とある教師の業務日誌   作:ダレンカー

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第10話

D月○日

 

 

今日は学年別タッグトーナメントが行われたんだけど、今年のIS学園は何かに呪われでもしているのだろうか?

こうもイベントの度にトラブルが起こるとそんな心配をしてしまう。

 

 

まず行われた一年生の部。

注目していたボーデヴィッヒさんのペアは何と篠ノ之さんになった。

セシリアさんと鈴ちゃんが出れなくなったことで抽選に回っていたようだけどまさかこういうことになるとは。

 

ペアの抽選は完全に自動で行われるから決まった瞬間織斑先生と目を合わせて固まってしまった。

さすがに驚いたよ。織斑君の女難には。

 

 

 

そして始まる試合。

織斑君とボーデヴィッヒさんがのっけから激しくやりあう中、デュノア君は篠ノ之さんを速やかに落とした。

篠ノ之さんも技量はあるのだけれどそこはさすがに候補生には及ばなかったみたいだ。

 

 

 

そして二対一になった戦況はどんどん傾き始め、初めてとは思えないコンビネーションを見せた織斑君ペアがボーデヴィッヒさんを追い詰めていった。

 

 

これは決まったかな、と思った瞬間異変は起きた。

叫び声とともにボーデヴィッヒさんのISが変化しだしたんだ。

彼女を呑み込んだそれは泥のような形態から全身装甲へと形を変えた。

 

 

さすがの俺にもこの異常事態はわかった。

すぐにトーナメントの中止と観客の避難を織斑先生に告げられ飛び出した。

パニックになった観客の男の人に案内の生徒や女の先生が対応できるかも心配だったし。

 

 

案の定声を荒げるおじ様達を宥めるのに手間取っていると、織斑君が変化したISに突っ込んで行こうとするのが目に入った。

千冬姉の真似しやがって!と今までにない剣幕を見せる織斑君。

よく見ると、確かにそのISの手には雪片らしきものが。

弟として姉を侮辱するようなそれを、許せなかったんだろう。

 

 

 

どうするのか非常に気になるところではあったんだけど俺もぼさっと見ているわけにはいかなかった。

ようやく落ち着いた各国のVIP達の避難誘導があったからね。

 

 

すべての案内を終えて戻ってくると、ちょうど織斑君が刀を手に謎ISに向かっていく所だった。

ISの事はよくわからなかったけれど見た限り部分展開?という奴だろうか。

そして見事ボーデヴィッヒさんを引きづり出した織斑君。

そこまでは良かったんだけど二人はそのまま倒れこんでしまった。

焦ったような織斑先生の声を受けて保健室に運ばれる二人。

とまぁこんな感じで、騒ぎは一応の収拾を迎えた。

 

 

 

 

その後クラス対抗戦の時よりはマシだけど荒れたアリーナの修復を終えて保健室に向かった。

やっぱり気になったし。

保健室に着くと丁度出てくる織斑先生に出くわした。

 

話を聞くと織斑君はもう意識を取り戻し、いないそうでボーデヴィッヒさんももう平気だそうだ。

お互いの苦労をねぎらった後保健室に入った。

そこにはなんだかうれしそうなボーデヴィッヒさんが。

 

 

 

声を掛けると神妙な顔をされた後謝られた。迷惑を掛けましたと。

別に気にしていないと答えると今度はこんな事を聞いてきた。

 

 

『今、クラリッサにも相談していたところだったのですが日本では気に入った異性を嫁と呼ぶらしいですね!私は織斑一夏を嫁にしたい!どうすればいいですか?』

 

 

 

 

あのアホはまた妙な知識を周りに吹聴しているらしい。

正しい知識を教える手もあったんだけどふといたずら心が湧いてしまって某反逆皇子のようにすればいいとアドバイスしてしまった。

 

 

やっぱり俺にはシリアスは無理だったみたいだ。

 

 

 

D月△日

 

 

 

翌日、また一年に転入生がやってきた。

まぁそれはデュノア君が実はデュノアさんだったということだったみたいで。

なるほど桜蘭高校かと一人納得していた俺だったので大して驚きはしなかった。

 

 

問題はその後、ボーデヴィッヒさんだ。

どうやら彼女、純粋が純粋すぎるようで本当にやってのけた。

 

 

『ラウラ・ボーデヴィッヒが命ずる!織斑一夏よ!私の嫁になれ!』

 

 

 

とクラスメイトの前で宣言して見せたのだ。

 

期待半分で一年一組のHRに参加していた俺だったのだけど見事過ぎて感心してしまった。

織斑先生の咎める目が痛かった。HR後に問い詰められた。最後は爆笑していたが。

 

 

でもこれでボーデヴィッヒさんの印象もだいぶ変わったんじゃないかな。

これからの彼女の学園生活が豊かになることを祈ろうと思う。

きっといい方に変わってくれると信じて。

 

 

 

その後改めてデュノアさんに自己紹介された。

シャルロット。というのが本当の名前らしい。

 

 

そしてデュノアさん。彼女も織斑君に参ってしまった一人の様だ。

一夏のおかげで…と何度もはにかむからすぐに分かった。

 

とりあえず諸注意と暴力厳禁と伝えておいた。

あと、何かあったら相談にのると。

 

 

そういうと妙に納得したような顔に。

彼女は何かと聡そうだし察したのかもね。

 

 

近いうちの相談室の開催をなんとなく予感した。

俺、カウンセラーじゃないはずなんだけど…。

まぁ、相談内容は全部恋愛相談だろうけどね。

 

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