〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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CSM変身鬼弦・音錠&音枷を手に入れたので、その記念に……


番外編 この不遇な鬼に栄光を!!

一海「ふっふっふっ…遂に出来たぞ…」

 

諒芽「おっ、どうした一海?何が出来たんだ?」

 

ドールハウスにあるファクトリーでは、かつて翔と共に数々の戦場を潜り抜けて来た一海と諒芽が所属している。ドールハウスの警備システムのメンテナンスやライダーシステムのメンテナンス及び開発、修繕をメインに働いている。現在、一海が新たなライダーシステムを開発したらしい…

 

一海「見てみろ諒芽!!これ、ぜーんぶ響鬼関連の変身アイテムだぜ!?」

 

諒芽「おぉ〜、こりゃすげぇ!!」

 

一海が作ったのは、【仮面ライダー響鬼】に登場する変身アイテム一式だ。変身音叉(へんしんおんさ)音角(おんかく)は勿論のこと…変身鬼笛(へんしんおにぶえ)音笛(おんてき)も、変身鬼弦(へんしんきげん)音錠(おんじょう)音枷(おんか)もある。

 

一海「後は音撃棒や音撃管や音撃弦を作るぜ!!」

 

諒芽「よっしゃあ、俺もやるぜ!!ディスクアニマルを作ったる!!」

 

その日、一海と諒芽は徹夜をして響鬼関連の装備を全て作り上げた。全てを作り終えた彼らは、ファクトリーの床に大の字になって倒れてイビキをかいて寝ていた。

 

紫「一海、諒芽?」

 

友香「って、床で寝ないでください!!風邪ひきますよぉ〜!!」

 

中々食事に来ない彼らを心配してやって来た紫と友香に起こされた所で、翔がファクトリーに入って来た。

 

翔「…っせぇなぁ、朝から何をギャーギャー騒いでんだ?」

 

一海「…んぁ?あぁ翔、ほぁ…あれ見れみ?響鬼関連ろアイレム作っらんらぜ?」

 

諒芽「リスクアリマルもあるいぇ…?」ハワァ……

 

まだ眠いのか呂律が回っていないバカコンビに、ゴミを見るような冷たい目を向ける翔。

 

翔「……おい、まさかコイツら…酒でも飲んで頭おかしくなったか?」

 

紫「翔、一海も諒芽も寝ずにライダーシステムを作ったんだ。」

 

友香「しかも響鬼のやつですよ!!わぁ、音笛もあります!!」

 

紫「武器もあるじゃないか…これを全部一夜で作ったとは、信じられん……」

 

翔「……。」

 

友香と紫が関心する中、翔だけは表情を全く変えず…そして……

 

翔「…おい、全然駄目じゃねぇか……」

 

…と、一海と諒芽に言い放つ。翔のその言葉を聞いて、一海と諒芽も目が覚めて怒り出す。

 

一海「はぁっ!?どこが駄目なんだよ!?」

 

諒芽「そうだぞ翔ちん!!いくらなんでもあんまりだ!!」

 

彼らの反論に、翔は怯むことなく言い返す。

 

翔「音錠が1つ足りねぇんだよ、馬鹿タレ。後は小型音撃弦もねぇじゃねぇか。」

 

一海&諒芽「「……あっ。」」

 

翔の言葉を聞いて、ハッとするバカコンビ。

 

一海「いっけね…忘れてた……」

 

翔「もう良い、俺が作る。」

 

諒芽「あっ、そんならこれ設計図なんだけど」

 

翔「んなもん要らねぇよ。」

 

翔は作業台に立つと、さっさと変身鬼弦・音錠&音枷を作り上げた後…小型音撃弦を完成させた。更に、音撃弦・閻魔も完成させた。

 

紫「…翔、それって……」

 

翔「あぁ、裁鬼のやつだ……」

 

彼が作り上げたアイテムは、『仮面ライダー裁鬼』という鬼が使うアイテム一式だ。裁鬼…『猛士』と呼ばれる組織の関東支部に所属する関東十一鬼の1人…本来は弦の鬼だが、太鼓も管もこなす万能型。オールラウンダーな実力を持つベテラン鬼なのだ。だが、バケガニと呼ばれる魔化魍との戦いで負傷した斬鬼の代わりにピンチヒッターとして休み無しで戦い続けていた。そのせいで、披露が蓄積し苦戦、あるいは敗北してしまうシーンが多く…ファンからは噛ませ犬というレッテルを貼られてしまっている。

 

翔(裁鬼はあまりにも不遇過ぎる…ならば、俺が輝かせるのみだ……)

 

その時、ファクトリーのドアが開いたと思うと…カナが入って来た。

 

カナ「あっ、皆さんお揃いで。今よろしいでしょうか?」

 

翔「何だ?」

 

カナ「実は、プレバンさんから…響鬼祭りが開催され、変身アイテムや武器が発売されることになったんです。そちらの宣伝を翔君と一海君達にお願いしたいと思って来ました。」

 

この世界でも、バンダイは有名な企業で…仮面ライダーやウルトラマン、スーパー戦隊シリーズやプリキュア等の商品を販売している。玩具は勿論、食べ物や衣服、日用品までも売っている。

 

諒芽「カナさんからの頼みなら断れねぇじゃねぇか!!やろうぜ皆!!」

 

一海「俺も賛成!!カナさんこれ、響鬼の変身アイテムと武器を作ったんですよ!!」

 

カナ「へぇ〜!!うわぁ、どれも本物そっくり…いえ、もはや本物ですね!!あっ、ディスクアニマルまで!!」

 

カナも一海と諒芽が作ったライダーシステムに興奮する。

 

カナ「あ、それは裁鬼さんの!!」

 

翔「…一海、諒芽…後で覚えてろよ?」

 

一海&諒芽「「何でぇ!?」」

 

一海と諒芽は裁鬼を忘れていたが、カナは裁鬼を知っていた。それに怒った翔は、一海と諒芽をボコボコにすると決意を固めた。

 

一海&諒芽「「いや決意固めないで!?」」大汗

 

翔「黙れ、さっさと準備しやがれ。」

 

この後、翔と一海達はバンダイが開催するイベントにアンバサダーとして出演した。

 

 

 

イベント会場には多くのライダーファンが集まり、写真を撮影したり翔達のトークショーを聞いていたりした。

 

翔「んで、そこのバカ二人が裁鬼を忘れてやがったんだ…」

 

一海「お、おおおおい!!」汗

 

諒芽「わわわ忘れてたわけ…ないだろぉ〜…?」汗

 

翔の言葉にテンパるバカコンビに会場は大ウケ。

 

司会「そしたら皆さんに質問をしたいと思います。皆さんは、魔化魍が現れたらどうしますか?まずは翔の兄貴から!!」

 

翔「ぶっ潰す。美しい世界を穢そうものなら、容赦なく叩き潰す…それだけだ。」

 

司会「兄貴らしい答えですねぇ〜。よっ、世界の英雄!!」

 

翔の返答を聞いた途端、会場はわっと黄色い声援に包まれる。

 

司会「では、一海さん達はどうですか?」

 

一海「もし純粋で友好的な魔化魍なら、友達になって遊びてぇな。」

 

諒芽「はいはい!!俺も俺も!!友達になったら、凶悪犯に思いっきり悪戯してやりたーい!!んで捕まえる!!」

 

紫「私は敵であれば倒す、友好であれば特訓相手になって欲しい。」

 

友香「私は味方なら一緒に敵と戦いたいです。後はそうですねぇ、一緒に音楽を奏でたいです。」

 

それぞれの答えを聞いた後、一海達が作った響鬼関連の変身アイテムを紹介する。それらと販売する響鬼関連の玩具を比較してみたり、実際に玩具を鳴らしてみたり…そんな時、神の悪戯が入る。

 

ヘルメス『響鬼か、大小様々な魔化魍がいるから…では、こうしよう。翔、君の望みを叶えよう。』パチンッ…

 

ヘルメスが指パッチンをすると、会場に地震のような揺れが発生…その後、人型の魔化魍が5体現れた。会場は大騒ぎになるが、翔が来客の前に立ち塞がる。そして、格闘戦で魔化魍と戦い始める。

 

翔「一海達、変身しろ!!」

 

一海「お、おぉ……だけど、なれるのか?」

 

翔「モタモタしてんじゃねぇ!!さっさとやれ!!」

 

翔に急かされ、一海は音角を…友香は音笛を…紫と諒芽は音錠を装着……一海は音角を展開すると、自分の手に音角を当てる。すると、キィィイイイイン…という音が響き、一海の額に鬼の顔が浮かび上がった。友香は音笛を展開すると、息を吹きかけ…笛の音を響かせ、額に鬼の顔を浮かび上がらせる。紫と諒芽は音錠を展開させると、弦を弾いて音を響かせ、額に鬼の顔を浮かばせる。一海は紫色の炎に、友香は青色の風に、紫と諒芽は音錠を着けた左腕を突き上げて雷に包まれて行く。

 

響鬼「…ハァッ!!」

 

威吹鬼「…ハッ!!」

 

斬鬼「フンッ!!」

 

轟鬼「てぇっ!!」

 

一海は炎を払って『仮面ライダー響鬼』に、友香は風を切って『仮面ライダー威吹』に、紫は雷を振り払い『仮面ライダー斬鬼』に、諒芽も同じく雷を振り払い『仮面ライダー轟鬼』へと姿を変えた。

 

響鬼「翔、これを受け取ってくれ!!」

 

響鬼は翔に音錠を投げ渡し、魔化魍に向かって行く。翔は音錠をキャッチし、響鬼達とバトンタッチし、左腕に装着した音錠を展開すると…弦を思い切り弾いて音を響かせ、音錠を額に近づける。すると、彼の額に鬼の顔が浮かび上がり…彼の全身が雷に包まれた後、赤い炎に包まれて行く。その後、腕を正面でクロスさせ…

 

裁鬼「ッ!!」

 

両腕を広げ、炎を振り払い…『仮面ライダー裁鬼』へと姿を変えた。

 

ファン「おぉ〜!!兄貴も鬼に変身したぞ!!」「響鬼になると思ってた…」「裁鬼かぁ!!」「翔の兄貴なら、裁鬼さんを輝かせてくれる…!!」

 

ファン達が完成を上げる中、裁鬼も魔化魍に向かって行くと…飛び蹴りを繰り出した。その後、響鬼達と取っ組み合う魔化魍に攻撃を仕掛け、地面へと転がす。

 

轟鬼「ぬおっ!?翔ちん裁鬼になったのか!!」

 

響鬼「そういや、裁鬼さんは全部の武器を使えるんだよな。何でもこなせる翔には、ピッタリかもしれねぇな。」

 

斬鬼「様になっているじゃないか、翔…いや、裁鬼。」

 

威吹鬼「はい、とってもカッコいいです!!裁鬼さん!!」

 

褒める響鬼達を無視し、魔化魍達を睨む裁鬼。

 

魔化魍A「…オニメェ……」

 

すると、裁鬼は音撃弦・閻魔を構え…

 

 

裁鬼「鬼だよ。

 

 

…とだけ言い、一体の魔化魍を音撃弦で叩き斬った。魔化魍は爆散、消滅した。それを見た響鬼は、バックルに着いている音撃鼓・火炎鼓を魔化魍Bに取り付ける。すると、火炎鼓が巨大化し、魔化魍Bの動きを封じた。威吹鬼は音撃管・烈風から鬼石をエネルギー弾として魔化魍Cに命中させ、バックルに装着されている音撃鳴(おんげきめい)鳴風(なるかぜ)を烈風に取り付け、トランペット型にする。斬鬼と轟鬼はバックルに着いている音撃震を自身の音撃真弦に取り付け、刃を魔化魍に突き刺す。

 

響鬼「火炎連打の型ァ!!」

 

斬鬼「音撃斬・雷電斬震!!」

 

轟鬼「音撃斬・雷電激震!!」

 

響鬼、斬鬼、轟鬼は技名を言った後に清めの音を鳴らし始める。威吹鬼も必殺技『音撃射・疾風一閃』を発動し、清めの音を響かせる。やがて、4人の鬼が清めの音を鳴らし終えると、魔化魍は爆散した。

 

轟鬼「いっちょ上がりぃ!!」

 

響鬼「やったか!?」

 

5体の魔化魍は倒れたのだが…

 

斬鬼「…いや、まだだ!!」

 

威吹鬼「何だか、嫌な予感を感じます。」

 

彼らの嫌な予感は的中…5つの魔化魍の怨念が1つになり、大型の魔化魍となって会場に君臨したのだ。巨大なサソリの姿をした魔化魍で『ノツゴ』と呼ばれている。外殻が非常に硬く、捕食の際に開かれる口が唯一の弱点なのだが……

 

裁鬼「っらぁっ!!」ズバァッ!!

 

裁鬼が音撃弦・閻魔を一振りすると、ノツゴの大顎が一本切断された。

 

裁鬼「ムンッ!!」バキィンッ!!

 

そのまま裁鬼は音撃弦をもう一振りし、ノツゴのもう一本ある顎を意図も簡単に切断した。

 

鬼「「「「ええぇぇ〜〜っ!?」」」」

 

あまりの力技に、響鬼達が口をあんぐり開けている中、裁鬼は2振りの小型音撃弦を持ち、素早くノツゴに接近する。

 

裁鬼「ッ!!」ズバババババババッ!!

 

そして、八本あるノツゴの足を瞬時に切断、動きを封じた。ノツゴは裁鬼目掛けて尻尾から巨大な針を飛ばして来た。しかし……

 

裁鬼「無駄無駄無駄ムダムダムダムダムダァァアアアアアア!!」

 

カァンッ!!ガキンッ!!ガッ!!キィンッ!!

 

裁鬼は小型音撃弦を振るい、ノツゴの針を弾き飛ばして防いだ。すると、ノツゴは口を開いて糸を放って来る。それと当時に、裁鬼が小型音撃弦をノツゴの口目掛けて投擲する。小型音撃弦はクナイのように真っ直ぐ飛んで行き、ノツゴから吐き出された糸を分散し、最後はノツゴの口腔内に命中した。悶え苦しみ出すノツゴに、裁鬼はもう一本小型音撃弦を投げた。それが命中した後、裁鬼はバックルに装着されている音撃震・極楽を音撃弦・閻魔に取り付け、ノツゴの口に突き刺す。

 

裁鬼「音撃斬・閻魔裁き!!」

 

技名を叫んだ後、裁鬼は音撃弦を弾き鳴らし、清めの音を会場に響かせる。やがて、彼の演奏が終わると、ノツゴは断末魔を上げて爆散した。その瞬間、会場には大歓声が響き渡った。

 

斬鬼「よし、やったな裁鬼!!」

 

威吹鬼「凄いです、裁鬼さん!!」

 

轟鬼「よし、そんじゃあ変身を解いてぇ」

 

響鬼「えっ?おい待て轟鬼!!変身を解くな!!」

 

響鬼が慌てて言うも、時既に遅く…諒芽は何故かスッポンポンになってしまっていた。すかさず裁鬼が諒芽の前に立ち、彼を隠した。

 

諒芽「いやん!!てかありがとう翔ちん、心の友よ〜!!」泣

 

裁鬼「早く服を着ろ。おい、俺の予備の服があるからそれをこのバカに渡してやれ。」

 

裁鬼はスタッフに指示を出し、諒芽に服を渡した。そのため、諒芽は衣服を纏い、その後のイベントにも出ることが出来た。

 

 

 

だがイベント終了後、諒芽は斑目とカナからお叱りを受けたのは言うまでも無かった……




裁鬼は変身シーンが無いので、響鬼のゲームの動画と僕の想像を手掛かりにして書きました。
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