とある教師の業務日誌   作:ダレンカー

7 / 17
第7話

 

A月○日

 

 

 

 

さすがに神様呼ばわりは織斑先生がやめさせていたけれど、

人が人ならそのまま永眠していたであろう一撃に耐えたことで謎の尊敬をボーデヴィッヒさんから得てしまったようだ。

 

 

 

織斑先生を『教官』と呼び、他の教員を雑に扱う彼女から

『先生』とちゃんと呼んでもらえた。しかも敬語で。

 

 

これには織斑先生も驚いた様子で、なぜか感心した顔していた。

いや、そんな顔されても…。どうしろと?

 

 

 

 

 

その夜クラリッサにボーデヴィッヒさんの事を聞いてみようと連絡をとってみた。

彼女は俺がIS学園にいることに驚いた様子で、隊長を頼むとお願いされた。

気難しく、冷たい印象を受ける隊長だが、学園生活で何か変わる切っ掛けを作ってほしい。

その手伝いを是非してほしいと。

 

 

相変わらず良い奴だ。ここまで言われたのだ。少しは気にかけるとしよう。

でも、俺の事を『同志恭一』と呼ぶのはやめてほしい。

なんだかアホみたいじゃないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

A月△日

 

 

今日は楯無ちゃんを見かけたので、仲直りの首尾について聞いてみた。

そしたら聞いた瞬間ビクッ!となって泣きついてきた。勇気が出ないんだとか。

 

 

楯無ちゃん、普段はあんなに飄々としているのにこんなところでヘタレるとは…。

てっきり即断即行動の人かと思っていたから意外だった。

 

 

まぁ、それだけ後悔していて妹の事が大事なんだろう。

頑張って!と伝えると頷いていたけれど…。

こればかりは楯無ちゃんしだいだからね、うん。

 

 

簪ちゃんも、きっと待っているはずだから頑張ってほしい。

 

 

 

 

 

 

 

A月×日

 

 

簪ちゃんに借りたアニメを見てみた。

うん、面白かったは面白かったんだけどさ。

なんでロボアニメって長いのが多いのかな?

 

50話、しかも二期で合計100話って結構疲れた。

他のも25話、二期で50話ってのがザラだし。

 

 

簪ちゃんにそう言ったら目の色変えて作品について語られた。

分かってない!分かってないよ先生!という簪ちゃんはキャラ変わってて面白かった。

 

 

正気に戻ってあぅぅ…。と赤くなる姿を見ていると、楯無ちゃんが溺愛する気持ちが少しわかった。

 

早く仲直りできるといいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

A月●日

 

 

織斑君に昼食に誘われた。

なんでも、篠ノ之さんに誘われたからそれならみんなにデュノア君を紹介しよう。

そうだ、折角だし川村先生もって事らしい。

 

 

篠ノ之さん、怒りで織斑君を制裁しないといいけれど…。

当然、遠慮しておいた。

デュノア君の乾いた笑みが印象的だった。

 

 

 

 

職員室に戻ると、真耶ちゃんに近々男子の大浴場が解禁になるらしいと教えてもらった。

そういえば今まで気にしてなかったけど、確かに大浴場を使ったことなかったっけ。

 

 

ま、別段風呂が好きなわけではないのでふーんと返すと、しょんぼりしてしまった。

喜んでくれると思ったのに!とのこと。

 

 

こういう何気ないところで真耶ちゃんて可愛いんだよね。

思わず頭を撫でていた。そしたら許してくれた。

 

 

その場にいた織斑先生にはジト目で見られたけど。

セクハラだと思われたのかな?

 

 

 

 

 

 

 

A月☆日

 

 

楯無ちゃんに『恭ちゃん』と呼ばれた。俺のあだ名らしい。

でもそのあだ名は嶺上開花な魔王少女や管制塔の砲撃魔王の兄を彷彿とさせるので

なんとか『恭くん』にしてもらった。

 

 

教師が生徒にあだ名で呼ばれるのはどうなのかっていうのは今更だと思う。

俺に威厳とか求める方が間違いなのだ。

 

そういうのは織斑先生が担当だ。

俺はせいぜい、生徒に気安い教師で居ようと思う。

そのほうが、性に合ってるし。

 

 

で肝心の仲直りだが、どうも避けられてしまうらしい。

ジリジリ距離を詰めようとすると、走り去ってしまうそうだ。

 

 

そこはバッと行けばいいのでは?というと扇子で叩かれた。

それができたら苦労しないと。

 

 

思わずヘタレって言ったら体育座りで落ち込んでしまった。

この話題だとメンタルまで弱くなるのか。

 

 

でもなぁ、俺が簪ちゃんになにか言うと逆効果になりそうだし。

見守るしかなさそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

A月▲日

 

 

鈴ちゃんに、なんで織斑君は俺を見ると赤くなるのかって聞かれた。

いや、そんなの俺が知りたいよ。

 

 

アンタホモじゃないのよね?と念入りに聞かれた後、俺も知りたいというと

じゃあ聞いてきてあげる!と走り去っていった。

その行動力をなぜ生かせないのか。

 

 

 

数時間後、鈴ちゃんが再度訪ねてきて結果を教えてくれた。

なんでも強い男が身近にいなくて、頭を撫でられた時に親父や兄貴がいたらこんな感じなのかなって思ってしまったんだそうだ。

 

 

それから俺の顔を見るのが恥ずかしくなってしまったんだとか。

ごめん、ごめんよ織斑君。

 

 

まさかそんなセンチメンタルな事を考えているとは夢にも思わなかった。

でも俺は信じていたよ!

 

 

 

その後職員室で一人織斑君のお兄さんか…。と呟いたら戻ってきた織斑先生が

顔を真っ赤にしていた。

何事かと思い考えたら織斑君の兄になるということは織斑先生の旦那さんになることと同義なのだと気付いた。

 

 

なのであらかたの事情を説明した。

落ち着いて納得した織斑先生に思わず何を想像したんですかって聞いてしまった。

 

 

問答無用でガゼルパンチをかまされた。

危なかった。

真耶ちゃんが止めなかったらそのままデンプシー・ロールにつなげられたに違いない。

そしたらさすがに俺も危なかったかも。

 

 

もう少し学習しようと心に誓ったよ俺は。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。