〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第三百九十七話 STARS vs Dolls

彩羽「あっ、翔く〜〜…って、右手怪我してるじゃん!?どうしたの!?」

 

本部ビルに帰還した翔を真っ先に出迎えた彩羽。しかし、翔の右手の怪我を見て驚いた。

 

翔「…大したことねぇよ。」

 

彩羽「それでも手当てしないと!!ほら、こっち来て!!」

 

彩羽は慌てて翔の手を引き、本部ビルへと連れ出した。STARSメンバー達に心配された翔だが、それでも大したこと無いとだけ言った。そんな彼の右手に包帯を巻いていく彩羽。

 

翔「……。」

 

彩羽「はい、終わったよ。」

 

翔「…さんきゅ。」

 

彩羽「ねぇ翔君、その手…いったいどうしたの?」

 

翔「だから言ったろ、大したことねぇって…」

 

彩羽「ううん、アタシにはそう思えない。」

 

翔「…何だと?」

 

彩羽は翔に言う。

 

彩羽「もしかして、アマゾン細胞の覚醒を抑え込もうとしてこうなったの?」

 

翔「……だったら何だ?」

 

彩羽に痛い所を突かれ、少し沈黙した後反論する翔。

 

彩羽「アタシ、ドールハウスに行って薬貰ってくるよ。」

 

翔「駄目だ、今の俺達はドールハウスと敵対関係なんだ。敵陣に行って薬をくださいとか、自殺行為じゃねぇか。」

 

彩羽「それでも、翔君が苦しむよりは全然マシ。お願い翔君、行かせてよ!!」

 

翔「バカ野郎!!

 

遂に彩羽に怒鳴る翔。

 

翔「良いか!?俺達はストライカーをドールハウスから引き剥がす為に敵対してるんだよ!!そんな状況の中でドールハウスに行ってみろ、奴らにバレたら全てが水の泡だ!!そんな事も解らねぇのかてめぇは!!」

 

彩羽「……翔君…それでも、アタシはぁ…クスンッ……翔君が心配なの…!!たった1人の家族なんだし、グスッ…可愛くて自慢の弟だもん…!!」ウルッ…

 

翔に怒鳴られ、目に涙を浮かべる彩羽。しかし、極度の人間不信な彼には女の涙は効かない。

 

翔「明日、もう一度荒川区に向かう。偵察部隊によれば、ストライカー共と白河 昇を抱えた妖魔が彷徨く様子が目撃されているそうだ。Dollsの事も監視してるに違いねぇ…Dollsを攻撃した後、ストライカー共を撃退する。状況によっては、ストライカー撃退後にDollsを攻撃する事も有り得る。1つ確実にやるとしたら、Dollsを攻撃する事だな。お前達までDollsに攻撃している様子も見せりゃ、ストライカー共も白河も完全に見切りがつくだろう。」

 

小春「あの、隊長さん…お身体の方は、大丈夫なんですか?あまり無理をしない方が」

 

翔「わかったのか?わからなかったのか?…どっちだよ?」

 

小春の言葉を遮る翔は、STARSメンバーを睨む。

 

「「「わ、わかりました……」」」

 

翔の威圧にビビったSTARSメンバー達は、静かに頷いた。それを見た翔は、表情がいつものように無になる。

 

翔「そんじゃ、解散だ。ゆっくり休んでおけ。」

 

そして、メンバー全員に解散を促し…作戦室から出ていった。

 

 

 

次の日、荒川区にて……

 

悠水「おぉ、やってるねぇ…?」

 

まな「なんだろう、お祭りでもやるのかなぁ?」

 

椿芽「違うよ、Dollsのライブ準備をしてるんだよ。」

 

伊緖「うーん、でも隊長さんはドールハウスと縁切ったんだよね?監視みたいなことする必要ないんじゃないの?」

 

サトカ「備えあればナントやらってやつですよ。確認は大事です。」

 

ライブ準備の様子を、遠くから見守るストライカー達。その近くに、旧式妖魔に抱えられた昇もいる。

 

昇(…お、あれは……青空隊長だ…!)

 

そして、翔の姿を発見する。それを見た偵察型妖魔は、昇の視線の先を指差す。

 

まな「あーっ、隊長さんだ!!」

 

椿芽「まなちゃん!!行かないよ、あくまでも監視に来たんだから!!」

 

翔の元へ行こうとするまなを止める椿芽。そんな彼女に不服そうな顔を向けるまな。

 

サトカ「おや、Dollsも来たみたいですよ?」

 

そこに、巡回に来たであろうDollsがやって来る。ストライカー達は引き続き、彼らを監視する事にした。

 

 

 

レイナ「あれは、翔君…!?」

 

シオリ「STARSの皆さんもいます…!!」

 

戦いの舞台となったあの橋で、再会するDollsとSTARS。

 

翔「よぉ、調子はどうだ?まぁ、どうせ無能連中とは上手く行ってねぇんだろーけど……」

 

わざとらしく馬鹿にするような口調で言う翔。

 

愛「ねぇ翔君、それ…わざとやってる?」

 

翔「ほざけ、これがわざとらしくみえるのか?めでてぇ目ん玉だなぁおい…」

 

アヤ「そうだ、最近ストライカー達や妖魔がドールハウスに来なくなったんだけど……それって翔達が?」

 

翔「知らねぇよ、俺達の縄張りは江東区だ。俺が居なくなった目黒区に来たって、奴らに得はねぇだろ。」

 

ヤマダ「まさかとは思うんですけど…翔さん、ストライカー共の魔の手からジブンらを引き剥がす為にやってるんじゃないんすか?翔さんが離れた事で、ストライカー共も妖魔共もドールハウスには用はなくなった…恐れる敵がいなくなれば、翔さんを直接狙えば良い……それを狙って、こんな事してるとか?」

 

翔「……。」

 

ヤマダの言葉を聞き、口角を下げる翔。そして、沈黙した後…こう言った。

 

翔「…俺だってなぁ、こんな事したくねぇんだよ。お前達は、絶望していた俺を引き上げてくれた。本当はなぁ、ずっとドールハウスに居たかったんだよ。」

 

彼の言葉を聞いたDolls達は、思わず笑顔を見せる。

 

レイナ「そうだったのね。」

 

シオリ「翔君、そこまで私達の事を考えてくれていたんですね。ずっと、私達を想ってくれていたのですね♪」

 

アヤ「だったら、今から戻って来れば良いじゃない♪ね、そうしたらまた」

 

しかし…翔は突如顔を上げ、不気味に笑う。

 

翔「…とでも言って欲しかったのか?

 

その瞬間、Dolls達から笑顔が一瞬で消え去った。翔はそのままネオディケイドライバーを装着、ドライバー操作を行い…鎧に包まれて行く。

 

 

《KAMEN RIDE》

 

《DECADE》

 

 

やがて、仮面ライダーディケイド激情態に姿が変わると、ガンモードにしたライドブッカーを構える。

 

ディケイド激「全員構えろ、これよりDollsを攻撃する。」

 

ディケイド激情態の指示を聞いたSTARSメンバー達は、ハンドガンを構える。

 

愛「……いや、待ってよ…やめて、翔君……!!」ガタガタ

 

翔の見たこと無い狂った笑顔を見て、愛は全身を震わせていた。

 

ミサキ「防御準備!!早く、急いで!!」

 

ミサキは刀身が大きいソードを召喚し、それを盾代わりにする。ユキも素早くミサキと同じソードを召喚し、防御の構えを取る。ナナミも慌てて同じソードを召喚し、構えを取る。その直後……

 

 

撃て

 

 

Dollsに銃弾の嵐が飛んで来た。

 

Dolls「「「ッ!?」」」

 

盾代わりにしたソードのおかげで、彼女達に弾丸が命中する事は無かった。しかし、弾丸は確実に彼女達に向かって飛んで来ていた。

 

ディケイド激「各隊、弾が切れ次第近接戦でDollsを攻撃しろ。」

 

やがて、銃の弾が全て尽きたタイミングでSTARSは新型パトリ端末にメモカを挿入し、幻装変身の衣装に身を包む。

 

あから「みんな、行くぞ!!」

 

副隊長のあからを戦闘に、STARSはDolls目掛けて走り出す。

 

雪枝「皆さん、ごめんなさい…!!」

 

ヒヨ「ひよっ!?」

 

ガキィンッ!!

 

雪枝の槍をソードで受け止めるヒヨ。ほたるは巨大手裏剣をサクラ目掛けて振り下ろす。

 

サクラ「ほ、ほたるちゃん!?」ガッ!!

 

ほたる「サクラさん、本当にごめんなさい…あたし達、隊長サンには逆らえないんです…ですから、許してください……」

 

Dollsに謝罪を口にしながら戦う雪枝とほたる。マリは光線銃から光線を発射する。

 

マリ「……。」ドシュウウゥゥッ!!

 

ドカァンッ!!

 

アヤ「ゲホッ!!ゲホッ!!」

 

砂埃を吸い、咳き込むアヤに攻撃を仕掛ける小春。

 

小春「!!」

 

アヤ「あっぶな!?こ、小春…!!」

 

小春「申し訳ありません、アヤさん…!」

 

彼女も、アヤに謝罪の言葉を口にしながら戦う。

 

ミサキ「ぐっ!!」ガキンッ!!

 

翠「よっ!!そらっ!!」ガキンッ!!ガキンッ!!

 

ミサキと互角の剣撃戦をする翠。

 

ミサキ「翠…貴女、いつからこんなに強くなったの?」

 

翠「いやぁ、わたしらは隊長ちゃんから厳しくて優しい指導を受けててね?そのおかげかな、わたしも…ううん、わたし達STARSが強くなれたのは。」

 

ふと、翠は高層ビルをチラ見する。

 

翠(やっぱ来てたか〜…)

翠「隊長ちゃん、西方角の高層ビルにストライカーがいる。白河 昇もね?アイツら、めっちゃ嬉しそうな反応してる。

 

屋上に、ストライカーと昇の姿を発見した翠は、小さい声で通信機越しにいる翔に話す。その後、引き続きミサキと剣撃戦を行った。

 

ディケイド激(よし、よくやったぞ翠!!)

ディケイド激「全員そこを退けェ!!最後の仕上げだァ!!」

 

翠からの報告を受けたディケイド激情態は、ギガントを構える。STARSがDollsから素早く離れると、ギガントからミサイルを発射した。まもなくDollsと愛は、爆発によって発生した黒煙に飲み込まれて行った。

 

 

 

昇「はは、は、……えああああ…!!」

 

STARSとDollsの戦いを見ていた昇は、思わず笑う。何故なら、今自分たちの目に映っているのは…Dollsを撃破した翔達なのだから。

 

悠水「よし、全員出動!!目標、STARS隊長の青空隊長さん!!」

 

悠水の言葉を合図に、ストライカー達は翔達がいる元へ向かった。

 

 

 

レイナ「ゲホッ!ゴホッ!!皆、大丈夫!?」

 

ナナミ「ゴホッ!ゴホッ!…は、はい…何とか…!!」

 

ヤマダ「翔さん…本気でジブンらに敵対してんのかよ……ヤマダは、こんなの…認めねぇに決まってんだろ!!」

 

サクラ「うっ、グスッグスッ…そんなぁ、翔さん…!!」

 

Dollsは少し傷を負ったものの、何とか無事だった。やがて、黒煙が晴れると…ストライカー・妖魔連合軍と戦うSTARSが見えた。

 

椿芽「隊長さん!!ドールハウスと縁を切ったんですよね!?そうですよね!?あははは!!」

 

ディケイド激「その通りだ、嬉しいだろ!?これで、邪魔される事なく…てめぇらと殺りあえる!!くっはっはっはっはっはっはっは!!」

 

狂ったように笑いながら戦う椿芽とディケイド激情態。しかし、その実力の差は…

 

ディケイド激「ゥオオオラァァアアアアッ!!」ドッゴォッ!!

 

椿芽「ふぐぅっ!?」

 

ディケイド激情態の方が圧倒的に上だった。ディケイド激情態のハイキックを腹部に受けた椿芽は、目を見開いたまま気絶した。

 

伊緖「上がガラ空きだよ!!」

 

ディケイド激「…んなわけあるかァ!!」ブォンッ!!

 

ザシュッ…ブシュウウウウゥゥッ!!

 

上から攻撃を仕掛けて来た伊緖をライドブッカーの刀身で斬り捨てたディケイド激情態の仮面は、鮮血で真っ赤に染まっている。

 

ディケイド激「さぁて、次に死にてぇヤツはどこのどいつだ?」

 

サトカ「隊長さん、今こそ私達の隊長に戻る時です!!」

 

ディケイド激「あ?お前かァ…」

 

ディケイド激情態はライドブッカーをガンモードにし、サトカ目掛けてエネルギー弾を発射した。サトカはディケイド激情態に撃墜され、地面に叩き付けられた。

 

悠水「まなちゃん、2人で必殺技を撃つよ!!」

 

まな「うん、わかったんだよ!!」

 

ディケイド激「させるかァ!!」

 

 

《FINAL ATTACK RIDE》

 

《DE DE DE DECADE》

 

 

ドライバーから音声が響き渡ると、ディケイド激情態はライドブッカーの銃口から無数のエネルギー弾を悠水まなペア目掛けて乱射した。

 

悠水「うわああぁぁっ!?」

 

まな「ひゃああぁぁっ!?」

 

ストライカー達をボロボロにしたディケイド激情態。STARSメンバー達も、妖魔軍の殲滅に成功した。

 

 

 

その頃、富士の樹海では……

 

昇「み、な……き……ぇ、くぇ……あがぁ…!!」

 

栞「何?」

 

陽奈「金食い虫語、誰か解読できないの?w」

 

栞「私がするわ、静かにして?」

 

昇を馬鹿にする陽奈と彼女を黙らせる栞。

 

昇「あぉ…ら…た、ちよ……が……ど、る……ぁぅス……と、ぇき…た、しぁ……あぁ…!!」

 

栞「青空隊長さんがドールハウスと敵対した?」

 

栞の言葉を聞き、ストライカー達の目の色が変わる。

 

あおい「口だけでは信用できん、証拠はあるのか?」

 

昇「あぅ…!!」

 

昇の近くにいた偵察型妖魔は、昇のスマホを操作し、STARSとDollsの戦いの映像を見せた。翔だけではなく、元ストライカー達もDollsと戦う様子が記録されていた。

 

「やったー!!」「隊長がついに、ドールハウスと縁を切ったんだ!!」「それ、ホントのことだったんだ♪」

 

映像を見たストライカー達は大喜び、何故ならドールハウスという脅威が消えたのだから。よって、翔を連れ戻しやすくなったからだった。

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