〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
別の世界に飛ばされている中、俺の脳裏にまた誰かの視点が見えた。何やら、友人と思わしき女と口論しているのか言い合っている…その近くでは、それを面白おかしく笑うクソみてぇな女連中の姿が……次の瞬間、視点が揺れ水の中へ沈んでいった。
(……誰の視点だ?何より、これは殺人事件だ…見過ごせん……)
そう思った直後、俺は次の世界へ降り立った。何やら港と思わしき場所だ……
「あ~あ、お前やっちゃったねぇ~♪」
「でもアイツ、
「……七海…ちゃ……」
『月見里 七海』……それが、“ナナミ”の本名か…まぁ、アイツらはあの様子じゃあ、更正なんて絶対にしねぇ…ナナミを落としたであろう女は泣いていて、後悔しているようだが…アイツも同罪だ……
「……おい、人を虐める事って…そんなに楽しい事なのか?」
俺の姿を見るなり、女3人組は目を見開いたが…すぐにヘラヘラし始める。特に、虐めの首班と思わしき女2人はな……
「は?アンタ何なの?」
「誰でもねぇ、ただの風来坊だ。」
「風来坊!?wハッハッハッ、おにーさんオモロイねwww 」
俺の返答に嗤うのはまぁ良い……問題は、俺の問いに対する奴らの答えだな…………
「ヤマナシ ナナミって奴を虐めるのは何故だ?」
俺の問いに対する奴らの答えはこれだ……
「虐め!?アンタ何言ってんの!?頭大丈夫?これは虐めじゃなくて教育よ!!きょ・う・い・く!!」
「そーそー!!ウチらはね、月見里に世の中の真実ってのを叩き込んでやってたの!!あんまりにも浮いてると、世の中には溶け込めないよって!!それに、この世は弱肉強食なの!!弱い奴は強い奴の餌になるしか無いの!!それも教えてやっただけ!!ウチら何も悪くないし、やっさしー!!www」
……教育?……世の中の真実?……弱肉強食?……何言ってんだ?理解できねぇな……
「…そうか……1度吐いた言葉は2度と取り消せねぇぜ?ならば、俺もやってみよう。」
「はぁ?アンタが?」
「何をするっての!?キャハハ、まさかウチらを海に落とすの?w」
そんな生ぬるいモンじゃねぇ…コイツらはとんでもねぇ外道だ……心が歪んでいれば歪んでいる程…より、残酷に…容赦なく……そう思った俺はサイクロトロンドライバー前面両端を強く押し込む。
仮面ライダーセンチュリーブレイクに変身した俺は赤い量子状になると、首班女2人を通過し、心臓を抉り取った。
「はぇっ!?えっ…あ……」
「いや、う、ウチの……ウチの、心臓……!!」
まぁ、それは幻覚だ…何故ならアイツら……シンナーでも吸ってんだろ……俺が姿を見せた途端、恐怖していたのか微かに身体が震えていたし、声も震えていた…顔を見てみると、酔っているかのようなトロンとした目をしていた……それに、鼻がツンとする刺激的で独特な香りがした……嫌な匂いだ…………
「……って、あれ?何とも無い?」
「な、なぁんだ……じゃあ、帰r……ッ!?」
首班女達に、早々と異変が出た……どれどれ?おぉおぉ、こりゃあえげつねぇ……それぞれの視点を見てみると、目に見えるのはゾンビのような恐ろしい姿になった互いが見える……長期的に高濃度なシンナーを使い続けたツケだ…ありゃあとっくに、手遅れだな……やがて、女2人は奇声に近い絶叫を上げながら逃げていった。
「……っ……っ!!」
後は、ナナミを突き落とした張本人のコイツか……
「どうする?私がやりましたと自首し、被害者や遺族に詫びるか…このままダンマリを貫き、真実を隠し続けるか……さぁ、選べ……」
俺がそう問うと、ナナミを落とした女は逃げ出した。まぁ良い……さて、そろそろか……
「!!」
俺の姿をした妖魔が姿を見せた。俺は再び赤い量子状になると、高速で移動し…妖魔の周りにデストサイクロンを産み出す。それを細い量子で繋ぎ止め、最後に俺の手にある細い量子を引っ張る。すると、全方向からデストサイクロンによる回転で妖魔を切り裂く事に成功した。妖魔を撃破した後、俺は海に飛び込んでナナミを助けたが……
「脈はねぇか……」
もう手遅れだった…すまない、ナナミ…………俺がその場から離れた後、すぐに救急隊が駆け付けた。ナナミは搬送先の病院で死亡が確認された。ナナミの両親は娘の死を悲しみ、嘆いていた。そして、ナナミを落とした女は……
「申し訳ありません!!申し訳ありません!!」
「うちのバカ娘が!!本当にお詫びのしようがございません!!申し訳ありません!!」
「ひっく……うぅっ……も、申し訳ありませんでした……!!」
家族総出で自首したか…こうなるなら、初めから虐めグループを縁を切れ…グダグダ先延ばしにするから、取り返しのつかねぇ事態になったんだ……あの家族は一生、ナナミの両親に賠償を払い続ける事になるだろう。その頃、虐め首班の女2人は……自殺をしたのだった……シンナーを吸い続けた事で脳は破壊され、幻覚や幻聴に耐えられなくなり、病院の屋上から飛び降りたそうだ…………
(人間って、本当に…弱い生き物だな……)
すると、サイクロトロンドライバーが発光を始めた。時間か…それぞれの末路を知った俺は、次の世界へと飛ばされるのであった。