とある教師の業務日誌   作:ダレンカー

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第11話

 

E月○日

 

 

 

例の騒動のせいで中止が決まった学年別トーナメントだけれど、データ取りのために一回戦だけは行われることになった。

 

 

まぁ例の一件がなくなった事で一年生のやる気は台無し。

二、三年生も一回戦だけって事でかなりゆるい感じになってしまったけれど。

 

そんな中楯無ちゃんだけはいやに燃えていた。

対戦した相手を瞬殺するほどに。

 

試合後話を聞いてみると折角の機会を台無しにされたことへの怒りだそうだ。

簪ちゃんへのアピールかな?

 

とりあえずすごかったと褒めておいた。

そうしたら機嫌をよさそうにしていたから良かったかな。

最近の様子を見て忘れていたけどそういえば楯無ちゃんて学園最強なんだっけ。

俺の前ではヘタレでシスコンな女の子だったから失念していた。

うっかり口に出さないようにしないとね。

楯無ちゃん、怒ると怖そうだし。

 

 

 

 

 

 

 

E月△日

 

 

今度一年生の臨海学習が行われるそうだ。

去年は行かなかったからすっかり忘れていたよ。

今年は俺も参加らしい。織斑君への配慮かな?楽しそうだからいいけど。

 

 

 

その買い物に誘われた。相手は織斑君。

水着がないらしく、今まで男装していたデュノアさんもついでに誘ったから一緒にどうかということらしい。

 

 

うん、俺の前でデュノアさんをついでとかいうのやめてほしい。

すさまじく気まずかった。

当然遠慮した。二人でデートしてきなと。

 

 

俺の言葉に顔を赤くするデュノアさん。

そしてデートなんかじゃないと即座に否定する織斑君。

ヤバかった。想像以上だった。そりゃ織斑先生があんな顔するはずだよ。

 

 

そそくさとその場を後にした俺を許してほしい。

ごめんねデュノアさん。今度何かお詫びするから。

 

 

 

とはいえ俺も水着を買いに行く必要があったので買い物には行った。一人で。

さすがに男の水着を買うのに誰か誘うわけにもいかないし。

 

 

 

水着を買い終えどうするかと街を歩いていると見知った顔に出くわした。

楯無ちゃんだった。

一人で何かこそこそしていたので様子を窺ってみると視線の先に簪ちゃんと本音ちゃんがいた。

休日までストーキングしていたらしい。

なぜその情熱を違う方に向けられないのか。

 

 

そろそろ本気で楯無ちゃんを整備室に放り込むことを検討しつつ声を掛けた。

『わひゃあ!』という可愛らしい叫び声をあげつつこちらを見る楯無ちゃん。

俺だと気付くと若干恥ずかしそうに顔を赤くしていた。

 

 

そろそろ覚悟決めなよ?というと涙目で分かってるわよ!と。

いや、何回目だと思っているのか。

ともあれ少し目立ってしまったので連れ立って移動した。あのままだと二人に気付かれてただろうし。

 

 

そのまま折角だからと二人で買い物することに。

水着を選ぶのに付き合わされた。

いや、確かに役得だったかもしれないけど少し気まずかった。

 

偶然来ていたらしい織斑先生にもジト目で見られたし。

うん、生徒と水着を買いに来る男性教師って多少アウトな気がする。

意図してしたことではないことをここに記しておこう。

 

 

楯無ちゃんの水着姿は素晴らしかった。

いや、セクハラじゃないよ?男としてはしょうがないというか。

学園長も男だからわかってくれることを祈っておこう。

 

てな一日で結構疲れた。楽しかったけどね。

 

 

 

 

 

 

E月×日

 

 

今日は改めてラウラちゃんとシャルロットちゃんと話をした。

ルームメイトになったらしい二人が食堂にいたから声を掛けて見たのだ。

その時なんでか慕われているらしいラウラちゃんに名前で呼ぶことを許してもらった。

じゃあ僕もとシャルロットちゃんにも。

 

 

二人ともこうして話すのは初めてだったけど楽しかった。

特にラウラちゃん。彼女はいい。すごくいい。

純粋無垢な彼女には色々教えたい気持ちや悪戯心が湧いてくる。

 

これからいろんなことを知りたいという彼女には今度マンガやアニメを貸すことを約束した。

クラリッサの隊の隊長なのだ。素質はあるだろう。

しっかりとネタについてこれるようにしてあげよう。

 

 

シャルロットちゃんはそんな俺を見て『こんな人だったんだ…』と呟いていた。

うん、基本こんなんでごめんね。

でも話しやすいと言ってくれた。いい子だね。

何で一人ホスト部していたのか気にはなったけど聞くのはやめておいた。

プライベートな問題だし、もう解決したみたいだしね。

 

 

織斑君の話題を振ると二人ともすごい喰いつきだった。

嫁は!というラウラちゃんに訂正をするか悩んだけれど面白いからそのままにしておいた。

シャルロットちゃんは顔を赤くして織斑君への恋心を否定していたけどバレバレだよ?というと一変アドバイスを求められた。

恋する乙女は開き直りが早いらしい。青春だね。

 

まぁでも正直俺のアドバイスなんて織斑君にはなんの役にも立たなそうなんだよね。

あれはもう攻略するとかの問題じゃないと思う。矯正するかどうかの問題だ。

無難に手料理とかどう?と言っておいた。

女の子の手料理が嫌な男はいないはずだ。きっと織斑君だって。

 

 

満面の笑みでお礼を言われた。無力な俺を許してほしい。

 

 

 

 

 

 

E月●日

 

 

さて、いよいよ明日から臨海学習が始まる。

普段は基本寮生活なIS学園だからみんなで海は楽しみだよね。

一年生全体がそわそわしていた。ま、多少はね。

 

 

イベントの度に何かある今年度だけど今回はどうなんだろう?

何もない、楽しい臨海学習になることを祈ろう。

 

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