激情態が高速で接近…アヤに飛び蹴りを入れた。

 

アヤ「かはっ!?」

 

アヤを吹っ飛ばし、ホースオルフェノクを助けたディケイド激情態。

 

ディケイド激「なァにやってんだ、お前死にてぇのか?」

 

ホースO「悪い、少し油断した…」

 

ディケイド激「さっさと立て、まだ敵はいるんだぞ…」

 

ホースオルフェノクは立ち上がり、ホースソードを拾う。そこに、ピグマリオンが出現した。

 

ピグマリオンA「!!」

 

ディケイド激「…ちっ、らぁっ!!」ズバァッ!!

 

襲い掛かって来たピグマリオンを切り捨てると、怒鳴り声を上げる。

 

 

よくも邪魔してくれたなァ!!

 

 

戦いの邪魔をされ、激怒したディケイド激情態は……

 

 

《ATTACK RIDE》

 

《GIGANT》

 

 

『仮面ライダーG4』が使用する4連装の対地ミサイルランチャー『ギガント』を召喚し…ピグマリオンの群れ目掛けてミサイルを乱射した。ピグマリオンの群れは爆発に包まれて、たちまち消滅した。ディケイド激情態はギガントを投げ捨て、再びDolls達の方を向く。

 

害特隊員B「Dollsを守るんだ!!何が何でも彼女達を守れ!!」

 

害特隊員C「各隊、発砲用意…撃て!!」

 

害特隊員達が前に出ると、機関銃から銃弾を乱射する。銃弾はディケイド激情態とホースオルフェノクに次々と命中する。だが、2人は銃弾の嵐に全く怯んでいなかった。

 

ディケイド激「先に手ェ出したのはそっちだぜ…?」

 

 

《ATTACK RIDE》

 

《CLOCK UP》

 

 

ドライバーから音声が響いた後、ディケイド激情態の姿が一瞬で消えた。その直後……

 

ドガガガガッ!!

 

害特隊員「ぐわぁっ!!」「がっ!!」「がはぁっ!?」

 

鈍い音共に、害特隊員達の身体が宙を舞う。次々と倒れていく害特隊員達。

 

サクラ「が、害特の皆さんが…一瞬で…!?」

 

イクサ「…皆さん!!ねぇ、翔君…もうやめよう…こんな事したって何にもならないよ!!」

 

ディケイド激「何故そう思う?」

 

イクサ「アタシ達は翔君と戦うつもりは更々無い!!倒すべきはピグマリオン、妖魔、ストライカー達!!そうでしょ!?」

 

ディケイド激「だからなぁ、最初に言っただろ…俺には俺のやり方があるんだって……」

 

ため息をつきながら言うディケイド激情態。

 

ディケイド激「さて、アンタもそろそろライジングになったらどうだ?まぁ、パワーアップしようがアンタじゃあ俺を倒す事はできねぇがな……」

 

 

《ATTACK RIDE》

 

《BLAST》

 

 

ドライバー操作を行うと、ライドブッカーの銃口を向け…Dolls目掛けてエネルギー弾を放った。

 

ドガァァアアアアンッ!!ドガァァアアアアンッ!!

 

「「「キャアアアアァァ…ッ!!」」」

 

爆風に吹き飛ばされるDollsとイクサ。イクサは変身が解け、愛の姿に戻る。

 

ディケイド激「急所は外しておいた、別にお前達を殺すつもりは更々ねぇからな…じゃあな。」

 

ディケイド激情態はホースオルフェノクと共にDollsの前から去って行った。

 

 

 

 

 

アコ「にっしし、こんなに綺麗に撮れたのは大収穫なのだ♪やっぱり、ボスはドールハウスと完全に縁を切ったみたいなのだ♪」

 

ビルの屋上から、翔とDollsの戦いの様子を動画に納めたアコ。彼女はご機嫌を露にし、次元の歪みに入り、静かにその場を後にした。

 

 

 

その頃、翔は一海と共に荒川区を歩いていた。

 

翔「一海、本当に良かったのか?」

 

一海「お前だけが傷付くのを黙って見てるなんてできねぇって、まぁ幸い…俺がオルフェノクだって事を知られてねぇから大丈夫だ。」

 

翔「…そうか。」

 

その時、翔のバッヂ型通信機が鳴る。

 

翔「俺だ、どうした?」

 

モシュネ『隊長さん、高嶺 アコが隊長さん達の戦いを動画で撮っていたモシュ。その後、ニヤニヤしながら次元の歪みに消えたモシュ。』

 

翔「よし、でかしたぞモシュネ。」

翔(後は、奴ら次第だな……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、富士の樹海では……

 

アコ「皆の衆、これを観るのだ!!」

 

帰還したアコが、Dollsと戦う翔を撮影した動画を皆に共有した。

 

あおい「おぉ、これは……!!」

 

栞「えぇ、この仮面ライダー…間違いなく隊長さんね。」

 

アコ「しっかり変身する場面から撮ったのだ♪」

 

まな「わぁ、間違いなく隊長さんなんだよ!!」

 

サトカ「おぉ、これで…私達はDollsを狙う必要はなくなったですよ!!」

 

アコの映像を証拠に、翔が完全にドールハウスと縁を切ったと確信したストライカー達。

 

あおい「これより、我々の狙いはドールハウスではなく…隊長及びSTARSとする!!異論は無いな?」

 

「「「無いです♪」」」

 

これにより、ストライカー達の狙いは翔とSTARSに向けられ…ドールハウスから切り離す事に成功したのだった。

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