〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウでございます。
前回、ドールハウスの関係者と夏菜さん、彩翔さんが話し合いましたが、今回はなんと…主人公同士の面会です!!
心に深い傷抱える『青空 翔』と、もう一人…心に深い傷を抱える『黒崎 拓斗』…心に深い傷を抱える主人公が、神様によって対面する。
では、どうぞ


コラボ回 異世界からの来客 3

ドールハウスにある、翔の自室にて……

翔「……。」

翔は部屋から出ず、黙って左腕の『アマゾンズレジスター』を磨いていた。そして磨き終えると、変身ベルト『アマゾンズドライバー』を磨き始める。数分経過し、アマゾンズドライバーが磨き終わったその時……

神様「翔、ちょっと良いか?」

眩い光と共に、神様が姿を現した。

翔「…神様?」

神様「久しいな、翔。」

翔「…そうだな。」

神様「ところで、君ととある人物で話し合いをして欲しいんだ。」

翔「…とある人物…?」

神様「そうだ。」

神様はそう言うと、指を鳴らした。すると、翔の自室から和室へと空間が変わり、そこには……謎の男の姿があった。

男「神様、彼が…」

神様「あぁ、『青空 翔』だ。」

男「やっぱり…!」

翔「な、なんだよアンタ…!」

翔は男を警戒する。

黒崎「あぁ、すまない。自己紹介がまだだったな…私は『黒崎 拓斗(くろさき たくと)』だ。」

翔「…黒崎…拓斗……」

神様「ここに来てもらった理由は、お互いの過去を話し合ってもらいたいんだ。」

神様は言う。

翔「…アンタの言うとおり、俺が『青空 翔』だ。」

翔は黒崎に自己紹介をするが、未だに警戒心が解けていなかった。

黒崎(彼、本当に性格が荒れているな……)

黒崎はそんな翔を見て、胸が痛むのを感じた。

神様「では、自己紹介も済んだことだし…まずは、拓斗の過去を映し出そう。」

神様はそう言うと、黒崎の過去を映し出した。

 

 

 

黒崎は数年前、深海凄艦を倒す存在『艦娘』と呼ばれる少女達を率いる提督をつとめていたが……彼が所属していた鎮守府の艦娘達から、理不尽な仕打ちを受けていた。その理由は…黒崎の前任の提督から受けた仕打ちの報復のためだった。艦娘達からの仕打ちに耐え続け、得意の座学で艦娘達を指揮し、全ての戦いを勝利へと導き[名将]と呼ばれるようになった。しかし……海軍と艦娘達に裏切られ、辞職にまで追い詰められた。その時の彼の階級は[中将]だった。

その後、大本営に復讐をしようとしたが…裏切り者の艦娘達によって無惨に潰され、怒りの矛先が艦娘に向き、彼女達の見えない場所(鎮守府から遠く離れた場所)から、彼女達を襲撃し、姿を消した。3年後……存在がバレてしまい、艦娘達に追われる身となってしまった。現在、知り合いや元艦娘、そして妹等と逃亡生活をしており、今に至る。

 

 

 

黒崎「…っ!!」

黒崎の表情は青ざめ、苦しそうに顔を歪めた。

翔「お、おい…大丈夫か?」

翔は黒崎の近くに行く。

黒崎「あぁ、大丈夫だ…気にしないでくれ…」

黒崎はそう言うも…

翔「…気にするに決まってんだろ。」

翔は…そうはいかなかった。

翔「…アンタ…俺と同じような経験をしたんだな…」

黒崎「…。」

翔の言葉に、黒崎は言葉を飲む。

翔「て言うか…アンタは、俺を怒らねぇのか?」

黒崎「…えっ?」

突然、翔から問いかけられ、困惑する黒崎。

翔「見たところ、アンタは俺よりも年上だろう…俺は16だ。」

黒崎「じゅ、16…!?」

翔の年齢を知った黒崎は、驚いた。

黒崎(16歳の少年に…一体何があったんだ!?)

翔「んで、アンタは俺を怒らねぇのか?」

黒崎「えっ……どういうことだ…?」

翔「俺とアンタは初対面だ…俺はアンタに敬語も使ってねぇし、こんな感じの態度だ……そんな俺を、アンタは怒らねぇのかって聞いてるんだ。」

黒崎「…別に、怒ったりはしない。」

黒崎の返答を聞いた翔は…

翔「…何故怒らない?」

更に、黒崎に質問した。

黒崎「君は、私と似たような経験をした…そう思うからだ。」

黒崎は翔に言った。神様は、翔の過去を映し出した。

 

 

 

翔は…妖魔(オブリ)と呼ばれる異形の怪物を倒す存在『ストライカー』と呼ばれる少女達を率いる隊長をつとめていた。この時の彼は[15歳]だった。最初は、持ち前の優しさでストライカー達とはすぐに打ち解け、

『私達は隊長さんの味方です!』

『絶対に裏切ったりしません!』

と言われ、彼女達から信頼されていたが……ある日、彼女達は突如、豹変した。すれ違い様に誹謗中傷…身体を拘束され、理不尽な暴力…適当な言いがかりをつけられた挙げ句、皆の前で土下座をさせられる…翔が大切にしていた物を、目の前で破壊される等…様々な仕打ちを受けていた。その理由は、翔の前任の隊長から苦しめた報復であった……彼はストライカー達からの理不尽な仕打ちを必死で耐え、独自で妖魔達と戦ったりして、他のチャンネルの隊長達から[英雄]と呼ばれるようになった。だが、一部を除くストライカー達は戦闘訓練を怠り、任務に関しても何もせず、ただただ弱った妖魔だけを倒し、自分達の手柄にしていた。そして翔に対し『偽英雄』、『社会のゴミ』等、不名誉なレッテルを貼り、散々彼を苦しめた。

時空管理官をつとめていた『ティエラ(又の名を『小田切 ゆか子』)』は、自分も翔と同じ目に合うことを恐れ、彼を見捨てて、真っ先に逃げていったのだ。更に、『時空管理局 大本営』からも『邪魔者』と見なされ、濡れ衣を着せられ、挙げ句の果てには…見放された。大本営はストライカー達を利用し、翔を辞職にまで追い詰めた。その証拠に、翔に濡れ衣を着せ、徹底的に追い詰めるように指示した内容が書かれた手紙があった。これを見つけてしまった翔の精神は崩壊し…穏やかな姿は完全に無くなり、暗く冷酷な少年に変わり果てしまった。

翔は大本営に辞職願を提出し、そこで大本営の本性を…ビデオカメラで撮影することに成功し、ネットで世間に暴露した。その結果……

大本営は世間からの信頼を失った。その後、大本営に復讐するため、計画を立てた翔だったが…彼の計画は……裏切り者のストライカー達によって、台無しにされた。そして、裏切り者のストライカー達に無理矢理五稜館学園に連れ戻され…味方のストライカーによってそのストライカー達が自分を探していることを理解し、怒りの矛先は裏切り者のストライカー達に向いた。精神治療を何度も受け、人の声は聞けるようになったものの…ストライカー達に対する怒りや憎しみは消えず……彼は悪の仮面ライダーに変身し、ストライカー達を殺そうとしたが…ストライカー達は死んでいなかった。ストライカー達に追われ続け、疲れはててしまった翔は…海に身を投げて自殺をしてしまった。

その後、神様と女神によって…ここ【プロジェクト東京ドールズ】の世界に転生したが、この世界にまで…ストライカー達が追ってきていた。そして、ドールハウスに保護されて、今に至る。

 

 

 

黒崎「…。」

翔「今のが、俺の過去だ……黒崎さん、アンタも俺と似たような経験をしたんだな…」

黒崎(16歳の彼にとって…あまりにも衝撃が大きすぎる…!!)

黒崎「青空君…君には、仲間はいないのか…?」

翔「いねぇな…そもそも、俺はもう…誰を信じたら良いのか、分かんなくなっちまったんだよ…」

翔は目を閉じ、俯いてしまう。

翔「俺は人と関わるのが怖い…また、裏切られるんじゃないのかって思っちまう…だから俺は、1人でいたいんだ…」

黒崎「…なら、どうしてドールハウスにいることにしたんだ?」

黒崎は翔に問い掛ける。

翔「…これを、飲みに来ただけだ。」

翔はテーブルの上に、大好物の飲み物『仮面サイダー』を置いた。

黒崎「…本当にそれだけなのか?」

翔「そうだ。」

黒崎「それ以外にも…ドールハウスの人達を、ちょっとだけ信頼できるようになったんじゃないか…って、私は思うんだ。」

翔「…?」

黒崎は翔に言う。

黒崎「青空君が、ドールハウスの人達を完全に信頼できていなかったら、直ちにここを出ていってるんじゃないか?」

翔「…。」

黒崎の言葉に、翔は何も言い返せなかった。

黒崎「私もかつて、青空君と同じ思いだった……信頼していた人達から裏切られ、上の人間からも見放された時……誰を信じたら良いのか、分からなくなってしまった…だから、君の痛みは…すごく分かる……」

黒崎は続ける。

黒崎「私も、誰かに心を開くのに…かなり時間がかかった…精神治療も何度も受けた…私の苦しみを受け入れ、寄り添ってくれる人達が現れてきたんだ。だからこそ、私は人の声を聞けるようになり、心を開くことができたんだ。君にも、自分に寄り添ってくれる人達が、近くにいるんじゃないのか?」

翔「…ドールハウスの関係者は、俺がどれだけ冷たくしても、悪態をついても……怒らねぇんだ…その理由が、俺には分からねぇ……黒崎さん、アンタにはその理由が、分かるのか?」

翔の言葉を聞いた黒崎は…

黒崎「それは、ドールハウスの関係者達が君のことを信じているからだと、私は思う。」

翔「…信じるって、何を…?」

黒崎「これは私の考えだが…恐らく、ドールハウスの関係者達は、君によって救われた…だから今度は『私達が、青空君を救う番』と、君に寄り添っているんじゃないか?まるで、君がかつて…ドールハウスの関係者のありのままを受け入れ、寄り添ってくれたように……そして、君が心を開いてくれることを信じて…」

翔「…ありのままを、受け入れる…?」

黒崎のこの言葉に、翔は引っ掛かった。

黒崎「青空君、君の辛い過去が原因で…中々人に心を開けない理由は、私にもよく分かる……けど、そんな中でも、『ありのままの自分を受け入れてくれる人達がいる』……その事を、忘れないで欲しいんだ。」

翔「…黒崎さん…」

翔は内心、少し嬉しいと思っていた。自分の痛みを、理解してくれる人と出会えたことを…彼は、ちょっとだけ嬉しく思っていた。

黒崎「青空君……私も、かつての仕事仲間や妹に、そして更正した元深海凄艦の人達に寄り添われ、助け合いながら生きている…君にも、助けてくれる人達がいる…ありのままを受け入れ、心から寄り添ってくれる人達がいる…その事を忘れないで欲しいんだ。それが、私から君にできるアドバイスだ。」

黒崎は翔にアドバイスを送り、優しく微笑んだ。

翔「…。」

翔(俺に寄り添ってくれる人なんて…いねぇよ…)

翔は、目に涙を浮かべた。

神様「翔よ、君と会って話したい者達がいるんだ…ここによんでもいいか?」

翔「…っ…あぁ。」

翔は涙を拭って、神様に言った。翔の言葉を聞いた神様は、指を鳴らした。すると…

夏菜「わっ!?また和室!?」

彩翔「あら、黒崎さん。」

圭「あれ、神様!?」

空「会ったのは雲の上以来だね~♪」

瑠璃子「あら、そちらの方は…?」

真澄「…まさか…?」

夏菜、彩翔、元深海凄艦のメンバーが現れた。瑠璃子と真澄の言葉を聞いた夏菜、彩翔、圭、空は翔を見る。

翔「…アンタらが、俺と話したいって人達か……俺は『青空 翔』だ。」




いかがでしたか?コラボ回の第3話は、ここまでとなります。
心に深い傷を抱える主人公同士の面会、いかがでしたでしょうか?似たような経験をしたからこそ、黒崎さんは翔が受けてきた痛みを分かってくれた…と、私は思います。
次回、【逃亡提督シリーズ】のキャラと翔の面会です。
お楽しみに。
では、またね
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