〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第四百二十六話 全ての感情を束ねて…

何だてめぇ…感情がねぇとか、ヒューマギアじゃねぇか……

 

猫みてぇな野郎だな、猫娘とでも呼んでやらぁ……

 

寄るんじゃねぇ、消えろよ……

 

 

この記憶は、翔さん……?

 

 

何度も言わせんじゃねぇ、消えろよカス……

 

鬱陶しい野郎だ、これだから女は大嫌いなんだ……

 

女は嫌いだ、信用できねぇからな…てめぇも嫌いだ……

 

 

翔さん…記憶は...思い出は……

 

 

お前みてぇな奴も仮面ライダーに興味を持つのか、物好きな奴だぜ……

 

……用件は何だ?さっさと言え……

 

一緒に仮面ライダーを観ようだぁ?ほざけ、他を当たれよ……

 

俺はお前を拒んでいるのに、何故俺に声を掛けてくる?

 

ハァ…だるっ……

 

所詮お前達もストライカーと同類だろ…こちらの事なんざお構いなしに絡んでくるのが証拠だ……

 

 

翔さんは確かに、ドールハウスに帰って来てくれました。でも、かつての心優しい面影はどこにもなく……暗く、氷のように冷たい翔さんに変わってしまっていた……その理由は、翔さんを利用し、無惨に傷付けたストライカーと呼ばれる少女達…そして、そのストライカー達と共に悪事を働いた時空管理局という組織……翔さんの話を聞いたこの時の私は初めて…『怒り』の感情を感じました…私の、コユキの、皆の命の恩人を……私だけではなく、皆も…ストライカーや時空管理局に対して怒りを燃やしていました……翔さんは、ヒトではありません……初めはヒトでしたが、時空管理局の身勝手な理由により、ヒトを食べる怪物『アマゾン』という生物にされてしまった……それでも私は、翔さんが帰って来てくれたのが嬉しかった……だから、私は翔さんに話し掛けに行きました…どんなに罵倒されても…どんなに嫌がられても……諦めませんでした…………

 

 

…………ユキ、あん時は悪かった……

 

気にすんなだと…ッハハ、何だよそれ……分かったよ……

 

それ、Vバックルじゃねぇか…しかもCSM、高かったろ?

 

…ふぅ、お前も飲むか?新作の仮面サイダー、辛口ジンジャーエール…お前、辛いモン好きなんだろ?

 

 

翔さんに向き合って、関わり続けて…そして、翔さんは皆に心を開いてくれました……それから、毎日が楽しく思えた……皆がいる、翔さんがいる日常が……

 

 

握り拳でドライバーのロックを解除した後、交差した両手で抱え込む様にドライバーを持ち腕を広げながら回転させるんだ。右回りだぜ?そうだ、後はドライバーを回転させると同時に腕を広げりゃ良い。

 

昭和ライダー全員の変身ポーズを覚えたのか…アイドルや任務で忙しいだろうに、大したもんだな……

 

イクサの変身ポーズ?別に、無くったって良いだろ…自分なりに変身できりゃあ良いんだ。俺のポーズが見たい?……仕方ねぇな…

 

 

翔さんの大好きな仮面ライダーの話をしたり…翔さんに仮面ライダーの変身ポーズを教わったり……毎日が楽しかった……

 

 

本当はどこに……?

 

 

ユキ「わたしは……どこに……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドールハウスでは、今回の作戦『オペレーション・オルフェウス』が始まっていた。ライブ当日、ユキは所定位置に着いており、各会場も問題無かった。他のメンバー達も何のトラブルにも見回れていない。

 

 

『Dolls流し雛ライブ』

 

 

開始3時間前である。

 

 

 

その頃、荒川河川敷では……

 

翔「反対岸からパスト・アルカリアの軍勢が来ている…だが、知能は妖魔より我々の方が上だ。それを今から奴らに証明してやろうじゃねぇか……各員、作戦αを実行しろ。何がなんでも奴らをこちら側に来させるな。」

 

「「「了解!!」」」

 

STARSのメンバー達がライブ会場に向かおうとする妖魔達の討伐に当たっていた。Dollsの中継映像をバックにし、メンバー達は妖魔殲滅に力を注いでいる。

 

あから「湊君、隼坂君、ミネルヴァ君!!フォーメーションが崩れてるぞ!!崩さないようにするんだ!!」

 

「「「はいっ!!」」」

 

パスト・アルカリア達は雑魚妖魔達を盾にしながら、確実にSTARSのいる岸に迫っている。そして、橋の真ん中辺りに来たタイミングで、翔はライドブッカーを軍配代わりに突き出す。

 

ホースO「うぉぉおおおお!!」

 

そのタイミングで、ホースオルフェノク(疾走態)に変身した一海が魔剣と盾を持って突進していく。高速で突っ込み、雑魚妖魔の攻撃を掻い潜り、パスト・アルカリアを撃破し始める。そのタイミングで、仮面ライダーサイガに変身した紫が上空から実弾を放ち、ホースオルフェノクを支援する。更に、後方には仮面ライダーゾルダに変身した友香と仮面ライダーマッハに変身した諒芽がいる。ゾルダはマグナギガをアドベントし、胸部装甲を展開して大量のミサイルを妖魔軍に放つ。シグナルカクサーンのマッハは、ゼンリンシューターから無数のエネルギー弾を妖魔軍に放った。そのタイミングで、ホースオルフェノクが翔達の元に帰還し、妖魔軍はたちまち全滅した。

 

翔「マザーモシュネ、こっちは全滅が完了した。モシュネ部隊達はどうだ?」

 

マザーモシュネ『隊長さん、A~G部隊も全員妖魔を全滅させたよ。撃墜されたモシュネは誰もいない、全員無事だよ。』

 

翔「よくやった。他に妖魔の反応はあるか?」

 

マザーモシュネ『ううん、隊長さん達ので最後。白河昇の戦力は、“一端”壊滅したっぽい。』

 

翔「…そうか。」

 

マッハ「へへ~んだ、ザマァみやがれ!!」

 

ホースO「これで、Dollsのライブは滞る事はねぇな!!」

 

マッハとホースオルフェノクは安堵していたが、サイガとゾルダはマザーモシュネからの報告に違和感を感じていた。

 

翔「紫、友香…お前達は分かったか?今のマザーモシュネからの報告……」

 

サイガ「あぁ、一端壊滅した…と、言っていたな……」

 

ゾルダ「ということは、まだ隠している戦力がいる可能性が…?」

 

翔「かもしれねぇな…Dollsが今回対峙する化け物も、恐ろしいレベルで強大だ……ソイツが現界するタイミングで、急襲妖魔を放って来る可能性が高い。」

 

先程のパスト・アルカリア軍は手札の1つに過ぎない……本当の切り札は、最後に来る……翔はそのように予想していた。まもなく、荒川花火大会が始まり、Dollsとのコラボライブが始まった。

 

翔「……。」

 

翔はゴーグルを装着すると、周囲を見回した。

 

翔(ありゃあサクラか…へぇ、モノリスが出たのか……サクラのテアトルに向かってやがる。)

 

マッハ「何だ翔ちん?何が見えるんだ?」

 

翔「Dollsが化け物の雑魚と戦闘を開始した。」

 

マッハ「えっ!?だったら」

 

翔「寄せ諒芽、今はその時じゃあねぇんだ……俺達は俺達の任務がある。他を支援する余裕はねぇんだよ……」

 

マッハ「け、けど!!」

 

翔「来るぞ、全員構えろ!!」

 

翔がそう言った直後、周囲に霧が発生した。そのタイミングで、無数の急襲妖魔達が姿を現した。

 

翔「やっぱりなぁ……残念だったな白河昇、てめぇの作戦は全部読んでんだよ……」

 

翔はネオディケイドライバーを装着し、メンバー達に指示を出す。

 

翔「何がなんでもユキが乗っている船に近付けるな、近付けたら……お前達全員を狩る……俺は反対方向に向かう。そこにも妖魔の気配があるからなぁ?」

 

ホースO「わかった!!翔、おもいっきり暴れてこい!!」

 

翔はオーロラカーテンを出現させると、その中に入っていった。残されたメンバー達は、現れた急襲妖魔の群れに、総戦力を掛けて戦いを挑んだ。

 

 

 

その頃、ユキを乗せた水上バスは……テアトルで現れた巨大妖魔『カーロン』を捕縛していた。シオリとレイナとユキで、対応に当たっている。Eバーストを発動すると、霧の中に溶けていくように消えていった。どうやら今のは、分身のようなモノで…実体は見せていないようだ。そして、カーロンがいよいよ姿を現そうとしている最中…Dolls全員が、水上バスに集結した。決戦の時は、もうすぐそこまで迫っている……

 

 

 

間もなく……熱量が届く……

 

人形として感情を集めた成果……

 

フィールの力が奇跡を呼び起こす。

 

今度こそ、望まれた転生が為される。

 

今度こそ、わたしは……

 

 

わたしは……それでーー

 

 

「待って!!」

 

ユキ「……。」

 

愛「ユキちゃん、ここにいたんだ……」

 

水上バスには、愛とユキが対面していた。

 

愛「ユキちゃん……君が……君自身が望むことはある?」

 

ユキ「神なき正常なる世界……そのために」

 

愛「違う、そうじゃない……人類がどうとか、天使がどうとか……そんなんじゃない、君の望みが聞きたいの……」

 

ユキ「望み…………そのために……望まれるものに転生する。」

 

 

時は、来た

 

 

周囲にフィールが集まり、カーロンの実体が段々姿を現し始めた。

 

ユキ「……感情が満ち熱量へと変わっていく。今こそ転生のとき。」

 

サクラ「待ってください…!ユキさんの様子が……!!」

 

ユキ「第1の槍は熱量により鋳直され、必殺の呪詛をもたらす。新たな転生を迎える8本の槍。その力をもって、神の肢体を撃滅せよ。」

 

ユキの身体が光に包まれ、衣装が変わった。

 

ナナミ「これって、例の存在強度を捧げるという……?だとしたら……まずい!!」

 

ヒヨ「ユキちゃん!どうするつもりなの!?きいてよ!ねぇ!!」

 

その時、ユキの姿が消えたと思うと……またも姿を現した。彼女の近くには、アヤとヤマダの姿があった。彼女らもユキと同じ衣装を身に纏っている。

 

アヤ「存在強度を捧げて他の何かに生まれ変わる。この場合は、呪い……だったっけ?」

 

ヤマダ「そう、ユキさん……というかEdG?それしか考えてないからも~やんなっちゃう。」

 

愛「アヤちゃん……ヤマダちゃん……?」

 

ユキ「熱量の試算にエラー、想定外の奇跡……」

 

アヤ「止めさせようとしたけど、思いつかなかった。ユキが望んでいることでもあるってわかったし。」

 

ヤマダ「望まれるものになりたい、ってのも…まぁ、自分の望みではあるっすよね。」

 

ユキのテアトル内で語り合うチームCの3人。

 

レイナ「アヤ、ヤマダ……何を……言っているの?」

 

その様子に、他のメンバー達は戸惑っている。

 

アヤ「ユキと共にあるのがあたし達の望み」

 

ヤマダ「ユキさんが別の何かになるって言うなら、付き合うのはやぶさかではない……」

 

それは、ユキと共に転生をしようとしている……それは、メンバー達も嫌であると思う程理解した。

 

サクラ「それは……どうなってしまうんですか!?お二人まで……まさか……!!」

 

アヤ「……希望がないとは思ってないわ。だって3人だったら分け合える。痛みも、喜びも。感情も、記憶も。存在強度だって、なんだってきっと……!!」

 

ヤマダ「それこそ、奇跡が起きるならね……ってことで、ユキさんのテアトルは乗っ取った。ライブで集めたフィール。独り占めはナシっすよ。」

 

ユキ「承認拒否……神滅の槍、複数の損失は許可できない。」

 

ヤマダ「ははっ……そりゃこっちのセリフ!!チームCメンバーのそんしつは許可できない!!」

 

アヤ「そうね……もう仲間が減るだなんて、そんなの絶対見たくない…!!」

 

ミサキ「待ちなさい…!!貴女達、いったいーー」

 

ミサキはチームCの方へ行こうとするが、テアトルに阻まれてしまう。

 

ミサキ「何……このテアトルは……!?」

 

シオリ「……アヤさん!ヤマダさん!これを開いて!お願いよ……!!」

 

シオリに、いや……メンバー達に、寂しげな表情を向けるアヤ。

 

アヤ「……もしあたしがチームAのリーダーだったらきっと、チヒロと一緒に消えてしまいたかった。」

 

シオリ「……!アヤさん……」

 

アヤ「シオリはすごいね……あんなことがあったのに、サクリファイスの子たちのこともあったのに……いろいろわがままいってごめんね……」

 

ミサキ「開きなさい!!アヤ!!ヤマダ!!」

 

ミサキは剣でテアトルを攻撃するも、テアトルは壊れない……

 

ミサキ「何でチヒロのことを今……答えなさい!!」

 

ミサキがどれだけ叫んでも、チームCはテアトルを開かない……

 

ヤマダ「お~お~乱暴なこと……残念ながらこの中は無限のフィールに満ちている。No.1ドールでもどうにもなるまい……ジブンら全員のファンの力……ライブで受け取ったフィールの力……その熱量も加わる事で奇跡の転生を為す……ってEsG大先生が教えてくれたんで。」

 

愛「EsGが!?」

 

アヤ「EsG……ユキと何度も感情と記憶を重ねて、無理矢理読み取った……そうよね?」

 

ヤマダ「そ、ヤマダの特技、ハッキングなもんで。ふひひ……」

 

ミサキ「答えになってない!!そんなこと……聞いていないでしょう……!!」

 

テアトル内にあるエネルギーの基は、自分に向けられたフィールだけではない。記憶や感情をほどいて熱量に変える……存在強度もそうすれば、とんでもない力になる…と、アヤは言う。恐らくチヒロも、これが見えていたからひとりであんな力も…と、ヤマダは言う。ちなみに存在強度じゃなく、記憶だけほどくと……アヤとヤマダの額に流れ落ちる涙を彷彿とさせるモールドが浮かび上がった。

 

シオリ「E……モード……!!」

 

ミサキ「っ…!!だから!そんなことは!!聞いていないと言っているでしょう!!何を!どうするって!貴女たちは!!」

 

ヤマダ「ふひひ……やってみないとわかんないって言ってんじゃん……希望はあるって言ってるのに……そ~んな焦っちゃってねぇ?」

 

おどけていたヤマダも、険しい顔つきになる。どうやら、覚悟を決めたようだ……

 

ヤマダ「……しくじったらチヒロさんと一緒に、化けて出てやるから安心しろっす。」

 

ユキ「チ…ヒロ……

 

ミサキ「!!やめなさい……やめて……!!」

 

愛「…ッ!!ユキちゃんの心が……!?」

 

ユキ「aヤ……さん、ヤマダさん……!!」

 

E次の瞬間、sGがユキから離れたのだ。

 

 

わたしには見えることがあった……

 

死んだ生き物の姿が、感情が……

 

わたしは……感じたかった……

 

生と、死を……

 

でも、彼女の心はどこにも見えない……

 

あんなに、仲良くしてくれたのに……

 

心は…感情は……記憶は……

 

本当はどこにあるの……?

 

 

 

ユキ「隣の部屋に移してもらって、ずっと考えていた……あなたはここにはいない、お墓にもいない。でも……わたしたちの記憶の中にいる……!」

 

その時、ユキの後ろからオーロラカーテンが出現すると……

 

翔「ユキ…!!」

 

そこから、翔が姿を現した。

 

ユキ「!!……翔、さん……!!」ウルッ…

 

翔の姿を見るなり、目に涙を浮かべるユキ。

 

翔「悪い、もっと早く気付くべきだった……お前が……お前の方からだって……アヤやヤマダ、皆のことを…ユキのことを思う奴らのことを見て、気付いてくれているはずだとな……」

 

ユキ「はい……見ていました……でも、わたしには何も」

 

翔「良い。今ならきっと、手を取ることができる。さぁ、お前の望みを教えろ。」

 

翔の手には、1本の鍵が握られている。それを差し出しながら、ユキ望みを問う。

 

ユキ「望み……わたしが望むのは……!」

 

積み重ねてきた思い出、未来への希望……

 

ここまで生きてきて、これからも生きていく……

 

『今』……今、ここに

 

 

わたしたちが

 

生きていること…!!

 

 

その時、ドアが開く音が聞こえて来て……アヤとヤマダが部屋に入って来た。そして、4人はそのまま眩い光に包まれて行った。

 

 

ごめんなさい……ごめんなさい、みなさん……

 

わたし、見えていました……

 

みなさんの記憶の中にいるわたしのこと……

 

でも、動けなかった……

 

そこにいるのに……

 

わかっていたのに……!

 

 

あ~もう……ほら、泣かないの!

 

しょうがない子ねぇ……

 

 

たくさんの感情があったからわたしはわたしを思い出せたの……

 

わたしのことを知っている人たち、すべての感情が束ねられて……

 

 

は~……それか~なるほどねぇ。

 

ファンの力は偉大ってことっすな。

 

そりゃ8人で束になってもかなわんか……

 

 

そんな……ことない……!!

 

みんなが……ふたりの中のわたしが、わたしを連れ出してくれた……!

 

わたしのなかで凍ってしまった記憶と感情すべてを……溶かして……!

 

わたしが、わたしでいることを望んでくれたアヤさん、ヤマダさん……

 

ふたりがいたから、みんながいたから!

 

……今わたしは!!

 

 

ふひひ……

 

それくらいで勘弁してくださいよ……

 

…………泣いちゃうだろ……

 

 

…………じゃあ、そろそろ戻りましょうか。

 

あたし達、まだ仕事の途中でしょ?

 

 

はい……はい!!

 

 

おかえり、ユキ(ユキさん)!!

 

 

やがて、ユキがDollsに戻って来て……全員がお揃いの衣装を纏っている。

 

ユキ「川の向こう側……彼岸に、わたしはいました……ずっとわたしは何者でもなかった。だから……その果ての世界で、また何かになろうとした。望まれるものになりたかった……望まれるままに変わってきた……でも、足りなかった……わたし自身は何も望んでいなかったから。」

 

翔「……。」

 

ユキ「わたしの中には変わりたくない気持ちもあった……今この時を、みんなと一緒にずっと……わたしにそれを望んでくれたのは、それを望むわたしを許してくれたのは……Dollsのみんな、そして……」

 

ユキは翔の方を振り向き、笑顔を見せる。

 

ユキ「翔さん……わたしの、大好きな…翔さん……!!」

 

翔「……ばーか。」

 

翔はそっぽを向くが、顔は微笑んでいる。

 

シオリ「ユキさん……ユキさんなんですね……!?」

 

レイナ「ユキ……もう……どれだけ……私たちが……!!」

 

ユキ「はい……ごめんなさい……本当に……でも、すいません。先に『お仕事』、ですよね……?」

 

ユキの言葉をトリガーに、皆は戦闘体勢に入る。

 

ユキ「ドールとして、敵を討つ。アイドルとして、ステージに立つ……どちらもやり遂げて、此岸(しがん)に帰りましょう。わたしたちが守る、わたしたちの住む世界に……!」

 

一同「「「了解!!」」」

 

再び1つになったDollsを見て、翔はバッヂ型通信機を起動させる。

 

翔「俺だ、全員聞け!!」

 

『『『!!』』』

 

翔はニッコリと笑い、力強く叫ぶように言った。

 

翔「これより、俺達STARSは……Dollsの支援を開始する!!よってドールハウスとの敵対関係も、今日をもって終了とする!!」

 

『…!!待ってました!!』

 

『よぉ~し、アタシもそろそろ本気出すか~♪』

 

『全員ゴーグルを装着!!目標、水上バスにいる巨大な異形!!銃撃で援護するぞ!!』

 

『『『了解!!』』』

 

ストライカー達は既に行動不能…白河昇も行動不能……知能のある妖魔も全滅……残るはカーロンと、最後の1匹の急襲妖魔だ。翔は装着しているネオディケイドライバーを操作した後、ライドブッカーからライダーカードを取り出す。

 

 

翔「…変身。」

 

 

《KAMEN RIDE》

 

《DECADE》

 

 

再びドライバー操作を行うと、翔の身体が無数のシルエットに包まれて行き、仮面ライダーディケイドへと姿が変わった。

 

ユキ「翔さん…♪」

 

ヤマダ「ヘヘッ、世界の破壊者仮面ライダーディケイド…こりゃあアツイねぇ♪」

 

「ちょっと翔く~ん?お姉ちゃんを差し置いて戦うつもり!?」

 

その時、物陰から彩羽が姿を現した。彼女の腹部にはバースドライバーXが装着されている。

 

サクラ「さ、彩羽さん!?」

 

ディケイド「いつの間に来てたのか、まぁ良い…さっさと変身しやがれ。」

 

彩羽「は~い♡」

 

 

《エビ!!》

 

《カニ!!》

 

《サソリ!!》

 

 

彩羽「変身ッ!!

 

 

カポーンッ!!

 

 

ババーババース!バ・バ・バ・バース!エーックス!!

 

!!

 

 

彩羽が仮面ライダーバースXに変身したタイミングで、Dollsとライダー達はカーロンに立ち向かった。STARSメンバー達は、銃撃で彼女達の支援に当たった。まもなく、Dollsの必殺技と二大ライダーのライダーキックが打ち込まれ、カーロンは完全に消滅した。

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