〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
シオリ「やぁっ!!」ズバッ!!
ミサキ「ぐっ!!」ドッゴォッ!!
サクラ「ッ!!」ズガガガガッ!!
ある日の平日、DollsチームAの3人がピグマリオンと戦っていた。得意の連係技を駆使し、楽々ピグマリオンを蹴散らしていく。そして、全てのピグマリオンが殲滅した時……突如、上空に黒い穴が出現した。次元の歪みだ。その穴から、2つの顔を持ち、両手に鋭い爪を持った不気味な妖魔が出現した。
シオリ「!!…あの妖魔は…!!」
ミサキ「何、新種の敵…?」
サクラ「き、来ます…!!」
現れた妖魔『ピュア・アルカリア』は、チームAの方にゆっくり歩いてくる。その時……
どこからか銃声が響き渡ると、ピュア・アルカリアの近くに爆発が発生した。
サクラ「どこからか銃声が…!?」
「ソイツは俺の獲物だ。」
ミサキ「この声、翔さん…!?」
前方から翔の声が聞こえて来たと思うと、ライドブッカーの銃口を向けながらゆっくりと歩いてくる翔の姿が見えた。
ピュア「!!!!」
ピュア・アルカリアは翔をロックオンし、鋭い爪を振りかざして襲い掛かって来る。しかし…
翔「…遅ェんだよ、フンッ!!」ドゴォッ!!
翔の中段蹴りを腹部に受け、後方へ吹っ飛ばされた。
翔(成る程、ストライカー共…Dollsと縁切っても関係ねぇってか?それとも、アルカリア種の独断による行動か?)
妖魔の種類の1つである『アルカリア種』は高い知能を持っている。その為、時にはストライカーや白河 昇の指示を聞かずに動く事もある。特に、このピュア・アルカリアはアルカリア種の中でも高い戦闘力と知性を備えており、ストライカーがチームで挑んでも、勝つ事は困難である。
シオリ「皆さん、翔君を援護しましょう。」
シオリはそう言うとガンを召喚する。ミサキとサクラもガンを召喚し、銃口をピュア・アルカリアに向ける。しかし…
翔「……。」ジャカッ…
チームA「「「っ!?」」」
何故か翔はチームA目掛けてエネルギー弾を放ったのだ。
翔「言った筈だ、ソイツは俺の獲物だと……余計な真似すんじゃねぇよ。」
ミサキ「何故です!?共に戦った方が効率的じゃ」
翔「数が多けりゃ良いってモンじゃねんだよ…お前達じゃ足手まといになるだけだ……だったら、俺1人で十分…」ガチャッ…
ネオディケイドライバーを装着した翔はドライバー操作を行い、ライドブッカーからライダーカードを取り出す。そして、ドライバーにカードを装填…再びドライバー操作を行う。
無数のシルエットが翔の全身を包み込むと、仮面ライダーディケイド 激情態へと姿を変えた。そして、肉弾戦でピュア・アルカリアと激突する。激しく戦うディケイド激情態とピュア・アルカリアを見て、思わず固まるDollsチームA。
シオリ「…ディケイド 激情態……サクラさん、ミサキさん…下手に翔君を刺激しない方が良いです…」
サクラ「で、ですが…相手は未知の敵ですよ!?」
シオリ「翔君は妖魔退治の専門家です…恐らく、あの妖魔もそれ程の脅威ではない筈……」
ミサキ「…でも、見ているだけだなんて…!!」
翔は多くの種類の妖魔と戦い、実績を積んだ事で、他の
ディケイド激情態は右腕に『ガシャコンバグヴァイザー』を召喚し、『EXPグリップナックル』に取り付ける。
くぐもったような不気味な音声が響くと、ビームガンモードになったガシャコンバグヴァイザーからエネルギー弾を発射した。
ピュア「!!??」
その後、怯んだピュア・アルカリアに近づき…そのままバグヴァイザーで顔面をぶん殴った。そして、ヴァイザーをグリップから取り外すと、今度は逆向きに取り付けた。
不気味な音声が響くと、『チェーンソーエリミネーター』と呼ばれる刃が伸びて来た。
ピュア「!!」ダンッ!!
ピュア・アルカリアは地面を蹴ってディケイド激情態に突進する。だが、それを待っていたかのように、ディケイド激情態はチェーンソーモードのヴァイザーを突き出した。そして、ヴァイザーのチェーンソーがピュア・アルカリアを貫通する。ヴオオオオオッ!!…と、轟音を立てながら、ピュア・アルカリアを抉る。
ドライバーから音声が響くと、ディケイド激情態はヴァイザーのチェーンソーを唸らせ、ピュア・アルカリアの肉を斬る。そして、チェーンソーを振り上げた瞬間…真っ青な血飛沫が辺り一面に飛び散る。ピュア・アルカリアは断末魔を上げ、消滅した。
ピュア・アルカリアの血によって顔を真っ青に染め上げたディケイド激情態は、変身を解除し、翔の姿に戻った。
ミサキ「…これが、妖魔退治専門家の実力……」
サクラ「つ、強すぎます……」
翔「……。」
すると、翔はミミズクのように首をかしげ…チームAの方を向く。そして、ヴァイザーのビームガンを彼女達に向ける。そして、ビームガンからエネルギー弾を発射した。シオリは咄嗟にソードを召喚し、刃を盾代わりにして防いだ。
翔「まァだ油断してんのか…?お前達の敵は、ここにもいるだろ?」
翔は容赦なく、彼女達にエネルギー弾を放ち続ける。
サクラ「翔さん!?待ってくださ…きゃあっ!?」
ミサキ「サクラ!!…翔さん、やめてください!!」
翔「敵がそんな事聞くとでも思ってんのか?言葉なんざ要らねぇ、武で語れ。」
翔はヴァイザーをチェーンソーモードにし、チームAに襲い掛かる。
シオリ「っ!!」
チェーンソーを受け止めるシオリ。
シオリ「翔君…私達、どうしても戦わなければならないのですか?」
翔「あぁ、そうさ…言ったろ、俺は俺のやり方で都民を守るってなぁ……妖魔もストライカー共も、いずれは俺が全滅させる。それが、俺だァ!!」
雄叫びと共にチェーンソーを唸らせる翔。チェーンソーはシオリの剣を切断した。だが、シオリの手前でチェーンソーを止めた翔は、ミサキとサクラへと向きを変える。
翔「…来い。」
サクラ「…!!」
中々翔の方へ向かおうとしないサクラ。ミサキは歯を食いしばり、ソードを握りしめて翔へと立ち向かう。
ミサキ「せやっ!!はぁっ!!」
翔「……。」ガキンッ!!カァンッ!!
No.1ドールとの異名を持つ強さを誇るミサキでも、翔には敵わなかった。攻撃は全て受け流され、受け止められ、避けられ、躱され…流石のミサキも、焦り始める。
ミサキ「はぁ…はぁ……」
ミサキ(つ、強い…あの人は数多くの戦場を潜り抜け、殆ど1人で強敵と戦って来ている……わかる、私じゃあ到底敵わない……)
サクラ「み、ミサキさん……!」
疲れ始めたミサキを見たサクラは、ソードを召喚すると…
サクラ「やぁぁああああ!!」
翔目掛けて走り出す。そして、ソードを力一杯振り降ろした。
翔「……。」ニヤッ
ガァンッ!!
しかし、翔はチェーンソーでサクラの攻撃を受け止めた。
翔「…ははは、サクラァ……お前ェ、強くなったじゃねぇか……」
サクラ「……え?」
翔「それで良い、お前はお前の信じる道を進めば良い…お前には、お前を支えてくれる仲間がいるだろ?だったら、その仲間の為に戦え!!」
翔はそう叫ぶと、チェーンソーを高速で振るってサクラに襲い掛かる。サクラは必死で翔の攻撃を受け止め続ける。
サクラ(は、早い…重い……これが、翔さんの実力…だめ、私じゃ勝てない…!!でも、シオリさんとミサキさんの為に、頑張らないと…!!)
全部の攻撃を受け止め、バテ始めるサクラ。そんな彼女を見た翔は、ガシャコンバグヴァイザーを投げ捨てると、その場から立ち去って行った。
昇「……えあああ……あは、は…はは……!!」
DollsチームAと翔が戦っていた様子を見ていた白河 昇は、偵察型妖魔に抱えられながら笑っていた。
昇(やはりそうか!!青空隊長は遂に、ドールハウスと決別していたんだ!!やっぱりそうだ、化け物である貴方には居場所なんてないんですよ…貴方の選択肢は1つ、ストライカー達の隊長に戻る事です……化け物による化け物を統括し、妖魔を殲滅させ、時空管理局の栄光を取り戻すんです!!)