〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
数日後、STARS本部ビルに1通の手紙が届いた。
小春「隊長さん、ハナさんから手紙が届きましたよ。」
翔「ご苦労。」
手紙を開けてみると、ハナからのメッセージと共にリゾート施設への招待状が入っていた。
『ヤッホー、隊長さん。元気にしているかしら?今年の夏も、皆に夏休みを満喫して欲しくて招待状を送らせてもらったわ。去年のようにはできないけれど、最高の夏をお届けするわ♪この場所で待ってます♪ハナ』
フェイ「何々、なんて書いてあったの?」
翔「ハナからの招待状だ。お前達、荷造りをしろ。すぐに出発するぞ?」
翔の言葉を聞き、メンバー達はすぐに準備に取り掛かる。
マザーモシュネ「隊長さん、ここは私達に任せてね?」
翔「マザーモシュネ…そういや、お前は来なくて良いのか?」
マザーモシュネ「大丈夫、暑いの苦手だし…それに、隊長さんと皆の居場所を守らないといけないから。」
モシュネ「みんな、行ってらっしゃいモシュ!!1部私達もお供するモシュよ?」
翔「…助かる。んじゃ、行ってくる。」
やがて、準備を終えたメンバー達と共に…翔は神奈川県のとある海岸に向かった。
指定された場所に到着すると、そこには既にハナが待っていた。更に、一海達、大助と百合の姿も見えた。
ハナ「あら、隊長さんにSTARSの皆。待っていたわ♪」
翔「おいおい、招待されたのはSTARSだけじゃねぇのか?」
ハナ「ウフフ、一海さん達は隊長さんの素敵なお友達だもの、招待しないわけには行かないわ♪それに、大助さんは隊長さんの命の恩人だし、百合さんは大助さんとお付き合いしているから大歓迎よ♪」
翔「そうか。」
どうやらハナ、STARSのみならず…今年も一海達にも招待状を送った。大助と百合には初めて招待状を送った。
一海「よぉ、翔!!今年も俺達と夏を楽しもうぜ!!」
翔「…はっ、騒々しい夏になりそーだぜ……」
諒芽「良いじゃねぇか!!騒がしい方が楽しいだろ!?」
翔「生憎だが、俺は静かに過ごしてーんだよ。」
紫「私も概ね翔と同じだ、他の客もいるのだから程々にするんだぞ?」
友香「熱中症や脱水症状にも気を付けてくださいね?」
一海と諒芽を宥める紫と友香。
大助「よっ、青空!!」
百合「おぉ青空君、久しぶり!!」
翔「大助さん、百合さん、元気そうだな。」
大助「しっかり食ってしっかり寝てるから元気に決まってんだろ?」
百合「私達も招待して貰って、悪いね。」
翔「礼ならハナに直接言っとけ、俺は招待しろだなんて頼んでねぇよ。」
ハナ「ささ、皆…新作水着も用意したから、早速身に纏ってちょうだい?」
「「「はーい!!」」」
ハナの言葉を聞き、メンバー達は更衣室へと向かった。ハナと2人きりになった翔。
ハナ「隊長さん、ドールハウスを離れたの?」
翔「…色々あってな、ちっと考える時間が欲しくなったんだ。」
ハナ「そうなのね、あんまり思い詰めないようにね?私でよければいつでも相談して?」
翔「その気持ちだけで十分だ。お前は沢山の人にエンターテイメントを提供してやれ。お前のは、本当に素晴らしいからな。」
ハナ「嬉しいわ。」
翔の言葉を聞き、微笑むハナ。やがて、新作水着を身にまとったメンバー達が更衣室から出て来た。
翠「やったー、水着だー!!」
雪枝「ど、どうですか?」
幸子「似合ってると、いいんですけど…」
小春「ふふっ、新作水着は着るだけでも楽しくなって来ます♪」
ほたる「熱い日差しに爽やかな海風……夏って、想像力が刺激されますよね。今年の夏は面白い物語が描けそうな予感……!」
STARSメンバー達は、新作水着を纏って嬉しそうにしている。
リョウコ「……。」
リョウコ(みんな良いなぁ…私、ここにいて良いのかな……ストライカーと行動してたし……)
緊張するリョウコに声を掛けるハナ。
ハナ「リョウコちゃん、遠慮しないで?一緒に楽しみましょ?」
更に、翔も声を掛ける。
翔「ハナの言う通りだ、こんな時は楽しまなきゃ損するぜ?良いんだ、楽しめる時は思いっきり楽しめ。」
リョウコ「は、ハナちゃん…隊長さん……うん、うん…ありがとう…!!」
リョウコも更衣室に向かい、新作水着を身に纏って出て来た。そして、翔の目の前に立ってポージングを行う。
リョウコ「はい、感想は?」
翔「…フンッ、お前も自分らしさを取り戻せてるじゃねぇか。」
リョウコ「えっ!?ちょっと、水着については!?」
翔「まぁ、良いんじゃねぇの?」
リョウコ「何かテキトーに言ってる…?」汗
翔の言葉に困惑するリョウコ。そこに、彩羽が頬を膨らませた状態でやって来る。
彩羽「ちょっと翔君!?アタシの事も見てよぉ!!」
翔「お前は沢山の奴に注目されてるから良いじゃねぇか。」
彩羽「翔君にも見てもらえなきゃ意味ないよー!!」
重度のブラコンである彩羽も、水着姿を翔に褒めてほしいようだ。だが、翔はお褒めの言葉を言わなかった。
ハナ「さて、それじゃあ皆。私からの招待を受けてくれてありがとう♪皆には夏を満喫しつつ、あそこの海の家の手助けをして欲しいの。ちなみにお給料も出るわ♪」
今年の夏は、海の家『かぼす』を舞台に…アルバイトをしながら夏を楽しんで貰うというものだった。
一海「おしっ!!焼きそばとかパスタとかは任せてくれ!!」
諒芽「はいはーい!!俺はかき氷たっくさん作れるぜ!!」
大助「イカ焼きとかサザエの壺焼きとかも良いよな。」
ハナ「新しいメニューも思い付いたらどんどん出しちゃってね♪」
紫「では、早速業務に取り掛かろう。」
一同は海の家の店長に挨拶し、早速仕事を開始した。翔、大助、一海、諒芽、リョウコ、マリ、雪枝、幸子は調理担当…紫、友香、翠、彩羽、百合は客引き担当…小春、翠、あから、モニカ、ほたる、モルガナ、ミネルヴァは接客担当となった。開店後、すぐに大勢の客が来る。調理組のスピードは早く、すぐに出来上がった料理は無事に客の元へ届けられる。
翔「大助さん、あんた料理もできるのか。」
大助「当たり前だろ、料理は男の嗜みって言うじゃねぇか。ま、1番は食うことが好きなんだけどさw」
翔「そうか。」
友香「翔さーん!!焼きそば8人前お願いできますかー?」
翔「任せろ。」
すぐに8人前の焼きそばを作り始める翔。慣れた手つきで調理し、盛り付けて行く。
翔「おい、できたぞ。」
友香「ありがとうございます!!」
それを友香が運び、無事に客の元に届いた。その後も忙しい時が続いたが、無事に乗り切った。
店長「いやぁ、皆ありがとうな!!めちゃくちゃ助かった、後は俺等に任せてビーチを満喫してくれ!!」
店長はニッコリ笑いながら言う。今日の業務はここまでのようだ。メンバー達は羽を伸ばす為、海に向かって走って行く。翔と大助を除いて…
大助「良いのか、お前も行かなくて?」
翔「あぁ、俺は静かに過ごしてぇんだ。」
大助「なら俺と一緒に飲もうぜ?」
翔「酒は飲めねぇぞ?」
大助「ならノンアルで飲もうぜ?な?」
翔「…あんたとなら構わねぇ。」
翔は大助と共に、飲み物を飲みながらメンバー達を見守る事にした。
大助「よし、そんじゃあ奢るぞ?何がいい?」
翔「自分の分は自分で出す、だから大丈夫だ。」
大助「そっか…」
海の家に入った翔と大助は早速注文をする。翔はコーラ、大助はノンアルコールビールを頼み、席に座る。海ではしゃぐメンバーを見ると、皆楽しそうにしている。リョウコもすっかりメンバー達と打ち解けられているようで、笑顔をよく見せている。
大助「皆、楽しそうにしてんな。」
翔「…あぁ。」
大助「ははっ、百合さんも子どもみてぇにはしゃいで…いやぁ、眼福眼福。」
大助の恋人である百合も、メンバー達と楽しそうにはしゃいでいる。
彩羽「あっははは♪それそれっ!!」
ほたる「ひゃわっ!?やりましたね、お返しです!!」
モルガナ「皆さん、楽しそうにしてますね。」
マリ「そうだね。」
はしゃぐメンバー達を近くで見守るのは、マリとモルガナだ。
フェイ「そうだ。ねー、たいちょーは?」
楓「隊長さんなら、あそこで休んでるわ。」
フェイ「あ、ホントだ!!おーい、たいちょー!!」
フェイが翔に手を振ると、翔は軽く手を振り返してくれた。
翠「わたし、隊長ちゃん連れて来る!!」
小春「あっ、待ってよ翠!!」
翔の元へ向かう翠を追う小春。
大助「青空、小春ちゃんと翠ちゃん来てるぞ?」
翔「多分連れ回される、少しだけ付き合ってやるか…」
コーラを飲み干し、席から立ち上がる翔。海の家から出てくると、翠と小春が翔の元に近付いて来た。
翠「隊長ちゃんも行こうよ!!海、冷たくて気持ちいいよ!!」
小春「皆も待ってますよ♪ささ、早く早く♪」
翔「そんなに急いだって海は逃げねぇよ。」
苦笑いしながらも、翠と小春に連れられ海に入る翔。彼は『仮面ライダーガッチャード』のライダーズクレストがプリントされた白いサーフパンツに、上にパーカーを羽織っている。
幸子「あ、隊長さん…やっと来てくれた……」
翔「正確には連れて来られたんだけどな。」
小春「ふふっ、連れて来ちゃいました♪」
ほたる「隊長サンも一緒に遊びましょうよ!!楽しいですよ♪」
翔「…仕方ねぇな。」
諒芽「へへっ、そうと決まれば…くらえっ!!」ザバァッ!!
塩水をかけられた翔は、片手で海水を救い素早く諒芽に投げ付けた。
諒芽「いってぇ!?冷てぇ!?」
翔「俺に水をかけるんなら、これくらいされるって覚悟しとけよ?」
一海「俺は翔の味方につく!!」
紫「一海、貴様寝返ったのか!?」
一海「いやいやいや、最初から翔の元に行くって決めてたぜ?」
友香「ふふっ、私も翔さんにつきます♪」
彩羽「アタシは元々翔君チームだもん♪」
続々と翔の元に集まるメンバー達。
あから「よし、全員構えろ。目標、STARS隊長青空 翔殿。」
翔「返り討ちにしてやる、全員構えろ。」
水鉄砲を構えるメンバー達だが、翔のだけはかなり大きい。
リョウコ「隊長さんズルい〜!!」
翔「ズルもクソもねぇよ。恨むなら恨め、これは俺のやり方だ。」
やがて、メンバー達の撃ち合いが始まった。
大助「はっはっはっはっ、青空やるなぁ。」
百合「大助さんは遊ばないの?」
大助「俺はいい、百合さんの水着姿を見れただけでも満足だよ。」
百合「もぉ〜大助さんったら、やらしいんだぁ〜♪」
大助「えぇっ?w」
百合の冗談に思わず笑う大助。だが、この時の彼らはまだ知らない…ストライカーの魔の手が迫り来る事を……
あおい「風の噂には聞いていたが、隊長…相変わらず弛んでいるようだな……私が鍛えなおしてやる。」
栞「それに、スパイもいるみたいね…」
チカ「まさかのリョウコセンパイだったの!?全然わかんなかった〜!!」
夕依「隊長様、はやく戻って来てください……」