〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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第四百五十一話 見えぬ真実『レイナ編』

次に飛ばされた場所は、夕方の人気の無い線路沿いの道…そこに、レイナがいる。

 

『…貴方は?』

 

「…?」

 

何だ、俺が見えるのか?精神妖魔が出た時にしか、Dollsの前に姿を見せられないと思っていたが…そうでは無いのか、よくわからん……

 

「俺は青空 翔、通りすがりの仮面ライダーだ……」

 

俺の腹部には、とっくにサイクロトロンドライバーが装着されている。

 

『青空を羽ばたく…だから青空 翔、そうなのね?』

 

「知らん、俺がガキだった頃…両親は既に死んでいるからな……」

 

『…!?ご、ごめんなさい…私……』

 

「謝る必要はねぇ、事実だからな…」

 

レイナは星川(ほしかわ) 玲奈(れいな)と名乗り、自分の生い立ちを語り始める。それが、お前の本当の名前か……

 

レイナは大女優の娘として生を受け、トップスターとなるべく母親である先生から厳しい指導を受けて成長する。コイツもその期待に応えるべく努力を続けた。そうしてアイドルとなったレイナだったが、厳しいレッスンはコイツ自身の自由と信条を奪っていた。

 

『私は、私の目指すアイドルになりたかった。あの人の娘でも無く、あの人の理想でも無く、私の思い描く憧れの姿に……誰もが笑顔になれるような、幸せになれるような、幸せを感じてもらえるような、そんなアイドルになりたかった。』

 

「…そうか。」

 

コイツにも、コイツなりの理想が…なりたいものが、意思が…ちゃんとあるんだ。

 

「俺は俺の意思のままに動いている。気に入らねぇ奴は叩き潰し、懸命に生きる奴は陰ながら応援する。相手が総理大臣だろうが天皇だろうが神だろうが関係ねぇ、俺は俺だからな……当然お前の意思は、お前だけのモンだ。」

 

俺の言葉を聞き、レイナは暗い表情から少しだけ笑顔を見せた。だが、俺は何か妙な胸騒ぎを感じていた。妖魔でも化け物でも無い気配…

 

「おい!!今すぐここから去れ!!」

 

『…えっ?』

 

そう感じた時には、既に遅かった…黒いパーカーを羽織った男が突如として現れ、レイナの右胸をナイフで刺した。ソイツのポケットからは、真っ赤な封筒がバラバラと地面に溢れ落ちた。それと当時に、レイナの身体は仰向けに倒れていく。

 

『どうして…どうして……君は、僕だけの物なのに!!何故他の男と話すんだ!?僕がいれば十分だろうがぁ!!』

 

本来なら、すぐにでも救急車と警察を呼ばなければならない…だが、この時の俺は何かがキレていた。そして、レイナを刺したクソ野郎に襲い掛かっていた。地面に押し倒し、馬乗りになり、何度も何度も顔面を殴り付けた。奴の全身を足で乱暴に踏み躙ったりもした…俺だって、レイナのファンでもあるんだ……だからコイツは許せねぇ、だから殺す…!!トドメを刺そうとしたその時、奴の近くに次元の歪みが発生…そこから精神妖魔が現れた。相変わらず俺の姿をしやがって…すかさずサイクロトロンドライバー前部の両サイドを同時に押し込ち、俺は仮面ライダーに変身する。

 

 

《CENTURY》

 

 

センチュリーブレイクになった俺は、狂ったように叫びながら精神妖魔を攻撃する。反撃する隙を与えず、一方的に…すまねぇ、レイナ…お前を助けられそうにねぇ……助けられなかった彼女への謝罪を込め、レイナを殺したクソ野郎と精神妖魔に怨念を込め、俺は右足にデストサイクロンを纏い……

 

 

《RIDER KICK!!》

 

 

そのまま中段蹴りを放ち、精神妖魔を撃破に成功した。レイナを殺した男も、口から真っ赤な泡を吹き出して死んでいた。

 

『……素敵、とっても…美、しい……』

 

仮面ライダーセンチュリーブレイクになった俺に手を伸ばすレイナ。しかし……

 

 

《READY》

 

 

時間切れか…お前を守れなかった俺に、その手を取る権利はねぇ……俺は死にゆくレイナに背を向け…

 

 

《DONE!!》

 

 

…姿を消した。その後、レイナは多臓器不全を引き起こし、死んだそうだ……

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