〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウです。

投稿が遅れてしまい、申し訳ありません。pixivにて、新しい作品を書き始め、それに集中していたためです。

アタラクシアにいた謎の少女『ルリ』を救出できず、ドールハウスに戻る苦渋の決断をしたメンバー達。そして、再びアタラクシアに向かい、あのピグマリオンと戦うのだが……

では、本編へどうぞ


第四十七話 悔しさ

斑目「アタラクシア…そして、正体不明のピグマリオン、か…さしあたっての問題はその、正体不明のピグマリオンだな。該当するピグマリオンを今後は『リーパー』と呼称する。」

斑目はあのピグマリオンを『リーパー』と名付けた。

シオリ「死神、ですか。…言いえて妙ですね。」

レイナ「あんなに美しくないものに知性があるなんて思えないけれど?」

アヤ「ルリちゃん…だっけ?あの女の子を囮にしてる証拠はあるの?」

Dollsの各チームのリーダー達は、険しい表情を見せながら言う。

斑目「あの少女は“誘蛾灯”だ。」

翔「誘蛾灯だと…?」

斑目の言葉に反応を示す翔。斑目は説明を始める。

斑目「リーパーは少女の目の前で人を殺すことで、少女からフィールを引き出している。そのフィールに惹かれて集まってくる人間を食らっている。」

翔「……。」

斑目「この推測はEsGも97%同意している。ほぼ確定情報といっていいだろう。」

斑目の説明が終わると、

アヤ「ゲスなことを…」

レイナ「その穢れた魂のあり方、許容できないわね。」

翔「ましてや…子どもの目の前で人を殺すだなんて……あまりにも、惨い……」

アヤ、レイナ、翔は険しい表情を浮かべた。

シオリ「…これから、どうするんですか?」

シオリは斑目に訊ねる。

斑目「まずはリーパーを排除する。アタラクシアの上を目指す以上、必須条件だ。」

斑目は言う。

翔「何か作戦はあるのか?」

翔は訊ねる。

斑目「知性には知性で応えてやろうじゃないか。食物連鎖の頂点として知性を御してきた我々、人間の本領発揮だ。」

斑目はそう言うが、

翔「御託はいいから、早く説明しろ。」

翔は険しい表情を浮かべ、説明を求めた。斑目は説明を開始した。

 

 

 

斑目の説明を聞き終えた翔は、サクラの部屋に向かった。

コンコンッ…

サクラ「はい。」

翔「俺だ。」

サクラ「あ、翔さん……入ってどうぞ。」

サクラがそう言うと、翔は「邪魔するぞ。」と言ってサクラの部屋に入った。

翔「作戦が決まった。ルリちゃんを助けに行くぞ。」

サクラ「……!」

翔「化け物共をぶっ潰して、ルリちゃんを助けるぞ、サクラ。」

サクラ「わかりました…!」

そして、再び…アタラクシアに向かった。

 

 

 

アタラクシアにて……

ナナミ「斑目さんはブリーフィングでずいぶんカッコイイことをいってたみたいですが…やることは、釣りてますよね?どこに知性の輝きがあるんだか。」

呆れたようは表情を浮かべながら言うナナミ。

アヤ「はい、そこ文句言わない!ちゃんと作戦通りやりなさいよ。」

アヤは呆れながらナナミに言い、

翔「作戦を立ててねぇ奴が、文句を言う資格なんてねぇよ。」

翔は少し怒りながらナナミに言う。

ナナミ「あぅっ……ご、ごめんなさい…」

ナナミはシュンとして、翔に謝罪した。

アヤ(翔が言えば鶴の一声ね…)汗

アヤは翔に謝罪するナナミを見て思った。

翔「さて、もうすぐだ…いくぞ。」

翔はそう言うと、

翔「ルリちゃん!」

ルリを呼んだ。

ルリ「……?お兄ちゃん?」

瓦礫の後ろから、ルリが顔を出した。それと同時に、リーパーの声が響いた。

カナ『リーパー、頭上より急速接近!これより、リーパー討滅作戦を開始します!』

メンバー達は武器を構える。

リーパー「ーーーー!」ブォンッ!ブォンッ!

リーパーは鋭い爪を振り回して襲いかかってくる。

アヤ「…相変わらず、無茶苦茶ね!」

翔「けど、てめぇの攻撃は、もう見切った。」

メンバー達はそれぞれの武器で、翔はサーベル状の武器『アマゾンブレード』でリーパーの足止めをする。

ナナミ「本当、嫌になります。カナさん、こっちはそろそろ限界です!」

カナ『準備、整いました。シオリちゃん、よろしくお願いします!』

カナが通信機でそう言うと、

 

シオリ「じゃあ、始めましょう。みなさん、大丈夫ですか?」

ヒヨ「うん、準備オッケー!はやくナナミンや翔さんたちを助けないと!」

ユキ「はい、大丈夫です。準備運動も万端、なので。」

新宿駅付近にいるシオリ達は言う。

シオリ「少しもったいないけど…えい!」

シオリはメモリアと呼ばれる結晶を壊した。

カナ『メモリアの破壊を確認!フィール反応、拡大しています。』

 

リーパー「!」

その時、リーパーが移動を開始した。

カナ『予想通りです!リーパー、移動を開始しています。』

翔(よし、かかった…!)

カナ『リーパー、フィール反応を追跡中!目標地点まで、5、4、3、2、1……』

そして、リーパーはアタラクシア外に出てきた。

リーパー「ーー!」

サクラ「ここまでです、リーパー!」

ミサキ「飛んで火にいる夏の虫…ここなら、全力で戦える。」

ヤマダ「ほいじゃま、はじめましょっか。大将首はヤマダがいただきます。」

翔「……間に合ったか!」

そこに…翔、アヤ、ナナミがアタラクシアから出てきた。

レイナ「お疲れ様、翔君。アヤも、ナナミもね。」

翔達に労いの言葉をかけたレイナはリーパーの方を見る。

レイナ「光栄に思いなさい。リーパー。貴方のために9名のドールと1人の英雄がそろったわ。さあーーー一緒に踊りましょう!」

レイナはリーパーに言うと、Dollsのメンバーは武器を構える。

リーパー「ーー!」

翔「踊るぞ…死神のパーティータイムだ!!」

翔は爪を立てるような野性的な構えを取る。リーパーは爪を振りかざして襲ってきた。

ガキィンッ!

ナナミ「っ!!」

ナナミはリーパーの攻撃を剣で受け止めた。そして、リーパーを押し返すと、

ナナミ「やぁっ!!はぁっ!!」ザシュッ!ザシュッ!

剣でリーパーを切り裂いた。

リーパー「!?」

リーパーが怯んだその時、

翔「うがぁぁあああああああああ!!」

翔はリーパーに飛び付き、その身体に思い切り噛みついた。

翔「ぐぁぁああああああああ!!」ブチブチブチィィィイイイイイイッ!!

翔はリーパーを食いちぎると、一旦距離を取り、肉片を吐き捨てた。その後に、ミサキとヤマダとヒヨがハンマーでリーパーを叩き込んだ。

リーパー「!!!!????」

次に、サクラとユキが剣でリーパーの身体を切る。その後、シオリとレイナとアヤがガンでリーパー目掛けて銃弾を乱射した。

翔とDollsによる集中攻撃を受け、リーパーの身体中は傷だらけになっていた。

リーパー「ーーーー!」

翔「トドメだ!!」

翔はアマゾンズドライバーの右グリップを引き抜き、アマゾン方天を取り出した。その時…

カナ『ぜ、前方に新たな適性反応!ーーきょ、巨大なモノリスが出現します!』

カナから通信が入った。

翔「何!?」

そして、空にブラックホールのようなモノが浮かび上がり…巨大なモノリスが姿を現した。

翔「モノリス…!てめぇもぶっ潰してやる!!」

翔はアマゾン方天をモノリス目掛けて投げようとした。しかし……モノリスはリーパーと共に、姿を消した。

翔「っ!?」

カナ『は、反応消失……リーパーごと、モノリスが消えました…!』

斑目『くっ!なんてことだ!あと一押しだったというところで…!』

斑目の言葉を聞いた翔は確信した……

レイナ「歯がゆいわね…ここで取り逃がすなんて…」

…『逃げられた』ということを…

斑目『カナ、EsGで周囲を捜索しろ。それからーー』

翔「……。」

サクラ「ルリちゃんのところへいかないとーー!」

サクラはルリの元へ向かった。

 

 

 

サクラ「ルリちゃん!」

ルリは無事だった。

サクラ「よかった、生きてる……!」

しかし…

ルリ「お姉ちゃん、誰…?」

サクラ「この前、お話したサクラだよ。それに、ルリちゃんの好きなDollsだってーー」

ルリ「Dolls……Dollsって…なあに?それに、お姉ちゃんも知らないよ。」

ルリは記憶を無くしていた。

サクラ「え……?」

ルリ「それから……私の名前、ルリっていうの?」

サクラ「なん、で……」

ルリは自分の名前すら覚えていなかった。

愛『もしかして…記憶が、食われたの…?』

愛が通信機を通じて言う。

カナ『…無理もありません。ずっとアタラクシアにいたのですから…』

カナは悲しげに言う。

ルリ「どうしたの?お姉ちゃん。そんなに、悲しい顔をして……」

ルリはサクラに訊ねる。

サクラ「……ごめんね。私がもっと強かったらーーごめん、ごめんね……」

サクラは涙を流す。

愛『間に合わなかった、んだね……』

愛は言葉を失った。

サクラ「……貴方の名前はルリっていうの。とっても素敵な名前でしょ?」

ルリ「ルリ…そうなんだ。ありがとう、お姉ちゃん!」

サクラ「私の名前はサクラだよ。……はじめまして、ルリちゃん。」

 

 

その頃、アタラクシアの外では……

翔「っ!!くそっ…くそっ…くそっ!!」ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!

リーパーに逃げられたことを理解した翔は、悔しさのあまり…壁を殴り続けていた。

翔「くそっ!!くそぉぉおおおおおおおお!!」ドゴォッ!!

翔の右手は血だらけになっていた。

シオリ「翔君…」

シオリは翔を落ち着かせようと、マッサージをし始めた。翔は壁を殴ることを止めたが、呼吸が少し荒かった。

アヤ「翔…!…痛そう…」

アヤはハンカチを取り出し、翔の右手をおさえた。翔はシオリとアヤに付き添われながら、メンバー達と共にアタラクシアに入っていった。

 

 

 

そして奥に進み、扉らしき所にたどり着いた。

カナ『EsGの分析によるとそこが上に進むための扉となります。』

カナは通信機を通じて説明する。

レイナ「大きな扉ね……押しても引いてもビクともしないわ。」

レイナは扉に触りながら言う。

ヤマダ「これ見よがしにデカい鍵穴……こりゃ、鍵ゲットしないと先進めないパターンすな。」

ヤマダは扉にある巨大な鍵穴を見上げながら言う。

斑目『……。みんな、よくやった。青空、ドールたちと一緒に帰還しろ。』

斑目は通信機を通じて翔に言うが……

シオリ「斑目さん…翔君、右手をケガしてしまったんです…」

アヤ「それと、情緒も不安定になってるわ…」

シオリとアヤが斑目に話した。

斑目『何…!?…わかった。気をつけて、戻って来い。青空にこれ以上ケガをさせてはいけない。』

Dolls「「はい。」」

Dollsは、翔とルリを連れて…ドールハウスへと帰還した。

 

 

 

ドールハウスに帰還した後でも、翔は悔しさのあまり…壁を殴り始めた。

翔「っ!!」ドゴォッ!

愛「翔君…」

愛は翔を落ち着かせようとする。

翔「…俺は……今まで敵に逃げられたことはなかった…」

翔は愛に話し始めた。

愛「…うん。」

翔「…今までは、敵を必ず仕留めていたんだ……」

愛「…うん。」

翔「けど…あの化け物を、仕留められなかった!!それが…悔しくてたまらない!!」

愛「…そうだよね…悔しいよね…」

愛は翔に共感を示す。

翔「…っ!!くそがぁぁああああああああ!!」ドゴォッ!!

翔は悔しさを拭えず、壁を思い切り殴った。

斑目「…青空…」

カナ「…翔君…」

斑目とカナは、情緒不安定になった翔を目の当たりにし、なんて声をかけたら良いのか分からなかった。

愛「痛いよ…翔君…」

愛は翔の右手を壁からそっと離すと、

愛「右手、手当てするよ?」

翔に優しく声をかけ、血だらけになった翔の右手の手当てを始めた。

翔「…はぁ……はぁ……っ!!」

翔の呼吸は荒く、顔も強張っていた。

斑目「…青空……痛かっただろう…?」

カナ「翔君は、よく頑張っています…私たちも、よく知ってますよ…?」

斑目とカナは翔の近くに寄り、彼に優しく声をかけて、彼を落ち着かせていた。

愛「悔しいよね…翔君…」

愛は翔に共感を示し…斑目とカナと共に翔の近くで、彼を落ち着かせようと優しく声をかけ続けた。




いかがでしたか?今回はここまでです。

作戦は順調に進んだものの、後少しというところでリーパーに逃げられてしまった。しかし、ルリの救出に成功した。だが、ルリは記憶を無くしてしまっていた。
翔は敵に逃げられたことの悔しさから、情緒が不安定になり、自傷行為に走ってしまった。

次回も、お楽しみに。

では、またね
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