〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウでございます。
転生者 D、E、F、G、Hも【プロジェクト東京ドールズ】の世界から強制的に追い出され、地獄に送られた。幾多の転生世界で好き放題してきたマナーの悪い転生者には、永遠の地獄が待っていた。
では、本編へどうぞ


第四十三話 ジャドウの末路 2

地獄にある、とある刑務所にて……

神様「新入りだ。」

囚人服を着せられたD、E、F、Gの4人が、牢屋に入れられた。

A「…ちっ…」

B「んだよ、男かよ…!」

C「喧嘩売ってんのか!?」

ボロボロになった囚人服を着たA、B、Cは口々に言う。

神様「まぁそう言うな。同じ“世界を壊した者同士”、気が合うんじゃないのか?」

神様は皮肉を込めて言う。

D「ちょっと待ってくださいよ神様!どうして僕が牢屋に入らなければならないんですか!?」

Dの言葉を聞いた神様は、

神様「D、お前のように…自分が犯した罪を全く自覚していない者に現実を突き付けるためだ。」

と、呆れながら言った。

D「そんな……転生したら、何でもやって良いのではなかったんですか!?」

Dは身勝手なことを言う。

神様「そんな事、一言も言ってないぞ?それに…」

神様は呆れ、ジャドウ達に言う。

神様「世の中には、やって良いことといけないことがある。幼い頃に教わらなかったのか?そこのバカ三人にも言ったが、殺してはいけないことぐらい、ガキでも分かるだろう。」

神様のこの言葉に、Dは何も言い返せなかった。

C「オレはただ…Dollsとのハーレム生活をしたかっただけだ!!」

Cは発狂しながら言う。

神様「お前がマナーを守っていれば、そのチャンスはいくらでも与えたさ。」

C「そのチャンスをぶっ壊すなよ!!」

神様「自分で壊したんだろう、被害者面するんじゃない。」

神様がCにそう言うと、Cは悔しそうな顔を浮かべ、何も言い返せなくなった。

E「か、神様……ぼ、僕達はどうなるんですか?」

Eはオドオドしながら神様に聞く。

神様「簡単に言うとこうだ……お前達は、この刑務所で転落人生を過ごしてもらう。」

E「も、元のハーレム生活は…」

神様「無い。ここの刑務所に入れば、2度と出ることはできないからな。夢から覚める時が来たのだ。」

神様がそう言うと、

E「う…うわぁぁぁあああああああん!!そんなの…そんなの嫌だぁぁぁああああああああ!!」

Eはみっともなく泣き出した。

F「お、おい!何とかならねぇのかよ!?」

G「そうですよ、神様!僕達は“ちょっと”ルールを破っただけじゃないですか?」

神様「ちょっとだと?」

神様は眉を寄せ、GとFを睨む。

神様「穴の空いた次元を元に戻すのに、どれだけの時間と労力がかかると思っているんだ!?」

神様はジャドウ達に怒鳴りたてる。

A「んなこたぁどうでもいいんだよ!!」

B「それよりもオレをここから出しやがれ!!」

C「オレと青空を入れかえろ!!」

神様の言葉を全く聞かないジャドウトリオは感情論をぶつけ、全く反省していなかった。

神様「都合が悪くなればスルー……翔も言っていたが、『バカにつける薬は無い』とは、このことか……」

ジャドウトリオの様子を目の当たりにし、神様は呆れ…ジャドウ達にチャンスを与えるつもりは、余計に失せた。そもそも、チャンスを与えようとは全く思っていなかった。

神様「もう1度言っておこう…お前達はここの刑務所で、一生を過ごしてもらう。ここから出られると思うなよ?」

神様は冷めた声で、ジャドウ達に告げた。

A「なん…だと…」

B「んなっ…!?」

D「そ、そんな…」

E「あぁ…僕の、僕のハーレム生活がぁ……」

F「マジかよ……」

G「嘘だ……ウソダドンドコドーン!!」

C「そんなの…納得いくかぁぁああああああ!!」

ジャドウ達は絶望し、呆然とする者もいれば、発狂する者もいた。

神様「私が何回も注意したにも関わらず、全く改善しなかったお前達が悪い。」

神様はジャドウ達に言う。

A「次はマナーを守る!これで良いだろ!?」

B「オレはもう、罪を犯さねぇ!!」

C「オレも次からは人を殺さない!だから出せ!!」

ジャドウトリオは身勝手に言うが…

神様「いい加減諦めて現実を見ろ。もうゲームは終わりだ。」

無駄だった。

神様「お前達は許した所で反省もしないし、むしろ開き直って同じことを繰り返すだけだろう。」

神様は呆れながら言った。この言葉に、ジャドウ達は青ざめた表情を見せた。ジャドウ達の無様な様子を見た神様は、姿を消した。

 

 

 

別の刑務所にて……

H「ちょっと!ここから出しなさいよ!!」

囚人服を着せられたHがいた。彼女は美人な容姿から、不細工な姿に戻っていた。そこに……女神が姿を現した。

H「!?…アンタは!」

女神「Hさん、貴女が何故ここにいるのか、分かりますか?」

H「うるさい!!それより、私をここから出しなさいよ!!」

Hは牢屋の鉄格子を揺らす。

女神「自覚していないようですね…貴女は幾多の転生世界で、沢山の罪を犯したからここにいるんですよ?」

H「私がいったい何をしたって言うのよ!?」

女神「他の男性転生者、原作主人公を自分のモノにするために幾多のヒロイン達にいじめ行為…ヒロイン達、あるいは自分に背いた男性転生者や原作主人公の殺害…あまりにも悪質です。更に…翔さんを自分のモノにしようと、Dollsのメンバーを殺害しようとしたことも含まれます。」

女神はHが犯した罪を、H本人に言う。

H「私は…私はただ……周りにちやほやされたかっただけなのよ!!」

Hの言葉を聞いた女神は、呆れて…

女神「では、貴女が起こした行動により、貴女は周りからちやほやされましたか?」

Hに問い詰めた。

H「そ、それは……」

案の定、Hは口ごもった。

女神「貴女は、自分で自分の首を絞めていたんですよ?いじめを行えば、貴女は周りからちやほやされるどころか、逆に周りから距離を置かれていたでしょう?」

H「嫌、やめて…」

女神「それに、貴女が告白した男性転生者や原作主人公からはフラれていましたね?そりゃそうでしょう…人をいじめていたら、フラれて当然のことです。」

H「嫌ぁぁあああああ!もうやめてぇぇえええええ!!」

Hは頭を抱えて、その場にうずくまった。

女神「いずれにせよ、罪を犯したことには変わりありません。貴女は、ここの刑務所で一生を過ごしていただきます。では…」

女神はHにそう言うと、姿を消した。

 

 

 

神様「女神よ、すまないな。」

女神「いえ。」

神様と女神は、ジャドウ達を見下ろす。

女神「あの状態では、恐らく……更正は難しいですよね…?」

神様「そうだな。近いうちに最高神から判決が出る…多分、仮釈放無しの終身刑だろうな。」

女神「それだけ好き勝手してきましたからね…」

神様「うむ…」

神様は『ジクウドライバー』の形をした何かと、地球が表示された円形の何かを取り出した。

女神「神様、それは…?」

神様「変身ベルトさ…私は翔に、感謝しているんだ。」

神様は語り始める。

神様「彼は数々の奇跡を起こしてきた。ありのままを受け入れ、心から寄り添うことで人を救い……彼の懸命な努力が日本全国から感謝される程、大きく実った…だが、彼は1人で抱え込んでしまう性格の持ち主…いずれは無茶をする。そんな彼の負担を少しでも減らせればと、私はこの変身ベルトを生み出した。」

女神「…神様。」

神様「女神よ、今はまだ…翔を見守ろう。」

女神「そうですね、翔さん…漸く安らぎの場を見つけられたようなので、しばらくは見守りましょう。」

神様と女神はそう言うと、翔がいる世界を見守った。




いかがでしたか?今回はここまでです。
地獄の刑務所は2つあります。この回を読んでいけば、お分かりいただけるかと思います。
ジャドウ達は牢屋にぶちこまれても、自分の罪を全く自覚していないですね……作者である私も、呆れるばかりです(汗)。
次回も、お楽しみに。
では、またね

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