〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
Aを捕らえた翔は、彼を無理矢理病院に連れていき、この世界を元通りにする方法を問いただすことにした。
そこで、知った方法…それは……
更に翔を裏切ったストライカーチームが姿を現す。
では、どうぞ
この物語は、サクラがDollsに加入し、翔がDollsに心を開く前の物語……
愛「あ、翔君おかえr…って、ソイツ!」
愛は翔がAを連れてきたことに驚いていた。
翔「コイツには聞きてぇことがある。だから連れてきた…身動きは取れないようにしたから、こちらに危害を加えることはねぇ。」
愛「な、成る程…」
翔はAをDollsチームAから離れた場所の椅子に座らせる。
翔「さて…じゃあ話してもらおうか、この世界を元通りにする方法を。」
A「待て、一つ条件がある…ミサキをオレの隣に移動させろ。」
翔「…は?」
Aの条件に、困惑する翔。
愛「なら、あたしからも条件があるわ…ミサキちゃんに近づき過ぎないこと、くっつかないこと、これらの条件を守るなら、考えるよ。」
A「なっ、考えるだけかよ。」
Aの発言に、愛はムッとした。
愛「当たり前でしょ?最終的にどうするかは、ミサキちゃん本人が決めることだもん。バカじゃないの?」
A「…わ、分かったよ。」
愛「よろしい…ミサキちゃん、どうする?」
愛はミサキに聞く。
ミサキ(今ここで奴の隣に行かなければ、この世界を元通りにする手掛かりが失われる…翔さんはそれを望んでいない……翔さんの、ためなら…!)
ミサキ「分かったわ。」
ミサキは嫌な顔せず、Aの右隣に移動した。
A(おぉ、ミサキが近くにいる!!…鍛えあげられたそのボディ、さらさらとした髪、引き締まったくびれ…最高だぜぇぇえええええ!!)
Aはミサキに顔を近づけようとした。その瞬間…
ジャカッ
A「っ!?」
翔がエイムズショットライザーの銃口を、Aに向けた。
翔「片山さんが出した条件、もう忘れたのか?」
A「…。」
Aはミサキから離れる。それを確認した翔は、エイムズショットライザーを降ろした。
翔「さて、本題に入るか。どうやってこの世界を作った?」
翔はAに問い詰める。
A「オレのズボンの右ポケットに、スマホのような端末が入ってる。それでこの世界を作った。」
翔「なら、ソイツを出すぞ。」
翔はAの右ポケットに手を伸ばすが、
A「待て、ミサキに出してもらおう。」
翔「…ったく、色々注文つけてくる野郎だな…ポニテ、どうする?」
ミサキ「分かったわ。」
ミサキはAの右ポケットに手を入れる。
A(あぁ、ミサキに触られてる…ヤベェよ…ちょー興奮する!!)
Aは心の中で、嬉しそうな顔をしているつもりが…表に出てしまっていた……そのため…
ゴツッ
A「あだっ!?」
翔はエイムズショットライザーで、Aを叩いた。
A「何すんだよ!!」
翔「何嬉しそうな顔してんだよ?」
A「うっ!?」
翔の一言に、Aの表情が青ざめた。
翔「表に出すぎだ…バカ。」
愛「ひょっとして…ミサキちゃんに触られて、興奮してるんでしょ?」
A「っ!?」ギクッ
愛の一言に、Aの表情は更に青ざめていく。
シオリ「あらあら…みっともないですね。」
サクラ「それはちょっと…」
ミサキ「…はぁ。」
チームAの3人は、呆れていた。そして、ミサキはAの右ポケットから、問題の端末を取り出した。
翔「この端末だな?」
A「そうだ。ここに自分が望む世界を打ち込んで、決定すれば世界は自分の思った世界に変えられる。」
翔「…マジかよ…」
翔(とんでもねぇモンだな…ストライカーの手に渡っていたと思うと、ゾッとする…けど、それとこれとは話が別だ…)
翔は僅かに、背筋を震わせていた。
愛「翔君、大丈夫?」
その様子を、愛は見逃さなかった。
翔「…少し、寒いだけだ。」
ミサキ「あ、翔さん。でしたら、これを…」
ミサキは自分のチョッキを翔に渡す。
翔「それはお前が着てろ。風邪引くぞ?」
ミサキ「…そ、そう。」
ミサキはチョッキを着直した。
A(くそぉ、何で青空だけ…!!)
Aは嫉妬していた。
翔「おい、この端末はどうやって手に入れた?」
A「他の奴から盗んだ。」
Aが持っていたこの端末は、彼が他の転生者から盗んだ物であった。
翔「…そうか。んで、コイツを使って、この世界に変えた訳か。」
A「…その通りだ。」
翔「成る程…それで、元通りにする方法は何だ?」
A「…それは、分からねぇ…」
翔「…何だと?」
愛「あんた達が作った世界なのに、元通りの方法が分からない?それはないでしょ!?」
A「仕方ねぇだろ…分からねぇモノは分からねぇんだから。」
Aの言葉に、愛はブチキレた。
愛「ふざけんじゃないよ!!後先考えずに行動した挙げ句、分からないモノは分からないから仕方ないで済ませようだなんて…どんだけ無責任なの!?」
A「っ!?…ごめんなさい…」
愛「ごめんで済めば警察は要らないよ!!」
翔「片山さん、もう良い。」
愛「…しょ、翔君…」
愛は漸く、落ち着きを取り戻した。翔はAに近づくと…
ガシッ、グイッ…
A「!!?」
Aの服の首もとを掴んだ。
翔「こんなことをした以上、それ相応の覚悟はできてんだろうなぁ?」
A「…!!」ガタガタ
翔の表情は冷酷であり、Aは震え上がった。
翔「もうお前に用はねぇ、ほら行くぞ。」
翔はAを無理矢理病院の玄関に連れていった。嫌な予感を感じたミサキは、こっそりと翔の後をつけた。
翔は玄関に到着すると、縄をほどいた。だが、その瞬間…Aは翔に殴りかかってきた。しかし、
パシィッ!
A「!?」
翔「分かってんだよ…お前が俺に殴ろうとしていることは…俺に連れていかれている時のお前、スッゲェ険しい表情してたからなぁ?」
そして…
翔「フンッ!」ドスゥッ!
A「がはぁっ!!」
Aの腹を思い切り殴り、吹っ飛ばした。
翔「隙だらけなんだよ、バカが。」
A「…畜生ぉぉおおお、覚えてろよぉぉおおおおおおおおおおおお!!」
Aは翔にそう吐き捨てると、逃げていった。
翔「さて、邪魔者は消え去った…早く出てこいよ、裏切り者共。」
翔がそう言うと…
天音「バレちゃしょうがないわね…」
建物の裏から、ストライカーチーム『プロキオン・プディング』の5人が現れた。
翔「てめぇら、逮捕されたんじゃねぇの?」
天音「昇が手続きしてくれて、早めに牢屋を出れたわ。あいつ、凄く頭下げてたよね。」
紗々「は~、本当に助かりました~♪」
いつみ「こういう時だけ、頼りになるんだよな~♪」
真乃「もっと早く手続きしてくれたら、良かったのに…なんて思いましたけど、土下座までしていたのでまぁ良いでしょう。」
遥「ま、あたし達は何も悪いことしてないからね♪」
ストライカー達のこれらの発言を聞いた翔は、静かに怒りを燃やしていた。
翔「…おい、てめぇら…それ、本気で言ってんのか?」
天音「どういうことよ?」
翔「さっきのてめぇらの言葉だよ…本気で言ってんのかって聞いてんだよ。」
翔がストライカーに問い詰めると、
天音「えぇ。」
紗々「もちろんで~す♪」
いつみ「当たり前だろ。」
真乃「本気ですけど。」
遥「うん!!」
ストライカー達は笑顔で答えた。だが、その瞬間…
翔「ふざけんじゃねぇよ!!」
翔はストライカー達に怒鳴った。
翔「てめぇらは隊長を何だと思ってるんだ!?ストライカーを率いる隊長は、てめぇらにとって都合の良い人形じゃねぇんだぞ!?」
翔が怒鳴ったため、ストライカー達は震え上がる。
天音「な、何で怒ってんの…?」ガタガタ
翔「分からねぇのか!?てめぇらは罪を犯したくせに…てめぇらの隊長は己のプライドまで捨てて、てめぇらを助けたんだぞ!?それなのにてめぇらは…ありがたみすら感じられねぇのかよ!?」
真乃「ありがたみ、ですか…?」ガタガタ
翔「どうやら、分からねぇようだな……もういい、ありがたみが感じられねぇ奴らには、お仕置きだ!!」
《ウィング!オーソライズ。カメン、ライダー…カメン、ライダー…》
翔「変身!!」ズドォンッ!
《ショットライズ!フライングファルコン!Spread your wings and prepare for a force.》
ストライカー達の態度に、堪忍袋の緒が切れた翔は、『仮面ライダーバルカン(フライングファルコン)』に変身した。そして、ストライカー達目掛け、徹甲弾を乱射した。
ズドドドドドドドーーーー
5人「「「「「うわぁぁあああああああ!!」」」」」
徹甲弾はストライカー達付近で爆発し、彼女達は爆発に包まれた。
天音「いきなり何すんのよ!!」
怒った天音は、パトリ端末にメモカを差し込み、変身した。他のメンバーも天音に続いて変身する。その時……
ズダァンッ!…ザシュッ!
紗々「きゃっ!?」
どこからともなく『新侵略型妖魔 メガイラ』が現れ、鋭い爪で紗々を切り裂いた。紗々は宙を舞い、うつ伏せで地面に叩きつけられ、戦闘不能になった。更に、もう一体現れた。
天音「くっ…邪魔よ!でやぁぁあああああああ!!」
天音は大剣を大きく振りかぶって、もう一体のメガイラに切りかかったが…
メガイラ2「!!」
ザシュッ!
天音「がはっ!!」
返り討ちにあい、切り裂かれた。
天音「ぐっ…うぅっ…!」
真乃「天音!!こんのぉぉおおおおお!!」ズドォンズドォンッ!
真乃は銃弾をメガイラ2に放つが、全く当たらない。そのうちに…
カチッカチッ…
真乃「こんな時に、弾切れ…!?」
バルカン(そりゃそうだろ…あんだけ乱射すりゃあ、すぐに弾は切れる。)
バルカンは呆れながら、ストライカー達の戦いを見ていた。そこに…
ミサキ「翔さん!」
翔の後を追ってミサキが駆けつけた。
バルカン「見ろ、ストライカー共の無様な戦い方を。」
バルカンはストライカー達が戦っている様子を指差しながら、ミサキに言う。ミサキは彼に言われた通り、ストライカー達の戦いを見る。彼女達の戦い……それは、無様なモノだった。
ミサキ「彼女達はチームなのに…あんなの、チームプレイじゃない…」
バルカン「だろ?お前の言うとおり、ストライカーは表面上“チーム”を組んでいる。だが、アイツらは連携が取れてねぇし、攻撃も全く当たらねぇ…おまけに、周りが見えてねぇから仲間にも攻撃が当たったり、仲間の攻撃の餌食になっている。」
ミサキ「確かに、翔さんの言うとおりだわ。」
ストライカー達は全く連携が取れておらず、自分の攻撃が仲間に当たったり、仲間の攻撃を受けたりと……何とも無様な光景であった。
天音「んぎっ…!」
真乃「はぁ…うっ!!」
遥「いつっ…!」
紗々「…。」
いつみ「がっ!!」
ストライカー達は既に、地面に倒れており、立ち上がれずにいた。2体のメガイラは、バルカンとミサキを見る。
バルカン「俺と戦おうってのか…上等だ!」
バルカンはエイムズショットライザーをバックルに取り付け、構えを取る。
ミサキ「翔さん、私も戦うわ!!」
ミサキはバルカンの左隣に移動するが、彼はそれを拒否する。
バルカン「奴は新侵略型妖魔だ。それに…その格好で奴と戦うのは無謀だ。」
ミサキの格好は、かなり露出が多いカウガールの格好である。それでも、ミサキは食い下がらない。
ミサキ「確かに、翔さんの言ってることは一理ある…けど、防御に心配がある分、スピードには優れているわ。それに…私は『No.1ドール』!あんな化け物に、負ける筈が無い!!」
バルカン「…勝手にしろ。」
ミサキ「えぇ、勝手にするわ。」
ミサキ(私の側には、翔さんが居てくれている…ここで戦わなければ、翔さんを見捨てることと同じになる…!!翔さんに散々助けられた私には、そんなことはできない!!)
バルカン「これで2対2…平等だな。」
バルカンはメガイラ1に、ミサキはメガイラ2に向かって走り出した。
バルカン「オラオラオラァッ!!」
妖魔との戦いに慣れているバルカンにとって、メガイラは相手にならなかった。得意の肉弾戦で、メガイラ1を圧倒する。
ミサキ「ふっ!はっ!せやっ!でいっ!」
ミサキはメガイラと戦うのは初めてだが、初めてとは思えない。素早い動きを生かし、肉弾戦でメガイラ2と戦う。メガイラ2は鋭い爪を振り上げた。ミサキはバク転で回避し、
ミサキ「食らいなさい!!」ババババババンッ!!
銃弾をメガイラ2に向かって放った。ミサキが放った銃弾は全て、メガイラ2に命中した。
一方、バルカンは肉弾戦でメガイラ1を圧倒し続け、最後はメガイラ1を掴み、ハンマー投げのように回転し、メガイラ2に向かって力一杯投げ飛ばした。メガイラ1とメガイラ2はお互いにぶつかり合い、仲間割れを始める。
バルカン「よし!…うっ!!」ズキッ
ミサキ「っ!?翔さん!!」
ミサキはバルカンに駆け寄る。
いつみ「成る程…隊長、怪我してるのか…」
いつみは全身の痛みを堪えて立ち上がる。
バルカン(マズい…!!)
バルカンはスプリンガーを展開し、ミサキの右腕を掴んで空に飛び立つ。
いつみ「それっ!」ドゥルルルルルルルルーーーー
いつみはガトリングを放ってきた。バルカンはミサキの右腕をしっかりと握り、弾丸から逃げる。攻撃が止んだ時、上空へ飛び立ち、雲の上にやって来た。
バルカン「ポニテ、背中までよじ登れ。」
ミサキ「はい。」
ミサキはそう言うと、バルカンの背中までよじ登った。バルカンはエイムズショットライザーをバックルから取り出すと、
バルカン「ポニテ、リロードしろ。」
ミサキ「えぇ。」
ミサキのリロードを待ち、
バルカン「同時攻撃で、妖魔とストライカー共をぶっ飛ばすぞ。」
ミサキにそう告げた。
ミサキ「はい、翔さん!!」
ミサキの返事を聞いたバルカンは、
《ウィング!》
プログライズキーを起動させると、一気に急降下していく。
バルカン「今だ!!」
ミサキ「はい!!」
そして、ストライカー達と2体のメガイラの姿が見えた瞬間、2人同時に銃の引き金を引いた。
《フライングブラスト!》
バルカンの徹甲弾はミサキの銃弾に当たり、途中で爆発して無数の光弾になり、ミサキが放った弾丸と一緒に、ストライカー達と2体のメガイラに向かって降下していく。すごいスピードで降下してきたため、奴らは避けられず…
ズドドドドドドドーーーー
ストライカー達「「「「「ぎゃぁぁああああああああああ!!」」」」」
メガイラ達「「!!!!」」
バルカンとミサキの攻撃の餌食となり、断末魔をあげて戦闘不能になった。2体のメガイラは、そのまま消滅した。
ミサキ「やった!!」
バルカン「あぁ。」
勝利を確信するバルカンとミサキ。
バルカン「これからこの世界を上空から調査する。お前はどうする?」
ミサキ「私もお供します!」
バルカン「分かった、しっかり掴まってろ。」
バルカンはそう言うと、空を舞う。ミサキはバルカンの背中に乗り、周囲を見回す。調査しているうちに、ミサキは…
ミサキ(私は今…翔さんと一緒に、空を飛んでいる……こんなに嬉しいことは、中々無い…♪)
と思い、頬を赤く染めていた。そして、抱きつくようにバルカンの背中に掴まった。
バルカン「…。」
バルカンはミサキを気にすることなく、上空を舞いながら周囲を見回す。すると…Aが言っていた3つの山が見えてきた。そこには、大きな鋼鉄の扉が3つあった。3つの山にそれぞれ1つずつある。
バルカン「あれは、自称全知全能野郎が言っていた3つの山…!」
ミサキ「本当だわ。」
バルカン「あの扉の近くに行く、落ちるなよ。」
ミサキ「は、はい…///」
ミサキが頬を赤く染めていたことに気づいていないバルカンは、鋼鉄の扉付近に飛んでいった。
バルカン「この扉…3つ共、アルファベットと……何やら足のようなマークがついてるな…どういう意味だ?」
ミサキ「…まさか…3人で同時にこの3つの扉を蹴らなければ、扉は開かない…ってこと?」
バルカン「…成る程。」
バルカンはスマホを取り出し、3つの鋼鉄の扉を写真撮影した。
バルカン「撤収だ、片山さんに報告する。」
ミサキ「分かったわ。」
バルカンとミサキは、病院へと戻っていった。
病院へ戻ったバルカンはミサキを降ろすと、変身を解除して翔の姿に戻った。
愛「おかえり、翔君、ミサキちゃん。」
ミサキ「ただいま戻りました、片山さん。」
翔「…。」
愛「ミサキちゃん、怪我が無さそうで何よりだよ。」
ミサキ「私ではなく、翔さんを心配してください。」
愛「翔君は怪我してるとこ、大丈夫?」
翔「大丈夫だ…っ!!」ズキッ
愛(翔君、無理してることが丸見えだよ…)
愛「分かった、でも今日は休んでいって。」
愛は翔をここで休ませることにした。
翔「それと、自称全知全能野郎が言っていた3つの山をポニテと調査した…」
翔はスマホを愛に見せる。
翔「奴の言っていた通り、この山に鋼鉄の扉が3つあった。この扉には、アルファベットと足のようなマークがついてる。」
ミサキ「私の推測では、3人で同時にキックをしなければこの扉は開かないと考えています。。」
愛「うーん、成る程…よし、カナちゃんや所長に解析してもらおう。」
翔「でも、ここには」
「はい、すぐに解析します。」
翔「…は?」
翔は声が聞こえた方に振り向くと、カウガールの格好をした斑目とカナがいた。
斑目「ミサキの証言と、青空が撮影した資料を照らし合わせて解析する。青空、スマホを貸してくれるか?」
翔「…。」
翔は斑目にスマホを渡した。するとすぐに、解析が行われた。数分後、解析結果が出た。
カナ「この扉は、特殊な力で封印されていて、ミサキちゃんの証言通り、3人で同時にキックをしなければ封印は解けません。」
翔「けど、こんな高所にある扉…どうやって蹴るんだ?」
斑目「安心しろ、秘密兵器がある。」
翔「秘密兵器?」
斑目「片山のパワードイクサーもそうだが、あれは1台しかない…」
斑目は立ち上がると、
斑目「少し着いてきてくれ。」
と、翔に言う。翔は斑目に着いていった。
案内された場所は、広大な広場であった。そこには、
翔「こ、これは…」
斑目「これが秘密兵器『発石車』だ。」
翔「世界観が滅茶苦茶じゃねぇか…」汗
『発石車(はっせきしゃ)』…これは、中国の兵器であり、投石器を移動可能にしたものである。複数人の人でロープを引っ張り、梃子の原理で巨大な石を発射する装置である。
斑目「これならどうだろうか。」
翔「力加減によって、失敗することも考えられる。俺は反対だ。」
斑目「…そうか…」
翔の言葉を聞いた斑目は、悩んでしまう。
翔「パワードイクサーさえあれば充分だ。」
斑目「しかし、それは1台しかないんだぞ?」
カナ「斑目さん。」
そこに、カナと愛がやって来た。
カナ「翔君には、考えがあるんだと思います。」
翔「あぁ…そのために、ウエスタンB、ウエスタンCを呼んで、作戦を説明する。」
愛「じゃあ、あたしが連れてくるよ。」
愛はイクサベルトを装着し、
《パ・ワ・ー・ド・イ・ク・サ・ー》
パワードイクサー『ブォォオオオンッ!!』
パワードイクサーを呼び出し、乗り込むとウエスタンB、Cのメンバーの元に向かった。
数十分後…
愛「翔くーん、連れてきたよー!!」
愛がウエスタンB、Cのメンバーを連れて、戻ってきた。
翔「…来たか。」
レイナ「翔君からお呼ばれすれば、いつでも駆け付けるわ♪」
アヤ「呼んでくれてありがと、翔!」
ウエスタンB、Cのメンバー達は嫌な顔をするどころか、むしろ嬉しそうな顔をしていた。彼女達が到着した後、ウエスタンAの3人が、病院から出てきた。
翔「おい満開野郎、怪我は大丈夫なのか?」
サクラ「大丈夫です!この通り!!」
サクラは『仮面ライダー2号』の変身ポーズを披露し、大丈夫であることをアピールするが…
サクラ「あいたたた…!」
包帯で巻かれた傷口をおさえた。
翔「…あまり激しく動くんじゃねぇよ。」汗
サクラ「あぅ…すみません…」
翔に注意されてしまった。
翔「さて、本題に入るか…俺とポニテで、Aが言っていた3つの山を調査しにいった。そこには、奴の言っていた通り、3つの鋼鉄の扉があったんだ。持ち帰った資料を元に、斑目さんや南田さんに解析して貰った。この資料に目を通せ。」
翔は斑目とカナの解析結果の資料をメンバー達に渡す。
ナナミ「こんな荒れた山に鋼鉄の扉があること自体が不自然です…」
ヒヨ「何だか、空想特撮作品に出てきそうな感じ。」
ユキ「何だか、不思議なモノを感じます…」
ヤマダ「不思議な力によって、扉の中にはナニカが封印されている…フヒヒ、面白くなりそうっすねぇ。」
アヤ「その封印を解くには、3人で同時に3つの扉を蹴らなければならない…こんなに高いとこにある扉、どうやって蹴るの?」
翔「それを今から説明する、よく聞いておけ。」
翔はそう言うと、作戦を説明し始める…………
………
……
…
ナナミ「えっ…マジですか…翔さん?」
翔「当たり前だ。」
翔が説明した作戦は……3人のメンバーを決め、パワードイクサーに投げられ、3つの扉を同時に蹴ることだ。
アヤ「真ん中の扉は行けると思うけど、左右の扉は?」
翔「真ん中の奴が左右の奴と『ハイタッチ』でもして、左右の奴を扉の元に導く。」
アヤ「えぇっ!?」
ヤマダ「おぉ、ぶっ飛んだ考えっすねぇ。」
翔「そのために、特訓をしてもらう。」
ヤマダ「特訓……うぐぐ、翔さんのためなら、喜んで!!」
ユキ「翔さんは、やらないんですか?」
ユキの質問に、翔はこう答えた。
翔「俺はストライカー共に狙われている。もし俺が担当すれば、ストライカー達は俺を狙って、間違いなく妨害する……そこで失敗すれば、全てが水の泡になる…それを防ぐために、俺は囮になる。」
ナナミ「確かに…そうですね……そのために、私達に封印を解くことを担当して欲しい、という訳ですね。」
翔「そうだ。」
ナナミ「分かりました、翔さんのためにも、引き受けます!」
翔「俺のためじゃねぇ、この世界を元に戻すためだ。」
ここで、愛が口を開いた。
愛「3つの扉には、それぞれ『A』、『B』、『C』ってアルファベットが刻まれているの。恐らく、Dollsのチームを表していると思うんだ。」
翔「そんな訳だ…では、2時間後に特訓を始める。チームA、B、Cのメンバーが一人ずつになるように、3人ペアを作っておけ。」
翔はそう言うと、立ち去っていく。
愛「ちょっと翔君、どこ行くの?」
翔「準備をしてくる。」
翔はそう言い残し、立ち去った。
そして、2時間後…
翔「よし…準備完了だ。」
翔は、撮影した写真を参考に、3つの的を置いたのだ。
翔(扉は約30メートル離れてる…なるべく本物と同じにしたほうが、成功率も上がるだろう……)
愛「おーい、翔くーん!」
そこに、愛がやって来る。
愛「って、これは…!」
翔「俺が撮影した写真を参考に作った『特訓場』だ。」
的は発石車の高い位置に着いている。
愛「成る程、なるべく本物に近づけたんだね!」
翔「そうだ。できるだけ本物に近づけ、成功率を上げることが、俺の狙いだ。」
愛「おぉ!!…ってちょっと待って、これ…翔君が一人で準備したの?」
翔「そうだけど?」
愛「えぇっ!?」
翔が一人で準備したことを知った愛は、驚きの声をあげる。
愛「すごいけど、声をかけてくれたら喜んで手伝ったのに~!」
翔「俺は特訓をしねぇんだ…コイツの準備ぐらい、一人でやってやるさ。」
愛「けど、だからといって…そこまで無茶しなくても…」
翔「多少の無茶はできる…」
愛の言葉を次々とさばいていく翔。そこに、Dollsがやって来た。
サクラ「こ、これは…!」
ミサキ「あの山に限りなく近く再現されている…!?」
シオリ「翔君、愛さん…ここまでしてくれたんですね!」
愛「あたしは何もしてないよ。これね、翔君が一人で準備してくれたの。」
愛の言葉に、Dollsは驚く。
翔「俺は特訓をしねぇからな…だからこれを一人で準備した。」
翔の言葉を聞いたDollsは……
アヤ「翔が頑張って準備してくれたんだから、気合い入れていくわよ!!」
ヒヨ「もちろんだよ!!」
ナナミ「1発で成功させる勢いで、行きます!!」
ヤマダ「っしゃあ!!やってやりますよぉ!!」
ユキ「頑張ります…!」
レイナ「この世界のため、翔君のためにも…美しく成功させるわよ!!」
シオリ「翔君が頑張ってくれたんですから、私達も頑張らないと…ですね!」
サクラ「全力で行きます!!」
ミサキ「翔さんの期待に答えるために!!」
いつも以上に、やる気に満ちていた。
カナ「皆さん!パワードイクサー、準備完了です!!」
カナがパワードイクサーに乗って現れた。
翔「せいぜい全力でやれ。」
レイナ「ありがとう、翔君♪」
更に…
店員「あたし達もサポートするよ!!」
キャンディ「アヤ様達が頑張れるなら、あたし達も頑張らないとね!!」
ジャック「怪我をした人がいれば、我々『ウエスタンC Dr.チーム』が手当てします!」
男1「俺達も気合い入れるぞー!!」
人々「うぉぉおおおおおおおお!!」
この世界の住人達が一致団結してやって来たのだ。
翔「…へぇ。」
斑目「青空の負担が少しでも軽減されることを願って、自ら志願したんだ。この作戦の中心は…青空だ。」
翔「…。」
翔は目を閉じて、
翔「…行くぞ!!」
力強く、目を見開いた。
Dolls「はい!!」
斑目「うむ!」
カナ「了解です!」
愛「ラジャッ!」
一同「おぉぉおおおおおおおお!!」
人々は翔を中心とし、この世界を元に戻すため、作戦を開始した。
いかがでしたか?今回はここまでです。
この世界を元に戻すには、3つの山にある『A』、『B』、『C』の3つの扉を3人同時に蹴らなければならない。
Aの扉は、DollsチームAの誰か一人…
Bの扉は、DollsチームBの誰か一人…
Cの扉は、DollsチームCの誰か一人…
そこで、翔が考案した作戦を成功させるべく、この世界の人々は翔を中心とし、心を1つにして動き出した。
次回、『Dolls with western』最終回です。
お楽しみに。