〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第四百三話 ホテル・エテルノ

ストライカー達の襲撃から、海水浴客を守った翔達。その後は何事も無く、普通に業務を熟す事ができた。業務終了後、ハナはメンバー達が宿泊するホテルへ案内した。

 

ハナ「ここが皆が泊まるホテル、『リゾートホテル・エテルノ』よ。宿泊費用は私が負担するから、安心して泊まって頂戴?」

 

ここは去年ハナがオープンさせたリゾートホテル『エテルノ』である。屋上にはプール、露天風呂、サウナ等が併設されており、太平洋を一望する事ができる。全室が洋室で、食事はバイキング形式…ゲームコーナーやカラオケ、卓球やマンガコーナー、バーまでと幅広いサービスを提供している。

 

翔「宿泊費を負担してくれんのか…はっ、今年の夏も中々ぶっ飛んだ事してくれるじゃねぇか。」

 

ハナ「隊長さん、貴方のおかげよ♪」

 

翔「…別に何もしてねぇよ。」

 

ハナ「いいえ、貴方が隊長だった頃…本当にお世話になったもの。今もそうだけど…元ストライカーの皆もしっかりしてるし、かなり助けられたわ。だからこれくらいはさせて?一海君達も大助さんも、隊長さんの知り合いだから喜んでおもてなしさせてもらうわ♪」

 

大助「マジか…なんか、悪いな。」汗

 

翔「こういう時は『ありがとう』だろ?」

 

大助にツッコミを入れる翔。

 

一海「ハナさん、本当にありがとうございます。」

 

紫「こんなに素晴らしいホテルに招待していただけて、費用まで負担していただけるなんて…もっと精進しなければならんな。」

 

一同はホテルにチェックインし、それぞれの部屋へと向かった。翔は大助、一海、諒芽と同じ部屋だ。

 

諒芽「お、ここだな…そんじゃ、お邪魔しま〜す。」

 

一海「うわっ、ヤバ…!!」

 

大助「えっ、すげぇ…!!」

 

部屋には巨大なベッド、広いソファー、ベランダがあり、いかにも快適そうな作りとなっている。テレビ、電話、冷蔵庫、コーヒーメーカー、加湿空気清浄機、洗浄器付きトイレ、ドライヤー、フリーWi-Fiも完備されている。また、部屋はオーシャンビューとなっており、海がよく見える。

 

一海「なぁ翔、このホテルヤバくねぇか?スゲェよな!?」

 

翔「わかっている、だから落ち着け…って、お前じゃあ無理か……」

 

一海「なんか棘のある言い方だな…まぁ、落ち着けはしないけど……」汗

 

豪華な部屋に、興奮が止まらない一海達。反対に、翔だけは落ち着いている。

 

諒芽「ぴゃ〜!!ベッドがフッカフカだぁ〜!!」

 

大助「ふぃ〜…ソファーも座り心地良いし、このまま寝ちゃいそうだ……」

 

部屋を探索し、くつろぎ始める諒芽と大助。

 

翔「まだ寝るなよ、夕飯はバイキングで食い放題なんだからよぉ…」

 

大助「よし、行くか。」

 

諒芽「バイキング!?食い放題!?こりゃあ行くしかねぇ!!ですよね、大助さん!!」

 

大助「その通りだ、鏡君。早速行こうぜ?」

 

メンバー達は夕食の為バイキングレストランへと向かった。既に他のメンバー達も到着しており、皆お腹を空かせている。

 

ハナ「今年の夏は『サマーディナーブッフェ -夏祭り-』キャンペーン中よ♪ウチのシェフ達の腕はスゴいのよ?食費もこちらが負担するから、好きなだけ召し上がって頂戴♪」

 

翔「ハナ、ちっと度が過ぎるぞ?」汗

 

ハナ「良いのよ〜、気にしないで?」

 

困惑する翔に笑うハナ。

 

大助「なぁハナさん、このホテル…ブログで紹介しても良いか?」

 

ハナ「あらホント?大歓迎よ♪」

 

大助「ありがとうございます。」

 

メンバー達はレストランに入り、席へ案内される。全員が席に着き、食事を取りに行く。ローストビーフやチキン、シーフード等の洋食は勿論…エビチリソース煮、チャーハン、豚肉と鶏肉の野菜炒め等の中華料理…まぐろ、イカ、サーモン、タコ、海老、穴子、玉子といった寿司、ケーキやゼリー、ミニパフェ、アイスクリーム、フルーツ等のデザートもある。更に、夏祭りキャンペーンということで、たこ焼きやお好み焼き、アメリカンドッグ、かき氷、わたあめ等、祭りの屋台でよく見かける料理もある。

 

大助「どれも美味そう、こりゃあ全メニュー制覇してぇな。」

 

翔「全メニュー制覇か、面白そうじゃねぇか。」

 

大助「おっ、青空乗り気だねぇ?」

 

翔「こういう体験は中々できねぇからな、それくらいやらねぇと腹の虫が収まらねぇだろ?」

 

大助「お前は話の分かる奴で助かる。」

 

大助と共に、このレストランのメニューを全て食べる事にした翔。まずは寿司を4貫、チキン、ローストビーフ、サラダ、コンソメスープを取りに行って席に戻って来る。大助は肉料理を中心に、サラダやパン、しらす丼を持って来た。手を合わせ、「いただきます」と言った後、料理を口に運ぶ。

 

大助「…美味(うま)っ!?」

 

翔「…おぉ、これは美味い。」

 

レストランの料理に舌を巻く大助と翔を、百合は写真に収めた。

 

百合「良いねぇ、2人共良い顔してるぅ♪」

 

彩羽「百合さん、翔君の写真後で貰えますか?」

 

百合「もっちろん♪」

 

モニカ「アタシも写真撮ろ♪」

 

モニカは持って来た料理を写真に収めた後、料理を口へ運ぶ。

 

ほたる「ん〜、お肉も野菜も美味しいです♪」

 

雪枝「はい、どれも最高です♪」

 

幸子「そうですね。」

 

あから「これは、夢なのか…?」

 

モルガナ「現実ですよ。」

 

あから「あはは、未だに信じられません。」苦笑

 

翠「疲れた後のご飯は、胃に染みるなぁ〜♪」

 

ミネルヴァ「本当だね♪」

 

小春「何だか、いくらでも食べられそうな気がします♪」

 

友香「うん、どれも美味しいです♪」

 

紫「あぁ、そうだな。」

 

彩羽「うんうん、最高だね♪」

 

諒芽「んぐっ、よし…どんどん食うか。」

 

一海「だな、俺ももっと持ってくるか。」

 

メンバー達もレストランの料理に舌を巻いている。

 

フェイ「美味しいね、たいちょー♪」

 

翔「そうだな。」

 

楓「私も、コーヒーをもう一杯いただこうかしら。」

 

翔「俺ももう少し取って来る。行こうぜ、リョウコ?」

 

リョウコ「ふぇっ!?あ、うん…!」

 

リョウコを誘い、料理を取りに行く翔。彩羽が少し不機嫌そうな顔をしていたが、彼はそんな彼女を無視して移動する。

 

翔「どうだ、楽しんでるか?」

 

リョウコ「うーん…楽しさが半分、緊張が半分…といった所かな?」

 

翔「半分も楽しめているのか、良き良き…お前のペースで良いんだ、人様に迷惑かけなけりゃ、自分らしく居て良いと思うぜ?」

 

STARSの一員になって間もないリョウコは、ストライカーの元にいたと言う事で遠慮気味であった。だが、翔からの言葉やメンバー達から受け入れられ、少しずつ自分らしらを取り戻している。

 

リョウコ「隊長さん、私…ストライカーの所にいたんだよ?そんな私が、楽しむ権利なんて」

 

翔「リョウコ、それ以上言うな……そもそも、お前をそうさせたのは俺なんだ……お前は何も悪くねぇ。今はこの時を楽しめ…その話は、後で聞いてやる。」

 

スパイとしてストライカー側にいたリョウコは、罪悪感からかあまり楽しもうとはしなかった。だが、翔はリョウコにも今この時を楽しんで欲しいという願いがある。

 

大助「お?青空、リョウコちゃん、料理取らねぇのか?」

 

翔「どれを取ろうか迷ってたんだ、アンタのおすすめはどれだ?」

 

大助「そうだなぁ…俺的にはローストビーフが気に入った。目の前で切ってくれるからな。それと、さっきココナッツカレー取りに行ったんだ。2人も食ってみろよ、きっと美味いぞ。」

 

大助の言葉を聞き、ローストビーフとココナッツカレーを取りに行く翔とリョウコ。

 

翔「お前も、気に入った料理はあるか?」

 

リョウコ「ホタテが美味しかったよ、でもお寿司も気になってる。」

 

翔「そうか。」

 

リョウコ「隊長さんは確か…大助さんと全部の料理を食べるんだっけ?」

 

翔「あぁ。」

 

リョウコ「大丈夫?お腹いっぱいにならない?」

 

翔「ならねぇ、食うのは好きだからな。」

 

リョウコ「そ、そうなんだ…」汗

 

その後、翔はまだ取ってない料理を取って食べ、最後はデザート類を選ぶ事に…他のメンバー達も、デザートを選びに行く。

 

フェイ「おー、これが噂のチョコフォンデュってヤツ?」

 

あから「あぁ、そうだね…ボクには無縁だと思ったけど、まさかここで見れるなんて…」

 

翔「見てるだけじゃなくてやれよ?この季節限定でやってるらしいからなぁ。」

 

ほたる「そうですよそうですよ♪あたし、チョコバナナ作ろ♪」

 

モニカ「アタシはマシュマロでチョコフォンデュする♪」

 

特にチョコフォンデュは、メンバー達を虜にするのに十分過ぎた。翔もチョコフォンデュでチョコバナナやチョコマシュマロを作って食べた。

 

大助「ふぅ、食った食った。無事に全メニュー制覇も達成できたぜ。」

 

翔「あぁ、そうだな。」

 

大助と翔は全ての料理を食べる事に成功し、満足そうにしていた。夕食後、それぞれの部屋へと戻り、温泉へ入る為の準備をした。準備が終わったメンバー達は、3Fにある温泉へ足を運んだ。

 

大助「そんじゃ、また後でな。」

 

百合「うん、楽しんできてね。」

 

脱衣所で服を脱ぎ、浴場に入り、洗身洗髪を行う。それらが終わり次第、彼らが真っ先に向かったのは露天風呂だ。足先からゆっくりと湯船に全身を浸からせる。

 

翔「っあぁ〜…このホテル、どれだけ俺を満足させりゃ気が済むんだコラ?」

 

大助「怒ってんのか喜んでんのかわからねぇよw」

 

翔「喜んでるに決まってんだろ?俺ァ風呂が好きなんだよ、この一時こそが至福のひと時…命を洗濯してるんだからなぁ?」

 

大助「あぁ、そうなのか?」汗

 

翔は今いるメンバーの中で、大が付くほどの風呂好きである。特にお気に入りなのが、寝転び湯である。

 

一海「寝転び湯なら、4Fのスパエリアにあるそうだぞ?」

 

翔「そうか。」

 

諒芽「あり?ここにはねぇってのに、残念そうな顔してねぇぞ?」

 

翔「4Fにあるんだろ、ならそこに行けば良いじゃねぇか。」

 

翔はそう言うと、そそくさと湯船から上がる。

 

一海「あっ、俺も行く!!」

 

諒芽「なら俺も!!」

 

大助「おいコラ、1人にすんじゃねぇよ!!」

 

翔の後を追って行く一海と諒芽と大助。その後脱衣所で服を着て、部屋に戻って水着を取りに行った。水着を着て、その上から浴衣を着ると4Fのスパエリアに向かった。料金を支払おうとすると、受付の人が待ったをかけた。

 

翔「…?」

 

受付「お客様、オーナーからこちらを手渡すよう頼まれております。こちらのパスを持っていれば、料金無しで出入り可能となります。是非ご活用ください。」

 

翔「…マジかよ、ハナ…」汗

 

3人「「「あ、ありがとうございます…」」」汗

 

ハナ特製のフリーパスを受け取り、スパエリアに入場する4人。

 

大助「おぉ〜、これがインフィニティプールってヤツかぁ…いやぁ、こりゃあスゲェな。」

 

一海「ですね!!」

 

諒芽「おっしゃあ、早速入るぞぉ!!飛び込みは厳禁だからな?」

 

翔「んなこたぁ分かってんだよ。」

 

このインフィニティプールは、温水プールとなっており、季節関係なく楽しむ事ができる。水平線に溶け込むようにデザインされたインフィニティプールは、プールと太平洋の水面が一体化することで、まるで海を泳いでいるかのように圧倒的な浮遊感を感じることができる。空を見上げれば、満天に広がる星空が見える。

 

諒芽「なぁなぁ大助さん、いつから翔ちんと知り合ったんですか?」

 

大助「そうだな、コイツが俺の引越し会社に社員として来た時だな。当時の俺も、ストライカーの隊長に興味があって色々聞いたんだ。まぁ、聞いた時は何も言えなかったけどな……」

 

一海「おい諒芽…」

 

翔「……。」

 

諒芽「…あ、ヤベ…ごめん翔ちん……」

 

翔「別に謝る必要ねぇよ。今の俺は、ストライカーの隊長じゃねぇんだから…あんま気にすんな?」

 

一海(翔、今日は機嫌が良いな…まぁ、こんな豪華なホテルに泊まれてるし、ここには寝転び湯があるからな。)

 

翔の表情を伺う一海。翔はいつものように無表情であるが、声のトーンは比較的穏やかだ。

 

百合「お〜い男共〜?華のおなご達が来たわよ〜♪」

 

そこに、百合を先頭に女性陣がやって来た。

 

大助「おぉ、百合さ〜ん♪待ってたよ~♪」

 

百合「ふふっ、お・ま・た・せ♪」

 

時刻は20:30…スパエリアに他の客はほとんどおらず、ほぼ翔達の貸切状態となっていた。

 

ほたる「さざなみの音を聞きながら、星空を眺めながら入るプールは…格別ですね!!ね、隊長サン♪」

 

翔「…そうだな。」

翔(今はただ、この幸せを堪能しよう…信頼できる仲間達と入るプールは、本当に最高だ……)

 

今、この至福のひと時を楽しむ事にした翔は…微かに微笑んでいた。

 

 

 

その頃、富士の樹海では……

 

天音「で?翔を連れ戻せなかった上、戦闘でもボロ負けしてオメオメ帰って来たの?」

 

負けたストライカー達を、待機していたストライカー達が囲って説教をしていた。

 

ハヅキ「妖魔もほとんどやられて、スパイも殺せなかった…どう責任取るんだい、ん?」

 

ストライカー「「「「……。」」」」

 

陽奈「黙ってないで何とか言ったら?アンタらには口ないの?」

 

何をするにも失敗続きで、啀み合うストライカー達。

 

昇「……。」

 

そんな彼女達を止めることができない昇は、何もできずにいるのであった。

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