とある教師の業務日誌   作:ダレンカー

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第2話

 

 

 

△月○日

 

 

 

 

今日も今日とて仕事がない。

二、三枚書類を片付けたら暇になってしまった。

 

 

 

 

なのでブラブラしていると、丁度織斑先生のクラスがグラウンドで実習をやっていた。

折角だから少し見学していると、織斑君が空から地面に高速で落下していった。

 

 

ちょっと面白かったのは秘密だ。

授業が終わってグラウンドの穴を一人埋めようとしていた織斑君はあまりにも不憫だったので手伝ってあげた。

すごい感謝されて、今日食堂でパーティーがあるから是非と誘われてしまった。

いや、いいのかな?

 

 

 

 

 

 

 

誘われたからには顔だけでも出しておこうと食堂に向かった。

まぁ、すぐに帰るつもりだったけどね。

ああいう場は大人がいると途端にシラケちゃうものだし。

 

 

 

食堂に着いたら何やら織斑君が取材を受けていた。

相手は新聞部の黛さん、楯無ちゃんの友達だから何度か話したことがある。

 

 

 

俺に気づいた織斑君と黛さんに招き寄せられ俺も取材を受けた。

いや、俺の事なんて皆どうでもいいと思うんだけど…。

 

 

聞かれたのは彼女の有無とか理想のタイプとか。

彼女はいない。好みのタイプはあんまり考えたことなかったから適当に一刻館の管理人さんと答えておいた。

通じたのは黛さんだけっぽかったけど。そりゃそうか。

 

 

 

 

 

そしてその帰り道、私服姿の女の子と遭遇した。

どうやら転入生らしく、受付を探していたそうだ。

 

 

一応俺も教師なので案内してあげた。

明るくお礼を言う姿に好感が持てた。

やっぱり元気なのが一番だよね。

 

 

 

名前を聞きそびれちゃったけど、ま、いいか。

なんだかんだ濃い一日だったなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

△月△日

 

 

 

 

昨日あった転入生、二組に入るらしい。

名前は凰 鈴音さん。中国の代表候補生だそうだ。

 

 

 

織斑先生によると、織斑君の昔馴染みだとか。

じゃあもしかして?と聞くとなんとも微妙な顔をしていた。

やっぱり、織斑君てモテるんだなぁ。

 

 

 

彼女とか作らないんですかね、と聞くとあいつはそういうレベルにないって言われた。

どういう意味だろう?

 

 

でもなんだか疲れた様子だったので、また缶コーヒーを差し入れしてあげた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

△月×日

 

 

凰さんが二組のクラス代表になったそうだ。

そして、クラス対抗戦で織斑君と戦うんだとか。

 

 

 

また候補生と戦うなんて大変だなぁ。

他人事とはいえ同情してしまう。

せめて俺だけでも優しくしてあげよう。

 

 

 

今日は凰さんと再会した。

改めてお礼を言われたので、対抗戦頑張ってと言っておいた。

そしたら鈴でいいと返された。やっぱり元気でいいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

△月▽日

 

 

 

夜中、学園を見回っていたら、整備室から光が漏れていた。

何かと思って中を覗いてみると、すごい勢いで端末を操作するメガネの女の子がいた。

 

 

一応、こんな時間なので声をかけた。

ビクッ!と背中を張り上げてこちらを見る姿にちょっと罪悪感が湧いたけど軽く注意をしておいた。織斑先生だったら大変だったよ?って。

 

 

 

それには同意のようで激しくうなずいていたのは面白かった。

名前を聞くと、更識 簪さんというそうだ。

楯無ちゃんと同じ苗字だったから妹か何か?って聞くと走り去ってしまったけど。

何か悪い事聞いちゃったのかな?今度謝らなくちゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

△月▲日

 

 

 

 

偶然、楯無ちゃんに会ったから昨日の事を話してみた。

そしたらものすごく気まずい顔になってしまった。

詳しくは話せないけど、あまり妹と上手くいってないと教えてくれた。

 

 

 

 

まぁ色々あるんだろうね。楯無ちゃんの家も特殊みたいだし。

 

 

 

当然俺にできることなどないから、せめて缶コーヒーをおごって上げた。

それと話くらいなら聞くよって、俺暇だし。教師だし。

 

 

 

 

 

そういうと笑っていた。あと、ありがとうって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

△月☆日

 

 

 

 

 

織斑君に、先生って強いんですか?って聞かれた。

なんでも織斑先生に言われたそうだ。

 

 

 

弱いよ?IS使えないし。

そう答えるとじゃあ道場行きましょうと誘われた。

織斑君、男との交流に飢えてるんだろうな…。

 

 

 

 

 

優しくすると決めていたので付き合ってあげた。

でも俺剣道できないんだよね。まぁ他に何ができるわけでもないけど。

それでもさすがにこの前まで普通の中学生だった子には負けなかった。

 

 

 

 

終わった後の織斑君の目が輝いていた。あれ?なんか懐かれた?

たまに稽古をつけてほしいと頼まれた。隣にいた篠ノ之さんとオルコットさんの目が怖かった。

 

 

 

 

 

 

 

△月凸日

 

 

 

 

 

織斑先生に昨日の事を話した。

あと、ちょっと苦情も。

俺なんて大したことないんだからあまり誇張しないでほしいと。

 

 

 

 

そういうと今度お酒をおごってくれるそうだ。

なので許した。おごってもらうの、好きなんだよねぇ。

 

 

 

 

あと織斑君に部屋を尋ねられた。遊びに行っていいか?って。

あんまり教師の部屋に生徒が行くのもどうかとも思ったけど、

じゃあ対抗戦で勝ったらいいよってことにした。

 

 

これならば織斑先生も許してくれるはずだ。

なんだかんだ弟の事大切みたいだし。

 

 

 

 

最近女子生徒達が俺と織斑君を見てこそこそしているけれど、なんなのだろうか?

 

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