〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
とうとう、大型プロジェクトの日がやって来た。異世界からの来客のアドバイスにより、考えを改めようとする翔は、楽しみというよりかは……不安があった。
では、本編へどうぞ
第三十二話 プロジェクト、始動!
そして、一週間後……
遂に、ドールハウスと765プロダクションの『大型プロジェクト』の日がやって来た。彼らは、上野駅に集合することになっていた。
JMR上野駅にて……
誰よりも早く駅に来ていたのは…『青空 翔』だった。
翔「…。」
翔はキャリーバッグを持ち、メンバーを待っていた。
翔(信じて見ると誓ったものの……未だに怖い…また、裏切られるって思っちまうな……)
翔は、この日を楽しみにしていたのではなく……むしろ、不安を感じていた。数分後…メンバーの1人がやって来た。
春香「あ、翔さーん、おはようございまーす!」
翔「…おはよう。」
やって来たのは、765プロ所属のアイドルの1人『天海 春香』である。彼女は、どういうわけか転びやすい体質の持ち主である。しかし、この時は転ぶことはなかった。
翔「ずいぶん早く来たんだな。」
春香「えへへ、今日が楽しみで仕方なかったんです♪そのせいで、昨日は眠れなかったんですぅ~、ふわぁ…」
春香はそう言うと、あくびをした。
翔「車内で眠っとけ。」
春香「そうします。」
翔と春香が会話をしている中、もう1人のメンバーがやって来た。
千早「おはようございます。」
春香「あ、千早ちゃん!おはよう!!」
765プロ所属のアイドルの1人、『如月 千早』である。
千早「おはよう、春香。おはようございます、翔さん。」
翔「…おう。」
春香が翔の左隣に座っていたため、千早は翔の右隣に座った。
翔「天海、如月…あれ以来、もう大丈夫なのか?」
春香「はい、大丈夫です!」
千早「ストーカーやEさん達のことですね…はい、翔さんのお陰で、事務所にも平穏な日々が訪れました。」
翔「礼はいらねぇよ…それと、Eの件に関しては、萩原と菊地が依頼してきたから、お灸を据えられたんだ。礼を言うなら、あの2人に言いな。」
春香「そんな事はありません!翔さんが雪歩ちゃんと真ちゃんの依頼を受けてくれたからこそ、平穏な日々を取り戻せたんです!」
千早「そうですよ、ですから私達765プロは…ドールハウスの方々と協力して、このプロジェクトを計画したんです。」
春香と千早は言う。
翔「…何故俺を招待しようと思ったんだ?」
春香&千早「「…えっ?」」
翔の質問に、困惑する春香と千早。
翔「…俺はお前らを助けたとしても、もしかしたら悪巧みしているかもしれねぇぞ?」
翔は春香と千早に言う。
春香「翔さんがそんなことするわけないじゃないですか~!」
千早「誰がどう見ても、翔さんが悪巧みしているとは思えませんよ?」
翔「…お前らも変わってんな。」
春香「へっ、そうですか?」
千早「私達は、普通のことを言ったつもりなんですが…」
翔「…そう言うことにしといてやるよ。」
翔がそう言うと、春香と千早は「ふふっ」と笑った。そして、数分後……
サクラ「お、おはようございます!」
ミサキ「待たせたわね。」
シオリ「おはようございます、皆さん。」
DollsチームAの三人がやって来た。
春香「おはよう、サクラちゃん!ミサキさん、シオリさん、おはようございます!」
千早「おはようございます。」
春香と千早は、チームAの三人に挨拶した。
シオリ「おはようございます、春香さん、千早さん、翔君♪」
翔「…。」
翔は素っ気ない反応を見せる。続いて、
雪歩「お、おはようございますぅ…」
真「おはようございます!」
雪歩と真と共に、
レイナ「おはよう、Beautifulな朝ね♪」
ヒヨ「おっはよ~!」
ナナミ「おはようございます。」
DollsチームBの三人が到着し、
やよい「おはようございまーす!」
伊織「おはようございます。」
美希「おはようなの!」
響「おはようございます!」
やよい、伊織、美希、響が到着し、
アヤ「おはよう。」
ユキ「おはようございます。」
ヤマダ「おい~っす。」
DollsチームCが到着し、
真美「おっはよ~!」
亜美「ございま~す!」
貴音「おはようございますわ。」
あずさ「おはようございま~す♪」
真美、亜美、貴音、あずさが到着した。更に、
赤羽根「おはようございます!」
律子「おはようございます。」
高木「おはよう。」
赤羽根、律子、高木が到着して、
斑目「おはよう。」
カナ「おはようございます。」
愛「おはよ~♪」
マリ「おはよ。」
雪枝「お、おはようございます…」
ほたる「おはようございます!」
モニカ「おハロー♪」
幸子「おはよう、ございます…」
あから「おはよう。」
斑目、カナ、愛、元ストライカー達が到着した。
斑目「よし、では点呼をとる。」
斑目がそう言うと、ドールハウスの関係者はDolls、元ストライカー達、翔がいることを確認し、765プロダクションは所属アイドル達が全員いることを確認した。
斑目「ドールハウス、全員いる。そっちはどうだ?」
赤羽根「765プロダクションも、全員います。」
斑目「うむ、では高木社長から一言。」
高木「うおっほん、ただいまより『ドールハウス&765プロダクション 交流会』を開始する。精一杯、楽しんでくれ。」
翔(一体、何を見せられてんだ…)汗
高木の言葉に、困惑する翔。その後、駅のホームに移動するのだが…
翔(…何だ?…いつものホームと、全然違う…)
どうも、豪華で落ち着いた雰囲気であり、翔は違和感を覚えた。そして、何やら…不思議な空間にたどり着いた。
クルー1「デンライナーゴウカへようこそ!」
翔(…は?)汗
クルー1の言葉に、困惑する翔。そこに…
神様(あ、伝え忘れたが…この世界では、『デンライナー』が在来線の路線を走っているのだよ。)
神様が話しかけてきた。
翔(…そんなバカな…)
未だに信じられていない翔。
神様(まあ、私が話すよりも実際に見てみると良いだろう。それまでゆっくりしているといい。)
神様はそう言うと、去っていった。リラックス空間では、クルーは20歳以上の者にはワインを、20歳未満の者にはシャンメリーを注いで持っていった。シャンメリーを飲みながら会話を挟むDollsや765プロ所属のアイドル達を見た翔は…
翔「…。」
シャンメリーを一口、飲んでみた。
翔(これ、初めて飲んだが……美味いな……)
シャンメリーの味を覚えた翔は、シャンメリーを飲み干した。
クルー2「もうまもなく、『デンライナーゴウカ』が到着いたしますので、専用ホームにご案内いたします。」
クルー2の合図で、一同は専用ホーム『13.5番線ホーム』に移動する。全員が移動し終えた後、到着アナウンスが響いた。
アナウンス『まもなく、13.5番線に、当駅始発、寝台特急「デンライナーゴウカ 」札幌行きが10両編成でまいります。危ないですから、黄色い点字ブロックの内側に下がってお待ちください。』
その直後、仮面ライダー電王(ソードフォーム)の変身待機音が、接近メロディーとして流れた。そして、『デンライナーゴウカ』が、ゆっくりと上野駅13.5番線ホームに入線した。
翔「…嘘だろ…」
神様(驚いたか、翔。この世界には『デンライナー』が在来線を走っているんだよ。本来、『デンライナーゴウカ』、『デンライナーイスルギ』、『デンライナーレッコウ』、『デンライナーイカヅチ』はJMR西日本の車両なんだがな。)
翔(『ゼロライナー』は…『ガオウライナー』は…?)
神様(それらの車両も、JMR西日本だ。)
翔(ゼロライナーはともかく…ガオウライナーまで走らせてんのか…)汗
翔はそう思い、『デンライナーゴウカ』を見渡す。
翔(本来、デンライナーゴウカは8両編成だが…この世界では、10両編成か…1号車と10号車は『デンライナーゴウカ』の先頭車両だな。)
内心、驚いていた翔だったが…一部メンバー達は大興奮していた。
ヒヨ「おぉーー!!デンライナーゴウカ!!」
ヤマダ「っはは、JMRもやってくれるっすねぇ~!」
春香「すごいです!時の列車ですよ、時の列車!」
ヒヨ、ヤマダ、春香は驚きのリアクションを見せていた。
律子「それは『仮面ライダー電王』の中での話でしょう…」
律子は冷静に、春香にツッコミを入れる。
翔「…秋月。」
律子「はい?」
翔は律子に対し…
翔「…お前詰まんねぇなぁ…」
と、ジト目になりながら言った。
律子「えっ…!?」汗
律子(しまったぁ~!!翔さんってもしかして、仮面ライダーファン!?)
律子が思うように、翔は仮面ライダーファンである。そのうち、デンライナーゴウカの扉が開いた。
伊織「それじゃ、早速乗るわよ♪」
伊織を先頭に、765プロ一同が乗車すると、ドールハウス一同も乗車し始めるが…
翔「…。」
翔は、中々足が動かずにいた。
あから「…?隊長殿?」
クルー2「どうしました?」
あからとクルー2が、翔に近づく。
翔「…なぁ?」
翔はクルーに問いかける。
翔「デンライナーが走り始めたのは、いつ頃だ…?」
クルー2「はい。デンライナーが走り始めたのは、今から1年前でございます。」
翔「…そうか。」
翔はそう言うと、デンライナーゴウカに乗車した。
アヤ「へぇ~、中までちゃんと再現されてるのね。」
響「ここ、イマジン達がいた食堂車だぞ!」
真美「案内図には、和室寝台まであるみたい。」
亜美「洋室寝台もね。」
ナナミ「そりゃそうですよ、寝台特急なんですから…」汗
ナナミが冷静にツッコミを入れると、真美と亜美は「あ、そっか。えへへ。」と笑った。
アナウンス『皆様、本日は「デンライナーゴウカ」にご乗車くださり、誠にありがとうございます。まもなく、発車致しますので、もう少々お待ちください。』
出発前のアナウンスが響いた頃、一同はラウンジカーに移動した。
一同がラウンジカーに移動した頃、列車は発車した。ラウンジカーには、カラオケセットがあり、レンタルすることができる。
春香&ほたる「「皆さーん、盛り上がってますかー!?」」
一同「「いぇぇえええええい!!」」
春香とほたるはカラオケを楽しみ、それ以外のメンバーはそんな2人を見て楽しんでいた。
翔「…。」
翔は1人、窓から見える景色を楽しんでいた。寝台特急に乗車することが初めてな彼にとって、慣れないことばかりであった。翔は席を立つと、場所を移動した。去っていく翔を見たDollsのメンバー1人が、翔の後を着いていった。
翔がやって来たのは、デンライナーゴウカの10号車(最後尾)『展望車』だった。
翔「…。」
翔は去っていく景色を、じっと眺めていた。
翔(普通の人だったら、こんな時……どう思うんだろうな……)
翔はそう思い、近くの椅子に座った。そこに……
レイナ「翔君♪」
レイナがやって来た。
翔「…金髪か。」
翔はレイナの方に向かず、展望車から見える景色を眺め続ける。
レイナ「隣、良いかしら?」
翔「…勝手にしろ。」
翔の言葉を聞いたレイナは、翔の右隣に座った。レイナは翔と会話をはずませる。
レイナ「翔君。」
翔「…あ?」
レイナ「私、嬉しいわ…翔君と一緒に旅行に行けて♪」
翔「…そうか。」
レイナ「翔君はどうかしら?」
翔「…分かるかよ。俺は旅行にすら、行ったことねぇんだ。むしろ、不安だらけだ…」
レイナ「…そう…」
レイナは心配そうに、翔を表情を伺う。翔は険しい表情でもなく、悲しそうな表情でもない…楽しそうな表情でもなく…真顔であった。
レイナ(不安そうな顔はしていないけど…さっきから大人しい……でも、不安に思っていることは、確かみたいね……)
レイナがそう思っていると…
翔「…なぁ、金髪。」
翔がレイナに話しかけてきた。
レイナ「っ!?…何かしら?」
翔「今から俺はお前を…『金髪』って呼ぶことをやめる。」
レイナ「…え?」
翔の言葉に、困惑するレイナ。
翔「俺はな…ガキ頃から虐待されてて、高校生になってから、あのストライカー達、時空管理局から裏切られて…誰を信じたらいいのか、今も分からねぇ……けど、そんなんで立ち止まってちゃ、何も変わらねぇって思うようになったんだ。だから、いつまでもお前を『金髪』って呼び続けるのを辞める。」
翔はそう言うと、レイナに顔を向け、
翔「教えてくれ。俺はお前を、何て呼べばいい?」
レイナに問いかけた。
レイナ「…翔君…」
翔「…。」
翔はレイナの目を、じっと見つめていた。
レイナ「…『レイナ』…私のことは、レイナって呼んで欲しい…良いかしら?」
翔「分かった…今日からよろしく、『レイナ』。」
レイナ「…っ!!」
レイナは、翔が自分の名前を呼んだことに驚いた。それと同時に、胸が温かくなるのを感じた。
レイナ「…翔君、ありがとう…♪」
レイナは、目に涙を浮かべたが…その表情は、とても嬉しそうであった。
翔「礼を言うな。俺はただ、お前の名前を呼んだだけだ。」
翔はそう言って、再び展望車から見える景色を眺め始めた。レイナは涙を拭くと、翔と一緒に『デンライナーゴウカ』から見える景色を楽しんだ。
いかがでしたか?今回はここまでです。
『いつまでも、同じでいる訳にはいかない。』…そう思った翔は、レイナを『金髪』と呼ぶことをやめ、『レイナ』と呼ぶことにした。この時の翔は、レイナに少しだけ…心を開いたのであった。
ちなみに…『デンライナーゴウカ』は、原作では8両編成ですが、この物語では10両編成です。1号車と10号車は、先頭車両になっております。新幹線のような見た目ですが、『寝台特急』という設定です。
次回も、お楽しみに。
では、またね