〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第四百話 スパイ発覚後のストライカー達

翔がライブ配信で会見を開いた数日後、3人目のスパイである東雲 リョウコの会見が開かれた。彼女の側には翔は勿論、楓とフェイの姿もあった。

 

記者1「青空隊長、スパイは合計で3名いたって事ですか?」

 

翔「そうだ。」

 

記者2「東雲 リョウコさんでしたよね?貴女はストライカーと共に悪事をしていたのも目撃されていたのですが」

 

リョウコ「は、はい…ストライカー達に無理矢理やらされていたとはいえ、断れなかった自分も悪いです。それは認めます。」

 

翔「コイツはただ、ストライカー共に利用されていたんだ。楓、例の資料を表示してくれ。」

 

楓「はい。」

 

楓はPC操作し、スクリーン画面にリョウコが纏めた資料を映し出す。そこには、ストライカー達が行っていた数々の悪事、倒すべき妖魔と手を組んだ理由等が細かく記載されていた。更に、悪事をしている様子の動画や写真までもある。

 

翔「コイツはこれだけ証拠を事細かに纏めてくれたんだ。その上、都民を守る為に俺に協力してくれていたんだ。」

 

記者3「事情はわかりました。しかし、悪事をやった事に対して許される理由にはなりませんよね?」

 

翔「そうだな、だからこそ…俺の元で保護観察を行う事にした。安心しろ、少しでも妙な動きを見せれば、俺が責任を取る。」

 

記者4「では、東雲 リョウコさん…国民達に対して、何か一言ありますか?」

 

 

リョウコ「はい…これまで私は、ストライカーのフリをしていたとはいえ……多くの皆様に、多大なご迷惑を掛けてきました……謝罪で済まされる問題でないのは十々承知です…ですが、これだけは言わせてください……ごめんなさい…本当に、すみませんでした……」

 

 

涙ながらに謝罪をし、深々と頭を下げるリョウコ。翔、楓、フェイも彼女と共に深々と頭を下げた。その瞬間、辺りにカメラのフラッシュとシャッター音が響き渡った。

 

 

 

会見を終えた後、江東区の街を歩く事にした。

 

翔「リョウコ、よく頑張ったな。何か奢るぜ、好きなモンは何だ?」

 

リョウコ「えっ、す、好きな物……うーん、でも良いよ…何だか悪いし……」

 

翔「馬鹿、んな事気にすんじゃねぇよ。全国民を相手に、自分の言葉で正直に話したんだ。その栄光を讃えてぇんだよ。」

 

フェイ「ねぇたいちょー、フェイちゃんには?」

 

翔「あ?まぁ、別に構わねぇが…楓、お前はどうする?」

 

楓「ちなみに、断るという選択肢は…?」

 

翔「ねぇよ。ただ、主役はリョウコだぜ?」

 

全国民に対し、正直に全てを白状したリョウコ。こうして、世間からの信頼を少しずつ取り戻していくチャンスを得られた。

 

翔「寿司、焼き肉だったらどっちがいい?」

 

フェイ「はーい!寿司で!!」

 

翔「オメェじゃねぇよ、リョウコに聞いてんだよ。」

 

リョウコ「どれも高級じゃん…そ、それじゃあファミレスとかは、ダメ?」

 

翔「構わねぇよ、んじゃそこ行くか。良いか、他のやつには内緒だぜ?」

 

翔はリョウコと楓とフェイをファミレスに連れて行き、夕飯をご馳走した。

 

 

 

その頃、富士の樹海では……

 

あおい「がっ!?何をする!?」

 

陽奈「こないだのお返し、あんな拷問されりゃあ仕返ししたくなるっしょ?」

 

二穂「それに、お前がスパイの可能性だって無くはないだろ?」

 

「オラァ!!」「何すんのさ!?」「あんたがスパイなんでしょ!?正直に言いなさいよ!!」「私、知らないよ!!」

 

 

ギャー!!ギャー!!

 

 

ストライカー達はスパイが居た事を知り、更にお互いを信頼しなくなった。そのうち、仲間割れを始めたのだ。罵詈雑言を浴びせ、殴ったり蹴ったり等の暴力を振るったり…もう、めちゃくちゃだ。

 

昇「あ…ぃあ…あぇお……!!」

昇(皆、やめろ…こんな事したって何にもならない…!!)

 

そう伝えたい昇だが、重傷を負った為に言葉を発することが難しくなってしまっている。その上、動く事もできない。ストライカー達はそんな彼を『金食い虫』と馬鹿にし、病院にすら連れて行こうとすらしなかった。妖魔達も、昇に最低限の世話をするだけで、それ以上の事はしない。荒れに荒れるストライカー達を止められる者は、ここには誰もいない。昇はただ、無様に互いを傷付け合うストライカー達を見ることしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔が本部ビルに戻った頃、彼のスマホが鳴った。

 

翔(…ハナか、どうしたんだ?)

 

通話ボタンを押し、スマホを耳に当てる。

 

翔「もしもし。」

 

ハナ『あ、隊長さん?お久しぶり。』

 

電話主は、リゾート施設を運勢するハナだった。

 

翔「あぁ、久しいな。んで、どうしたんだ?」

 

ハナ『会見見たわよ、リョウコちゃんも隊長さんの元に行けたのね。』

 

翔「あぁ、アイツ…期待以上の成果を挙げてくれた。感謝してもしきれねぇよ…」

 

ハナ『そう、それでね…また隊長さんをリゾート施設に招待したくて電話したのよ。』

 

翔「またぶっ飛んだエンターテインメントを提供すんのか?」

 

ハナ『残念ながら、去年のようには行かないわ。ごめんなさいね?』

 

翔「謝ってんじゃねぇよ、招待くれるだけでもありがてぇんだからな?」

 

ハナ『そう言ってもらえて嬉しいわ。でも、1つ条件があるのよ。』

 

翔「条件?」

 

ハナ『えぇ、海の家の人手が足りて無くてね…その手助けを皆にして欲しいの。私、そこの店長さんにはすごくお世話になったのよ。』

 

翔「俺達STARSを利用するってか?まぁ、良い…お前にだって、頭上がんねぇからな。利用すんのは構わねぇが、程々にしてくれよ?」

 

ハナ『意地悪な言い方しないで?後、それって引き受けてくれるって事で良いのかしら?』

 

翔「あぁ。」

 

ハナ『では、近々招待状を送るわ。行き先は、STARS本部ビルで良いのかしら?』

 

翔「そうだ、そこに送ってくれると助かる。」

 

ハナ『……わかったわ。』

 

そうして、電話は切れた。

 

翔(ハナ、お前は…余計な詮索をしねぇのか。その心遣い、感謝するぜ……)

 

今年の夏も、ハナからリゾート施設への招待状が届いた。だが、今回の舞台にはDollsは居ない…翔とSTARSメンバー全員が行くのだ。

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