〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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翔視点で語られます。


第四百四十六話 見えぬ真実『ヤマダ編』

翔「……?」

 

……ここは、一体……俺は、自分で壊した世界と共に生涯を終えた筈…………天国でも、地獄でも……いや、少なくとも天国じゃねぇことは確かなようだ……

 

翔(国家機関内部の通路か…?)

 

視線の先には、真っ暗な闇が見える…とても進もうとは思えんが、それでも……進まなければならない……そんな気がする…………ならば進もう…この先何があろうとも、俺は進むしかねぇ…………

 

翔「……!?」

 

あれは…見覚えがあるぞ……斑目さんに、あの後ろ姿……まさか……

 

翔「……ヤマダ…?」

 

そうだ、ヤマダだ……何やってんだ、というか斑目さん……何故固まっている?嫌な予感がし、俺は足を速める……次の刹那、ヤマダの左腕からは真っ赤な鮮血が噴き出した。

 

翔「ッ!?」

 

このままじゃ、ヤマダは…ん、あれは…?…Dollsの心臓、『ギア』…?何故ヤマダが……まさか、この瞬間は……

 

 

ヤマダがドールとして…

 

生まれ変わる瞬間

 

 

その時、斑目さんの近くに時空の歪みが出現した。

 

翔「…妖魔、まだ滅んでねぇのかよ…!!」

 

だが、歪みの中から現界した妖魔の姿に俺は言葉を失った……何故なら……

 

翔(ッ!?…あれは、俺!?俺を象った妖魔…まさか、妖魔共(やつら)は……今まで俺と関わって来た連中を全て消すつもりか!?)

 

俺の心残りは、Dollsを初めとする信頼できる人達ともっと過ごしていたかった…思い出ももっと作りたかった……そんな俺の精神の歪みが、こうして妖魔として現れたのか……もし、ヤマダも斑目さんも殺されてしまったら…………

 

翔「……させるかァ!!」

 

俺は現れた妖魔を殴り飛ばした。その直後、俺の腰部に何やら無数の光の帯が出現し…変身ベルトが巻き付いた。

 

 

CYCLOTRON(サイクロトロン) DRIVER(ドライバー)

 

 

くぐもった禍々しい音声…不穏な点滅をし、消える光……このドライバー、今まで扱って来たドライバーの中でも1~2を争うレベルで危険なモンかもしれねぇ……だが、今更そんなことはどうだって良い……今俺がすべき事は、ただ1つ……

 

翔「変身ッ…!!」

 

ヤマダと斑目さんを守る、それだけだ……ドライバー正面の両サイドを同時に強く押し込むと、ドライバーが白と紫に発行……まるで風車が回転するように光が点滅する。そして、俺は青い光の柱と赤い歯車状の回転する光に包まれ、仮面ライダーへと変身した。

 

 

CENTURY(センチュリー)

 

 

…へぇ、センチュリー……それが、この仮面ライダーの名前か……だが……

 

センチュリーB「ッ!?」ドクンッ!!

 

うぐ…何だ、この頭の痛み……その時、俺の脳裏にとあるシーンが浮かび上がった。それは、国外と思わしき場所で暮らす一人の少女だ……ヤマダに似ている……いや、違う……似ているのではない、ヤマダだ。

 

 

Angelica(アンジェリカ) Yamada(ヤマダ)

 

 

……アンジェリカ・ヤマダ…そうか、それが…ヤマダの本当の名前か……だが、ヤマダの両親が事故か事件に巻き込まれたのか死んでしまった…その際、ヤマダは祖父と思わしき老人に連れ戻され、虐待に近い厳しい教育をされていた。そんなヤマダが唯一自由の時は、パソコンを使っているときだけだった……次のシーンは、ここだ……やがて『マスターキー』と呼ばれる世界的ハッカーに成長したヤマダは様々な秘密を暴き…それを利用し、祖父や自分を縛る者たちを破滅させていった。それでも満たされなかったのか、やがて国土調査院特別課の秘密にたどり着いて……自ら斑目のもとまでたどり着き、自分がドールに転生する確信を持ちながら左手首を切って自殺したんだ。

 

妖魔「!!」

 

妖魔が俺に向かって来る。俺は咄嗟に、右ストレートを妖魔の腹部に放つ。その後、頭の痛みを堪えつつ…追撃する……嗚呼、苦しい…だが、ヤマダはもっと苦しんでいたんだ…今も尚な……ならば弱い部分を見せるわけにはいかねぇ!!どれだけ苦しくても、守らなければならない存在が俺にはある…だから決して倒れん!!

 

センチュリーB「ヴガァッ!?ガアアァァッ!!」

 

俺がパンチを繰り出す度に、俺の拳には赤い光の歯車状の量子が形成され、妖魔の身体を引き裂いて行く。すると、妖魔は黒い虚口をゆっくり開く。俺が咄嗟に赤い歯車状の量子を形成すると同時、妖魔の口からはレーザーが放たれた。だが、ヤマダと斑目さんに当たることはなく……代わりに、バリア代わりに形成した歯車状の量子に当たった。攻撃にも防御にも使えるのか、こりゃあ良い……これなら!!

 

センチュリーB「!!!!」

 

俺は腰を低く落とすと、赤い量子状になり、高速で移動しながら妖魔をあらゆる方角から攻撃した。トドメとして、再び赤い歯車……いや、そう呼ぶのも面倒だ。『デストサイクロン』とでも名付けよう…デストサイクロンで身体を真っ二つに割られた妖魔は、呆気なく消滅した。これで、ヤマダと斑目さんを守れた……

 

 

《READY》

 

 

戦闘が終わった直後、ドライバーから音声が響く……すると、発光部分が赤、オレンジ、黄色、黄緑、緑、水色、青、ピンク、紫の光を逆時計回りに放ち始める。ドライバーの光が段々強くなっていくと、俺の全身が光に包まれていく。

 

 

《DONE!!》

 

 

……という音声を最後に、俺の身体は一瞬にしてその場から消え去った。

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