〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』 作:やさぐれショウ
投稿が遅れてしまい、申し訳ありません。pixivにて、新しい作品を書き始め、それに集中していたためです。
アタラクシアにいた謎の少女『ルリ』を救出できず、ドールハウスに戻る苦渋の決断をしたメンバー達。そして、再びアタラクシアに向かい、あのピグマリオンと戦うのだが……
では、本編へどうぞ
斑目「アタラクシア…そして、正体不明のピグマリオン、か…さしあたっての問題はその、正体不明のピグマリオンだな。該当するピグマリオンを今後は『リーパー』と呼称する。」
斑目はあのピグマリオンを『リーパー』と名付けた。
シオリ「死神、ですか。…言いえて妙ですね。」
レイナ「あんなに美しくないものに知性があるなんて思えないけれど?」
アヤ「ルリちゃん…だっけ?あの女の子を囮にしてる証拠はあるの?」
Dollsの各チームのリーダー達は、険しい表情を見せながら言う。
斑目「あの少女は“誘蛾灯”だ。」
翔「誘蛾灯だと…?」
斑目の言葉に反応を示す翔。斑目は説明を始める。
斑目「リーパーは少女の目の前で人を殺すことで、少女からフィールを引き出している。そのフィールに惹かれて集まってくる人間を食らっている。」
翔「……。」
斑目「この推測はEsGも97%同意している。ほぼ確定情報といっていいだろう。」
斑目の説明が終わると、
アヤ「ゲスなことを…」
レイナ「その穢れた魂のあり方、許容できないわね。」
翔「ましてや…子どもの目の前で人を殺すだなんて……あまりにも、惨い……」
アヤ、レイナ、翔は険しい表情を浮かべた。
シオリ「…これから、どうするんですか?」
シオリは斑目に訊ねる。
斑目「まずはリーパーを排除する。アタラクシアの上を目指す以上、必須条件だ。」
斑目は言う。
翔「何か作戦はあるのか?」
翔は訊ねる。
斑目「知性には知性で応えてやろうじゃないか。食物連鎖の頂点として知性を御してきた我々、人間の本領発揮だ。」
斑目はそう言うが、
翔「御託はいいから、早く説明しろ。」
翔は険しい表情を浮かべ、説明を求めた。斑目は説明を開始した。
斑目の説明を聞き終えた翔は、サクラの部屋に向かった。
コンコンッ…
サクラ「はい。」
翔「俺だ。」
サクラ「あ、翔さん……入ってどうぞ。」
サクラがそう言うと、翔は「邪魔するぞ。」と言ってサクラの部屋に入った。
翔「作戦が決まった。ルリちゃんを助けに行くぞ。」
サクラ「……!」
翔「化け物共をぶっ潰して、ルリちゃんを助けるぞ、サクラ。」
サクラ「わかりました…!」
そして、再び…アタラクシアに向かった。
アタラクシアにて……
ナナミ「斑目さんはブリーフィングでずいぶんカッコイイことをいってたみたいですが…やることは、釣りてますよね?どこに知性の輝きがあるんだか。」
呆れたようは表情を浮かべながら言うナナミ。
アヤ「はい、そこ文句言わない!ちゃんと作戦通りやりなさいよ。」
アヤは呆れながらナナミに言い、
翔「作戦を立ててねぇ奴が、文句を言う資格なんてねぇよ。」
翔は少し怒りながらナナミに言う。
ナナミ「あぅっ……ご、ごめんなさい…」
ナナミはシュンとして、翔に謝罪した。
アヤ(翔が言えば鶴の一声ね…)汗
アヤは翔に謝罪するナナミを見て思った。
翔「さて、もうすぐだ…いくぞ。」
翔はそう言うと、
翔「ルリちゃん!」
ルリを呼んだ。
ルリ「……?お兄ちゃん?」
瓦礫の後ろから、ルリが顔を出した。それと同時に、リーパーの声が響いた。
カナ『リーパー、頭上より急速接近!これより、リーパー討滅作戦を開始します!』
メンバー達は武器を構える。
リーパー「ーーーー!」ブォンッ!ブォンッ!
リーパーは鋭い爪を振り回して襲いかかってくる。
アヤ「…相変わらず、無茶苦茶ね!」
翔「けど、てめぇの攻撃は、もう見切った。」
メンバー達はそれぞれの武器で、翔はサーベル状の武器『アマゾンブレード』でリーパーの足止めをする。
ナナミ「本当、嫌になります。カナさん、こっちはそろそろ限界です!」
カナ『準備、整いました。シオリちゃん、よろしくお願いします!』
カナが通信機でそう言うと、
シオリ「じゃあ、始めましょう。みなさん、大丈夫ですか?」
ヒヨ「うん、準備オッケー!はやくナナミンや翔さんたちを助けないと!」
ユキ「はい、大丈夫です。準備運動も万端、なので。」
新宿駅付近にいるシオリ達は言う。
シオリ「少しもったいないけど…えい!」
シオリはメモリアと呼ばれる結晶を壊した。
カナ『メモリアの破壊を確認!フィール反応、拡大しています。』
リーパー「!」
その時、リーパーが移動を開始した。
カナ『予想通りです!リーパー、移動を開始しています。』
翔(よし、かかった…!)
カナ『リーパー、フィール反応を追跡中!目標地点まで、5、4、3、2、1……』
そして、リーパーはアタラクシア外に出てきた。
リーパー「ーー!」
サクラ「ここまでです、リーパー!」
ミサキ「飛んで火にいる夏の虫…ここなら、全力で戦える。」
ヤマダ「ほいじゃま、はじめましょっか。大将首はヤマダがいただきます。」
翔「……間に合ったか!」
そこに…翔、アヤ、ナナミがアタラクシアから出てきた。
レイナ「お疲れ様、翔君。アヤも、ナナミもね。」
翔達に労いの言葉をかけたレイナはリーパーの方を見る。
レイナ「光栄に思いなさい。リーパー。貴方のために9名のドールと1人の英雄がそろったわ。さあーーー一緒に踊りましょう!」
レイナはリーパーに言うと、Dollsのメンバーは武器を構える。
リーパー「ーー!」
翔「踊るぞ…死神のパーティータイムだ!!」
翔は爪を立てるような野性的な構えを取る。リーパーは爪を振りかざして襲ってきた。
ガキィンッ!
ナナミ「っ!!」
ナナミはリーパーの攻撃を剣で受け止めた。そして、リーパーを押し返すと、
ナナミ「やぁっ!!はぁっ!!」ザシュッ!ザシュッ!
剣でリーパーを切り裂いた。
リーパー「!?」
リーパーが怯んだその時、
翔「うがぁぁあああああああああ!!」
翔はリーパーに飛び付き、その身体に思い切り噛みついた。
翔「ぐぁぁああああああああ!!」ブチブチブチィィィイイイイイイッ!!
翔はリーパーを食いちぎると、一旦距離を取り、肉片を吐き捨てた。その後に、ミサキとヤマダとヒヨがハンマーでリーパーを叩き込んだ。
リーパー「!!!!????」
次に、サクラとユキが剣でリーパーの身体を切る。その後、シオリとレイナとアヤがガンでリーパー目掛けて銃弾を乱射した。
翔とDollsによる集中攻撃を受け、リーパーの身体中は傷だらけになっていた。
リーパー「ーーーー!」
翔「トドメだ!!」
翔はアマゾンズドライバーの右グリップを引き抜き、アマゾン方天を取り出した。その時…
カナ『ぜ、前方に新たな適性反応!ーーきょ、巨大なモノリスが出現します!』
カナから通信が入った。
翔「何!?」
そして、空にブラックホールのようなモノが浮かび上がり…巨大なモノリスが姿を現した。
翔「モノリス…!てめぇもぶっ潰してやる!!」
翔はアマゾン方天をモノリス目掛けて投げようとした。しかし……モノリスはリーパーと共に、姿を消した。
翔「っ!?」
カナ『は、反応消失……リーパーごと、モノリスが消えました…!』
斑目『くっ!なんてことだ!あと一押しだったというところで…!』
斑目の言葉を聞いた翔は確信した……
レイナ「歯がゆいわね…ここで取り逃がすなんて…」
…『逃げられた』ということを…
斑目『カナ、EsGで周囲を捜索しろ。それからーー』
翔「……。」
サクラ「ルリちゃんのところへいかないとーー!」
サクラはルリの元へ向かった。
サクラ「ルリちゃん!」
ルリは無事だった。
サクラ「よかった、生きてる……!」
しかし…
ルリ「お姉ちゃん、誰…?」
サクラ「この前、お話したサクラだよ。それに、ルリちゃんの好きなDollsだってーー」
ルリ「Dolls……Dollsって…なあに?それに、お姉ちゃんも知らないよ。」
ルリは記憶を無くしていた。
サクラ「え……?」
ルリ「それから……私の名前、ルリっていうの?」
サクラ「なん、で……」
ルリは自分の名前すら覚えていなかった。
愛『もしかして…記憶が、食われたの…?』
愛が通信機を通じて言う。
カナ『…無理もありません。ずっとアタラクシアにいたのですから…』
カナは悲しげに言う。
ルリ「どうしたの?お姉ちゃん。そんなに、悲しい顔をして……」
ルリはサクラに訊ねる。
サクラ「……ごめんね。私がもっと強かったらーーごめん、ごめんね……」
サクラは涙を流す。
愛『間に合わなかった、んだね……』
愛は言葉を失った。
サクラ「……貴方の名前はルリっていうの。とっても素敵な名前でしょ?」
ルリ「ルリ…そうなんだ。ありがとう、お姉ちゃん!」
サクラ「私の名前はサクラだよ。……はじめまして、ルリちゃん。」
その頃、アタラクシアの外では……
翔「っ!!くそっ…くそっ…くそっ!!」ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!
リーパーに逃げられたことを理解した翔は、悔しさのあまり…壁を殴り続けていた。
翔「くそっ!!くそぉぉおおおおおおおお!!」ドゴォッ!!
翔の右手は血だらけになっていた。
シオリ「翔君…」
シオリは翔を落ち着かせようと、マッサージをし始めた。翔は壁を殴ることを止めたが、呼吸が少し荒かった。
アヤ「翔…!…痛そう…」
アヤはハンカチを取り出し、翔の右手をおさえた。翔はシオリとアヤに付き添われながら、メンバー達と共にアタラクシアに入っていった。
そして奥に進み、扉らしき所にたどり着いた。
カナ『EsGの分析によるとそこが上に進むための扉となります。』
カナは通信機を通じて説明する。
レイナ「大きな扉ね……押しても引いてもビクともしないわ。」
レイナは扉に触りながら言う。
ヤマダ「これ見よがしにデカい鍵穴……こりゃ、鍵ゲットしないと先進めないパターンすな。」
ヤマダは扉にある巨大な鍵穴を見上げながら言う。
斑目『……。みんな、よくやった。青空、ドールたちと一緒に帰還しろ。』
斑目は通信機を通じて翔に言うが……
シオリ「斑目さん…翔君、右手をケガしてしまったんです…」
アヤ「それと、情緒も不安定になってるわ…」
シオリとアヤが斑目に話した。
斑目『何…!?…わかった。気をつけて、戻って来い。青空にこれ以上ケガをさせてはいけない。』
Dolls「「はい。」」
Dollsは、翔とルリを連れて…ドールハウスへと帰還した。
ドールハウスに帰還した後でも、翔は悔しさのあまり…壁を殴り始めた。
翔「っ!!」ドゴォッ!
愛「翔君…」
愛は翔を落ち着かせようとする。
翔「…俺は……今まで敵に逃げられたことはなかった…」
翔は愛に話し始めた。
愛「…うん。」
翔「…今までは、敵を必ず仕留めていたんだ……」
愛「…うん。」
翔「けど…あの化け物を、仕留められなかった!!それが…悔しくてたまらない!!」
愛「…そうだよね…悔しいよね…」
愛は翔に共感を示す。
翔「…っ!!くそがぁぁああああああああ!!」ドゴォッ!!
翔は悔しさを拭えず、壁を思い切り殴った。
斑目「…青空…」
カナ「…翔君…」
斑目とカナは、情緒不安定になった翔を目の当たりにし、なんて声をかけたら良いのか分からなかった。
愛「痛いよ…翔君…」
愛は翔の右手を壁からそっと離すと、
愛「右手、手当てするよ?」
翔に優しく声をかけ、血だらけになった翔の右手の手当てを始めた。
翔「…はぁ……はぁ……っ!!」
翔の呼吸は荒く、顔も強張っていた。
斑目「…青空……痛かっただろう…?」
カナ「翔君は、よく頑張っています…私たちも、よく知ってますよ…?」
斑目とカナは翔の近くに寄り、彼に優しく声をかけて、彼を落ち着かせていた。
愛「悔しいよね…翔君…」
愛は翔に共感を示し…斑目とカナと共に翔の近くで、彼を落ち着かせようと優しく声をかけ続けた。
いかがでしたか?今回はここまでです。
作戦は順調に進んだものの、後少しというところでリーパーに逃げられてしまった。しかし、ルリの救出に成功した。だが、ルリは記憶を無くしてしまっていた。
翔は敵に逃げられたことの悔しさから、情緒が不安定になり、自傷行為に走ってしまった。
次回も、お楽しみに。
では、またね