〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
今回は、コラボ回の最終回になります。
黒崎達からのアドバイスを受け、翔の心は少しずつ、揺らいでいった。女神は、和室空間にドールハウスの関係者と元ストライカー達を呼び出した。そんな時……
では、どうぞ
和室空間にドールハウスの関係者、元ストライカー達が姿を現した。
翔「っ!?」
突然、現れたメンバーに、翔は驚く。
黒崎「か、彼女達は…?」
黒崎はドールハウスの関係者、元ストライカー達を見て言う。
夏菜「彼女達がドールハウスの関係者と元ストライカー達だよ、お兄ちゃん。」
黒崎「えっ?」
彩翔「簡単に言いますと…青空君の味方です。」
黒崎「そうなのか。」
夏菜と彩翔の言葉を聞いた黒崎は、納得した表情を見せる。
レイナ「翔君。」
その時、驚いたままの翔に、レイナが話しかけた。
レイナ「私達の今があるのは、翔君が私達を助けてくれたお陰……だから、今度は私達が…翔君を助けたい!昔…翔君が私達のありのままを受け入れ、心から寄り添ってくれたように……私達は、貴方のありのままを受け入れ、心から貴方に寄り添うわ…どんなに翔君に冷たくされても、罵倒されても、傷つけられても、私達は構わない!…だって、私達は…翔君の力になりたいから…例え、どんなに翔君に傷つけられても、それを受け入れる覚悟はできているわ…!あのストライカー達が捨てた使命を、翔君は背負い続けてる…1人でも多くの罪の無い人達を助けるために、ずっと背負っている……その使命、私達も一緒に背負うわ!!…それじゃあ、ダメ…?」
レイナは翔の目をじっと見つめて、自身の思いを…ドールハウスの関係者、元ストライカー達の思いを代表して、翔に伝えた。彼女達は本気であり……嘘も偽りも無かった。
翔「……。」ポロッ…
その時、翔の目から涙がこぼれた。
斑目「…青空…」
翔「…っ!!」ガタッ
翔は立ち上がると、和室から出ていってしまった。突然翔が出ていったため、だれも翔に声をかけられなかった。
女神「そういえば、翔さんがドールハウスの皆さんに寄り添っている場面を、見せていませんでしたね。」
神様「今から、拓斗達にも…その場面を見せる。かつて翔が、Dolls達を救った場面をな。」
女神と神様は、映像を映し出した。
過去のDollsは、感情を失っており…振り向く者達は、そんな彼女達を気味悪がり、誰も近寄らなかった。そんな中、たった1人……彼女達に心から振り向き、彼女達に寄り添った存在がいた。それが……『青空 翔』だった。この時の彼は14歳であった。彼はDollsのファン第1号として、彼女達を心から応援した。1部のメンバーからは、罵倒されたり、突き放されたりされることがあったが…それでも彼は何1つ怒らず、彼女達のありのままを受け入れ、時間をかけて、心から寄り添い続けた。彼が寄り添い続けたことによって、Dolls達の不安は少しずつ取り除かれていった。しかし…翔はDollsのメンバー『ミサキ』の身代わりとなり、四足のロボットの光線を受け……命を落とした。その後、翔の葬式が行われ…Dolls達は、翔が命を落として漸く……彼が自分達を心から支えてくれていた…と、気付いた。そして、翔にキツく当たってしまったこと、罵倒したこと、突き放したこと、翔に何もできなかったことを、激しく後悔した。中には、亡くなった翔に会いたいがため…壊れかけたメンバーもいたが……翔の最後の言葉を思い出し、メンバーに支えられ、何とか立ち直ることができた。その後、アイドル活動も任務も頑張り続け、Dollsは『国民的アイドル』に登り詰め、日本全国にその名を轟かせた。全ては…『翔のお陰』…『自分達のありのままを受け入れ、心から寄り添ってくれた翔のお陰』…Dollsは日々、そう思っていたのだ。
黒崎「…そうだったのか…」ツー…
夏菜「青空君……優しくて、純粋なんだね…」ポロポロ
彩翔「…何で、こんなに優しい青空君が…傷つかなければ、ならないの…!」ポロポロ
黒崎、夏菜、彩翔は本当の翔の姿を見て、涙が止まらなかった。
空「ううっ、黒崎さん…ハンカチ、使いますか…?」ポロポロ
黒崎「ズズッ…空が使え…」ポロポロ
圭「うっ、ううっ…」ポロポロ
真澄「うぁぁあああああっ!!何でやざじいの…青空ぐん!!」ボロボロ
空「真澄ちゃん、声大きいって…!」ボロボロ
真澄「ごえおおぎいって、言うなーー!!」ボロボロ
瑠璃子「グスッ…真澄、泣きすぎよ…」ポロポロ
真澄「じょうがないでじょ、ごんな映像見ぜられで…泣がないほうがどうがじでるよ…うわぁぁあああああああんっ!!」ボロボロ
ワンワン泣き続ける黒崎達…更に…
カナ「…片山、さん…」ポロポロ
愛「…翔君、Dollsとって…ヒーローだったんだね…!!ううぅぅっ!!」ボロボロ
愛もぼろ泣きだった。愛がドールハウスにやって来たのは、翔が亡くなって1週間後だった。彼女はDollsの思いを受け止め、彼女のレッスンを全力で支え続けた。フレンドリーに接し、優しく導き…現在も、同じ教育で彼女達を支え続けている。
Dollsも、鮮明に覚えていた過去を映像として見せられ、涙が止まらなかった。
サクラ「…翔さん…グスッ……こんなに優しい人なんですね…!!」
サクラもDollsの過去を知り、翔の優しさを知り…泣きっぱなしだった。元ストライカー達も、翔の優しさを理解し、泣き続けた。
その頃、和室から出ていった翔は……
翔「~~~~っ!!!!!!」
1人、声をあげて泣いていた。
翔「何でだよ!!今までこんなことされなかったのに…何でここまでしてくれるんだよぉーーーー!!!!」
翔が和室を出ていった理由は……誰かに自分の泣き顔を見せたくなかったからである。今まで優しくされなかった翔は…ドールハウスの関係者、元ストライカー達…そして、黒崎達の優しさに耐えきれず、和室を出ていき、1人…別の部屋で泣いているのだ。
数十分泣き続けた翔は、漸く泣き止むと…和室に戻っていった。
和室に入ると、ドールハウスの関係者、元ストライカー達、黒崎達が…泣いていた。
翔「…???」
翔が困惑していると…
女神「皆さん、翔さんのために…泣いているんです。」
女神が翔に伝えた。
翔「…同情なんて、いらねぇよ…」
いつものように、翔はそう吐き捨てる。数分後…翔、神様、女神以外のメンバーは、漸く泣き止んだ。
レイナ「そうだわ、夏菜さん、彩翔さん…私達、今度…翔君と一緒に、旅行に行くの♪別の事務所のアイドル達を助けて、そのお礼に事務所と連携をとって、旅行に行くことになったの♪」
レイナは子どものような笑顔で、嬉しそうに夏菜と彩翔に話す。
夏菜「へぇ~、そうなんだ!!」
夏菜はまるで自分のことのように、嬉しそうな表情を見せる。
彩翔「その旅行を通じて、青空君と接して、彼を楽しませてあげてください、もちろん…皆さんも皆さんなりに、楽しんでくださいね♪」
Dolls「はいっ!!」
その時…黒崎達の体が、光だした。
黒崎「ま、また!?」
女神「そろそろ、お時間が来てしまいましたね。」
神様「拓斗、心配することはない…君たちは、元の世界に帰るだけだからな。もちろん、艦娘達がいない場所で、君たちの味方がいる場所に返す。」
夏菜「神様、女神様、ありがとうございます!」
夏菜は神様と女神にお礼を言う。そして…
夏菜「青空君、君はもう…1人じゃないからね。」
黒崎「この場に、ありのままの君を受け入れ、寄り添ってくれる人達がいる…君にも、味方がいる…その事を、忘れないでくれ。」
黒崎と共に、翔に最後の言葉を告げ、姿を消していった。
翔「…。」
黒崎と夏菜の言葉を聞いた翔は、後ろを振り向く。そこには…ドールハウスの関係者達、元ストライカー達が、翔に優しく微笑んでいた。翔は彼女達に背を向け、元の向きに向き直ると…
翔「…黒崎さん、夏菜さん、彩翔さん、空さん、圭さん、瑠璃子さん、真澄さん……ありがとう……」
いなくなった黒崎達に、お礼を告げた。
翔(俺…ドールハウスの人達を……元ストライカー達を、信じても…良いのかな…?)
翔はそう思った。その時…和室だった空間は、翔の自室に戻った。
カナ「空間が、翔君の部屋に…」
斑目「元に戻ったんだろう。」
ドールハウスの関係者、元ストライカー達は驚くことはなく、落ち着いていた。
翔(信じて良いのかじゃない…信じて見るんだ……!)
今まで、誰にも心を閉ざしていた翔だったが…彼の思いは、確実に揺らいでいた。心に深い傷を抱える少年が、ドールハウスの関係者、元ストライカー達に心を開く日は、いつになるのだろうか…。
ED~lol『hikari』~♪
いかがでしたか?コラボ回は、ここまでとなります。
同じような思いを経験した『黒崎 拓斗』は、翔の痛みを理解し、彼なりのアドバイスを送った。追われることの辛さを理解している『黒崎 夏菜』は、翔に「もう、1人じゃない。」と伝え、全員で「君に心から寄り添ってくれる人達がいる」ことを翔に伝え、元の世界に帰っていった。彼らの言葉を聞き、翔の思いは…確実に揺らいでいった。
次回から、再びメインストーリーに戻っていきます。
アーサーさん、ありがとうございました!
では、またね!