〜プロジェクト東京ドールズ〜『化け物とドールの絆』   作:やさぐれショウ

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やさぐれショウでございます。

pixivにて、別の作品を書き始めたので更新の頻度が落ちてしまい、申し訳ありません。

気分転換した翔は落ち着きを取り戻すことができた。そこで、ドールハウスはDollsに、浄化ライブに向けて渋谷区周辺を巡回を命じる。もちろん、翔もDollsと共に出撃する。

では、本編へどうぞ


第五十話 浄化ライブに向けて(チームA)

ある日のドールハウスにて……

 

翔「邪魔するぞ?」

翔が事務所にやって来た。

カナ「翔君、お疲れ様です♪」

カナは優しい笑顔で翔を迎える。

翔「あぁ、お疲れ。」

カナ「……。」

カナは翔の顔をじっと見つめる。

翔「…?な、何だよ?」

カナに見つめられ、困惑する翔。

カナ「翔君、いい顔してますね♪」

翔「何だよ急に…気持ち悪い……」汗

翔は斑目の方に顔を向ける。

斑目「青空、先日のアタラクシア攻略、ご苦労だった。」

斑目は翔に労いの言葉をかける。

斑目「現在、調査員たちが内部の安全確保…進行ルートの調査に当たっている。ただ…」

翔「…?」

斑目「おそらく、あの扉の鍵を探さない限り、先に進むことはできないだろう。」

翔「…あぁ、そうだろうな…」

斑目「調査の間は渋谷の巡回を続けて欲しい。…そろそろ『浄化ライブ』をはじめる予定だ。」

翔「…浄化ライブ?なんだ、それは…?」

翔は訊ねる。

カナ「浄化ライブを成功させることで、その地域から蝶やピグマリオンを消滅させることができます。」

翔「…何!?なら、東京中でその浄化ライブっつうのをやればーー」

斑目「青空、お前の気持ちは分かる…そんな単純な話ならいいのだが、な。」

斑目は右手で頭を抱えた。

翔「…流石に、そう簡単にはいかねぇか……」

カナ「…はい。浄化ライブをするためにはその地域の汚染度を一定以下にする必要があります。浄化ライブは、その地域のモノリスをあらかた撃破しないと意味がありません。」

斑目「あくまでダメ押しということだ。」

翔「…ほぅ?」

翔の表情が少し険しくなる。

斑目「ただ、浄化ライブを開催することでその地域の安全性は著しく上昇するだろう。」

斑目はそう言うと、口角を上げる。

カナ「Dollsのみんなと翔君の巡回のおかげで渋谷は浄化ライブをできる環境が整いつつあります。」

カナもそう言って、微笑んだ。

翔「なるほどな…そういうことか。」

翔は納得した表情を見せた。

斑目「この件はドールたちには通達済みだ。頼んだぞ、青空。」

翔「あぁ。」

カナ「そう言えば、翔君…その服装って、『仮面ライダービルド』の主人公の服装ですよね!?」

カナは翔の服装を見ながら言う。

翔「…?…そうだけど?」

翔はベージュのフード付きトレンチコートを羽織り、ダメージジーンズを身に付けていた。これは、仮面ライダービルドの主人公『桐生 戦兎』の服装である。

斑目「ほぅ、仮面ライダーの主人公の服装まで再現するとはな…どこで買ったんだ?」

翔「どこって、プレバンだけど?」

斑目&「「ぷればん?」」

斑目とカナは同時に首をかしげた。

翔「プレミアムバンダイのことだよ。」

翔がそう言うと、斑目とカナは納得した。

翔「んじゃ、行ってくる。」

斑目「気を付けるんだぞ、青空。」

翔「わーってる。」

翔は事務所から出た。

 

 

 

事務所から出た翔は、Dollsと渋谷周辺の巡回を開始した。

翔「…それにしても…」

チームA「「「…?」」」

翔「アタラクシアに行っていたせいか、随分…渋谷を懐かしく感じる気がする。」

翔はポケットに手を突っ込みながら言う。

シオリ「そうですね。でも、前に比べて蝶の数が目に見えて減ってきています。」

シオリの言うとおり…蝶はほんの僅かしか……いや、ほとんど見かけないと言っても良いほど、蝶の数が減っていた。

ミサキ「努力は結果を“裏切らない”ということね。ヤマダあたりに言って聞かせたいわね。」

翔「っ!!」

ミサキがそう言った瞬間、翔の表情が険しくなる。

サクラ「あ…!み、ミサキさん…!」アセアセ

ミサキ「…?…っ!?翔さん!」

ミサキは慌てて翔に駆け寄る。

翔「…すまない、大丈夫だ。」

ミサキ「ご、ごめんなさい…翔さん……裏切るって言うワードは嫌いなんですよね…」

ミサキは心配そうな表情で翔に謝罪する。

翔「いや、良い。それより…」

翔はチームAの前に移動すると、

翔「この服装、何だか分かるか?」

話を逸らそうと、チームAにちょっとしたクイズを出した。

サクラ「えぇっ!?え~っとぉ……」

シオリ「どこかで見たような……」

サクラとシオリは悩んだ。

ミサキ「仮面ライダービルドに登場する主人公『桐生 戦兎』の服装ですね、翔さん。」

ミサキがそう言うと、翔は……

翔「正解だ、ミサキ。よくわかったな。」

…と言い、口角を上げた。

シオリ「あぁ、それでした…!」

サクラ「え、そうなんですか!?」

翔「あぁ、そうさ。」

翔はスマホの画面をサクラに見せた。

サクラ「わ、ホントです…」

翔「だろ?あ、そうだ…サクラ、ルリちゃんは?」

翔はサクラに訊ねる。

サクラ「ルリちゃんは、ドールハウスで保護するって斑目さんが言っていました。検査が終わったら、会いに行ってもいいって。」

翔「そうか……なら、2人で会いに行こうか。」

サクラ「はい!」

翔の言葉にサクラは笑顔を見せる。

サクラ「……私、考えたんです。」

そしてすぐに、険しい表情を見せた。

翔「…何を考えたんだ?」

サクラ「この前、シオリさんが言ってたじゃないですか。戦う理由を見つけろって。私…許せないんです。」

サクラは口角を下げる。

サクラ「ルリちゃんみたいな悲しいことが東京中で起きていて、それを止める力が私なんかにあるなら……きっと、それが私の戦う理由です。」

サクラは険しい表情を浮かべた。

ミサキ「一本、芯が通ったわね。実力はともかく、その意思は誇ってもいいわ。」

ミサキはサクラに言う。

シオリ「ミサキさんはどうして素直に褒めてあげることができないのでしょう…」

シオリは苦笑いした。

翔(戦う理由、か……)

翔はそう思い、目を閉じる。

彼は実の両親を目の前で失い、犯人たちからは奴隷のように扱われてきた。そこから解放はされたものの…すぐにまた、悲劇が起きた。それは……今まで信頼していた人たちから裏切られ、散々痛め付けられ、心も身体もズタボロにされた挙げ句…見捨てられたのだった。その後、自分を裏切り者たちから執拗に追われている。

そんな悲しみと、「罪のない人には…できるだけ自分のように、痛い思いをしてほしくない。」という思いを仮面に秘め、彼は『仮面ライダーアマゾンデルタ』として、戦っている。

翔「…。」

サクラ「翔さん…?」

翔「…仮面ライダーってな……『それぞれの悲しみを仮面に秘めて、人々のために戦っている』。お前らだって、そうなんじゃないのか?」

翔はチームAのメンバーの方に振り向く。

翔「俺には俺の悲しみがある…そんな悲しみをもう、味わいたくない……起きて欲しくない……だから俺も戦っている。」

翔は真剣な眼差しをチームAのメンバーに向けた。

チームA「「「翔さん(翔君)…」」」

その時、通信機が鳴った。

PPP--

カナ『EsGが微弱なモノリス反応を捕まえました!一番近いチームは向かってください!』

ミサキ「どうやら私たちが近いみたいですね。早速、向かいましょう。翔さん。」

翔「あぁ!おい、場所はどこだ!」

翔は通信機でカナに問う。

カナ『場所はスクランブル交差点です!』

翔「もっと早く言え!対応が遅れるだろうが!!」

カナ『すみません、翔君。』

翔「次から気を付けろ、良いな!?」

カナ『は、はい!』

翔はカナに怒った後、チームAのメンバーと共にスクランブル交差点に向かった。

 

 

 

現場に着くと、モノリスが一つ…上空に浮かんでいた。メンバーの一人がテアトルを展開する。モノリスはピグマリオンを召喚する。

翔「いくら化け物を召喚したって、無駄なんだよ!!」

翔はそう言うとジャンプした。そして、ピグマリオン達を踏みつけて行き、モノリス目掛けてジャンプし、スクリューキックを放った。モノリスの鍵穴型のコアにヒビが入り、モノリスはあっさりと消滅した。チームAのメンバー達はそれぞれの武器を使い、地上に放たれたピグマリオン達を全て撃破した。

スタッ…

翔「ま、こんなもんか?」

ミサキ「そうですね。肩慣らしにもならないわね。」

シオリ「それにしても翔君…さっきのキック、まるで空を舞っているようでうっとりしちゃいました♪」

翔「サンキュ。」

翔はそう言うと、サクラの元に行く。

サクラ「あ、翔さん。」

翔「…お前、中々やるじゃねぇか。」

翔はそう言うと、口角を上げた。

サクラ「…!…翔さん♪」

サクラは嬉しそうな顔を見せた。

翔「」スッ…

翔は手を前に出した。

サクラ「…?」

翔「何、ただの握手だ。」

サクラ「…。…はい!」キュッ!

サクラは翔と握手を交わした。

ミサキ「しょ、翔さん…?」

翔「…?」

翔がミサキの方に振り向くと、ミサキは何やらソワソワしていた。彼女の近くにいるシオリも、何やらソワソワしている。

翔「…どうした?」

ミサキ「えっと、その…///」モジモジ

翔「…何だよ?」汗

ミサキは顔を赤くしてモジモジし始めたため、翔は困惑していた。

シオリ「私もミサキさんも、翔君と握手がしたいです♪」

翔「あぁ、構わねぇぞ?」

シオリ「では、お先に失礼します♪」

ミサキ「ちょっ、シオリ!?」

シオリは翔と握手を交わした。

ミサキ「…。」

ミサキは顔を赤くしたまま、その場に立ち尽くしていた。

翔「…ミサキ、お前はどうする?」

翔はミサキに問う。

ミサキ「しょ、翔さん……お、お願いします…!!」

ミサキは翔に深々と頭を下げ、右手を出した。

翔「…顔を上げろ、ミサキ。」

ミサキ「……え?」

キュッ…

翔はミサキと握手を交わした。

ミサキ「…あっ……///」

ミサキは翔の右手に握られた自分の右手を見る。

翔「お前とだけ握手しねぇよ…なんて言わねぇから、安心しな。」

翔は口角を上げて、ミサキに言う。

ミサキ「…。」

ミサキ(翔さんの手…大きくて温かい……旅行に行った時、手を繋げば良かった、な……でも、今はこうして翔さんと…手を繋げている…!)

ミサキ「…♪」

ミサキは未だ頬を赤く染めていたが、彼女の表情は心から嬉しそうな表情であった。その時……

???「おいてめぇ!!」

右耳にピアスを開けた丸刈り坊主の男が現れた。左腕には黒い腕輪がついている。

翔(ジャドウか…)

翔「何だ?」

???「何だ?じゃねぇよ!!」

翔「いやいや、お前から話しかけて来たんだろ?」汗

???「いやそうだけど……てか、お前誰だよ!?」

翔「それこっちの台詞だよ!」汗

丸刈り男にツッコミを入れる翔。

I「俺はIだ。てめぇは?」

翔「青空 翔だ。」

丸刈り男の名前は『転生者 I』、スポーツでカッコつけるが…裏ではヒロインと性行為をすることしか考えていない雄猿である。

I「ほぉ、お前が青空 翔か…Dollsと765プロダクションを救った英雄の……お前のような雑魚は、オレが始末してやる!」

翔「戦ったこともねぇ癖に、すんげぇ自信だな?」

Iと会話をする翔。すると…

ミサキ「あ、あの…翔さん…?///」

翔「…?」

ミサキ「手を…」

翔「え?あぁ、悪い悪い。」

ミサキに言われ、翔はミサキから手を離した。

I「!?…てめぇ、オレのミサキを!!」

翔「オレのミサキだと?誰が決めたんだよ?」

I「うるせぇ!!オレのサクラとミサキとシオリに手ぇ出しやがって!!許さねぇ!!」

Iはそう言うと、何やらジューサーのような赤いベルトを取り出し、装着した。

翔「…ゲネシスドライバーか。」

『ゲネシスドライバー』…Iが装着したベルトの名前である。

I「お前、変身ベルトがねぇのか。負ける気がしねぇぜ。」

ニヤッと笑うIだが、

翔「変身ベルトなら、俺も持ってるぜ?」

翔はそう言い、アマゾンズドライバーを装着した。

I「ちっ…変身!!」

《チェリーエナジー》

Iはサクランボが描かれたクリアな南京錠、『チェリーエナジーロックシード』を起動させ、ドライバーに装着する。

《ロック、オン》

その後、右側のレバーを押し込んだ。

《ソーダ》

何やらジュースを注ぐ音が響き渡る。

《チェリーエナジーアームズ》

次の瞬間、Iの頭部がサクランボのような巨大な物体に包まれ、それが鎧に変わっていった。Iは『仮面ライダーシグルド』に変身したのだ。

翔「…アマゾン。」

《デルタ…アマゾン、チェンジ!》

ズドォォオオオオオオンッ!

《チェンジ!アマゾン、デルタ!》

翔も仮面ライダーアマゾンデルタに変身した。

アマゾンδ「来な?」

シグルド「っ!?…生意気なぁぁああああああ!!」

シグルドは『ソニックアロー』を片手に、アマゾンδ目掛けて走り出す。アマゾンδはソニックアローを右腕のアームカッターで受け止め、右足でシグルドの足元を攻撃した。

シグルド「うおっ!?」

シグルドはバランスを崩し、地面に転ぶ。アマゾンδは右足を振り上げ、転んだシグルド目掛けて踵を落とした。

ドゴォッ!!

シグルド「ごほぁっ!?」

アマゾンδの踵はシグルドの腹部に命中した。アマゾンδは一旦距離を取り、再びシグルド目掛けて走り出す。

シグルド「くそっ…これはどうだ!?」

シグルドはソニックアローから、矢を放った。

アマゾンδ「!?」

アマゾンδは間一髪で矢を避けた。

シグルド「へへっ、オラァッ!」

シグルドは矢を放ち続ける。アマゾンδは側転や前転で矢を回避する。しかし…

ガッ!

アマゾンδ「ぐっ!?」

1発の矢がアマゾンδの腹部に命中した。

シグルド「オラオラオラァッ!!」

シグルドはアマゾンδ目掛けて大量の矢を放った。

アマゾンδ「っ!!」

サクラ「っ!翔さん!!」

ミサキ「翔さん!!」

シオリ「翔君!!」

砂埃が次第に晴れて来る。そこには、アマゾンδの姿はなかった。

シグルド「ハハァッ!やっぱり雑魚だったなぁ。」

勝ち誇ったように言うシグルド。しかし、

ガシッ…

シグルド「っ!?」

シグルドの足が地面から離れた。

アマゾンδ「俺はこっちだよ。」

アマゾンδはシグルドの後ろにいたのだ。アマゾンδは後ろからシグルドの首を掴み、片手で持ち上げていた。

アマゾンδ「ったく、変身ベルトを手にしたからって…調子に乗るなよ?」

アマゾンδはそう言うと手を離し、シグルドの背中にハイキックを繰り出した。

シグルド「がっ!?」

シグルドはうつ伏せに地面に転がった。

シグルド「うっ…ぐ……くそぉっ…!」

シグルドは立ち上がろうとするも…背中に激痛が走り、中々立ち上がれずにいた。アマゾンδはドライバーの右グリップをひねった。

《バイオレント・スマッシュ》

そして、シグルドにゆっくりと歩み寄った。

アマゾンδ「お前じゃ俺に勝てねぇよ。わかったならとっとと寝てろ、カス。」

アマゾンδは低くドスの効いた声でそう言うと、シグルドの背中に右足を思い切り下ろした。

ドゴォッ!

シグルド「っ!?」

シグルドはアマゾンδに踏みつけられ、Iの姿に戻り、気絶した。

Iが戦闘不能になったことを確信したアマゾンδは、変身を解いて翔の姿に戻った。

サクラ「翔さん!勝ったんですね!」

翔「あぁ。」

ミサキ「翔さん、お怪我は!?」

翔「大丈夫だ。」

シオリ「翔君、どうやって相手の後ろに…?」

翔「え?あぁ、そこに花壇が並んでるだろ?奴が大量に矢を放って爆発音が響いたろ?砂埃が舞っている間に、身を屈めてあそこを通った。」

翔が説明すると、シオリは「そうなんですね!」と納得した。

PPP--

愛『さて、この周辺のピグマリオン反応、及びモノリス反応は無くなったから、翔君とチームAの皆、戻って来てね。』

翔「わかった。」

愛『はーい、気を付けてね~♪』

愛がそう言うと、通信機は切れた。

翔「さて、帰るか。」

サクラ「はい!」

ミサキ「そうですね。」

シオリ「帰って皆でお茶の水でもしましょうか♪」

翔はチームAのメンバーと共に、ドールハウスへと戻って行った。




いかがでしたか?今回はここまでです。

最近、悪質転生者『ジャドウ』の出番が無いことに漸く気付き、新たなジャドウを登場させました。次回も登場させるつもりでいます。
『浄化ライブに向けて』という回は3つに分けます。今回はチームAと翔の回でしたが、『チームBと翔』、『チームCと翔』という感じで分けます。

次回も、お楽しみに。

では、またね
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