〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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翔視点で語られます。


最終話 後日談〜『Bright! our Future』〜

俺はこの世に生を受け、色々な事があった。幼い頃に両親と死別し、15の時に俺も死んだ…その後、別の世界に転生し、妖魔という怪物から人を守るストライカーを率いる隊長となった。だが、時空管理局に生物兵器『アマゾン細胞』を打ち込まれた事でタンパク質を求める人食いの化け物『アマゾン』になった。俺だけではなく、他の世界(チャンネル)にいる隊長達も皆、時空管理局の魔の手によって怪物化された。中には、食人衝動を抑えられず…慕っていたストライカーや家族を喰ってしまった奴もいたんだ……時空管理局に反旗を起こしたものの、トラロック作戦という反乱者全員を殺すという狂った作戦の餌食となり、死んだ者もいた……俺がいた世界(チャンネル)では、粗品零士という狂人により、ストライカー達が心身共にやられていた……元ストライカー達を除き…姿は人であれど、中身は化け物…そんな歪んだ存在になっちまった……俺はソイツらを不備に思い、ありのままを受け入れ過ぎた…その結果、ソイツらは傍若無人となり、完全に人型の化け物になってしまった…俺もストライカー達によって壮絶な虐めを受け…時空管理局からも利用されていたという事実とストライカー達に裏切られたという事実を知った……自分の存在意義を失い、ショックで泣き叫んだ。その後、隊長を辞め高校を中退し…追われる身となった。化け物と化したストライカー達と、そのストライカーを率いる白河昇…そして、ストライカーに加担していたティエラによって、追われ続けていた。結局俺は、全てに疲れ…自ら命を絶った……その時、神『ヘルメス』と女神『アフロディーテ』に会い、この【プロジェクト東京ドールズ】の世界に転生した。いや、正確には…元の世界に帰って来たんだ……今も尚、そんなに記憶がある訳ではないが……Dollsを精神妖魔から守る際、アイツらの死因を…ドールとして生まれ変わるきっかけを知ったんだ……それに、アイツらの本当の名前もな……

 

「……。」

 

俺は今、平和になったこの世界で…生きている……Dollsと出会い、様々な経験をし、心を開いた所から…俺の世界は変わり始めた……ストライカー達に裏切られ、人を信じなかった俺だが…それでも、ドールハウスの連中は…俺のありのままを受け入れてくれた…俺が抱える悲しみも、ストライカーに対する憎しみや怨みも、怒りも苦しみも、全部全部…否定する事無く、正面から受け止めてくれたんだ。俺がどれだけ拒絶しても、それでも俺と関わろうとしてくれた…俺を知ろうとしてくれた……それが続いた事で、俺はもう1度だけ…誰かを信じようと思えるようになった。まぁ、基本的には人を信用しねぇがな……

 

サクラ「翔さん!!バイクのお掃除してるんですか?私にもお手伝いさせて貰えませんか?」

 

「あぁ、頼む。」

 

現在俺は、サクラと共に愛用マシン『ジャングレイダー』を掃除している。サクラの奴、掃除の才能があっから掃除番長なんてドールハウスで呼ばれている。当然、バイクの掃除もお手の物だ。おいジャングレイダー、美女から掃除される気分はどうだ?嬉しいだろ?なんて、からかいたくなるぜ…サクラが手伝ってくれたお陰で、ジャングレイダーはピカピカになった。その後は、シミュレーションルームにてミサキと手合わせだ。

 

ミサキ「翔さん、よろしくお願いします!!」

 

「…手加減はしねぇぞ?」

 

コイツはNo.1ドールと呼ばれる程のずば抜けた戦闘力を持つ。だが、俺の敵では無い…

 

ミサキ「相変わらずお強いですね。」

 

「お前もな?」

 

ミサキとの手合わせを終えた後、ドールハウスの庭に向かった。何故なら……

 

シオリ「あっ、翔君♪お待ちしていましたよ♪」

 

レイナ「いらっしゃい翔君♪」

 

シオリとレイナが主催する茶会に呼ばれているからだ。

 

「そういや、姉貴はどうした?アイツも呼んでんだろ?」

 

シオリ「彩羽さんは、モデルのお仕事を終えてから来るそうです。」

 

レイナ「朝からだものね、もうそろそろ来るはずなのだけれど…」

 

この茶会には、姉貴も呼ばれている。俺が参加する事を知り、真っ先に飛び付いたんだと……

 

彩羽「皆ー!!お待たせー!!」

 

漸く来やがったか。シオリとレイナの歓迎を受けた姉貴は、俺の隣に座った。俺達は雑談をしながら、茶菓子をいただいた。

 

シオリ「それにしても、翔君が世界のヒーローになりましたね。」

 

レイナ「えぇ、とても嬉しいわ。私達も、No.1ヒーローとこうしてお茶会ができるなんて…至極光栄よ♪」

 

「やめろ、俺にはヒーローも英雄も似合わねぇよ……」

 

彩羽「えー、そんな事無いよ?だって翔君、仮面ライダーとして人知れず平和の為に戦ったじゃん。罪の無い人達を、翔君を受け入れてくれたこの美しい世界を守るためにさ♪」

 

それは事実だが、別になりたくてなった訳じゃない……そもそも俺は、英雄なんかを目指しちゃいねぇ…気に食わねぇ連中を片っ端から潰しただけだ……別に、名誉が欲しかった訳じゃねぇ…ただ、俺を受け入れてくれたこの美しい世界を守りたかっただけだ……

 

レイナ「そう言えば、新しく放送が始まった『仮面ライダーゼッツ』…あの変身ベルトは中々面白い発想ね。」

 

シオリ「確か、胸に着ける変身ベルトでしたよね?」

 

彩羽「ねーねー翔君、あたし達に胸に巻く変身ベルトってどう?」

 

「知らん、自分で確かめたらどうだ?」

 

俺は仮面ライダーファンでもある、ドールハウスの連中も同じライダーファンであり、割と話が合う。それだけでも、心地が良い…茶会を終えた後は、ヒヨとナナミと仮面ライダー作品を見た。最近では、ヒヨの大好きな『シャリババーン』と仮面ライダーがコラボした映画が公開されたんだ。速攻でブルーレイを購入し、見ている。

 

ヒヨ「ふおぉ〜!!シャリババーンと仮面ライダーが並んでる〜!!」

 

ナナミ「翔さん、アマゾンも居ますね。」

 

「あぁ、何でも…昭和平成令和ライダー全員とシャリババーンが手を取り合い、強大な悪の組織『ギガント・ショッカー』を倒すんだとよ…」

 

ポップコーンやコーラをいただき、あたかも映画館に来ているような雰囲気を味わいながら、ブルーレイを視聴した。その後、アヤとユキとヤマダとゲームで遊ぶ。仮面ライダーのゲームでな?

 

アヤ「今日こそは翔が操作するアマゾンに勝つんだから!!」

 

「お前じゃアマゾンには敵わねぇ。」

 

まずはアヤと戦った、コイツは珍しく怪人を使っていた。ゼロ大帝を使ったアヤを圧倒した俺。

 

アヤ「ちょっ!?翔ごめんタンマ!!ちょっと待って!!」

 

「敵は待ってくれねぇぜ?だから俺は容赦しねぇ、ゼロ大帝…もう1度散れ。」

 

最後はスーパー大切断を受け、ゼロ大帝は仮面ライダーアマゾンに1度もダメージを与えられずに散った。

 

アヤ「うわぁ〜負けたぁ〜!!結構練習したのにぃ〜!!」

 

ヤマダ「翔さん、今度はヤマダとバトルっす!!」

 

「良いだろう、来い…」

 

次にヤマダの操る仮面ライダーバールクスと、俺が操る仮面ライダーアマゾンとの戦いが始まる。結果…

 

ヤマダ「ちょっ!?翔さん!?待つっす待つっす!!一旦タンマ!!」

 

「……。」

 

俺の圧勝、ヤマダは1度も攻撃できずに負けた。

 

ユキ「翔さん、強いです…」

 

「ユキ、お前はやんねぇのか?」

 

ユキ「はい、見てるだけ…です……」

 

対戦では黙って見ていたユキだが、協力バトルでは参加し、俺と共に怪人達を倒した。ちなみにユキ、仮面ライダーアマゾンデルタを使っていた。これは、俺が変身していたライダーだ…思い入れはあるが、俺は仮面ライダーアマゾン一択だ。仮面ライダーアマゾンが一番好きだからな。

 

(こうして戦いのねぇ日常を過ごすのも、悪くねぇな……)

 

ピグマリオンという化け物、妖魔、ストライカーとの戦いが無くなり、平和な日常を過ごしている。ゲームを終え、休憩していると…俺の元にNumberSがやって来る。

 

ミア「見て見て翔さん!!CSMデンオウベルトとデンガッシャーを買ったよ!!」

 

ディオ「ディオは、これ…ゼロノスベルト。」

 

トリア「私トリアも、デンオウベルトのムービーエディションを手に入れました!!」

 

コイツらもライダーファンで、特に電王が好きなんだ。まだボディーが完成していない頃、画面の向こうで変身遊びを披露したのが印象に残っている。コイツらは俺が怪我で動けない中、つきっきりでサポートしてくれたり話し相手になってくれたり、色んな面で世話になった。今ではすっかり感情豊かになり、色んな表情を見せてくれる。今は推しのライダーの変身ベルトを手に入れ、嬉しそうにしている。そうそう、最近はルリちゃんまで仮面ライダーにハマり始めたんだ…一海達と共に仮面ライダー作品を見たりして、時にはライダーごっこもやっているんだと。俺か?俺も呼ばれる時はある、そん時は本気で相手する。俺は当然、ダークライダー役だがな?

 

ミア「そう言えば翔さん、ガオウガッシャーを貰ったんだって?」

 

「あぁ、3月9日は俺の誕生日でな…ファンから貰った。デンオウベルトのムービーエディションもな?」

 

俺は今まで、自分の生まれた日を知らなかった…だが、俺がこの世界の住人であることを知ったと同時に、自分の誕生日を知った。3月9日、その日が俺の誕生日だ。それを公開した時、ファンからおめでとうのコメントで溢れかえり、ドールハウスには沢山のプレゼントが届いた。小さい子どもが描いた絵、仮面ライダー関連の変身ベルト、日用品等、色んなモンが届いた。ちなみに、大助さんからはフルーツケーキが届いて…ジョージ大統領からは仮面ライダーガオウのスーツが届いた。これで俺は、コスプレができるようになったな…

 

トリア「折角ですので翔さん、仮面ライダーガオウに是非!!変身されてはいかがでしょうか!?」

 

ディオ「…肯定。翔さんはどの仮面ライダーになっても、カッコいいし。」

 

「この場にスーツもベルトもねぇだろ…」

 

モシュネ「そう言うと思って、私が持って来モシュた!!」

 

黒モシュネ「隊長さん、こちらガオウベルトとマスターパスでアリマース!!」

 

赤モシュネ「ガオウガッシャーもあるぜー!!」

 

モシュネ達…余計な事しやがって……まぁ良い、今は気分が良いんだ…ちょっとぐれぇ付き合ってやっても良い……

 

ルリ「お兄ちゃん、仮面ライダーになってくれるの!?ルリも見たい!!」

 

一海&諒芽「「俺も俺も!!」」

 

紫&友香「「私達も!!」」

 

Dolls「「「私達も!!」」」

 

おいおい、勘弁してくれよ…まぁ良い…ルリちゃんも居るんだ、断る訳にはいかねぇだろ?俺はガオウベルトを身に着け…

 

「行くぜ?…変身。」

 

GAOH(ガオウ) FORM(フォーム)

 

マスターパスをベルトにかざした。その直後、モシュネ達がガオウスーツを俺に着せ始め、変身シーンを完全再現した。ジョージ大統領、こだわってんなぁおい…これにより、神の悪戯無しで仮面ライダーガオウになったんだ。その場では歓声と拍手が起こる。

 

「流石にマスターパスは手放してかざせねぇからな?」

 

俺はガオウガッシャーをソードモードにし、ポーズを取る。一海達も自分達のライダーシステムを持ってきて、こちらは本物のライダーに変身した。撮影会かよ…ルリちゃんは楽しそうにしていたから、良いか……

 

 

この世界に帰って来て、帰る場所も出来た。何より、心から信頼できる人達が出来た。俺はもう、一人じゃねぇ…俺を信じてくれる人達が、いつも居る。DollsもNunberSも…いや、もうその呼び名では無いか…

 

 

『プロジェクト東京ドールズ』

 

 

この希望は、滅びる事はねぇ…

 

この美しい世界も、俺達が育んだ絆も…

 

永遠にな……

 

 

 

〜Fin〜




ED〜DA PUMP『Bright! our Future』〜♪
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