〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

8 / 551
やさぐれショウでございます。
プロローグストーリーも、最終回に近づいて参りました。
今回は、影一が『仮面ライダー』に変身します。
では、どうぞ


翔の辛き過去7

影一side…

大阪に滞在して、4日後…

予定通り、北海道に向かうことにした。ホテルで昼食を済ませた俺と光、ジェシカ、心は、近くの在来線の駅に向かい、大阪駅を目指した。

 

大阪駅にて…

大阪駅で勇華達と合流し、特急で北海道に向かうことにした。

影一「そっちはどうだ?」

勇華「途中で、奴らを何度か見かけた。けど、僕達には見向きもしなかった。恐らく奴らの狙いは…君だけだ。」

勇華はそう言うと、スマホを取り出した。俺はイヤホンを装着すると、勇華が録音した音声を聴く。すると…

『隊長…どこ?』『隊長様…隊長様…隊長様…』

等、聞き覚えのあるストライカー達の声が聴こえてきた。俺はびっくりして、強引にイヤホンを外した。先程の音声を聴いた俺は…冷や汗が止まらなかった。

影一「…奴ら…周りが…見えてねぇのかよ……」

静「影一さん…だ、大丈夫ですか…?」

影一「あ、あぁ…大丈夫だ…すまない…」

俺はとにかく…怖かった。かつて、奴らから酷い仕打ちを散々受けていたし…何より…“俺だけ”を探し回って、挙げ句の果てには周りが見えなくなっている程、アイツらが壊れていたことが怖かった。まぁ、アイツら自身が招いたことだけどな……

勇華「影一…ごめん、僕のせいで…」

影一「いや、俺が自滅しただけだ…お前は何も悪くない……それと、情報ありがとな。」

勇華「…影一…」

勇華は心配していた。彼女だけではなく、他のメンバーも心配していた。

俺は時々…

影一(いっそ自分が死んだ方が、コイツらは痛い目に合わなくて済む…)

…と、考えた。その時、ジェシカが俺の手を握り、

ジェシカ「影一さん…もしかして、『自分が死んだ方が良い』とか…考えてないよね…?」

と、問いかけてきた。他のメンバーも、俺の顔を見る。

影一「…。」

俺は何も言えなかった。まさか…図星を突かれるとはな……

ジェシカ「影一さん…自分を責めないで…あたし達がついてるから。」

ジェシカは優しく言ってくれる。他のメンバーもジェシカの言葉に頷いた。

影一「皆…すまない…」

俺は…静かに泣いた。メンバー達の優しさに俺は…更に自分を責めた。

影一(俺のせいで…コイツらも辛い目に……俺がいなかったら…コイツらは普通に生活できていたのに……俺のせいで…畜生!)

俺はしばらく泣き続けた。メンバー達は俺の手を優しく包み、慰めてくれた。しばらくして、俺は漸く泣き止んだ。

 

あの後、次の駅で乗り換え、その後に熱海駅で乗り換え、東京に向かった。東京から別の特急に乗り換え、日光で休むこと予定だった。だが、その予定は早々に天然狂うことになる。

しばらくして、日光駅に着いたがストライカーチーム『ビスケット・シリウス』の奴らが駅の外にいるのが見えた。

影一「…嘘だろ…」

心「二穂達、もしかしたら…嗅ぎ付けている可能性が…」

影一「そうかもしれねぇな…予定変更、次の列車に乗ろう。もうすぐ来るから、何とかやり過ごすぞ。」

メンバー達は頷いた。少しして、列車が到着した。

その時…

二穂「ん?…!おい、いたぞ!」

運悪く、気づかれてしまった。俺達は慌てて、列車に乗る。全員無事に乗れて、列車は発車した。しかし、安心するのは、まだ早かった…何故なら……

乗客達「おい!何だよあれ!」「背中に翼を生やした人間だ!」「こっちに向かって来るぞ!」

奴らはメモカを向かって変身し、飛んで追ってきていた。車内は大騒ぎになった。

影一(アイツら…本当に、狂ってやがる!!)

光(そんな…)

心(シリウスの皆…)

セツナ(アイツら…異常だよ…)

シリウスの奴らの目には、光がなかった。それな、奴らの目に映っているのは、乗客でもなく光達でもなく…………俺だけだった。

影一「俺は次の駅で降りる。皆は先に北海道に向かってくれ。」

静「影一さん、それはできません。」

影一「…何故だ…!?」

勇華「僕達も狙われている可能性があるからだよ。だから、僕らも降りるよ。」

影一「……確かに、そうだな…」

俺は、冷静さを失っていたことに気付かされた。

影一(そうだよな…乗客を巻き込む訳にはいかねぇからな…)

次の駅に着くと、俺達は急いで降りた。そこは無人駅であり、周囲に人はいなかった。

影一「アイツらは俺が殺る…皆は近くの私鉄乗り場に向かって。俺も後から行くから。」

光「分かりました!」

光達は改札を出ると、私鉄乗り場に向かった。

二穂「雪枝達はいい!狙うは翔のみだ!」

依咲里&華賀利「承知しました。」

楓「了解。」

影一(アイツらの狙いは…やはり俺だけか…今なら都合が良い…)

俺は『アマゾンズドライバー』を装着する。

影一「ヴヴォォオオオオオオ!!アマゾン!!」

そして、左グリップをひねる。

『オメガ…エヴォリュ・エヴォ・エヴォリューション!』

ベルトから音声が響き、俺は紫色の炎に包まれ、『仮面ライダーアマゾン・カオスオメガ』に変身した。

二穂「あの怪物…翔だったのか!?」

依咲里「隊長様、化け物に変わり果ててしまっただなんて……」

華賀利「そんな…隊長様……」

楓「でも、隊長さんをそうなるまで追い詰めたのは私達……何としてでも隊長さんを連れ戻し、謝罪をしましょう。」

シリウスの奴らは、何やらやり取りをしていた。

カオスΩ「謝って済めば警察はいらねぇよ!!俺はてめぇらを殺すためなら…化け物にもなる……さっさとかかってこいよ…ノロマ。」

俺は奴らに挑発する。

二穂「何だと…あたしは、ノロマではなぁぁあああああい!!」

二穂は挑発に乗り…剣を大きく振りかぶり、襲いかかってきた。俺は二穂に蹴りを繰り出し、その後に右グリップから鞭のような武器『アマゾンウィップ』を取り出し楓を捕らえる。

『バイオレント・ブレイク』

そして、楓をこっちに引き寄せ、左腕のアームカッターで楓を切り裂いた。そしてすぐに依咲里をアマゾンウィップで捕らえ、楓と同じように自分の元に引き寄せ、左腕のアームカッターで依咲里を切り裂いた。

二穂「依咲里!楓!」

華賀利「隊長様…何てことを…!」

カオスΩ「何てことを…だって?俺はてめぇらから理不尽な暴力を何度も受けてきたんだ!何てことをしてくれたんだ!!」

俺が声を荒げると、二穂と華賀利の顔が青ざめていった。俺はアマゾンウィップで華賀利を捕らえ、自分の元に引き寄せ、左腕のアームカッターで華賀利を切り裂いた。

二穂「華賀利!…翔…もう、やめてくれ…!」

カオスΩ「やめてくれ?…やだね。」

俺はアマゾンウィップをしまう。

カオスΩ「俺さ、お前達に何回やめてくれって言ったと思う?」

二穂「…それは…」

カオスΩ「んでさぁ…お前は、いや…お前達はやめたのか?」

二穂「…。」

カオスΩ「答えろよ!!」

二穂「!!…や、やめてない…」

カオスΩ「そうだよなぁ?自分だけ他人にやっておいて…逆に他人からやられたら「やめてくれ」って……そんな甘い考え、世の中で通じるわけねぇよなぁ?おい…」

俺の言葉に、二穂何も言えず、ただただ顔を青ざめていくだけだった。俺は『アマゾンブレイド』を取り出すと

カオスΩ「次は、お前だ…」

ブレードの切っ先を二穂に向けた。

二穂「う……うぉぉおおおおおおおお!!」

二穂は剣を大きく振りかぶって来た。

カオスΩ「またその攻撃かよ…ソイツはもう飽きた。」

『バイオレント・ブレイク』

俺は二穂目掛けて走り、アマゾンブレイドを二穂の腹部に突き刺した。

ザクゥッ!

二穂「がっ!!…ぁ……が……げほっ……ぅぁ……」

カオスΩ「隙だらけなんだよ、バーカ…」

俺はアマゾンブレードを引き抜いた。二穂は刺されたヶ所をおさえ、その場に倒れた。その時、二穂のポケットから通信機らしき物が落ちた。

カオスΩ(コイツら、これを使って連絡を取り合っていたな…こんな物、こうしてやる!)

俺はアマゾンブレードで、通信機を真っ二つに叩き割って破壊した。その後、依咲里、華賀利、楓の通信機も破壊し、私鉄乗り場に向かった。

影一side OFF…

 

椿芽「!!…シリウスの皆さん!」

影一がいなくなった後、『アルタイル・トルテ』のメンバー達が駆けつけた。

悠水「二穂ちゃん!楓さん!依咲里ちゃん!華賀利ちゃん!」

まな「皆、しっかりして!」

伊緒「酷い…一体誰が…」

サトカ「恐らく…隊長さんでしょう…詳しくは、シリウスの皆さんが気が付いた時に聞きましょう。」

『アルタイル・トルテ』のメンバー達は、ボロボロのシリウスのメンバー達を学園に連れ帰った。

 

影一side…

シリウスの奴らを成敗した俺は、勇華達と合流した。そして、急いで北海道に向かうことにした。何故なら…シリウスを成敗したことで、俺の居場所がバレた可能性が高いからだ。

俺達は、青森駅から特急に乗り、青函トンネルを通って北海道に向かっていた。

光「影一サン?…大丈夫ですか…?」

光は、ぐったりしている俺に話しかけてくれる。

影一「…あぁ…」

しかし、俺はもう…限界だった。アイツらから寄って集って散々苦しめられて…五稜館学生無理矢理連れ戻された挙げ句…脱走したら執拗に追われ……更には、光達にまで迷惑をかけて……正直、心身共に限界だった。

影一「…少し、寝る。」

俺はそう言うと、『新函館北斗駅』に着くまで眠りについた。

しばらくして、『新函館北斗駅』に着き、札幌方面の列車に乗り換え、『札幌駅』まで向かった。

 

札幌駅にて……

駅に着き、改札を出ると……

フェイ「あ!たいちょー…やっと見つけたよ…」

影一「…!?」

運悪く…ストライカーチーム『アマンド・フォーマルハウト』の4人と遭遇してしまった。

ジェシカ「おっと、影一さんには近づけさせないよ?」

影一「お、おい!ジェシカ!」

ジェシカが俺を守るように、前に出る。

心「影一さん!私達が時間を稼ぎます!」

静「その隙に、影一さんは逃げてください!」

そんなことは…できない。

影一「そんな…そんなこと、できるわけないだろ!!また一人ぼっちになるのは……嫌だ……!!」

セツナ「影一…あんたはもう、一人じゃないよ。」

セツナはそう言うと、口角を上げて微笑んだ。

光「セツナサンの言うとおり。影一サンはもう、一人じゃありませんよ!」

光は名前の如く、眩しい笑顔を向けた。

勇華「僕達も後から向かうから…それまで待っててくれるかい?」

影一「…皆…分かった……分かったよ…」

俺は、勇華達に足止めを任せることにした。そして、後ろを振り返ることなく走った。その後、駅の改札を通り、『稚内駅』に向かった。

影一side OFF…

 

ノエル「このままだと、逃げられてしまいますわ!」

シャルロッテ「キサマら、そこをどけデス!」

ノエルとシャルロッテは、ジェシカ達に言う。

ジェシカ「そうは行かないんだよね~。」

ジェシカをはじめとする、影一の味方の『元ストライカー』達は、どこうとしない。

ターニャ「どかないなら…容赦しません…!」

勇華「それはこっちの台詞だ!影一…いや、隊長殿を寄って集って散々苦しめた罪、その身体で償ってもらうぞ!」

………

……

 

影一side…

勇華達と別れた俺は、『稚内駅』に着いた。そして、海に向かって歩いて行った。

影一「…。」ザッ…ザッ…ザッ…

何も言葉が浮かばず、ただ歩き続ける。

影一「……。」

俺はもう、生きる気力すら、感じていなかった……。

影一「………。」

この時の俺は…『自分の死に場所』を探して…ただひたすら…歩き続けていた。

影一「…………。」

………

……




いかがでしたか?今回はここまでです。
次回、プロローグストーリーの最終回でございます。プロローグが終わった後、メインストーリーを書きます。
お楽しみに。
では、またね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。